上 下
41 / 1,519

混浴にするぞ

しおりを挟む


 昨日はイゼッタが働き詰めだったので休み。街に出て買い物と風呂に入る予定で街に来た。二人を担いで移動するのは苦では無いが荷物が増えたら嵩張るな。

 まずは服屋でテイカの服を見繕う。店員の女がテイカの額を見てギョッとしているが気にしない。イゼッタと二人で下着などいろいろ選んでた。
次は防具屋で革製の腕当て、脛当て、フード付きマントを買って装備させた。
昼飯をちょっと高い店で食べた後、雑貨屋でタオルを五枚、食器とカトラリーを買った。

 風呂屋に来て一悶着あった。料金払った後で奴隷は入れたくないとババァが言って来たのだ。

「イゼッタ、風呂のお湯を全て冷水にしてこい。風魔法で男湯と繋げても良いぞ」

「わかった」

ずんずん進むイゼッタを番台から降りて来て必死に止めるババァ。
風呂をぬるま湯にした所で土下座して懇願してきたので許してやる。次は混浴にするぞと念を押して。とっととお湯を温めろ。

さっぱりしたので毛布と食材を買って帰る。毛布は嵩張るのでイゼッタとテイカに一枚ずつ巻いた。暖かいなり。

 島に着いたら荷物を置いて夕餉の支度。夕飯は買って来た葉物と生干し肉と野草の炒め物をソーサーに挟んで頂きます。
多くは無いが生ゴミが出たので昨日から切り株に発生している蟹山に乗せると腐肉より優先度は低いが食べてくれた。何かタマゲルみたいだな。蟹小屋作ってやるか…。

 家の壁と屋根の土台が出来た。明日からは伐採して、板と角材への加工。イゼッタの負担が大きい。魔力は全然余裕と言うができるだけフォローしてやろう。
テイカは木釘作り。単純作業の繰り返しは肩も凝るだろう。終わったらよく揉んでやろう。
俺は出来上がった資材を取り付けるだけなのだが、思う事があり明日は島を回る事にする。
イチャイチャ水浴びして毛布の中でラブラブして寝た。


 目が覚めると朝からテイカがお盛んだった。
俺の上で息遣い荒くグラインドしていたので激しくお手伝いしてやるとイゼッタが起き出して来て尻で俺を窒息させようとする。
止まらぬおつゆを舌で擦りながらおっぱいを揉んでいたせいでだいぶ寝坊した。

 ブランチを食べて二人には作業してもらう。俺は空から目当ての物を探していた。
空からでは見つからず、森の中に入って暫く探して漸く見つけた。石材だ。
湖には石ころより小さい物しか見つからなかったので大きい岩を見つけられて良かった。
岩の下の地面を片手斧で掘ってみる。多分下には伸びてなさそうだ。
近くにある細目の木を切り倒し、梃子の原理で岩を転が…せる訳も無く諦める。イゼッタに無理させたくは無いが切れそうなら切ってもらおう。
食用植物を摘んでテントに戻った。

「イゼッタ、調子はどうだ?」

「長い板は十分。角材は数が分からないからあまり作ってない」

「充分だ。テイカはどんな感じだ?」

「二百を超えた辺りから数えるのを辞めました。倍はあるかと」

「ご苦労。後で楽しみにしておけ」

「ありがとうございます」

「カ~ケ~ルぅ~」

「後数日もしたら処女貰ってやるからな」

「子種独り占めする!」

「はいはい。所でイゼッタ、石は切れそうか?」

「やった事ない」

だろうな。俺もだ。

「ちと試してくれないか?加工出来たら風呂にしようかと思ってるんだ」

「やるしか」

テイカには暫くお留守番してもらい、俺ら二人はさっきの岩の場所まで飛んだ。

「これ?どう切るの?」

先ずは四角く切って、その後浴槽を切り出すか掘り出したい旨伝えた。
もごもごとした呪文の後、イゼッタの手に風の円盤が出来上がる。

ぢゅいいいいいいい…。

岩が削れる音が凄い。欠片が飛んで火花まで出てる。これは時間が掛かりそうだな…。
たがねと楔でやるよりはコスト的には安いがどうするか。

「時間の割に効果が薄い」

「水で切るのはどうかな?」

「どゆこと?」

「物凄い水圧を細い水に集約すると切れるんだよ。さらに砂とか混ぜると効果が増す」

「魔法使えないのに凄い事知ってるのね」

「だろ?実現出来るかはイゼッタ次第だが、無理する事は無い。鏨と楔でも割れるしな」

「試してみる」

手と手の間で水球がグルグルしてる…。丸が円柱になり細く更に細く。

びちゅーーーーー…。

「カケル、砂混ぜて」

地面の土やら砂を噴水の上から振り掛けるが…効果は無さそうだ。慣れない事して疲れてるみたい。

「石を切る魔法はまた後で考えよう。いきなりデカい石を切るのも大変だしな」

「でもお風呂…」

「岩を抉るだけが風呂作りじゃない。木を組んでも石を組んでも出来るんだ」

「うん…」

尻尾が垂れた犬みたいな顔だな。抱き締めて撫で付けてキスしておっぱい揉んで機嫌を直し、テントに戻った。
しおりを挟む
感想 6

あなたにおすすめの小説

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

性的に襲われそうだったので、男であることを隠していたのに、女性の本能か男であることがバレたんですが。

狼狼3
ファンタジー
男女比1:1000という男が極端に少ない魔物や魔法のある異世界に、彼は転生してしまう。 街中を歩くのは女性、女性、女性、女性。街中を歩く男は滅多に居ない。森へ冒険に行こうとしても、襲われるのは魔物ではなく女性。女性は男が居ないか、いつも目を光らせている。 彼はそんな世界な為、男であることを隠して女として生きる。(フラグ)

転生した体のスペックがチート

モカ・ナト
ファンタジー
とある高校生が不注意でトラックに轢かれ死んでしまう。 目覚めたら自称神様がいてどうやら異世界に転生させてくれるらしい このサイトでは10話まで投稿しています。 続きは小説投稿サイト「小説家になろう」で連載していますので、是非見に来てください!

病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない

月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。 人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。 2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事) 。 誰も俺に気付いてはくれない。そう。 2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。 もう、全部どうでもよく感じた。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します

潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる! トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。 領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。 アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。 だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう 完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。 果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!? これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。

クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~

いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。 他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。 「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。 しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。 1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化! 自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働! 「転移者が世界を良くする?」 「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」 追放された少年の第2の人生が、始まる――! ※本作品は他サイト様でも掲載中です。

貞操逆転世界に無職20歳男で転生したので自由に生きます!

やまいし
ファンタジー
自分が書きたいことを詰めこみました。掲示板あり 目覚めると20歳無職だった主人公。 転生したのは男女の貞操観念が逆転&男女比が1:100の可笑しな世界だった。 ”好きなことをしよう”と思ったは良いものの無一文。 これではまともな生活ができない。 ――そうだ!えちえち自撮りでお金を稼ごう! こうして彼の転生生活が幕を開けた。

処理中です...