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パクっとされてべろべろ
しおりを挟む俺が寝てる間中ベッタリしてたそうなので顔中涎でベッチョリ。勿論股間も。起きたいんだがぺろぺろが止まらない。
「何でこんなに懐かれたんだ?」
「静かだったからだな。騒がしい女達より物静かで、甘えても怒らないのが効いたのだろう。噛み応えもあるみたいだしな」
気絶してたら騒ぎも怒りも出来まいに。赤い子龍を両手で抱えて高い高ーい。アキャアキャしてて可愛いな。
「食事はどうしてるの?やっぱり生肉が良いとか?」
「普通ならな。人に寄り添って生きるなら加熱してやるべきだろう。それよりだ。この子の名前を付けてくれ」
「龍の名前は格好良くてハードル高いぜ…」
「はーどる?カケルが付けてくれた名が良いんだ」
「因みに、普通は誰が付けるの?」
「……」
だんまりである。こりゃ名付けが面倒になったな?
「はむ、おねあい」
パパ頑張っちゃうぞ!
「で、案を出せと?」
昼食後、居間でお茶しながら話を切り出すとリュネにジト目を向けられた。ゾクゾクするぞ?
「そうじゃ無くて、同族に同じような名前があると困るかも知れんから聞いておこうかと思ってな。イゼッタ達もだ。可愛い子供が伝説の大悪党と一緒とか嫌だろ?」
「確かに、そうですね…。赤ちゃんに家族の名を付けられたら少し気まずいかも知れないですね」
「カケルが付けた名が偶然でも他の龍と被るとは思えんがな、くくく」
「貴族には二世三世と名を継ぐ事も御座いますよ?」
「平民では何となく親と似た名前になりやすいです」
ダワンとメリダの娘サミイは父方の祖母、タタミィの名を継いだそうだ。
「因みになんだが、この子の性別、どっち?」
「「「………」」」
おいそんな目で見るな。
「人族女子よ、お前ら判んのかよ」
「「「女」の子です」」
「え?龍のちんちんって剥き出しなの?」
「半分正解だ。雄の性器もちゃんと体内に仕舞われる」
「ほらー、判らなくても仕方ないじゃーん。ノーノ以外はどうして雌って思ったんだ?」
「勘」
「雌の顔をしてました」
「可愛かったのでつい」
「強そうなオーラがあった」
勘なのはともかく、雌の顔ってなんだよ?テイカはミーネも初見で雌と判別してたなそう言えば。可愛いのは同意だが可愛い男の子でもええんやで?オーラはわからん!
「カケルさん、この子の口の奥を見て下さい」
子龍に顔を近づけるとパクっとされてべろべろべろべろ。
「奥歯が生えてますよね?雄に奥歯が生えてくるのはもっと後になってからなのです」
真っ暗で見えないよ?
「おぶだぼだばごのがだぉだべうのだいぇんだら」
「男の子は殻を食べないので、母龍はそれで判断できるのです」
「んべっ!…成程。なら美しい名前にしてやらんとなー」
赤い丸まりをじっと見つめると、丸いのも小首を傾げて此方を見つめ返してくれる。
「カラクレナイ、とかどうだろう?」
べろべろべろべろ。気に入ってくれたのか判らない。
「不思議な響き」
「カケルさんの世界の言葉ですか?」
「古い言葉で高貴な濃い赤を表してる」
「そう聞くと直球だな、だがカケルのくれた名だ。私は気に入ったぞ?」
「カラクレナイちゃ~ん、ママでちゅよ~」
カラクレナイは俺の腕から奪われてリュネの巨峰に挟まれた。代わって欲しいが挟まれた方は解せぬ顔である。逆らってはならぬ相手と理解してしているようで、無抵抗主義を貫いている。偉いぞ。
その後、皆を食堂に集めてカラクレナイと名付けた旨を伝えると、皆で寄って集って愛で始めたので騒がしいと嫌われる事を説明すると、一転して水を打ったように静かになった。極端過ぎじゃ!
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