10 / 13
10.違法風俗
しおりを挟む
「ああ、エミちゃんですね。すみません、彼女先週から別のお店に移ったんですよ」
「え、この店にいないんですか?」
名刺に書いてあったお店に行ったところ、まさかのお店異動である。
というかエミって源氏名なんだ。
本名は教えてもらってないし、探しようがないかな。
本名が分かったところで探せるわけでもないけど。
「そうなんですよ。よかったらお店の名前をお教えしましょうか?ちょっと大きな声では言えないようなお店なんですけどね」
困り顔で立ち尽くしていたら親切な店員さんが顔を寄せてきた。
スケベそうなちょび髭を生やしたおじさんの顔がアップになる。
「お、お願いします」
おじさんは息がかかるほど俺の耳に顔を近づけ、ぼそぼそとつぶやく。
その内容は、俺にとって驚くほどのものだった。
「え、そんな過激な店に?」
「そうなんです。彼女、どうも性質の悪いヤクザに気に入られちゃったみたいでして。本当に彼らのやり方は気に食わないですね」
おじさんはぶつくさと愚痴のようにその連中のやり方を語る。
そのやり口は悪辣としか言いようのないものだった。
彼女は実家の事業を金の力で潰されて多額の借金を背負わされてしまったというのだ。
ひとりの女性を手に入れるために、そこまでするのがその連中なのだという。
そしてそれは決して利益を度外視してのことではない。
彼らは彼女の実家の事業を潰した過程でも利益を得ているし、彼女が違法な店で稼ぎ出す金も搾取している。
金も女もすべてを力ずくで手に入れる、そんな連中なようだ。
エミさんがここ何日か変だった理由がわかった。
俺に金を貸してほしいなんて言った理由も。
「エミさんこそ、30万円なんて端数じゃないか……」
「お客さん?」
「いえ、その店に行ってみます」
「気を付けてくださいね。うちもケツ持ちは一応ヤクザですけど、普通はそこまで無茶しないものなんですよ。でも、あそこは無茶苦茶だ。お客さんもエミちゃんが心配なのはわかりますけど、命は大事にしてくださいね」
「ありがとうございます」
いつでもロードできるようにしておこう。
願わくばオートロード機能が付いているといいんだけどな。
そればっかりは死んでみないことにはわからない。
「こ、こんにちは。あの、エミさんお願いします」
「いらっしゃいませ。エミちゃんですね。かしかまりました。ごゆっくり」
見た目からしてやばそうな色眼鏡かけた兄ちゃん店員にお金を払い、エミさんを指名する。
店は郊外の寂れたラブホテルの地下にあり、そこかしこから女の人の悲鳴が聞こえてくる。
ここはかなりなんでもありのSM専門店なのだ。
眉をひそめたくなるような悲鳴を耳にしながら案内された部屋に入り、エミさんを待つ。
エミさんに会ったらなんて声をかければいいのだろうか。
当初は客として上位の立場から多少の文句でも言ってやろうと思っていたのだが、どうにもそんな気分ではない。
頭の中でぐるぐると同じような考えが浮かんでは消える。
しばらくそうしていると、コンコンとノックの音が聞こえた。
「はい」
「失礼します」
煽情的な衣装で着飾ったエミさんが入室してくる。
エミさんは一瞬俺の顔を見て固まったが、すぐにぶすっと不機嫌そうな顔になった。
「なに、あんた職場まで来て。私のこと好きなの?ちょっと優しくされて童貞が惚れちゃったの?」
「そんなわけないじゃないですか」
「そうよね。風俗なんてやってる汚れた女なんて童貞が一番嫌いそうなタイプだもんね。どうせ白いパンツ履いてるような清楚な処女が好きだとか言うんでしょ」
童貞童貞ってうるさいな。
なんか段々怒りが再燃してきた。
「俺は殴られたことについての文句を言いにきたんですよ」
「ああ、そうなんだ。だったら私のことも殴れば?ここはそういうお店だからね」
「え、いや、そういうことじゃ……」
「なに、殴らないの?女のここって、殴られるとすっごい締まるみたいよ?試してみないの?」
エミさんは下腹のあたりを軽くなでながら俺に近づいてくる。
その姿はまるで幽鬼のようで俺は劣情よりも恐怖を感じた。
「バリア」
「え……なにこれ、壁?」
恐怖のあまり俺は自分の前にバリアを張ってしまった。
エミさんは突如として現れた見えない壁に戸惑っている。
バリアが俺にしか見えないのはすでに検証済みだ。
きっと何が起こっているのかわからないだろう。
俺はバリアをすぐに消した。
エミさんの雰囲気は一瞬だけ以前のように戻っている。
話をするなら今だ。
「エミさん、借金を全部返してこのお店をやめましょう」
「う、うるさいわね。ほっといてよ」
「こんなお店で長く働いたら、身体がおかしくなっちゃいますよ」
「あんたはなにもわかってない。このお店をやめるなんて無理なのよ。これは借金とかそういう問題じゃないの」
「わかっています。借金はこの店を経営しているヤクザに背負わされたものだって」
「だったら無理なこともわかるでしょ?逃げたら両親もどんな目にあうかわからないし、あいつらから逃げるなんて無理なのよ。それに、これを見て」
エミさんは衣装をめくりあげ、上半身を露出させる。
そこにはみみず腫れや火傷の跡など、痛ましい傷跡が刻まれていた。
「あいつらの機嫌を損ねたらどうなるかわからないの!私はもう、ここで死ぬまで飼い殺されるしかないのよ!!」
エミさんの悲痛な叫びが狭い室内の空気を震わせる。
エミさんの瞳から、一粒二粒と大粒の涙が零れ落ちる。
「私がなにをしたっていうのよ。なんで私がこんな目にあわないといけないの?」
「え、エミさん……」
俺は拳を握り締め、怒りをかみ殺す。
いまだかつて、こんなに怒ったことがあっただろうか。
生まれて初めて感じる本気の怒りだ。
世の中には理不尽が満ちている。
そんなことは分かりきったことだと思っていた。
だけど違った。
俺は世の中の理不尽を、ほんの少ししかわかっていなかった。
こんな、身体が震えるような怒りを感じる理不尽がこの世には溢れているんだ。
「誰を殺せばいい」
「え?」
「誰を殺せば、こんなことがなくなるんだろうか」
気が付けば俺は、そんなことを口走っていた。
「え、この店にいないんですか?」
名刺に書いてあったお店に行ったところ、まさかのお店異動である。
というかエミって源氏名なんだ。
本名は教えてもらってないし、探しようがないかな。
本名が分かったところで探せるわけでもないけど。
「そうなんですよ。よかったらお店の名前をお教えしましょうか?ちょっと大きな声では言えないようなお店なんですけどね」
困り顔で立ち尽くしていたら親切な店員さんが顔を寄せてきた。
スケベそうなちょび髭を生やしたおじさんの顔がアップになる。
「お、お願いします」
おじさんは息がかかるほど俺の耳に顔を近づけ、ぼそぼそとつぶやく。
その内容は、俺にとって驚くほどのものだった。
「え、そんな過激な店に?」
「そうなんです。彼女、どうも性質の悪いヤクザに気に入られちゃったみたいでして。本当に彼らのやり方は気に食わないですね」
おじさんはぶつくさと愚痴のようにその連中のやり方を語る。
そのやり口は悪辣としか言いようのないものだった。
彼女は実家の事業を金の力で潰されて多額の借金を背負わされてしまったというのだ。
ひとりの女性を手に入れるために、そこまでするのがその連中なのだという。
そしてそれは決して利益を度外視してのことではない。
彼らは彼女の実家の事業を潰した過程でも利益を得ているし、彼女が違法な店で稼ぎ出す金も搾取している。
金も女もすべてを力ずくで手に入れる、そんな連中なようだ。
エミさんがここ何日か変だった理由がわかった。
俺に金を貸してほしいなんて言った理由も。
「エミさんこそ、30万円なんて端数じゃないか……」
「お客さん?」
「いえ、その店に行ってみます」
「気を付けてくださいね。うちもケツ持ちは一応ヤクザですけど、普通はそこまで無茶しないものなんですよ。でも、あそこは無茶苦茶だ。お客さんもエミちゃんが心配なのはわかりますけど、命は大事にしてくださいね」
「ありがとうございます」
いつでもロードできるようにしておこう。
願わくばオートロード機能が付いているといいんだけどな。
そればっかりは死んでみないことにはわからない。
「こ、こんにちは。あの、エミさんお願いします」
「いらっしゃいませ。エミちゃんですね。かしかまりました。ごゆっくり」
見た目からしてやばそうな色眼鏡かけた兄ちゃん店員にお金を払い、エミさんを指名する。
店は郊外の寂れたラブホテルの地下にあり、そこかしこから女の人の悲鳴が聞こえてくる。
ここはかなりなんでもありのSM専門店なのだ。
眉をひそめたくなるような悲鳴を耳にしながら案内された部屋に入り、エミさんを待つ。
エミさんに会ったらなんて声をかければいいのだろうか。
当初は客として上位の立場から多少の文句でも言ってやろうと思っていたのだが、どうにもそんな気分ではない。
頭の中でぐるぐると同じような考えが浮かんでは消える。
しばらくそうしていると、コンコンとノックの音が聞こえた。
「はい」
「失礼します」
煽情的な衣装で着飾ったエミさんが入室してくる。
エミさんは一瞬俺の顔を見て固まったが、すぐにぶすっと不機嫌そうな顔になった。
「なに、あんた職場まで来て。私のこと好きなの?ちょっと優しくされて童貞が惚れちゃったの?」
「そんなわけないじゃないですか」
「そうよね。風俗なんてやってる汚れた女なんて童貞が一番嫌いそうなタイプだもんね。どうせ白いパンツ履いてるような清楚な処女が好きだとか言うんでしょ」
童貞童貞ってうるさいな。
なんか段々怒りが再燃してきた。
「俺は殴られたことについての文句を言いにきたんですよ」
「ああ、そうなんだ。だったら私のことも殴れば?ここはそういうお店だからね」
「え、いや、そういうことじゃ……」
「なに、殴らないの?女のここって、殴られるとすっごい締まるみたいよ?試してみないの?」
エミさんは下腹のあたりを軽くなでながら俺に近づいてくる。
その姿はまるで幽鬼のようで俺は劣情よりも恐怖を感じた。
「バリア」
「え……なにこれ、壁?」
恐怖のあまり俺は自分の前にバリアを張ってしまった。
エミさんは突如として現れた見えない壁に戸惑っている。
バリアが俺にしか見えないのはすでに検証済みだ。
きっと何が起こっているのかわからないだろう。
俺はバリアをすぐに消した。
エミさんの雰囲気は一瞬だけ以前のように戻っている。
話をするなら今だ。
「エミさん、借金を全部返してこのお店をやめましょう」
「う、うるさいわね。ほっといてよ」
「こんなお店で長く働いたら、身体がおかしくなっちゃいますよ」
「あんたはなにもわかってない。このお店をやめるなんて無理なのよ。これは借金とかそういう問題じゃないの」
「わかっています。借金はこの店を経営しているヤクザに背負わされたものだって」
「だったら無理なこともわかるでしょ?逃げたら両親もどんな目にあうかわからないし、あいつらから逃げるなんて無理なのよ。それに、これを見て」
エミさんは衣装をめくりあげ、上半身を露出させる。
そこにはみみず腫れや火傷の跡など、痛ましい傷跡が刻まれていた。
「あいつらの機嫌を損ねたらどうなるかわからないの!私はもう、ここで死ぬまで飼い殺されるしかないのよ!!」
エミさんの悲痛な叫びが狭い室内の空気を震わせる。
エミさんの瞳から、一粒二粒と大粒の涙が零れ落ちる。
「私がなにをしたっていうのよ。なんで私がこんな目にあわないといけないの?」
「え、エミさん……」
俺は拳を握り締め、怒りをかみ殺す。
いまだかつて、こんなに怒ったことがあっただろうか。
生まれて初めて感じる本気の怒りだ。
世の中には理不尽が満ちている。
そんなことは分かりきったことだと思っていた。
だけど違った。
俺は世の中の理不尽を、ほんの少ししかわかっていなかった。
こんな、身体が震えるような怒りを感じる理不尽がこの世には溢れているんだ。
「誰を殺せばいい」
「え?」
「誰を殺せば、こんなことがなくなるんだろうか」
気が付けば俺は、そんなことを口走っていた。
0
お気に入りに追加
63
あなたにおすすめの小説
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
【完結】婚約破棄されたので、引き継ぎをいたしましょうか?
碧桜 汐香
恋愛
第一王子に婚約破棄された公爵令嬢は、事前に引き継ぎの準備を進めていた。
まっすぐ領地に帰るために、その場で引き継ぎを始めることに。
様々な調査結果を暴露され、婚約破棄に関わった人たちは阿鼻叫喚へ。
第二王子?いりませんわ。
第一王子?もっといりませんわ。
第一王子を慕っていたのに婚約破棄された少女を演じる、彼女の本音は?
彼女の存在意義とは?
別サイト様にも掲載しております
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
いきなり異世界って理不尽だ!
みーか
ファンタジー
三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。
自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!
【完結】復讐は計画的に~不貞の子を身籠った彼女と殿下の子を身籠った私
紅位碧子 kurenaiaoko
恋愛
公爵令嬢であるミリアは、スイッチ国王太子であるウィリアムズ殿下と婚約していた。
10年に及ぶ王太子妃教育も終え、学園卒業と同時に結婚予定であったが、卒業パーティーで婚約破棄を言い渡されてしまう。
婚約者の彼の隣にいたのは、同じ公爵令嬢であるマーガレット様。
その場で、マーガレット様との婚約と、マーガレット様が懐妊したことが公表される。
それだけでも驚くミリアだったが、追い討ちをかけるように不貞の疑いまでかけられてしまいーーーー?
【作者よりみなさまへ】
*誤字脱字多数あるかと思います。
*初心者につき表現稚拙ですので温かく見守ってくださいませ
*ゆるふわ設定です
【本編完結】さようなら、そしてどうかお幸せに ~彼女の選んだ決断
Hinaki
ファンタジー
16歳の侯爵令嬢エルネスティーネには結婚目前に控えた婚約者がいる。
23歳の公爵家当主ジークヴァルト。
年上の婚約者には気付けば幼いエルネスティーネよりも年齢も近く、彼女よりも女性らしい色香を纏った女友達が常にジークヴァルトの傍にいた。
ただの女友達だと彼は言う。
だが偶然エルネスティーネは知ってしまった。
彼らが友人ではなく想い合う関係である事を……。
また政略目的で結ばれたエルネスティーネを疎ましく思っていると、ジークヴァルトは恋人へ告げていた。
エルネスティーネとジークヴァルトの婚姻は王命。
覆す事は出来ない。
溝が深まりつつも結婚二日前に侯爵邸へ呼び出されたエルネスティーネ。
そこで彼女は彼の私室……寝室より聞こえてくるのは悍ましい獣にも似た二人の声。
二人がいた場所は二日後には夫婦となるであろうエルネスティーネとジークヴァルトの為の寝室。
これ見よがしに少し開け放たれた扉より垣間見える寝台で絡み合う二人の姿と勝ち誇る彼女の艶笑。
エルネスティーネは限界だった。
一晩悩んだ結果彼女の選んだ道は翌日愛するジークヴァルトへ晴れやかな笑顔で挨拶すると共にバルコニーより身を投げる事。
初めて愛した男を憎らしく思う以上に彼を心から愛していた。
だから愛する男の前で死を選ぶ。
永遠に私を忘れないで、でも愛する貴方には幸せになって欲しい。
矛盾した想いを抱え彼女は今――――。
長い間スランプ状態でしたが自分の中の性と生、人間と神、ずっと前からもやもやしていたものが一応の答えを導き出し、この物語を始める事にしました。
センシティブな所へ触れるかもしれません。
これはあくまで私の考え、思想なのでそこの所はどうかご容赦して下さいませ。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる