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激しい激闘の戦い
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眼前に光の刃。ざっと数えて二十はある。
なるほどな。まさにこの瞬間に戻ってきたってわけか。
俺は華麗な体さばきで、光の剣をすべて回避する。まるでブレイクダンスのような、あるいはリンボーダンスのような動きだったと思う。半ば反射的な神回避だった。
「よけた……ですって?」
エレノアにとっても予想外のことだったらしい。
そりゃそうだろう。心臓を破壊したはずの俺が軽快な動きを見せたのだから。
俺は自分の身体を確認する。
心臓は無事。というより再生している。負傷した太ももも完治。瘴気による痣は残っているが、痛みはない。だが右腕は失ったままだ。
これでいい。十分戦える状態になっている。
『ロートス。肉体を失った僕達はすでに現世に干渉できない。【座】を通じてキミという存在の本質にのみ関わることができる』
マシなんとかの声が頭に響く。
あいつ、脳内に直接。
『あたし達にできることはあんまりないんだよー。だから、あとは自分の力で頑張ってねー』
エンディオーネが無責任なことを言うが、それも仕方ないか。
死の運命を翻し、死を経ての復活を得た。
「いいね」
俺は体内の瘴気を操り、右腕の再生を試みる。痣から浮かび上がった黒い魔力が、右腕を形成していった。
断面から生えたのは、漆黒の腕。艶々していて、まるで鉱石のようにも見える。それもそのはず。これは肉の体じゃなく、魔力の塊だから。
それでもこの腕は、俺の意のままに動く。
「人間じゃないわね」
エレノアが呟く。
思わず笑いが漏れた。
「お前もだろ」
「黙りなさい」
エレノアが両腕を広げると、再び光の剣が浮かび上がる。その数は次々と増えていき、百本を超えてまだまだ増えていく。
「またそれかよ。他にないのか?」
「私には『無限の魔力』がある。最も強力な魔法を連続するのは当然じゃないかしら」
「この期に及んでスキルかよ」
女神を取り込んだってのに、まだエストなんかの縛りを受けているとはな。
神になりきれていないってのも納得だ。
「まぁとにかく。殴って連れてかえるわ。時として俺は、愛する女でも殴ることができるイケメンだからな」
「あらそう。嬉しいこと言ってくれるわね」
光の剣が、一斉にこちらを向いた。
「私も愛しているわロートス。死になさい」
光の剣が、豪雨のように撃ち出された。
「うお」
視界が埋まるほどの光の剣が、俺に向かって凄まじい速度で飛んでくる。音速は軽く超えているだろう。ソニックブームが生まれないのは、物体じゃないからか。
だが、万全の状態に戻った俺からすれば、こんなもん楽勝で回避できる。
ひょいひょいとかわしながら、エレノアへと前進だ。
「そんな……これでも当たらないなんて……! ありえない!」
「もっと褒めていいぞ」
俺は地を蹴って跳躍。宙に浮かぶエレノアへ一直線。
瘴気の右腕の、黒光りする拳を握り締める。
「なんちゃって」
それまで驚愕の表情だったエレノアが、怪しげな笑みを浮かべる。その手には光の剣が握られており、全身からは稲妻が迸っている。
捉えられなかった。速すぎるエレノアの剣捌きによって、打ち出した俺の右腕は再び斬り落とされる。
「やるなっ!」
エレノアならそれくらいはやってくると思っていた。
俺は全身を翻して蹴りを放つ。エレノアは同じく蹴りで迎撃する。
漆黒を纏った瘴気の蹴りと、紫電を帯びた稲妻の蹴りが、激突した。
なるほどな。まさにこの瞬間に戻ってきたってわけか。
俺は華麗な体さばきで、光の剣をすべて回避する。まるでブレイクダンスのような、あるいはリンボーダンスのような動きだったと思う。半ば反射的な神回避だった。
「よけた……ですって?」
エレノアにとっても予想外のことだったらしい。
そりゃそうだろう。心臓を破壊したはずの俺が軽快な動きを見せたのだから。
俺は自分の身体を確認する。
心臓は無事。というより再生している。負傷した太ももも完治。瘴気による痣は残っているが、痛みはない。だが右腕は失ったままだ。
これでいい。十分戦える状態になっている。
『ロートス。肉体を失った僕達はすでに現世に干渉できない。【座】を通じてキミという存在の本質にのみ関わることができる』
マシなんとかの声が頭に響く。
あいつ、脳内に直接。
『あたし達にできることはあんまりないんだよー。だから、あとは自分の力で頑張ってねー』
エンディオーネが無責任なことを言うが、それも仕方ないか。
死の運命を翻し、死を経ての復活を得た。
「いいね」
俺は体内の瘴気を操り、右腕の再生を試みる。痣から浮かび上がった黒い魔力が、右腕を形成していった。
断面から生えたのは、漆黒の腕。艶々していて、まるで鉱石のようにも見える。それもそのはず。これは肉の体じゃなく、魔力の塊だから。
それでもこの腕は、俺の意のままに動く。
「人間じゃないわね」
エレノアが呟く。
思わず笑いが漏れた。
「お前もだろ」
「黙りなさい」
エレノアが両腕を広げると、再び光の剣が浮かび上がる。その数は次々と増えていき、百本を超えてまだまだ増えていく。
「またそれかよ。他にないのか?」
「私には『無限の魔力』がある。最も強力な魔法を連続するのは当然じゃないかしら」
「この期に及んでスキルかよ」
女神を取り込んだってのに、まだエストなんかの縛りを受けているとはな。
神になりきれていないってのも納得だ。
「まぁとにかく。殴って連れてかえるわ。時として俺は、愛する女でも殴ることができるイケメンだからな」
「あらそう。嬉しいこと言ってくれるわね」
光の剣が、一斉にこちらを向いた。
「私も愛しているわロートス。死になさい」
光の剣が、豪雨のように撃ち出された。
「うお」
視界が埋まるほどの光の剣が、俺に向かって凄まじい速度で飛んでくる。音速は軽く超えているだろう。ソニックブームが生まれないのは、物体じゃないからか。
だが、万全の状態に戻った俺からすれば、こんなもん楽勝で回避できる。
ひょいひょいとかわしながら、エレノアへと前進だ。
「そんな……これでも当たらないなんて……! ありえない!」
「もっと褒めていいぞ」
俺は地を蹴って跳躍。宙に浮かぶエレノアへ一直線。
瘴気の右腕の、黒光りする拳を握り締める。
「なんちゃって」
それまで驚愕の表情だったエレノアが、怪しげな笑みを浮かべる。その手には光の剣が握られており、全身からは稲妻が迸っている。
捉えられなかった。速すぎるエレノアの剣捌きによって、打ち出した俺の右腕は再び斬り落とされる。
「やるなっ!」
エレノアならそれくらいはやってくると思っていた。
俺は全身を翻して蹴りを放つ。エレノアは同じく蹴りで迎撃する。
漆黒を纏った瘴気の蹴りと、紫電を帯びた稲妻の蹴りが、激突した。
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