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ぶらぶらがブルンブルン
しおりを挟む「大きいですねぇ~」
「全体的にな。龍の姿になって、あのサイズだったら満足出来るか?」
全裸の巨漢のぶらぶらがブルンブルンしながら寄って来るのを煙に変えて通路を進む。全体的にデカいから俺のより断然デカい。
「ん~、どうでしょう?龍の姿で快楽を感じる事なんてありませんでしたし」
「時間に追われてたから出来無かったが、一度はしてみたいな」
「望む所です、うふっ」
だがリュネがミーネに聞いたと言う話に依ると、一回の交尾で一ヶ月以上挿しっ放しになるのだそうだ。全員相手をすると半年は掛かる事になる。
「卵は産ませられないが、リュネの中を感じてみたいな」
「あら、卵を抱かせてはくれないのですか?」
「卵産むのに何十年掛かるのか想像も付かんよ」
「そうですねぇ。その間は人化出来ませんし、淋しいですね~」
「子供に会える頃にはお爺ちゃんになってるな」
「うふ、きっと長生き出来ますよ」
男型を煙にしながらどんどん先に降りて行くと、あの椅子のあった部屋の、デカい扉の階層となった。百階だ。
「面倒に見えて一本道でしたね」
「階段が二つしか無いからな。迷ったらアウトだろうけど」
扉を開けて中に入ると椅子があり、既に転移魔法陣は発動していた。
「アレで地上に戻れたのですね」
「ああ。椅子には座るなよ?怪我するし、リュネの中に挿れて良いのは俺のだけだからな」
「んもう、疼く事言わないで下さぁい」
取り敢えず、転移魔法陣はまだ使わない。まだまだドロップを拾いたいからな。マラソンするのでゴーレム階層に戻ろうとした俺は、序にと思い付いた宝箱の存在を《感知》しようとして、違う物を見付けてしまった。
「リュネ、あれって隠し通路なのか?」
「先がありますね」
「俺には先迄分からないが、あの壁が動くって所までは《感知》出来たよ」
「でしたら、行って見ましょうか」
リュネが行けると言うのなら行ってみよう。《罠感知》で動きそうな壁を調べると、やはり隠し扉になっていた。罠は無いと出たが、《結界》を張り巡らせて慎重に開けて行く。
「罠は…無いか。ふぅ」
人が二人並べる程度の細い通路が真っ直ぐ伸びて、その先にはドア。その奥には部屋になってるみたいだ。
「コレは、魔石か?」
「ダンジョンの魂ですね。話にしか聞いてませんが、触るとダンジョンに取り込まれますよ」
慎重に開けて入った部屋は、中央が祭壇のようになっており、そこに海竜程の魔石に似た石が安置されていた。内包する魔力量が多かったから魔石と勘違いしたが、迂闊に触れん代物だったようだ。
「あ、そうだ」
「どうしましたか?」
「ドロップ貰ってばっかりじゃ悪いから、要らない魔剣とか置いて行こうかと」
「普通の冒険者は絶対言わない言葉ですね~」
「普通の冒険者だって、バレたら貴族に奪われる魔剣なんて持ってても損しかしないだろ」
「そうですねぇ、売れませんものね」
今回拾った装備の他に、死蔵されてた魔剣に魔装を全部出す。龍の巣に積まれていたらさぞや壮観だろうと言う山になった。
「これだけで世界が幾つ買えるか…」
「俺の世界は良い女と可愛い子供が居て、美味い飯があれば充分だ」
「あらあら、欲張りさんですね~」
「早く可愛い子供を見せとくれ、良い女のリュネ様よ」
「んもう…。ネーヴェちゃんにお願いしちゃおうかしら」
「大きくなったお腹に耳を当てる幸せを味わせてくれよ」
「仕方無いですね」
抱き着くリュネとチュッチュして、部屋を出た。
その後はと言うと、ゴーレムの居る階層を行ったり来たりしてドロップを集める。雑魚ゴーレムもナゲットや延べ棒を落とすが、やはりボスのドロップが大きい。とは言え箱一杯に詰まったナゲットは三回しか取れなかった。連続で入っても湧かなかったのだ。八十階の誰も居ないボス部屋で多分二日目の寝泊まりをする事にした。
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