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人が産まれる

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「ママ上殿、これから頑張ってもらうからコレで精を付けてくれ」

ペニスケを外し、顕になったアイツを躊躇い無く口に含むママ上殿。

「ネーヴェ、これ内緒な」

「カケル、ママ上の事心配なの、わかる」

「んちゅ、ありがと、ネーヴェちゃん」

ママ上殿のお口のサイズに細めたアイツが、口の中で舌で絡まれ擦られ吸われ、龍の血よだれと先走りを嚥下して行く…。ネーヴェも涎を擦り付けてママ上殿を気遣うようだ。

「赤ちゃんが産まれて落ち着いたら、二人でしよう」

「あんむ…」

動きを止めて吸引力の増したママ上殿の喉に、シャバシャバとした子種を流し込む。零さず全て飲んだので、頭を撫でてキスしてやった。

「ちょっとまつ」

最後にネーヴェがアイツを頬張りクチュクチュ涎を塗り付けて証拠隠滅。浄化の魔石の効果で匂いも無いな、良し良し。派遣家政婦が戻って来たのでネーヴェを抱いて居間に戻った。

「またママの色香に惑わされましたねー!?」

「…リュネ?」

「さあ?」

何故バレるのか?ホント解らない。

「すまんサミイ、ママ上殿としたい」

「赤ちゃん作らないなら仕方ないです。けどパパが悲しむので程々に!ですよ!?」

「そうだな。肝に銘じるよ。所で皆は産まれるまで此処に居るつもりかな?」

「その事で御座いますが、一旦セカンドハウスへと戻ろうかと話しておりました」

リアが言う。客間じゃ椅子が足りないので斥候を出して後は撤退する事にしたそうだ。フラーラとノーノが残り、俺達は帰る。

「あ、旦那さま。ドアはわたしの部屋に置いてください!ここだと他の人も使うので」

そんな訳で、サミイの部屋に設置し直しセカンドハウスへ帰宅した。

「夕飯を作ります」「お世話できません」

「「悪しからず」」

ブチ姉妹は忙しくなるな。シャリーとリームが手伝いに行き、リュネとミーネはカラクレナイのご飯があるので島へと帰った。産まれる時は必ず呼ぶように、と約束を残して。

 さて、残された俺達は暇だ。身重の三人は働きたくても働かせられない。テイカは三人の世話役でお茶を淹れてる。心を落ち着ける時間には丁度良いだろう。俺もお茶をもらい、ゆっくりと啜った。


 少年隊と友恋、ワーリンが帰宅し、夕飯を食べて風呂に入る。リュネとミーネが合流して静かにその時を待った。

「お前さん、なんか、ドキドキするね」

「人が産まれるんだねー。弟が産まれる時はあたいも小さかったから分かんなかったけど」

「卵可愛いですよ」

「愛着が湧くな」

「人は卵では産まれませんので…申し訳御座いません」

「知ってるか?人も卵を産むんだぞ」

「「「「え?」」」」

保健の授業で聞き齧った内容を話してやると皆一様に感心していた。そんな折…。

「皆様!始まります!」

声を大にしてノーノが帰って来た。皆直様転移門を潜り、サミイの部屋を抜けて客間に集まる。俺は皆の分の椅子を用意し、座して待つ。男に出来る事はこれだけだ。

「お、おお、カケル様。それに皆様お揃いで」

「リュネ、解毒。ネーヴェは浄化」

客間に来た親父殿に《洗浄》を掛ける。

「ひっ!ああっふぁぁ~…」

「いきなりごめんよ。けど赤ちゃんの前で酔った姿は見せられないもんな」

「これは…、ありがとうございます。スッキリ致しました」

「パパ、お酒飲んでたの!?」

「サミイ、許してやれ。男には待つ事しか出来ないんだ」

「旦那さまはパパみたいにならないてくださいね!」

「俺普段からそんなに飲まないしー」

「カケル様にはあたしが付いております」

「じゃあオレもー」「あたいもー」

「貴女達はお手伝いするのよ?」

「いや無理だろ?オレなにすんのさ」

「あたいじゃ足手纏いだよー」

「皆様、お静かに」

  「お茶を淹れますね」
フラーラに窘められ、ノーノのお茶を飲んで静かにその時を待つ。親父殿がキョロキョロソワソワするのを見て、俺は逆に冷静になれた。

「んあーーー!んぎゃあーーー!」

それは一オコン程後の事であった。
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