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IH

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 俺の明日の予定は午後まで休みだ。即ち朝まで福利厚生する。お風呂で女児達とイチャイチャし、上がったら兎達の個室で勤労意欲を高め、寝室で労を労う。皆が動かなくなったら倉庫とミーネの家で種付けし、カラクレナイのベッドで一緒に寝た。べろべろされて目が覚めて、チュッチュし返し夜が明けた。ミーネもべろべろしてたのでカラクレナイを挟んで子作りに勤しんだ。朝飯食べたら午後まで寝よう。

「起きてーカーケールーおーきてー」

眠りに堕ちて三十分程だろうか?イゼッタが起こしに来た。なんぞ?属性魔石の持ち手が出来たので魔石の素体を作って欲しいのだと。確かに俺しか出来無いな。眠い目を擦り作業場の居間に降りると、居間には既に幾つものお椀が積まれ、何時でも作業出来る状態になっていた。
お椀に核をザラザラっと入れて、スキルで圧して魔力を込める。凡そ八百個の核が属性魔石の元になった。それをノーノが四百と端数の三つに仕分け、一つに水魔法を付与する。イゼッタはもう片方に光魔法を付与するので二人に魔力を補充してやった。売り物の魔石が完成すると、次は端数の番。炊事用に火魔法の付与をするのはリア。お椀が燃えている。出来上がった火の属性魔石はオーブンを作ろうとして手付かずの煉瓦に埋め込まれた。何だかIH調理器みたいだな。

「城では鉄板を使っておりましたがコレでも問題ありません」

鉄板かー…、あるじゃん鉄。寝室の置物になってる鉄球の型を伸ばしたら良い。寝室から重たい型を引っ張り出し、《伸縮》で一ドン厚の鉄板にした。大きいと女子の力では持てないので直径三十ドンの円形にして取手も付けといた。

「こんなんで良いか?」

「携帯性もあり素晴らしい出来栄えです。食堂用に五枚程作って頂けますでしょうか?」

「カケル様、移動用にもお願いします」

更に、家でお茶を沸かす用にも作り、都合七枚作ったよ。鉄塊はまだあるし、置物っぽく丸めて後で寝室に返しておこう。

「カケル、これ、売れそう」

「鉄板の代金と魔石の数で値が変わる、みたいな感じかな?」

「鉄板、幾らだろ?」

近い内に武器屋の親父にでも聞いてみるか。出来れば鉄も自作したいな。ミスリル鉱石を粉にして抽出…と思って居たが、鉄鉱石なり砂鉄の確保が先になりそうだ。
で、用意したのはミスリル鉱石。リュネに投げ付けた含有量の少ない奴だが、取りに行くのが億劫だったので仕方無い。部屋の端々に飾ってあるのはテイカが嫌な顔するんだもん。
お椀に屑石をゴロゴロっと入れて《散開》でスカスカにしたら、他の屑石で押し潰して粉にする。それを《集結》でミスリルだけを宙に浮かせると、ビー玉サイズの塊になった。この状態だと密度が低いので、ミスリルの硬さまで更に圧してBB弾サイズとなった。武器屋の親父が十ナリ持って来いって言う意味が分かるな。小さいけれど青く輝いててキレイだな。経験値を持ってそうな下膨れの水滴の形に加工して窓際に飾っておいた。

「これ可愛い。もっと作って」

「新居が出来たら沢山並べよう」

売れないしな。さて、鉱石からインゴットを抽出出来る事が判ったので、次は鉄鉱の確保だな。

 お片付けして昼飯の時間。持ち運び出来るIH調理器は炊事係にとても好評だった。もっと作って欲しいそうで、食後のお茶を啜りながらチャチャッと六枚拵えて、置物は姿を消した。
午後は子供達と昼寝して、夕方までミスリルの水滴を作って遊んだ。全部で七匹。後一匹で合体するな。
居間を粉塗れにしてテイカに嫌な顔をされた。ごめんて。



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