78 / 152
開戦前夜 ②
しおりを挟む
デルニエール。ティミドゥス公の居城。
最も高い位置にある城門の上から、ソーンは街の灯を見下ろしていた。生温い風が赤い髪を揺らし、少年らしい頬を撫でていく。
干し肉を咥え、しかし口は動かず。口内に漂う塩辛い肉の風味が、波立つ心を落ち着かせてくれる。
「若。このような所におられたか」
鎧の音と共にやって来たのは、老将ジークヴァルドだ。彼はすでに戦支度を終え、今すぐにでも出陣できるという気概を湛えていた。
「決戦は明日ですぞ。今夜はじっくりと英気を養われては」
胸壁に腕を乗せて夜景を眺めていたソーンは、ジークヴァルドの落ち着いた声を聞いて目線を上げる。
「できる限りの準備は整えた。これ以上はないってくらい入念に」
兵を鍛え、武器を作り、策を練って、豊富な糧食を用意した。金は使ったが、人材は集まり、人望もまた集まった。
「それでも、不安なんだよ」
不十分なのではないか。まだ何かできることがあるのではないか。その全てやったとしても、勝てないのではないか。
そんな不安が、拭いきれない。
「珍しいこともあるものですな。よもや、若の口から弱音を聞こうとは」
短い笑いを漏らして、ジークヴァルドは髭を弄る。
ソーンは勃然とした表情で干し肉を齧り始めた。子ども扱いされているようですこし癪だ。年少であると頭では分かっていても、心を制御することは難しい。
「これは失礼を。ご気分を害してしまわれたならば、謝罪いたします」
「いや」
敬礼をとったジークヴァルドを、ソーンは手で制した。
「腹を立てているのは僕自身に対してだ。この街には、僕を神童と称える人も多いと聞く。でも、本当にそうかな? 古に名を馳せた賢人達は、みな強き心の持ち主だったはず。敵と戦と、今から自分がやろうとしていることを目の前に、物思いに耽るなんて。真に知恵ある者の振る舞いとは言えないだろう?」
再び街の灯に目を落としたソーン。ジークヴァルドは目を閉じ、何度か小さく頷いた。
「私は戦うしか能がない男であります故、小難しい話はわかりませぬ。ですが、戦の心構えとして、とある賢人の言葉を胸に刻んでおります」
「誰だい?」
「かの名将チェキロス」
ああ、とソーンは呟く。
建国王に仕えた古の名将は、他国を遥かに凌駕する武力を持ちながら決して敵を侮らなかった。いかなる弱軍であろうと、全身全霊をもって叩き潰したという。
「自信は慢心に代わり敗北を呼び、不安は確信となって勝利をもたらす」
ソーンが諳んじた言葉に、ジークヴァルドは深く頷いた。
「私が歴戦の将軍でいられるのは、誰よりもその言葉の重みを理解しているからだと、そう自負しております」
力強い声にこめられていたのは、まさに確信であった。
齢六十を超えてなお最前線を牽引する老将軍の強さは、数多の勝利と敗北によって築かれたといえる。チェキロスの言葉を目で読んだからではない。古の名将が遺した哲学を、その身で読んだからである。
「ですから私は、若の胸の内を聞いて安心したのです。この戦、勝てますぞ」
デルニエールにおいて最も多くの戦を経験した彼の言葉だからこそ、ソーンは素直に聞くことができた。不安を消すのではなく肯定する。今感じている思いこそが勝利の種であると。
「歳の功っていうのは偉大だね。僕は自分が優秀だと信じてるけど、こういうことがあるとやっぱり未熟なんだと実感するよ」
「なに、私とて同じです。家には若と同年の娘がおりますが……いやはや、年頃の娘というのはどうにもわからないものでしてな」
「はは。百戦錬磨の老将軍も、愛娘には手を焼くのかい?」
「人生最大の難敵ですな」
深夜の城門に笑声が重なる。親子か、それ以上に年の離れた二人だが、彼らは心を一にする同志であった。デルニエールの未来を憂い、民を守る志を立てている。
ソーンは干し肉を噛みちぎり、口の中に放り込んだ。
「お父上はどうされている?」
「ぐっすりとお休みです。戦を前に眠れず、酒に浸り、酔い潰れておられましたな」
「相変わらずの愚図だな」
普段はふんぞり返っているくせに、いざとなるとこれっぽっちも頼りにならない。あれに比べれば折れた剣の方がまだ役に立つ。
「作戦が成功した暁には、デルニエールは今よりもっといい街になる。僕達の新しい門出を、魔族が祝福してくれていると捉えられなくもないね」
「なんとも剛毅なお考えですな」
ソーンにもはや不安はなかった。否、抱える不安を受け入れ、戦う力へと変えていた。
「戦が終わったら城でパーティを開催しよう。僕達の勝利と、新しいデルニエールの誕生を、みなで盛大に祝うんだ。ああ、もちろん奥さんと娘さんも連れてくるといい。お二人にいいドレスを贈ろう」
「ご厚意に感謝を。きっと喜びます」
改めて敬礼をとったジークヴァルド。
ソーンは胸壁から離れ、踵を返す。
「僕はもう休むよ。敵は夜明けに攻めてくるはずだ。メイホーンを連れ、迎撃準備を整えておいてほしい」
「御意」
ソーンは城門を後にする。
メイホーンと熟考し、魔族が取り得る策を何通りも模索した。その全てに対策を打ったが、正直なところ敵が緒戦から策を用いる可能性は低いと考えていた。
魔族は強い。仮に策を邪道と見なしていなかったとしても、彼らは正攻法を選ぶだろう。それだけで楽に勝てるのだから。
だが、ここは古くより難攻不落で知られるデルニエールだ。他の都市とは一味違うのだと思い知ることになろう。
灰の乙女や国家の命運など些末なこと。
生まれ育ったこのデルニエールこそが、ソーンにとって世界のすべてだった。
一人の民として故郷を守る。為政者として民を守る。
彼が戦う理由は、ただそれだけだ。
最も高い位置にある城門の上から、ソーンは街の灯を見下ろしていた。生温い風が赤い髪を揺らし、少年らしい頬を撫でていく。
干し肉を咥え、しかし口は動かず。口内に漂う塩辛い肉の風味が、波立つ心を落ち着かせてくれる。
「若。このような所におられたか」
鎧の音と共にやって来たのは、老将ジークヴァルドだ。彼はすでに戦支度を終え、今すぐにでも出陣できるという気概を湛えていた。
「決戦は明日ですぞ。今夜はじっくりと英気を養われては」
胸壁に腕を乗せて夜景を眺めていたソーンは、ジークヴァルドの落ち着いた声を聞いて目線を上げる。
「できる限りの準備は整えた。これ以上はないってくらい入念に」
兵を鍛え、武器を作り、策を練って、豊富な糧食を用意した。金は使ったが、人材は集まり、人望もまた集まった。
「それでも、不安なんだよ」
不十分なのではないか。まだ何かできることがあるのではないか。その全てやったとしても、勝てないのではないか。
そんな不安が、拭いきれない。
「珍しいこともあるものですな。よもや、若の口から弱音を聞こうとは」
短い笑いを漏らして、ジークヴァルドは髭を弄る。
ソーンは勃然とした表情で干し肉を齧り始めた。子ども扱いされているようですこし癪だ。年少であると頭では分かっていても、心を制御することは難しい。
「これは失礼を。ご気分を害してしまわれたならば、謝罪いたします」
「いや」
敬礼をとったジークヴァルドを、ソーンは手で制した。
「腹を立てているのは僕自身に対してだ。この街には、僕を神童と称える人も多いと聞く。でも、本当にそうかな? 古に名を馳せた賢人達は、みな強き心の持ち主だったはず。敵と戦と、今から自分がやろうとしていることを目の前に、物思いに耽るなんて。真に知恵ある者の振る舞いとは言えないだろう?」
再び街の灯に目を落としたソーン。ジークヴァルドは目を閉じ、何度か小さく頷いた。
「私は戦うしか能がない男であります故、小難しい話はわかりませぬ。ですが、戦の心構えとして、とある賢人の言葉を胸に刻んでおります」
「誰だい?」
「かの名将チェキロス」
ああ、とソーンは呟く。
建国王に仕えた古の名将は、他国を遥かに凌駕する武力を持ちながら決して敵を侮らなかった。いかなる弱軍であろうと、全身全霊をもって叩き潰したという。
「自信は慢心に代わり敗北を呼び、不安は確信となって勝利をもたらす」
ソーンが諳んじた言葉に、ジークヴァルドは深く頷いた。
「私が歴戦の将軍でいられるのは、誰よりもその言葉の重みを理解しているからだと、そう自負しております」
力強い声にこめられていたのは、まさに確信であった。
齢六十を超えてなお最前線を牽引する老将軍の強さは、数多の勝利と敗北によって築かれたといえる。チェキロスの言葉を目で読んだからではない。古の名将が遺した哲学を、その身で読んだからである。
「ですから私は、若の胸の内を聞いて安心したのです。この戦、勝てますぞ」
デルニエールにおいて最も多くの戦を経験した彼の言葉だからこそ、ソーンは素直に聞くことができた。不安を消すのではなく肯定する。今感じている思いこそが勝利の種であると。
「歳の功っていうのは偉大だね。僕は自分が優秀だと信じてるけど、こういうことがあるとやっぱり未熟なんだと実感するよ」
「なに、私とて同じです。家には若と同年の娘がおりますが……いやはや、年頃の娘というのはどうにもわからないものでしてな」
「はは。百戦錬磨の老将軍も、愛娘には手を焼くのかい?」
「人生最大の難敵ですな」
深夜の城門に笑声が重なる。親子か、それ以上に年の離れた二人だが、彼らは心を一にする同志であった。デルニエールの未来を憂い、民を守る志を立てている。
ソーンは干し肉を噛みちぎり、口の中に放り込んだ。
「お父上はどうされている?」
「ぐっすりとお休みです。戦を前に眠れず、酒に浸り、酔い潰れておられましたな」
「相変わらずの愚図だな」
普段はふんぞり返っているくせに、いざとなるとこれっぽっちも頼りにならない。あれに比べれば折れた剣の方がまだ役に立つ。
「作戦が成功した暁には、デルニエールは今よりもっといい街になる。僕達の新しい門出を、魔族が祝福してくれていると捉えられなくもないね」
「なんとも剛毅なお考えですな」
ソーンにもはや不安はなかった。否、抱える不安を受け入れ、戦う力へと変えていた。
「戦が終わったら城でパーティを開催しよう。僕達の勝利と、新しいデルニエールの誕生を、みなで盛大に祝うんだ。ああ、もちろん奥さんと娘さんも連れてくるといい。お二人にいいドレスを贈ろう」
「ご厚意に感謝を。きっと喜びます」
改めて敬礼をとったジークヴァルド。
ソーンは胸壁から離れ、踵を返す。
「僕はもう休むよ。敵は夜明けに攻めてくるはずだ。メイホーンを連れ、迎撃準備を整えておいてほしい」
「御意」
ソーンは城門を後にする。
メイホーンと熟考し、魔族が取り得る策を何通りも模索した。その全てに対策を打ったが、正直なところ敵が緒戦から策を用いる可能性は低いと考えていた。
魔族は強い。仮に策を邪道と見なしていなかったとしても、彼らは正攻法を選ぶだろう。それだけで楽に勝てるのだから。
だが、ここは古くより難攻不落で知られるデルニエールだ。他の都市とは一味違うのだと思い知ることになろう。
灰の乙女や国家の命運など些末なこと。
生まれ育ったこのデルニエールこそが、ソーンにとって世界のすべてだった。
一人の民として故郷を守る。為政者として民を守る。
彼が戦う理由は、ただそれだけだ。
0
お気に入りに追加
91
あなたにおすすめの小説

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス
R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。
そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。
最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。
そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。
※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる