上 下
1,391 / 1,519

裏切り者

しおりを挟む


 《洗浄》を繰り返し、部屋がキレイになり出すと人を虐める器具も溶けて行く。染み込んでる分が汚れと判断されたのか、とにかく部屋から無くなって、何も無い空間となった。けど此処でお茶を飲む気にはなれないな。
《洗浄》と《治癒》を受けた者が人の形に戻るのはもう少し先だろう。厚いマットを敷いて横にすると奥の部屋に続くであろうドアを開けた。
通路があり、トイレと炊事場に寝室。何処もさっきの部屋より汚いな。部屋も通路も拷問部屋も、螺旋階段迄の通路も全て《収納》で削り取り、一つの部屋にしてやった。《洗浄》連発するよりコッチの方が楽だったぜ。

リフォームから戻ると、虐められていた者等が女だと分かるようになっていた。痩せこけているがおっぱいがあるし、顔に皮が付いている。総勢九人。風になったのは二人。壁の染みになった者は何人居たのだろうか。
小手を外し、近くに居た一人のおっぱいを撫でる。血が通う暖かさと鼓動を感じる。メットを外しておっぱいの先っちょを舐る。出来たての乳首はプリっとして、舌に吸い付くようだ。九人のおっぱいを撫でて舐め、水と果物をお供えすると俺は部屋を出た。薄暗く、臭い螺旋階段を飛んで上がり一階へ戻ると同じ姿の二人の守衛が驚きの声を上げ棘々棒を構える。

「何故出て来た!?」

「何故と言われてもなあ。俺が強いからとしか言えんな。それに、取り調べも無しに拷問とは司法どうなってんの?」

「ひっ人を呼べっ」

「止めときな。竜人が束になっても俺には敵わんよ。女王と話を付けたら母体の義、してやるからさ」

「「母体の義…」」

二人の鎧の内側に、《威圧》の手を忍ばせて、上下四つの丘を揉み、下の谷間を優しく撫でる。

「帰って来る迄良い子で待ってろ。必ず孕ませてやるから」

「んっ…」「ふあ…」

静かにな、と念を押し、《感知》で見えた場所へと《転移》する。そこはこの城の中央、部屋に一つだけある椅子に座り、平伏す者を見詰めるトカゲ。此処は謁見の間のようだ。

「カケルッ!?」「貴様何時の間にっ!?」

平伏していたのは二キャンバルの四と名を知らぬ女。椅子に座っているトカゲは服装的にさっきのトカゲじゃ無さそうだ。

「此処は審議の場であるぞ!」「消えて失せろ!下等種めっ」「不埒者は成敗してくれる!」

「弱いトカゲは口がよく動く」

部屋の隅に居るギャラリーから散々な事を言われ、思わず口が出てしまうと、益々五月蝿くなってしまった。そして誰かに呼ばれたのか、柄の太い薙刀を携えたトカゲがわらわらやって来て囲んで来る。刃は金属製でトゲトゲも付いてる。面白武器だな。此処にある分二十本を《収納》したら、トカゲ兵等は動揺して辺りをキョロキョロ。指示待ちトカゲになってしまった。
装備を《収納》して裸に剥くと、短い尻尾が生えている。殺したトカゲ女には着いてたかな?覚えてないや。《威圧》の手で尻尾を掴んで持ち上げると情けない声を上げた。武器を持ってイキって居てもメスである。総排出孔に《威圧》の棒を突っ込んで、ブルブルヌポヌポ楽しませてやった。

「女王と話を付けに来た。お前で無ければ連れておいで。怖い事しないから。あ、周りで罵声を浴びせて来た奴等は殺してしまうが、構わんか?」

「なっ!」「陛下っ!?」

裏切り者の首が飛ぶ。忠臣なら、椅子に座る者に女王を連れて来るよう仕向けて逃がすとかするだろう。せめて閣下と呼んでいたなら生き長らえたのにな。

「部下は選べよ?俺はカケラント王、カケルだ。下等種に名乗る名等無いっ…とか言うなよ?」

「……」

「クエッ!」

ギャラリーの首が飛ぶ。トカゲ兵が汁を噴く。喘いではいるが表情が無いのでよく分からん。

「名乗りなよ」

「…」「グヒュッ!」

「名乗れ」

スパスパと更に三人斬った所でやっと名乗った。八十八ナの二、だそうな。シャーベットにした奴と名前が違うな。




しおりを挟む
感想 6

あなたにおすすめの小説

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

性的に襲われそうだったので、男であることを隠していたのに、女性の本能か男であることがバレたんですが。

狼狼3
ファンタジー
男女比1:1000という男が極端に少ない魔物や魔法のある異世界に、彼は転生してしまう。 街中を歩くのは女性、女性、女性、女性。街中を歩く男は滅多に居ない。森へ冒険に行こうとしても、襲われるのは魔物ではなく女性。女性は男が居ないか、いつも目を光らせている。 彼はそんな世界な為、男であることを隠して女として生きる。(フラグ)

転生した体のスペックがチート

モカ・ナト
ファンタジー
とある高校生が不注意でトラックに轢かれ死んでしまう。 目覚めたら自称神様がいてどうやら異世界に転生させてくれるらしい このサイトでは10話まで投稿しています。 続きは小説投稿サイト「小説家になろう」で連載していますので、是非見に来てください!

病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない

月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。 人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。 2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事) 。 誰も俺に気付いてはくれない。そう。 2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。 もう、全部どうでもよく感じた。

辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します

潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる! トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。 領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。 アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。 だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう 完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。 果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!? これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

ダンジョンの戦闘配信? いやいや魔獣達のための癒しスローライフ配信です!!

ありぽん
ファンタジー
はぁ、一体この能力は何なんだ。 こんな役に立たないんじゃ、そりゃあパーティーから追放されるよな。 ん? 何だお前、自ら寄ってくるなんて、変わった魔獣だな。 って、おいお前! ずいぶん疲れてるじゃないか!? だけど俺の能力じゃ……。 え? 何だ!? まさか!? そうか、俺のこの力はそういうことだったのか。これなら!! ダンジョンでは戦闘の配信ばかり。別に悪いことじゃいけけれど、だけど戦闘後の魔獣達は? 魔獣達だって人同様疲れるんだ。 だから俺は、授かったこの力を使って戦闘後の魔獣達を。いやいや共に暮らしている魔獣達が、まったりゆっくり暮らせるように、魔獣専用もふもふスローライフ配信を始めよう!!

貞操逆転世界に無職20歳男で転生したので自由に生きます!

やまいし
ファンタジー
自分が書きたいことを詰めこみました。掲示板あり 目覚めると20歳無職だった主人公。 転生したのは男女の貞操観念が逆転&男女比が1:100の可笑しな世界だった。 ”好きなことをしよう”と思ったは良いものの無一文。 これではまともな生活ができない。 ――そうだ!えちえち自撮りでお金を稼ごう! こうして彼の転生生活が幕を開けた。

処理中です...