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五の段 顔 恋う声(二)
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あやめは、新三郎の寝息と抱擁のなかで、ふと目を覚ました。
呼ばれている。新三郎の羽交いを、苦労して抜けて出た。新三郎は薄く目を開けたが、厠に出る態と知ると、また眠りにおちた。
「おぬしか。」
いまは新三郎の新しい妾のようになりつつある、台所女だったコハルの配下である。庭の暗闇の中に控えている。
「蝦夷ご宰領さま、箱館に入られます。」
十四郎が兵を引き連れて箱館入りするということは、松前より東部の沿岸から北にかけてのアイノたちが、新三郎に対抗する勢力となったということである。
ときは迫った、といえよう。
「承知した。あと二日のうちに、松前より納屋は消える。」
店屋敷を空にして、ヒトもモノも店ごといなくなるつもりである。
「ご準備は整っております。おかしらは、御寮人さまを守ってともに参られますが、それ以外の店の者は、明日にも。」
「では、わたくしも明日にもお暇しておこう。」
あやめはふと、濡れ縁から、あとにしてきた部屋に目をやる。
「お名残り惜しいか。」
「戯けたことを……」
「おやかたさまはお気づきでしょうが、決して見て見ぬふりはされませぬよ。御引き留めになられましょう。御しのびは要ります。」
「左様であろうな。」
「おやかたさまのおそばに侍るわたしが、お力を貸します。」
「ああ、おぬしは近頃……。役目からとはいえ、妬くのう。」
「そちらこそお戯れを。すこしも妬かれますまい。今宵も、あれほどうれしく睦みあわれた。あたしなぞの付け入る隙間もない。」
「お、おぬしらの、悪い癖じゃ。なにが、あれほど、じゃ。覗きおったか。」
コハルたちの一党の、こういうところだけはどうも理解できず、腹立たしい。世に宿直という役の者は要るだろうが、閨の一部始終を覗かれたり聴かれたりするものだろうか。
「お声が漏れておりますゆえ。」
「こっ……聴こうとせねば、聴こえぬだろうに。」
「……御寮人さまには、おつらいでしょうが、おんみずからおっしゃられた通りでございます。おやかたさまのご決意をお待ちあれ。そのためにも、いとしい御寮人さまが箱館に行ってしまわれるほうが、おやかたさまのお気づきには、よいのかもしれぬ。」
「そうか。」
「でなくても、御寮人さまはいま、ただただ、およろこびになるだけでよい。やっと、やっと、ここを抜け出せるのでございますぞ。」
「ああ。」
「蝦夷ご宰領さま―十四郎さまにやっと会えるのでございますぞ。もっとお笑いになられよ。」
「そうよ。」
「そうして十四郎さまのことを思い出されよ。あのお方だけではないか。」
「そうだが、……いや、わたくしは……もう……」
あやめはまた、部屋のほうをみてしまう。
「ご正直な方だ。ただ、今申し上げたのは、そういうことではない。お二人ともにお好き、それはそれでよいが、新三郎さまと十四郎さまとは違いまするな。」
「……」
「御寮人さまのお心のうちで、新三郎さまは変わられた。」
上方者らしく、女は言葉をつらねた。
「最初は、ご商売の相手さま。次に、いけ好かぬ田舎者。想い人の、憎い仇。そして、無理無体に女を手籠めにする、けだもの。いやらしい好色漢。猛り狂って女を打つ輩。恥知らず。憎んでも憎みたりない敵。あさましい官位好き。人殺し。だが、なかなかの床上手。」
「よさぬか。」
「じつは最初から、自分に惚れぬいていた男。たしかに志をもつお武家。たった一人でなんでも決めねばならぬ将帥。何にも気づけぬ、一人さびしいおやかたさま。親に食われてきた子。かわいそうで、いとしい男。大嫌いで大嫌いで、憎みに憎んでいて、でも、大好きにされてしまったひと。弟思いの、この上なくやさしい兄だった。殺さねばならないのに、無事を願ってしまう。よくしてあげたいのに、裏切らねばならない。そんな相手。大切な、自分だけのもの。」
「もう、よしてくれ。」
「おききあれ。それくらいに、新三郎さまは御寮人さまのお心の内でいくつもの顔をもって、変わってこられた。ところが、十四郎さまは違うでございましょう? 十四郎さまは、御寮人さまの、なんでございます?」
「変わりがない。……いとしい、ただ一人のお方じゃった。……いまでも。」
「そうなのでございますよ。」
「お会いしていないから、気づかないのではない。十四郎さまだけは、私の中で、お変わりがない。どこに行かれようと、なんと呼ばれておられようと、一つのお顔しかない。」
「そのお方に、ようやく堂々と会えるのでございますよ。」
「堂々と、……か! ことが済んだあと、わたくしは十四郎さまに会っていいのか?」
「あたりまえでございますよ。」
「わたくしの顔は、変わってしまっているのではないか?」
「御寮人さまは、堺の方になられた日々があっても、なにも変わらずお綺麗な、清げな御寮人さまでいらっしゃいますよ。」
「そういうことではないのだ。……戦が済んだそのあと、十四郎さまの中でも、わたくしは変わらぬあやめじゃろうか? かつて塩染んだ(馴染んだ)女とは別人になっていないか?」
「それは御寮人さまが、ご宰領さまに会われ、ご自分でおたしかめになるべきこと。」
いい捨てて、女の姿は消えた。
(あやめ、行ってしまったか。)
新三郎は、「堺の方」のいた部屋に西日が差しているのを、さびしい気持ちで見つめている。
納屋の松前からの遁走は、手妻(手品)のようであった。
心も躰も寄り添いあったかと思えた夜が明け、目覚めてみるとあやめの姿は消えていた。
だが、その日はまだ、松前納屋があることは確認できた。夜になり、大舘に召す催促の使者を送ったときに、すでにすべてが終わっていた。納屋を見張っていた者たちはなにを見ていたのか、と思ったが、わからないようにしたのであろう。そういうことが、今井の連中にはどうやらできる。
店が消えてしまった。がらんどうの建物だけ残して、人も物も残っていない。通いの店員すら家族を連れていなくなってしまった。
出入りの職人や同業者には、移転の丁寧な通知が文で投げこまれていた。
「箱館御移城」という語があり、それだけはあやめの強い意志を感じさせたが、あとは、このお沙汰にともない店を急に別にもつことにしたので、ご挨拶はまた落ち着いてからにしたいと非礼を詫び、別の店をもって、これよりも末永く志摩守様とお代官様とにお仕えをしたい、と当たり障りのない文言であった。
(箱館移城などといいおって。そのような沙汰を儂は出しておらん、と叱ってやりたいの。)
新三郎は苦く笑う。
あやめからの挨拶は、あった。それが新三郎の心を救っていた。
北の方はじめ、「奥」の者たちにも、しばらくのお暇の詫びとともに、帯などが贈られていたという。あのお喋りの侍女も、よい着物を譲って貰えたので喜んでいる。あやめが部屋に置き去りにした品も、自分のものになったかのように感じているらしい。
「とうとう、逃げてしまったではありませぬか。」
北の方が、非難するようにいうが、なかばは冗談であろう。笑っていたが、目に涙もあった。松前と箱館との間で緊張が高まっているのは知っており、納屋の御寮人の出奔もその絡みだと気づかぬわけもない。ついに敵味方に分かれたかもしれぬと思ったのであろう。
(女同士というのは、わからぬものだな。)
「そなたは、あれを気に入っていたのか。」
「ええ。……まあ、色々とものをくれましたからね。」
「そうか。また、すぐに貰えるであろう。」
「それはよろしうございました。ただ、いまは武蔵丸が寂しがっております。」
あやめは武蔵丸に、山ほどの草紙を残していた。文も挟んでいたのだろう。
「商いのお仕事でみじかい旅に出ます、またお会いしましょう、と書いてありました。」
尋ねると、幼童はさびしげにいい、いつ上方から帰ってくるのでございましょうか、と父親に問うた。なにか勘違いをしているのか、箱館とは知らぬらしい。
「上方はすこし遠いな。冬は越す。……泣くな。堺の泣き虫がうつったか。お前がいずれ、あれに会いに上方にのぼればよい。」
(また、堺に帰ってしまうよりも時間はかからぬ。儂がすぐに松前に連れ帰してやろう。)
新三郎は、絶望はすこしもしていない。箱館などというところにいま行ってしまうとは、火中に何の栗を拾うつもりか、と腹立たしいだけだ。
(要は、十四郎か。)
そう思えば、妬心に胸が痛む。三人の縁、などと思ってはいても、やはりあやめを独占したい気持ちはあるのだ。
十四郎があやめとの約定を破ったのも、いまだに許せていない。自分があやめの心や躰を傷つけ続けた日々への、自責の念が消えないように……。
呼ばれている。新三郎の羽交いを、苦労して抜けて出た。新三郎は薄く目を開けたが、厠に出る態と知ると、また眠りにおちた。
「おぬしか。」
いまは新三郎の新しい妾のようになりつつある、台所女だったコハルの配下である。庭の暗闇の中に控えている。
「蝦夷ご宰領さま、箱館に入られます。」
十四郎が兵を引き連れて箱館入りするということは、松前より東部の沿岸から北にかけてのアイノたちが、新三郎に対抗する勢力となったということである。
ときは迫った、といえよう。
「承知した。あと二日のうちに、松前より納屋は消える。」
店屋敷を空にして、ヒトもモノも店ごといなくなるつもりである。
「ご準備は整っております。おかしらは、御寮人さまを守ってともに参られますが、それ以外の店の者は、明日にも。」
「では、わたくしも明日にもお暇しておこう。」
あやめはふと、濡れ縁から、あとにしてきた部屋に目をやる。
「お名残り惜しいか。」
「戯けたことを……」
「おやかたさまはお気づきでしょうが、決して見て見ぬふりはされませぬよ。御引き留めになられましょう。御しのびは要ります。」
「左様であろうな。」
「おやかたさまのおそばに侍るわたしが、お力を貸します。」
「ああ、おぬしは近頃……。役目からとはいえ、妬くのう。」
「そちらこそお戯れを。すこしも妬かれますまい。今宵も、あれほどうれしく睦みあわれた。あたしなぞの付け入る隙間もない。」
「お、おぬしらの、悪い癖じゃ。なにが、あれほど、じゃ。覗きおったか。」
コハルたちの一党の、こういうところだけはどうも理解できず、腹立たしい。世に宿直という役の者は要るだろうが、閨の一部始終を覗かれたり聴かれたりするものだろうか。
「お声が漏れておりますゆえ。」
「こっ……聴こうとせねば、聴こえぬだろうに。」
「……御寮人さまには、おつらいでしょうが、おんみずからおっしゃられた通りでございます。おやかたさまのご決意をお待ちあれ。そのためにも、いとしい御寮人さまが箱館に行ってしまわれるほうが、おやかたさまのお気づきには、よいのかもしれぬ。」
「そうか。」
「でなくても、御寮人さまはいま、ただただ、およろこびになるだけでよい。やっと、やっと、ここを抜け出せるのでございますぞ。」
「ああ。」
「蝦夷ご宰領さま―十四郎さまにやっと会えるのでございますぞ。もっとお笑いになられよ。」
「そうよ。」
「そうして十四郎さまのことを思い出されよ。あのお方だけではないか。」
「そうだが、……いや、わたくしは……もう……」
あやめはまた、部屋のほうをみてしまう。
「ご正直な方だ。ただ、今申し上げたのは、そういうことではない。お二人ともにお好き、それはそれでよいが、新三郎さまと十四郎さまとは違いまするな。」
「……」
「御寮人さまのお心のうちで、新三郎さまは変わられた。」
上方者らしく、女は言葉をつらねた。
「最初は、ご商売の相手さま。次に、いけ好かぬ田舎者。想い人の、憎い仇。そして、無理無体に女を手籠めにする、けだもの。いやらしい好色漢。猛り狂って女を打つ輩。恥知らず。憎んでも憎みたりない敵。あさましい官位好き。人殺し。だが、なかなかの床上手。」
「よさぬか。」
「じつは最初から、自分に惚れぬいていた男。たしかに志をもつお武家。たった一人でなんでも決めねばならぬ将帥。何にも気づけぬ、一人さびしいおやかたさま。親に食われてきた子。かわいそうで、いとしい男。大嫌いで大嫌いで、憎みに憎んでいて、でも、大好きにされてしまったひと。弟思いの、この上なくやさしい兄だった。殺さねばならないのに、無事を願ってしまう。よくしてあげたいのに、裏切らねばならない。そんな相手。大切な、自分だけのもの。」
「もう、よしてくれ。」
「おききあれ。それくらいに、新三郎さまは御寮人さまのお心の内でいくつもの顔をもって、変わってこられた。ところが、十四郎さまは違うでございましょう? 十四郎さまは、御寮人さまの、なんでございます?」
「変わりがない。……いとしい、ただ一人のお方じゃった。……いまでも。」
「そうなのでございますよ。」
「お会いしていないから、気づかないのではない。十四郎さまだけは、私の中で、お変わりがない。どこに行かれようと、なんと呼ばれておられようと、一つのお顔しかない。」
「そのお方に、ようやく堂々と会えるのでございますよ。」
「堂々と、……か! ことが済んだあと、わたくしは十四郎さまに会っていいのか?」
「あたりまえでございますよ。」
「わたくしの顔は、変わってしまっているのではないか?」
「御寮人さまは、堺の方になられた日々があっても、なにも変わらずお綺麗な、清げな御寮人さまでいらっしゃいますよ。」
「そういうことではないのだ。……戦が済んだそのあと、十四郎さまの中でも、わたくしは変わらぬあやめじゃろうか? かつて塩染んだ(馴染んだ)女とは別人になっていないか?」
「それは御寮人さまが、ご宰領さまに会われ、ご自分でおたしかめになるべきこと。」
いい捨てて、女の姿は消えた。
(あやめ、行ってしまったか。)
新三郎は、「堺の方」のいた部屋に西日が差しているのを、さびしい気持ちで見つめている。
納屋の松前からの遁走は、手妻(手品)のようであった。
心も躰も寄り添いあったかと思えた夜が明け、目覚めてみるとあやめの姿は消えていた。
だが、その日はまだ、松前納屋があることは確認できた。夜になり、大舘に召す催促の使者を送ったときに、すでにすべてが終わっていた。納屋を見張っていた者たちはなにを見ていたのか、と思ったが、わからないようにしたのであろう。そういうことが、今井の連中にはどうやらできる。
店が消えてしまった。がらんどうの建物だけ残して、人も物も残っていない。通いの店員すら家族を連れていなくなってしまった。
出入りの職人や同業者には、移転の丁寧な通知が文で投げこまれていた。
「箱館御移城」という語があり、それだけはあやめの強い意志を感じさせたが、あとは、このお沙汰にともない店を急に別にもつことにしたので、ご挨拶はまた落ち着いてからにしたいと非礼を詫び、別の店をもって、これよりも末永く志摩守様とお代官様とにお仕えをしたい、と当たり障りのない文言であった。
(箱館移城などといいおって。そのような沙汰を儂は出しておらん、と叱ってやりたいの。)
新三郎は苦く笑う。
あやめからの挨拶は、あった。それが新三郎の心を救っていた。
北の方はじめ、「奥」の者たちにも、しばらくのお暇の詫びとともに、帯などが贈られていたという。あのお喋りの侍女も、よい着物を譲って貰えたので喜んでいる。あやめが部屋に置き去りにした品も、自分のものになったかのように感じているらしい。
「とうとう、逃げてしまったではありませぬか。」
北の方が、非難するようにいうが、なかばは冗談であろう。笑っていたが、目に涙もあった。松前と箱館との間で緊張が高まっているのは知っており、納屋の御寮人の出奔もその絡みだと気づかぬわけもない。ついに敵味方に分かれたかもしれぬと思ったのであろう。
(女同士というのは、わからぬものだな。)
「そなたは、あれを気に入っていたのか。」
「ええ。……まあ、色々とものをくれましたからね。」
「そうか。また、すぐに貰えるであろう。」
「それはよろしうございました。ただ、いまは武蔵丸が寂しがっております。」
あやめは武蔵丸に、山ほどの草紙を残していた。文も挟んでいたのだろう。
「商いのお仕事でみじかい旅に出ます、またお会いしましょう、と書いてありました。」
尋ねると、幼童はさびしげにいい、いつ上方から帰ってくるのでございましょうか、と父親に問うた。なにか勘違いをしているのか、箱館とは知らぬらしい。
「上方はすこし遠いな。冬は越す。……泣くな。堺の泣き虫がうつったか。お前がいずれ、あれに会いに上方にのぼればよい。」
(また、堺に帰ってしまうよりも時間はかからぬ。儂がすぐに松前に連れ帰してやろう。)
新三郎は、絶望はすこしもしていない。箱館などというところにいま行ってしまうとは、火中に何の栗を拾うつもりか、と腹立たしいだけだ。
(要は、十四郎か。)
そう思えば、妬心に胸が痛む。三人の縁、などと思ってはいても、やはりあやめを独占したい気持ちはあるのだ。
十四郎があやめとの約定を破ったのも、いまだに許せていない。自分があやめの心や躰を傷つけ続けた日々への、自責の念が消えないように……。
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