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お帰りペニスケ

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「おはようございます。朝から仲睦まじそうで…」

 アイツへの快感に気を取られていて気付かなんだが、シャリーが部屋に上げたようだ。

「おはようトリントン。荷物はそれだけか?」

「はい。宰相様よりマジックバッグを餞別に頂きました」

リュックサック並の大きさだが重さを感じさせない。中々良い物のようである。

「カケル様、チェックアウトは済ませたので何時でも大丈夫です。リュネ様、よろしくお願いします」

「分かった。イゼッタはもう痛く無いか?」

「んちゅ…、だいじょぶ」

イゼッタが離れたので立ち上がり、久しぶりのペニスケを挿入する。お帰りペニスケ。

「ではぁ、集まってくださぁい」

皆が集まり瞬きすると、もうそこは島の食堂。びっくりした目のラビアン達に帰宅の報告をする。

「此処が、カケル様の御屋敷…」

「キチチッ」「キキッ」「チッチチッ」

その場に居たラビアン達が鳴き声を発すると、外に居たラビアン達が集まって来るのが分かる。テイカも妻達も急いでる。サミイはカラクレナイに乗ってるな?

「カケルー!」「旦那さまっ」

「「「誰ですその女は」」」

まるで打ち合わせしたかのように声を揃えた女達。ラビアンの鳴き声は暗号なので俺には理解出来無いが、さっきのは絶対、カケル、女、連れて来た、とかそんな感じだと思う。

「えと、トリントン、です。城付きのメイドをしておりました。よろしくお願いします…」

群れに加わる新参者に、詰め寄り匂いを嗅ぐ兎に龍。じっと見詰める人種。俺はゆっくり《阻害》を掛ける。が、無理。テイカにはバレバレだ。

「カケル様?まだ致して無いですね?」

匂いを嗅いでた誰かが言う。

「貰って来た資料を理解する迄は、する時間、無いかな…」

「「「へぇー」」」

「資料ですか」

「勇者召喚の方法が記された本に、それに関わる資料です。そこは事実であると証言します」

  「同じく」
メイド二人の証言で事実と証明されたが、暫くは根掘り葉掘りされるのだろうなぁ。弥一に頼んだ魚の件もあるし、一人になりたいので寝室へと《転移》した。近距離の《転移》は使いこなせて来たぞ。


 ベッドに横になると《白昼夢》を使い、弥一の部屋へ飛ぶ。あれから三日程経って、部屋に新たな家具が置かれていた。水を湛えた水槽にはソイルが敷かれ、流木に止められたコケと水草が揺れる。エアレーションはぶくぶくと泡を出し、金魚達の命を繋ぎ止めていた。

魚に触るな

紙に書いて貼ってある。俺に渡そうと魚を買って、情が湧いたか。時計を見ると十時半を少し過ぎた辺り。なのに弥一が部屋に居ないのはおかしな話だ。糞でもしてんのか?あ、マンションの通路で掃除機掛けてる。デブニート、働いてたんだな…。付けっ放しのPCに文書ソフトを起動して、書き置きを残す。

デブにイトに土産をやろう
ありがたく食え
また来る

変換おかしいがまあ良いや。干し肉三枚、コンビニ弁当の蓋に乗せて帰った。

「あ、味噌忘れてたわ」

「んぷ。みそですか?はむ、んっ」

独り言に反応があり、気付くとテイカがしゃぶってた。

「異世界から食べ物を召喚しようと思ってな」

「れろ…。故郷の味は恋しいですか?あ~むっ」

「あっちとこっちじゃ調味料の種類が桁違いなんだよ。貿易で手に入れた物を独自に手に入る材料で作ろうとして新たな物が生まれる。それがそれぞれの地域で好みの味に変わってって…てのを数千年やってるからな」

「んん…。味に煩い民族だったのですね、はむ」

「まあな。塩ですら産地や製法で種類分けされてたくらいだ」

テイカの舌を以てしても岩塩と海水塩の違いくらいしか分からぬようだ。俺だって目隠しされて粉にされたら分からんよ。塩は塩だ。

 テイカに収めて下に降り、風呂の二階で作業する。作業机にテイカを乗せてヘコヘコしながら本を開く。自動でページ送りしてくれる、良い書見台だ。
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