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実にけしからん
しおりを挟む赤ちゃん達のベビーベッドは直ぐ出来た。だって唯の箱に、マットを詰めただけだもの。大きさは横並びに四人が寝られる程度なのでずっと使い続けるのは無理だろうが、そもそも移動なんて頻繁にすべきでは無いのだ。
皆が寝ているカロの部屋では、寝てたりぐにゃぐにゃ動いてたり、思い思いの生き様を見せている四人と、荷物を纏めてるのか、散らかしてるだけなのか分からない家主が居た。
「カケル様、まだ行きませんよね?置いてったりしませんよね?」
「子供の移動用ベッドを持って来ただけだよ。ゆっくりしてるとご飯に間に合わなくなるが、移動自体は直ぐだからな。慌てないで纏めなされ」
寝ていたり、うごうごする子の居るベッドに横たえ、撫でたり指ニギニギしてもらい癒される。
「ジョー二アスは魔力があるのな」
「そうなのですか?」
俺の指を真顔でにぎにぎするジョー二アスは、仄かに魔力を纏ってる。明るい緑に見えるので風と光の素質があるのだろう。
「ジョー二アス、魔法を使いたいなら、先ずは自分が他の人から恐れられる存在になってしまう事を覚悟しろ?」
「子供相手にどうしましたか」
「魔法は善にも悪にもなる。これから先、耳にタコが出来る程聞くと思うが、忘れないようにな」
「ぶぇ~」
「お返事しましたね」
「どうだろうな。念話したら会話出来るのだろうか?負担になりそうだからやらんけど」
「それがよろしいでしょうね」
ジョー二アスの横で寝てるのはカロの子シンクレイア。髪を梳くとむずがって蠢くのでそっとしておこう。反対側にはアーティエル。生まれながらにハーレムとは実にけしからん息子である。此方もよく眠ってる。贔屓目に見てお人形さんみたい。
シンクレイアの隣で寝ていたカーミンが目を覚ました。あばあば言って俺に向かって手を伸ばすのでにぎにぎさせてあげよう。可愛い。
「ママ達が準備したら、みんなで俺の家に行こうね~」
「んま~」
「お腹空いたみたいですね」
よく分かるな。荷物を選別していたカロが、寄って来ておっぱいペロンする。あ~んってしたいが俺のじゃないのでカーミンを抱かせてちゅぱらせる。反対側から垂れてるお乳はジョー二アスがペロッてた。二人抱えるのは重いだろうので、少しだけ浮かせてやったよ。
「カケル様、テイカさんの支度が終わりま…お乳の時間でしたか。奥様方をお呼びしますね」
アルネスがやって来て、ちゅぱってるのを見ると踵を返す。テイカが行けるようなので、俺も下に降りてこう。
「おっぱいの時間でしたか」
「俺は吸ってないぞ?彼奴等のご飯だからな」
テイカの嫌味を真顔で返し、後ろからおっぱいを揉みしだく。
「最近してなかったから凄くしたい…」
「あたしもです…」
階段の隅に隠れ、声を殺して少しだけ抜き差しした。
「出したいけど、また後でな」
「残念ですが、仕方ありません、ね」
「余計にしたくなっちゃったよ…」
ペニスケを着けて外に出る。真面目に買い物しないとな。
足りないと困る食料品は今の所はスパイスとハーブくらいの物で、テイカのチョイスで買えるだけ買った。後は種苗店で種を色々。それ以外だと下着等の衣類をたっぷりと、ママ上殿の寝具店では毛布とシーツをこれまたたっぷり購入した。
「その様子ですと、お家に帰られるのですね?」
勝手知ったるバックヤードでエージャに集荷させてると、ママ上殿がやって来て柔らかい物を押し付けて来た。親父殿が居るんだからお控えなすって。
「ママ上殿は、メッツ君がもう少し大きくなってからな。その時は…」
「私もお供します。置いてったら死にます」
「分かってる。孕ませる訳にはいかんが、良いよな?」
「使って下さるだけで充分です。シーツはこれで、毛布は先程ので大丈夫ですね」
二人にねっとりキスをして、後でまた来ると店を出た。
「相当溜まってますね」
「分かるか?」
「進んでエージャさんに迫って行きましたからね」
何時も受け身では無いのだが、テイカにはそう見えたらしい。
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