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ロリ
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メイが前のめりになって食いついてきた。
「本当だ。メイさんがもしその副作用をどうにかしたいって望むなら、俺は手を貸すぜ」
信じられないといった顔をするメイ。
「でも、そんな……今さらあたしの力になるって言われたって」
「別にただじゃない。今すぐすべての魅了を解いたらの話だ」
「それは……」
メイはちらりとティエスを見る。
「どうするかは、メイ、君次第だ。我々親コルト派は、協力を無理強いすることは決してない。エルゲンバッハ大尉に負い目を感じる必要はないんだよ」
優しげな声に、メイは小さく頷く。
「本当に、副作用がなくなるように、聖女に頼んでくれるんだね?」
「もちろんだ」
意を決したように、メイは顔を上げる。
「わかった」
メイは静かに手を合わせ、瞳を閉じる。
閉じられた瞼の隙間から、ほのかに光が漏れたような気がした。スキルの力の気配が、ふわりと漂った。
「……これで、あたしの魅了は全部なくなったはずだよ。少なくとも、ドーパ民国での暴動は収まると思う」
「ナイス」
これでとりあえずは一段落しただろう。
エルゲンバッハも牢屋に入れられたわけだし、世界中の暴動も近いうちに終息するだろう。
「さて、そちの話は終わったかの」
そこで、ジョッシュが口を開いた。
三人の視線が集まる。
「ああ。メイさんが魅了を解いてくれたんなら、俺の用事はもう終わった。あとは、メイさんの副作用をどうにかするだけだ」
「待て待て。我が城に土足で踏み込んでおいて、己の用だけを済ませて帰るとはあまりに無礼であろう。すこしは此方の話に聞く耳を持たんか」
「……さっさと言え」
ため息混じりに答えると、ジョッシュはかかっと笑って酒を呷る。
そのタイミングで、新たな客がやってきた。
レオンティーナと、刀を杖に歩くムサシだった。
「ほ。そろそろ参る頃だと思ったわ」
レオンティーナはするりと入室すると、俺の後ろに控えた。座ってもいいよと合図をすると、おずおずと膝を折って正座をした。
ムサシはよろよろと歩いてジョッシュに近づいていく。
「無様じゃのうムサシ。クィンスィン屈指の剣豪と呼ばれたそちが、剣を杖に突くとは」
「おぬし……何奴でござる。ジョッシュ殿は……いずこか」
「たわけ。同じ釜の飯を食った同胞を忘れたと申すか。流石、初陣でうんこを漏らすガキは違うのう」
「なんと……! なぜそのことを知っているでござるか! そのことはジョッシュ殿しか知らぬはず。いや待つでござる……そんな、まさか……!」
ムサシはこれでもかというくらいに目を見開く。
「ジョッシュ殿、でござるか? その姿は……?」
「ふん。ようやく気が付きおったか」
ジョッシュは尊大な仕草でお猪口を置く。
「そうじゃムサシ。わしが、紛うことなきジョッシュであるぞ」
「しかし、ジョッシュ殿は齢六十を超えておられるでござる。それに男でござるし、間違ってもそなたのような幼いおなごではござらんよ」
ムサシは驚愕しつつ、ジョッシュの正面に胡坐をかいた。
「それについては、私からお話いたしましょう」
訳知り顔で口を開いたのは、またもやティエスであった。
「本当だ。メイさんがもしその副作用をどうにかしたいって望むなら、俺は手を貸すぜ」
信じられないといった顔をするメイ。
「でも、そんな……今さらあたしの力になるって言われたって」
「別にただじゃない。今すぐすべての魅了を解いたらの話だ」
「それは……」
メイはちらりとティエスを見る。
「どうするかは、メイ、君次第だ。我々親コルト派は、協力を無理強いすることは決してない。エルゲンバッハ大尉に負い目を感じる必要はないんだよ」
優しげな声に、メイは小さく頷く。
「本当に、副作用がなくなるように、聖女に頼んでくれるんだね?」
「もちろんだ」
意を決したように、メイは顔を上げる。
「わかった」
メイは静かに手を合わせ、瞳を閉じる。
閉じられた瞼の隙間から、ほのかに光が漏れたような気がした。スキルの力の気配が、ふわりと漂った。
「……これで、あたしの魅了は全部なくなったはずだよ。少なくとも、ドーパ民国での暴動は収まると思う」
「ナイス」
これでとりあえずは一段落しただろう。
エルゲンバッハも牢屋に入れられたわけだし、世界中の暴動も近いうちに終息するだろう。
「さて、そちの話は終わったかの」
そこで、ジョッシュが口を開いた。
三人の視線が集まる。
「ああ。メイさんが魅了を解いてくれたんなら、俺の用事はもう終わった。あとは、メイさんの副作用をどうにかするだけだ」
「待て待て。我が城に土足で踏み込んでおいて、己の用だけを済ませて帰るとはあまりに無礼であろう。すこしは此方の話に聞く耳を持たんか」
「……さっさと言え」
ため息混じりに答えると、ジョッシュはかかっと笑って酒を呷る。
そのタイミングで、新たな客がやってきた。
レオンティーナと、刀を杖に歩くムサシだった。
「ほ。そろそろ参る頃だと思ったわ」
レオンティーナはするりと入室すると、俺の後ろに控えた。座ってもいいよと合図をすると、おずおずと膝を折って正座をした。
ムサシはよろよろと歩いてジョッシュに近づいていく。
「無様じゃのうムサシ。クィンスィン屈指の剣豪と呼ばれたそちが、剣を杖に突くとは」
「おぬし……何奴でござる。ジョッシュ殿は……いずこか」
「たわけ。同じ釜の飯を食った同胞を忘れたと申すか。流石、初陣でうんこを漏らすガキは違うのう」
「なんと……! なぜそのことを知っているでござるか! そのことはジョッシュ殿しか知らぬはず。いや待つでござる……そんな、まさか……!」
ムサシはこれでもかというくらいに目を見開く。
「ジョッシュ殿、でござるか? その姿は……?」
「ふん。ようやく気が付きおったか」
ジョッシュは尊大な仕草でお猪口を置く。
「そうじゃムサシ。わしが、紛うことなきジョッシュであるぞ」
「しかし、ジョッシュ殿は齢六十を超えておられるでござる。それに男でござるし、間違ってもそなたのような幼いおなごではござらんよ」
ムサシは驚愕しつつ、ジョッシュの正面に胡坐をかいた。
「それについては、私からお話いたしましょう」
訳知り顔で口を開いたのは、またもやティエスであった。
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