937 / 1,519
火のブレス
しおりを挟むカラクレナイとエッチラホッチラ荷車が飛ぶ。ゆっくりじんわりスローセックスを楽しんでいると荷車が減速し、目的地への到着を報せた。
「カケルゥ…、抜いちゃ、やなの…」
そんな事言われて抜ける訳が無い。
「抱っこしてあげるからこっち向いて」
「んっ、んくぁあっ」
背を向けていたカラクレナイが繋がり合うアソコを軸に脚を大きく回しすと、摩擦の強まりに耐え切れずおしっこを漏らしてしまった。気付かぬ振りして腰を振り、シャバシャバの子種を注ぎ捲った。
「気持ち良くて、出ちゃった」
「カララも…なの」
「帰りもまたしような?」
「ん。約束なの」
守らなければならない。荷車毎《洗浄》し、身形を整え外に出ると、そこは砂浜であった。
「砂鉄か」
「さてつ?」
「鉄の粒が砂みたいに細かくて、砂の中に混ざってるんだ」
「あの黒いの、さてつなの?」
「そうそう。カラクレナイは賢いな」
波打ち際から陸に向かってシマシマが横に伸びている。普通なら磁石で集めたりするのだが、俺はスキルで無駄無く採れる。
砂浜の砂から《集結》で、砂鉄だけを浮き上がらせて、丸く固めてやる。
「カラクレナイ、火のブレス吐けるか?吹き飛ばさない程度の威力で良いんだが」
「やったるの」
俺の肩に肩車したカラクレナイが口に魔力を溜めて行く。凄い。練りはまだ足りないようだが、リームとタメ張れるくらいの魔力が出てるぞ。
「よく練って、慎重に、触れさせる程度で良いからね」
「あが、あがっが…」
頭が熱いので《結界》を纏い太腿を堪能していると、大きな火球がゆっくり砂鉄の塊に向かって行った。
「そこで止められる?」
「ん…止まったの」
水分は着いて無い筈だが爆発したら大変だ。砂鉄の塊を再び《散開》させて、少しずつ火球に当てて行った。シュワシュワしてる、危ない危ない。
乾いただろうヤツから火球の中に入れて行き、中で丸く固めてく。
「そのままで大丈夫か?」
「集中してるから、大丈夫なの」
集中を解いたら大変な訳か。ならばさっさとやってしまおう。溶けたヤツを糸のように外へ出し、空いた分の砂鉄を入れる。序に不純物も取り除いてやるか。ニュルニュル出て来る鉄線は、クルクルとコイル状に纏めとく。これバネサスに使えないかな?でもショックアブソーバーが無いとビョンビョンするか。
結構頑張ってくれていたカラクレナイだが、集中が尽きたので火球を遠くの海に投げ捨てる。水煙が凄いぜ。
「まだ、たっぷりあるの…」
「カラクレナイの作ってくれた鉄は良いヤツだから、ミーネに頼んで包丁や鍋にしてもらおう。こっちのは後で俺が練って魔道具に使うよ」
「もっともっと頑張るの!」
可愛い事言ってくれる。太腿に頬擦りしながら砂浜に降りて、砂鉄の消えた砂浜で、さっきの続きを楽しんだ。
「その鉄がこれか」
「カケルさんとカララちゃんの愛の結晶ですねぇ~」
帰宅したカラクレナイがドヤ顔で母龍に見せると、隣からもう一人の母龍から棘のある言葉を頂く。俺との愛の結晶は、腹の中に息衝いているだろうに。
「カケルいぢめちゃ、メッなの」
「そんなぁ~」
「口はブレスを吐くモノだ」
口は災いの元的な?そう言ってミーネはコイルの鉄靴を千切り取ると、練り練りっと刃物の形に成型した。形からするとナイフっぽいな。
「多少柔らかい気がするが、問題無いだろう」
お墨付きを頂けたようだ。柔らかいのは純鉄に近いからだろうか?夕飯食べて、風呂入り、居間のソファーにまったり寝転び、取って来た鉄を練る。《集結》して《伸縮》し、ソフトボール程の大きさになった鉄球はまんま砲丸だな。それを平たく伸して火の属性魔石を三つ埋め込む。明日まで熱して割れたりしなけりゃこれで行こう。魔力を込めたら外に浮かせて寝た。
翌日になり、割れてなかったので大量生産した。一度限界迄《集結》させるのが良さそうだ。以前作った型で切り出し、柔らかい状態で箱に仕舞った。
0
お気に入りに追加
133
あなたにおすすめの小説
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
魔境に捨てられたけどめげずに生きていきます
ツバキ
ファンタジー
貴族の子供として産まれた主人公、五歳の時の魔力属性検査で魔力属性が無属性だと判明したそれを知った父親は主人公を魔境へ捨ててしまう
どんどん更新していきます。
ちょっと、恨み描写などがあるので、R15にしました。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
最強魔法師の壁内生活
雅鳳飛恋
ファンタジー
その日を境に、人類は滅亡の危機に瀕した。
数多の国がそれぞれの文化を持ち生活を送っていたが、魔興歴四七〇年に突如として世界中に魔物が大量に溢れ、人々は魔法や武器を用いて奮戦するも、対応しきれずに生活圏を追われることとなった。
そんな中、ある国が王都を囲っていた壁を利用し、避難して来た自国の民や他国の民と国籍や人種を問わず等しく受け入れ、共に力を合わせて壁内に立て籠ることで安定した生活圏を確保することに成功した。
魔法師と非魔法師が共存して少しずつ生活圏を広げ、円形に四重の壁を築き、壁内で安定した暮らしを送れるに至った魔興歴一二五五年現在、ウェスペルシュタイン国で生活する一人の少年が、国内に十二校設置されている魔法技能師――魔法師の正式名称――の養成を目的に設立された国立魔法教育高等学校の内の一校であるランチェスター学園に入学する。
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる