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ブチ姉妹は仕事中
しおりを挟む魔道車の速さに合わせながら地面スレスレを飛んで、五十リット程で湖の畔に到着した。彼奴等にしてはゆっくりペースだったな。女達に気を使ったのだろう。
「くそー、なーんも居なかったぜー」「どーするー?ゴーラ殺る?」「ぶちのめそーぜー」
獲物を探してただけっぽい。洗濯物を干してたブチ姉妹が迎えに来た。
「早かったのですね」「ダンジョンは行かなかったのですか?」
「ダンジョンは肉取れねーし、やめやめ」
「ギガントントリンブも獲れたしな」
「野盗もやれた!」
口ではそんな事言ってるが、残念がってるのは分かってるんだぜ?その内連れてってやるか…。
「カケル様、其方の人はお客さん?」「それとも妾?」
「三人は今日からこの家で働く事になる」
「エルタータです。此方はヘスにシンバ。よろしくお願いします」「「お願いします」」
ブチ姉妹と三人が自己紹介を終えると、五人を連れてカラクレナイの部屋に向かう。
「エッチするのですか?」「洗濯物干してからにしたいのですが」
ブチ姉妹は仕事中なので手短に済ませよう。
「この三人には、少年隊の世話をしてもらう予定だ。性欲の処理も含めてな」
「彼奴等に性欲があるのですか」「おちんちんこーんなでしたよ」
親指と人差し指でCの字を作るが、それ殆どOだから。それとも太さのOなのか?
「それは子供の頃だろ?彼奴等ももう十四だし、そろそろ性欲が芽生える年頃だと思うんだ」
「お三方に愛する女性が出来るまで、私達がソチラのお世話もさせて頂きたいと思っております」
「お風呂に入れて下さい」「洗って臭いの落として下さい」
「もちろん、それもお世話の中に入っております」「「頑張ります!」」
ブチ姉妹の納得を得られたようなので次の話だ。
「所でエルタータ。お前達、彼奴等の子を孕みたいか?」
「それは勿論…。ですが、ダメですよね。孕んだらご奉仕出来なくなりますし…」
三人共に孕みたいと言う。
「彼奴等が望むなら孕んでも良いが、それまでは避妊魔法を受けるのが良いと思うんだ。覚悟も無く産ませるのは子供に悪いからな」
「わかります」
「そこでだ。メルタールに行って避妊魔法を受けてもらいたい。金はあるから心配すんな?」
「でしたら、出来るだけ早くしませんと!」
「早くご奉仕したいです」「私もっ」
移動続きで疲れてないか心配だが、彼女等も必死なのだろう。話を切り上げ食堂に向かい、フラーラに同行を頼んだ。リアの方が顔が利くが、身重に移動させたくないのだ。リアもそれが分かってて、同行したいとは言って来ない。サラサラと手紙を書いてフラーラに渡していた。所でその紙何処で売ってんだ?
夕飯までには間に合わせたいので、途中まではUFOに乗って行く事にした。
「カケルさん、私も行きますね」
リュネも来るのか。断っても飛んで来るから断らず、俺とフラーラと三人と、リュネが乗り込み空に上がった。馬鹿デカい乗り物に三人は驚いていたよ。窓が無いから気付かないだろうが、超高速で飛んでると知ったらもっと驚くだろうな。六リット程でメルタール上空に着いたと知ると、驚きを通り越して唖然としていた。
上空で荷車に乗り換えて真下に降りる。人が見てたら嘸かし驚くだろうが、その心配はリュネのおかげで無くなった。俺の《阻害》は強い奴相手だと看破され易いからな。
人の目が無いのを確認して教会の裏門前に着陸すると、荷車を降りたフラーラが裏門のドアをノックする。荷車を《収納》したら俺達もそれに続き、出て来たシスターの許しを得て中に入った。
裏門から裏口へ、着いた先は食堂だ。此処で待ってろって事だろう。
司教が姿を現したのはそれから暫く経っての事。暇過ぎてフラーラにお茶を淹れさせている最中であった。
「長らくお待たせ致しました。司教のハーベステッセンで御座います」
「暫くぶりで御座います。姫様のメイドのフラーラで御座います」
「覚えて居りますとも。其方はカケル様ですね。姫様はお元気でいらっしゃいますか?」
リアの手紙をフラーラが渡して皆元気な事を伝えたら、こちらの用件も伝えよう。
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