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63.ゴーレム作り

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 近所の村とジャガイモと魔石を交換する貿易を始めたおかげで自分でせっせと魔物を倒さなくても魔石が入ってくるようになった。
 毎日オークを狩ってきてくれるユキトの収入もあり、私は働く必要がなくなった。
 他の村にも食料を融通しているのか村人は結構な量のジャガイモを交換していくので少しジャガイモを増産したりもしているが、あれは基本的に放っておくだけだ。
 本来ならば美味しいジャガイモを作るためには草を取ったり虫を取ったり実が付かないように花を取ったりしなければならないのだが、ここは結界に守られた魔王城の荘園だ。
 雑草の種が飛んでくることも無ければ虫も入ってこないし風もオプション設定によって吹かない。
 自然受粉が出来ないので受粉が必要な野菜や果樹を育てる時には逆にめんどうかもしれないが、芋類や根菜類に関しては全く問題がなかった。
 放っておけばジャガイモはできるし、そのジャガイモと交換すれば魔石は大量に手に入る。
 私は暇になった。
 そこで最近滞りがちになっていたゴーレム作りに力を入れることにした。
 最近はゴーレムを作りたいと思うようなことが少なくなっていたからサボりがちだったのだが、夜の日課である快楽に耐える訓練が単調になってきているために思いなおした。
 このままでは権力者たちに卑怯な手で快楽堕ちさせられてしまうかもしれない。
 マンネリ化した刺激に飽きていたところを凄いテクニックを持ったイケメンにメスであることをわからされてしまうかもしれない。
 私には何か、この停滞を変えてくれる革新的な技術が必要なのだ。
 それが自動腰振人形ゴーレムだ。
 未熟な私にはまだそれほど複雑な動きをするゴーレムを作ることはできないけれど、ただ腰を振るだけの人形であれば作ることは可能だろう。
 ゴーレムを作るためには知識や技術以外にも貴重な素材が必要になるが、それもガチャが解決してくれている。
 ミスリルを始めとする魔法金属や、魔物の素材なんかもガチャでは出てきている。
 これを使えばかなり性能の良いゴーレムを作れるだろう。

「でもやはり、素体となるのはこいつがいいな」

 私が引っ張り出してきたのはひろしの世界の成人向け等身大人形、通称ラブドールだ。
 凛子と名付けたこいつはガチャで出たBランクのアイテムだ。
 造形の美しさでこいつに敵うような人形を見つけることは困難だ。
 素材を元に私が一から人形を作ったとしてもきっとブサイクな物が出来上がるだけだろう。
 それでは愛着が持てるかわからない。
 やはりゴーレムにするなら見た目はこういう綺麗なのがいい。
 私は他の素材を取り出し、ゴーレム作りを始めた。





「凛子、腰振って」

『…………』

 凛子に声を発する器官は無い。
 だから返事をすることは無いが、首をコクンと前後して答える。
 そして腰をヘコヘコと振り始めた。
 なんかマヌケで可愛い。
 ただ私の声に反応して頷き、腰を振るだけの人形なのだが完成まで1か月もかかってしまった。
 しかしその甲斐もあり、凛子は凛子マークⅡへと進化を遂げた。
 前のようにグニャグニャのシリコンボディではなくしっかりと骨子の整った人の身体に、ほんのりと温かい疑似体温、各種体液を再現したローション分泌器官、その他にも様々な改良を加えていたらあっという間に時間が経っていた。
 お腹を空かせたユキトに顔面キックを食らったのも1度や2度ではない。
 つい凝ってしまうのは私の悪い癖だ。
 股間部は特に時間をかけた。
 前のはひろしの国の法律の都合でただの穴だったからな。
 自分のものを参考にリアルな女の股にしておいた。
 あとはそこに装着する疑似一物もまた凝りに凝った。
 これが一番重要といっても過言ではないからな。
 今まで本で学んだ知識と私の身体の特性を最大限に盛り込んだ疑似一物バージョン40EXは今までの物よりも振動と回転のパワーが強いうえに省エネだ。
 こいつを凛子マークⅡの股間に装着すればきっと私を天国に連れて行ってくれるに違いない。
 更に、凛子マークⅡに着せるために服も作っておいた。
 私は裸よりも服を着ていたほうがエロいと考える着エロ信奉者なのでそのへんはぬかりはない。
 凛子のボディはロリなので女教師風タイトスカートやキャリアウーマン風パンツスーツはあまり似合わなかったけれど、メイド服はかなり似合った。
 下に黒タイツを履かせるか迷ったが、メイド服ならニーハイだろうと思ってやめた。
 黒タイツも好きだから今度他の服装のときに履かせよう。
 私は微動だにしない凛子の身体にメイド服を纏わせていった。

「よし、可愛い」

『…………』

 凛子のガラス玉のような目にはなんの感情も無い。 
 まあ感情なんて芽生えるはずもないんだが。
 ゴーレムはただプログラムどおりに動くだけの人形でしかなく、ひろしの世界のSFなんかで出てくるようなAIロボットのようなものはこの世界でもおとぎ話の存在だ。
 そもそも感情なんかあったらこんな独りよがりな用途に使えっこないのだが。

「よし、じゃあ凛子、私を押さえつけて」

『…………』

 凛子マークⅡには頷きと腰を振る以外に一つだけプログラムした動きがあった。
 それがこの腕を取って人を押さえつける動きだ。
 魔物素材とミスリル糸で作った人工筋肉がうなり、私の腕を固めて後ろから押さえつける。
 なんの強化も施していない女児の身体はあっさりとベッドに押さえつけられてしまう。

「り、凛子、腰振って」

『…………』
 
 詳しい描写はできないが、色々捗った。

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