600 / 1,519
儀式
しおりを挟む朝飯もあるので早めに済ませたが、そもそも淡白なバジャイには充分らしくとても満足気。逆に昨夜のは長過ぎて嫌なのだと。けどおっぱいは何時でも揉んで良いらしい。揉み揉み。
ネーヴェが妬いてるのでペニスケに座らせて外に運び出す。揉み揉み。外ではリームが種とアマグキの収穫を終えて土を更新してた。
「おはよう主様」
「おはようリーム。今日も朝からありがとうな」
ネーヴェを降ろしてリームを抱く。舌を絡めて揉み揉み揉み揉み。抱き着いて来たリームを抱えて厨房に向かおう。
リームとネーヴェが種とアマグキを煮るのを手伝い、出来た煮種と黒糖を持って街に向かう。鍋の中の時間を進ませると言う裏技で、とても素早く加工が出来る。凄い。
バジャイをおぶってササッと飛んで、広場に着いたら朝食だ。移住者達は地元の主婦達と仲良く料理してるようで、俺達が到着すると寄って集って給仕してくれる。さっさと食って仕事を寄越せと言う事だろう。黒糖と煮種も持ってかれちゃった。
食事を終えて、ネーヴェとバジャイは子供等と遊ぶようだ。人見知りのバジャイも少しずつだが人との輪に溶け込みつつある。
俺とリームは外に出て畑の収穫と土の更新だ。
「だいぶ余ってるよな?」
「うむ。アマグキは粗手付かず、種も殆ど使ってはいないな」
「食料だけは充分か」
「肉以外はな。しかし狩り草が居らんので仕方あるまい」
話しながら野菜の加工場へ。女達が待ってたよ。
「今日から野菜の加工場と製塩を稼働する。無理しないでやってくれ」
葉物以外の野菜を雑木で作った浅い木箱に入れて行くと、二人掛かりで建屋の中に納めて行った。中では包丁を持った女達が片っ端から切り刻んで行く。切られた野菜は外に持ち出され、干し棚に晒されて行った。
今日は乾燥具合を確認したいので干し棚半分終わったら午前の組は終了としてもらった。半日で乾く程暑くもないしな。
指示を出し、次に向かうは製塩場。此方に居るのは二十二人、二交代制の全員が来ていた。明日からは交代でやるので今日はやり方を教える。
塩水を汲んで、鉄鍋で煮て、出て来た塩を桶に入れて竈へ向かい、土鍋でカラカラのサラサラに乾燥させたら箱に流し込む。塩と一緒に出来た滷汁は海に帰す。箱に貯まった焼塩は売り出す時に箱詰めするから放置で良い。
海水を煮ながら説明すると、直ぐに理解して後組の女達は帰って行った。普段から料理してるから理解が早いな。
女達の働き口が決まったら、次は兵士の足を作りに行く。動力はネーヴェに頼みたいんだが、何処に行ったのか…。街の出口に向かいながら《感知》にてネーヴェを探すと、畑で子供等と何やらやっているみたい…あ、目が合った。方向は一緒だし行ってみるか。
「カーケルー」「カケルさまっ!」
「何かの儀式か?」
皆がそろって濡らした土を捏ね回し、丸や棒の形にしていた。
「違うよ!」「泥人形作ってるの」「ゴレーム」
「ゴーレムな。魔石あるのか?無いなら小さめのを出すぞ」
「ちょーだい。十個くらい」
小さめのをと言ってもキネイアッセンで乱獲して来たヤツだからそれなりの大きさだ。数が揃ってた三ドン程の魔石を十個、ネーヴェに渡すと自分が作ってた一ハーン程の大きさの泥人形の体に埋め込んだ。
「リーム、焼いて」
「え?ああ。浮かせてくれ」
「濡れ過ぎてて割れちまうぞ?」
「そなの?」
「しっかり乾いてから焼いた方が良いし、焼くなら岩壁の瓦礫を粉にして水で練った方が良いのが出来ると思うぞ」
「カケル、かためて」
ネーヴェは子供等に見せてやりたいだけなんだな。俺は忖度出来る男だ。湿った泥人形に《散開》と《集結》を掛けて、水を散らして泥を固めた。
「リーム、焼けるぞ。焼き加減は解るか?」
「教えてくれれば再現しよう」
「先ずは乾燥させる為にゆっくり温度を上げてくれ。あ、温度の単位って何だ?」
「「さあ?」」
龍二人が知らないと言う…。
0
お気に入りに追加
135
あなたにおすすめの小説
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
性的に襲われそうだったので、男であることを隠していたのに、女性の本能か男であることがバレたんですが。
狼狼3
ファンタジー
男女比1:1000という男が極端に少ない魔物や魔法のある異世界に、彼は転生してしまう。
街中を歩くのは女性、女性、女性、女性。街中を歩く男は滅多に居ない。森へ冒険に行こうとしても、襲われるのは魔物ではなく女性。女性は男が居ないか、いつも目を光らせている。
彼はそんな世界な為、男であることを隠して女として生きる。(フラグ)
転生した体のスペックがチート
モカ・ナト
ファンタジー
とある高校生が不注意でトラックに轢かれ死んでしまう。
目覚めたら自称神様がいてどうやら異世界に転生させてくれるらしい
このサイトでは10話まで投稿しています。
続きは小説投稿サイト「小説家になろう」で連載していますので、是非見に来てください!
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
貞操逆転世界に無職20歳男で転生したので自由に生きます!
やまいし
ファンタジー
自分が書きたいことを詰めこみました。掲示板あり
目覚めると20歳無職だった主人公。
転生したのは男女の貞操観念が逆転&男女比が1:100の可笑しな世界だった。
”好きなことをしよう”と思ったは良いものの無一文。
これではまともな生活ができない。
――そうだ!えちえち自撮りでお金を稼ごう!
こうして彼の転生生活が幕を開けた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる