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六の段 わかれ 箱館(二)
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(三年か。たった三年でなにもかもが変わった。)
森川八郎も、同じシノリ舘の中にいる。自分の率いるおもにアイノの兵の上の方の者たちと、広間を共有している。この蝦夷島では大軍と言っていい規模の将兵を収容するために、掘っ立て小屋が城内外のあちらこちらに建てられているが、森川は広間の一角を仕切って、そこに寝ていた。
(このおれが、将として松前を攻める。三十になろうかというのに、部屋住みの食いつめものだった、このおれが。)
感慨を共有できるはずの萩原五兵衛は、はるか西にいた。かれはいわば西部軍の指揮者で、唐子から直接南下し、上の国に浸透しているさいちゅうのはずだった。
(昔のおれなら、かならず西のほうを任せてくれといったはずだ。)
十四郎たちの心づもりでは、箱館と松前の間、つまり(かれらもつい、松前の感覚でそう呼ぶのだが)いわば東部戦線が主戦場になる。西部での浸透は、比較的楽であろう。
(おれたちの戦いこそが一番苦しい。だが、おれは御曹司とここまで来た。)
森川は昔の呼び方で十四郎のことを考える。
(御曹司が、おれの運を開いてくれた。松前で腐っているのにくらべて、武家に生まれてどちらが幸せだったか、いまとなっては明々白々にわかる。)
(御曹司のためになってやる。何度もなんども危ないところを、ともに切り開いてきた。助けられた。この恩は生涯かけて返してやる。)
(もしあのとき、目先の恩賞に目がくらんでいたら、今頃はどうなっていたか。)
(いや、それは自惚れというものかもしれぬ。おれたちの腕では、あの頃のお甘い御曹司ですら、斬れなかったかもしれぬ。)
恵まれた体躯を生かした十四郎の剣は、不器用にみえて、実戦向きだった。まだ十四郎みずからが戦闘しなければならなかった頃、いくつもの戦場で、森川や萩原は、単に気のいい大男だと思っていた御曹司の剣技に目を見張らされた。
「さすがは代官家。」
(命拾いしたのは、おれたちだったかな。)
「ご名代の仕込みだ。」
御曹司は笑ったのではないか。
(ご名代か。いまのお屋形か。おれが、あの人を討つ。)
戦士階級である武士のひとりとして、下剋上や旧主への裏切りといった思いは、森川の中に一切なかった。蝦夷島で最大のものとなるだろう戦いの、自分が一軍の将だという自足と緊張と昂揚だけが、幸せに森川を包んでいた。
今井の、あの大きな体のコハルとの手紙のやりとりは、続いていた。とはいえ、すぐに金や物を受け取ることには興味がなくなり、あるときに森川は、もう雇われる身分ではない、と断りを入れたことがある。コハルは別の間者を十四郎のそばの何処かに付けたに違いないが、森川様に折々にご意見を頂戴できれば幸甚、といってきた。十四郎の近況を今井に教えてやるのならいいか、と思い、なにも受け取らぬままにこの一年有余は細いながら文のやりとりがある。
(お礼だといって、太刀を送ってきやがった。)
昔の森川の身分では考えられないような名刀が、おそらく上方で調達され、送られてきた。それを身に着けている。
(これでご名代の前に見参してやれるかな。)
(あのひとは、俺たちをきっと使い捨てるつもりだったのだ。)
そこまでは森川には最初から自明だったが、そこでふと気づいた。
(『ご名代の仕込み』といっていたな。……ご名代は、おれたちでは御曹司に敵わないと知っていた筈だ。)
(御曹司は、ご名代とそんなに仲が悪いわけではなかったのか。)
大舘の中のことなど、森川の身分ではまるで知らなかったが、ときどき対岸の奥州から帰ってきたあの嫡男が、二十近く齢の離れた弟にどう接していたのか。
十四郎は、仇のはずの新三郎を、森川たちの前で悪しざまに罵ったりしたことが決してないのを思い出した。あれは侍の癖で、主人には根が従順なのが多い、この自分などは例外だと感じたものだが……。
(ご名代は、御曹司を逃がしてやるつもりだったのかもしれぬ。納屋の御寮人と手に手を取って、どこかへ逃げていけというつもりだったのではないか。)
(それを、御曹司はポモールの村に本当にいってしまいおった。)
(それでよかったのか?)
(……わからぬな。安倍や萩原は、御曹司に斬られていたかもしれぬ。おれは今井の手の者だと抗弁しただろうが、聞いて貰えたかな?……あそこで今井がおれを雇ったということは、御曹司が逃げるつもりを喪っていたということか。ではポモールの村のあの地獄は避けられず、安倍はどのみち死んだのだ。おれたちとて死にかけた。だが、そのおかげで、おれたち主従の仲は固まった。)
(そしてあの苦しい戦いを経て、誰もやったことのない蝦夷島の布武らしきものまでみえてきた。おれは、ついに一軍の将になり、……わからぬな。どうなったものやら、どうなるべきだったのかすら、まるでわからぬ。)
森川八郎健秀は薄闇の中空に目を開いて考え込んでいたが、やがて、この裏表のあった複雑な男もまた一軍の将らしく、思い定めた。
(わかるのはただひとつ。おれはご名代様……蠣崎若狭守と戦うことになった。蝦夷地宰領こと蠣崎十四郎愛広の一の将としてのおれの渡世だが、そればかりではない。松前では見捨てられ、使い捨てられそうになった身としては、欣快ではないか。)
「どうしても、いかれますか。」
「コハル、お前は残れというたに。」
すでに船上であった。弱々しく感じられるようになった夜明けの光のなかで、箱館の湊がとおざかっていくのを、あやめとコハルは眺めている。
納屋のもう一隻の大船は、物騒な作りになっている。なかばは軍船であった。といっても、鉄砲や小筒を載せて撃つのにやや便利というだけで、商船と大して変わりがない。ましていまは、肝心の火砲による武装を施していない。ただの輸送船であった。
ヨイチで、この船は軍船に装束を整えるであろう。
「なにも御寮人さまが出向かなくてもよいのです。徳兵衛さんが全て差配されるでしょう。」
「いまひとつ、用事がある。大きな荷物を受け取らねばならぬ。」
「それも、あなた様でなくてよい。」
「そうかの。」
「そうでございますよ。とうとう、ご宰領さまに待ちぼうけをくらわされた。」
「別に、わたくしに会いに箱館に入られるわけではない。」
風が冷たい、といって、あやめは船室に下がろうとする。その背中に、
「なぜ、そんなに無理をなさる。」
「ご宰領さまのご入城が遅れてしまった。時間がない。早く荷物を受け取り、この船も、……」
「お避けになられることなど、ないのです。」
十四郎が代官職辞去のやりとりで箱館入城を遅らせるのは、むしろ二人の間の黙契みたいなものではないか。
志摩守の陣営のなかでは、あやめと十四郎だけしか通じていないことが多い。ふたりだけの心の中ではすでに、松前大舘の新三郎と戦うと同時に、箱館の志州さまこと季広老人とも戦っているのではないか。会って話すべきことは多い筈であった。
「避けてなどおらん。」
あやめはくるりと振り返った。薄笑いしている。
「コハルこそ、残って、ご宰領さまにご挨拶し、いろいろとお伝えせよと命じたのに、なぜここにおる。わたくしだけでよかったのに。」
「よくはございませんよ。それに、手の者も残した。それからご説明があるでしょう。御寮人さまのほうが心配だ。」
「なにが。」
「海に飛び込まれては困る。」
「そんなことはせぬ。この期に及んで、そんな阿呆な真似を。」
「もしやこの船で、松前に駆け込むつもりではありますまいね。」
「あまりなことを申すと、怒るよ、コハル。」
「では、いったん船を戻すよう、船頭に命じなされ。ヨイチには、コハルだけが参ります。御寮人さまは、箱館で十四郎さまをお待ちしなされ。……そのあとは、ご一緒にお茶でも召し上がられるといい。積もる話ばかりではございませぬか。そして、……」
「やめよ、コハル。」
「まだ、お躰がご不調か。」
コハルがいうのは、男を前にした時の躰の激しい震えだ。新三郎が治してくれたようにあやめはいっていたが、心の病だから相手が違えばどうなるかはわからぬ。あやめ自身にも不安はあるらしく、
「……わからぬ。あればかりは、いまは自分でもわからぬ。」
「ならば、お会いにならねばなりますまいに。おたしかめになられよ。もしご不調が続いていても、案じることも気に病むこともない、いよいよご本懐遂げられれば、またお気持ちの持ちようも、お躰も変わる。それに十四郎様は、お病とあれば、……」
「やめてくれ、コハル。」あやめは低い声で呟いた。「そんなこと、わたくしが一番よくわかっている。」
「御寮人さま。男の方がたくさんの女のひとをお持ちになるように、女とてふたりの男を好きになってしまうのはありましょうよ。苦しまれなくてもよい。つまらぬ気遣いは不要で、いまは十四郎さまにお会いなさい。」
「見損なったぞ、コハル。いや、わたくしが見損なわれたのか。」
あやめの声が据わっている。
「わたくしは、そんなことで十四郎さまに会えないのではないわ。」
森川八郎も、同じシノリ舘の中にいる。自分の率いるおもにアイノの兵の上の方の者たちと、広間を共有している。この蝦夷島では大軍と言っていい規模の将兵を収容するために、掘っ立て小屋が城内外のあちらこちらに建てられているが、森川は広間の一角を仕切って、そこに寝ていた。
(このおれが、将として松前を攻める。三十になろうかというのに、部屋住みの食いつめものだった、このおれが。)
感慨を共有できるはずの萩原五兵衛は、はるか西にいた。かれはいわば西部軍の指揮者で、唐子から直接南下し、上の国に浸透しているさいちゅうのはずだった。
(昔のおれなら、かならず西のほうを任せてくれといったはずだ。)
十四郎たちの心づもりでは、箱館と松前の間、つまり(かれらもつい、松前の感覚でそう呼ぶのだが)いわば東部戦線が主戦場になる。西部での浸透は、比較的楽であろう。
(おれたちの戦いこそが一番苦しい。だが、おれは御曹司とここまで来た。)
森川は昔の呼び方で十四郎のことを考える。
(御曹司が、おれの運を開いてくれた。松前で腐っているのにくらべて、武家に生まれてどちらが幸せだったか、いまとなっては明々白々にわかる。)
(御曹司のためになってやる。何度もなんども危ないところを、ともに切り開いてきた。助けられた。この恩は生涯かけて返してやる。)
(もしあのとき、目先の恩賞に目がくらんでいたら、今頃はどうなっていたか。)
(いや、それは自惚れというものかもしれぬ。おれたちの腕では、あの頃のお甘い御曹司ですら、斬れなかったかもしれぬ。)
恵まれた体躯を生かした十四郎の剣は、不器用にみえて、実戦向きだった。まだ十四郎みずからが戦闘しなければならなかった頃、いくつもの戦場で、森川や萩原は、単に気のいい大男だと思っていた御曹司の剣技に目を見張らされた。
「さすがは代官家。」
(命拾いしたのは、おれたちだったかな。)
「ご名代の仕込みだ。」
御曹司は笑ったのではないか。
(ご名代か。いまのお屋形か。おれが、あの人を討つ。)
戦士階級である武士のひとりとして、下剋上や旧主への裏切りといった思いは、森川の中に一切なかった。蝦夷島で最大のものとなるだろう戦いの、自分が一軍の将だという自足と緊張と昂揚だけが、幸せに森川を包んでいた。
今井の、あの大きな体のコハルとの手紙のやりとりは、続いていた。とはいえ、すぐに金や物を受け取ることには興味がなくなり、あるときに森川は、もう雇われる身分ではない、と断りを入れたことがある。コハルは別の間者を十四郎のそばの何処かに付けたに違いないが、森川様に折々にご意見を頂戴できれば幸甚、といってきた。十四郎の近況を今井に教えてやるのならいいか、と思い、なにも受け取らぬままにこの一年有余は細いながら文のやりとりがある。
(お礼だといって、太刀を送ってきやがった。)
昔の森川の身分では考えられないような名刀が、おそらく上方で調達され、送られてきた。それを身に着けている。
(これでご名代の前に見参してやれるかな。)
(あのひとは、俺たちをきっと使い捨てるつもりだったのだ。)
そこまでは森川には最初から自明だったが、そこでふと気づいた。
(『ご名代の仕込み』といっていたな。……ご名代は、おれたちでは御曹司に敵わないと知っていた筈だ。)
(御曹司は、ご名代とそんなに仲が悪いわけではなかったのか。)
大舘の中のことなど、森川の身分ではまるで知らなかったが、ときどき対岸の奥州から帰ってきたあの嫡男が、二十近く齢の離れた弟にどう接していたのか。
十四郎は、仇のはずの新三郎を、森川たちの前で悪しざまに罵ったりしたことが決してないのを思い出した。あれは侍の癖で、主人には根が従順なのが多い、この自分などは例外だと感じたものだが……。
(ご名代は、御曹司を逃がしてやるつもりだったのかもしれぬ。納屋の御寮人と手に手を取って、どこかへ逃げていけというつもりだったのではないか。)
(それを、御曹司はポモールの村に本当にいってしまいおった。)
(それでよかったのか?)
(……わからぬな。安倍や萩原は、御曹司に斬られていたかもしれぬ。おれは今井の手の者だと抗弁しただろうが、聞いて貰えたかな?……あそこで今井がおれを雇ったということは、御曹司が逃げるつもりを喪っていたということか。ではポモールの村のあの地獄は避けられず、安倍はどのみち死んだのだ。おれたちとて死にかけた。だが、そのおかげで、おれたち主従の仲は固まった。)
(そしてあの苦しい戦いを経て、誰もやったことのない蝦夷島の布武らしきものまでみえてきた。おれは、ついに一軍の将になり、……わからぬな。どうなったものやら、どうなるべきだったのかすら、まるでわからぬ。)
森川八郎健秀は薄闇の中空に目を開いて考え込んでいたが、やがて、この裏表のあった複雑な男もまた一軍の将らしく、思い定めた。
(わかるのはただひとつ。おれはご名代様……蠣崎若狭守と戦うことになった。蝦夷地宰領こと蠣崎十四郎愛広の一の将としてのおれの渡世だが、そればかりではない。松前では見捨てられ、使い捨てられそうになった身としては、欣快ではないか。)
「どうしても、いかれますか。」
「コハル、お前は残れというたに。」
すでに船上であった。弱々しく感じられるようになった夜明けの光のなかで、箱館の湊がとおざかっていくのを、あやめとコハルは眺めている。
納屋のもう一隻の大船は、物騒な作りになっている。なかばは軍船であった。といっても、鉄砲や小筒を載せて撃つのにやや便利というだけで、商船と大して変わりがない。ましていまは、肝心の火砲による武装を施していない。ただの輸送船であった。
ヨイチで、この船は軍船に装束を整えるであろう。
「なにも御寮人さまが出向かなくてもよいのです。徳兵衛さんが全て差配されるでしょう。」
「いまひとつ、用事がある。大きな荷物を受け取らねばならぬ。」
「それも、あなた様でなくてよい。」
「そうかの。」
「そうでございますよ。とうとう、ご宰領さまに待ちぼうけをくらわされた。」
「別に、わたくしに会いに箱館に入られるわけではない。」
風が冷たい、といって、あやめは船室に下がろうとする。その背中に、
「なぜ、そんなに無理をなさる。」
「ご宰領さまのご入城が遅れてしまった。時間がない。早く荷物を受け取り、この船も、……」
「お避けになられることなど、ないのです。」
十四郎が代官職辞去のやりとりで箱館入城を遅らせるのは、むしろ二人の間の黙契みたいなものではないか。
志摩守の陣営のなかでは、あやめと十四郎だけしか通じていないことが多い。ふたりだけの心の中ではすでに、松前大舘の新三郎と戦うと同時に、箱館の志州さまこと季広老人とも戦っているのではないか。会って話すべきことは多い筈であった。
「避けてなどおらん。」
あやめはくるりと振り返った。薄笑いしている。
「コハルこそ、残って、ご宰領さまにご挨拶し、いろいろとお伝えせよと命じたのに、なぜここにおる。わたくしだけでよかったのに。」
「よくはございませんよ。それに、手の者も残した。それからご説明があるでしょう。御寮人さまのほうが心配だ。」
「なにが。」
「海に飛び込まれては困る。」
「そんなことはせぬ。この期に及んで、そんな阿呆な真似を。」
「もしやこの船で、松前に駆け込むつもりではありますまいね。」
「あまりなことを申すと、怒るよ、コハル。」
「では、いったん船を戻すよう、船頭に命じなされ。ヨイチには、コハルだけが参ります。御寮人さまは、箱館で十四郎さまをお待ちしなされ。……そのあとは、ご一緒にお茶でも召し上がられるといい。積もる話ばかりではございませぬか。そして、……」
「やめよ、コハル。」
「まだ、お躰がご不調か。」
コハルがいうのは、男を前にした時の躰の激しい震えだ。新三郎が治してくれたようにあやめはいっていたが、心の病だから相手が違えばどうなるかはわからぬ。あやめ自身にも不安はあるらしく、
「……わからぬ。あればかりは、いまは自分でもわからぬ。」
「ならば、お会いにならねばなりますまいに。おたしかめになられよ。もしご不調が続いていても、案じることも気に病むこともない、いよいよご本懐遂げられれば、またお気持ちの持ちようも、お躰も変わる。それに十四郎様は、お病とあれば、……」
「やめてくれ、コハル。」あやめは低い声で呟いた。「そんなこと、わたくしが一番よくわかっている。」
「御寮人さま。男の方がたくさんの女のひとをお持ちになるように、女とてふたりの男を好きになってしまうのはありましょうよ。苦しまれなくてもよい。つまらぬ気遣いは不要で、いまは十四郎さまにお会いなさい。」
「見損なったぞ、コハル。いや、わたくしが見損なわれたのか。」
あやめの声が据わっている。
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