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おっさんずイフ
1.異世界召喚
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「はーい、こちらへ。残念ながら皆さんはあちらの世界へ勇者として召喚されてしまいました。元の世界に帰ることはできません」
今日もスーツ着て満員電車で通勤していたら、いつの間にか不思議な空間に立っていた。
壁も天井も無く、すべてが真っ白な空間だ。
これはいったいなんの冗談なのか。
「はい!!」
「そこの元気のいいあなた、なにか質問ですか?」
黒髪を少し跳ねさせた元気な印象の男子高校生が質問する。
若者は怖いものが無さそうでいいね。
「お姉さんは誰ですか?」
「うふふ、お姉さんだなんて。そうですね、こちらの世界では皆私のことを女神リーリアと呼びます」
「女神様……」
男子高校生は頬を染めて女神リーリアを見つめる。
確かに女神リーリアはこの世のものとは思えぬ美女だ。
男子高校生がそうなってしまう気持ちも分からなくない。
「あの、僕もひとつ質問してもいいでしょうか」
「どうぞ?」
今度はメガネをかけた20代前半くらいの真面目そうな男が質問する。
なにを聞くのかな。
「先ほど勇者として召喚されてしまったとおっしゃいましたが、それは女神様が召喚なさったのですか?」
「いいえ。私の管理する世界の三国が共同で召喚いたしました」
「それでは、なぜ僕たちはここに集められたのでしょうか」
「あなたは質問はひとつとおっしゃいました。私嘘は嫌いなんです」
「も、申し訳ありません」
なかなか鮮烈な性格の女神様だ。
質問するとしても、慎重に言葉を選ぶ必要がある。
「あの……」
「はい、そこのあなた」
今度は清楚なお嬢様系の女子高生だ。
俺が高校生だったころにはちょっといなかったレベルの美少女だ。
「先ほどの男性と同じことを聞きたいのですが、なぜ私達はここに?」
「そうですね。強いて言うなら慈悲ですかね」
「慈悲?」
「はい。他の世界から人間を召喚するのは、私の管理する世界にとってリソースが増えるというメリットがあるので私は人間達による世界を超えた召喚を黙認しています。しかし召喚されるあなた達にとっては悪夢でしかありません。そのことに多少の罪悪感もあり、私はこの世界に召喚された人たちに特典を与えるために一度この空間に呼ぶことにしているのです」
「特典、ですか」
「はい、とても強い力を秘めた神器を一人3つお渡ししています。まあ、あなたたちを召喚した人たちはその神器の力が目当てでもあるのでしょうけどね」
それでは本末転倒ではないか、と思わなくもない。
その神器というものを渡さずに異世界に送り出せば、次回からはこの世界の人たちは異世界召喚などという手段はとらなくなるだろう。
しかし、なんの力もなく知らない世界に放り出された俺達はきっと碌な目にあわないだろう。
「………………」
顔色の悪い俺と同世代くらいのサラリーマンが無言で手をあげる。
3日くらい徹夜してそうだ。
「はいそこのあなた」
「元の世界に、帰る方法はあちらの世界に存在しているのでしょうか」
家族もなく、友人もいない俺にはあちらの世界に未練はないけれど、大事な人がいた人はそりゃ帰りたいよな。
「存在しませんね。元の世界に帰るのは諦めてください」
女神様の言葉は冷徹だ。
質問者のサラリーマンは肩を落として力なく俯いた。
「俺も質問したいんだけど……」
「どうぞ」
今度もまた質問者は男子高校生。
しかし耳にはピアスが光る。
今時は不良でなくてもピアスくらいするのだろうけど、どうにもその男子高校生のまなざしは鋭い。
「勇者として召喚されたと言っていたが、俺達は魔王か何かと戦わされるのか?」
召喚された人々の間に緊張が走る。
戦力として期待されて召喚されたとすれば、何かと戦うのは当然の話だ。
しかしここにいるのは皆平和ボケした日本人ばかり。
たとえその神器というものが強力な力を持っていたとしても、すぐに戦えるようになるとは思えない。
「いえ、そういった存在は私のほうでは確認しておりませんね。なんで召喚したんでしょう。たぶん戦争のためか何かじゃないですか」
「なるほどな」
日本人にとって、それはさらに忌避感の高まる召喚理由かもしれない。
日本人は小さい頃から徹底的に戦争の悲惨さを刷り込まれて育っている。
戦争への忌避感は人一倍強い民族だ。
魔王のような存在がいないからといって、なんら安心できる要素は無い。
「さて、もう質問が無ければ神器を与えたいと思います。付いてきてください」
ショックで固まる俺達は、おとなしく女神様の後ろに付いて白い空間を移動する。
さっきまで何も見えなかった場所には、大きな棚がいくつも並んでいた。
「これらが、皆様に与える神器の数々です。その見た目から性能まで多種多様なのでよく考えて選んでください。触れてしまったらその神器を選んだことになりますので気をつけて検討してください。神器は人数分用意してありますが、どれを選ぶかは早いもの勝ちです。さあ選んでください」
若いものを中心に、わあきゃあと走って神器に向かう。
何も考えていないわけではないのだろうが、切り替えが早くてちょっと羨ましい。
しかし早いもの勝ちなので急ぐのは分かるけれど、おっさんはちょっとそんなに走れないな。
年配組と若年組で明確に初動に差が出てしまった。
まあ神器っていうくらいなのだから、どれもすごい力を秘めているんだろう。
焦らずじっくり選ぼう。
若者たちは、武器やらなんかの本やらスマホやらに殺到している。
「剣、剣、剣、剣が最強って決まってる」
「槍、槍、槍、槍は……自害しそうだからやめよう」
「馬鹿だな、遠距離攻撃こそ最強。弓と魔導書にしよ。最後の1個は生産系かな」
「お前こそ馬鹿でしょ。異世界っていったらスマホが基本なの!」
若者は元気だな。
こんな状況なのに前向きだ。
俺達おっさんおばさん連中などはお通夜みたいな雰囲気だというのに。
まあ俺はそこまで落ち込んではいないけどね。
俺は日用品のあるあたりをうろつく。
ハンマーやロープなどの神器もある。
どんなアイテムなのか想像もできないな。
しばらくうろついて、俺はあるアイテムの前で止まった。
タバコだ。
黒い箱に金の文字で神と書かれたタバコの箱。
箱だけでなければ、中身も入っているだろう。
たくさん用意されていたスマホや本の神器と違って、1個しかない。
これは取っておかなくては。
ヘビースモーカーの俺は、タバコが無ければ頭が回らない。
向こうの世界にタバコが無かったり、禁制品だったりしたら発狂してしまうだろう。
幸いにも皆1個目や2個目に嗜好品は考えていないみたいで、誰にも邪魔されることなく手に取ることができた。
名称:神巻きタバコ
効果:神のごとき香りがする。数量無限。所有者の能力を増幅する。神は巻かれていないのでご安心を。
タバコは俺の中にすっと入り込み、それが置いてあった棚にはこんな文章が表示された。
今日もスーツ着て満員電車で通勤していたら、いつの間にか不思議な空間に立っていた。
壁も天井も無く、すべてが真っ白な空間だ。
これはいったいなんの冗談なのか。
「はい!!」
「そこの元気のいいあなた、なにか質問ですか?」
黒髪を少し跳ねさせた元気な印象の男子高校生が質問する。
若者は怖いものが無さそうでいいね。
「お姉さんは誰ですか?」
「うふふ、お姉さんだなんて。そうですね、こちらの世界では皆私のことを女神リーリアと呼びます」
「女神様……」
男子高校生は頬を染めて女神リーリアを見つめる。
確かに女神リーリアはこの世のものとは思えぬ美女だ。
男子高校生がそうなってしまう気持ちも分からなくない。
「あの、僕もひとつ質問してもいいでしょうか」
「どうぞ?」
今度はメガネをかけた20代前半くらいの真面目そうな男が質問する。
なにを聞くのかな。
「先ほど勇者として召喚されてしまったとおっしゃいましたが、それは女神様が召喚なさったのですか?」
「いいえ。私の管理する世界の三国が共同で召喚いたしました」
「それでは、なぜ僕たちはここに集められたのでしょうか」
「あなたは質問はひとつとおっしゃいました。私嘘は嫌いなんです」
「も、申し訳ありません」
なかなか鮮烈な性格の女神様だ。
質問するとしても、慎重に言葉を選ぶ必要がある。
「あの……」
「はい、そこのあなた」
今度は清楚なお嬢様系の女子高生だ。
俺が高校生だったころにはちょっといなかったレベルの美少女だ。
「先ほどの男性と同じことを聞きたいのですが、なぜ私達はここに?」
「そうですね。強いて言うなら慈悲ですかね」
「慈悲?」
「はい。他の世界から人間を召喚するのは、私の管理する世界にとってリソースが増えるというメリットがあるので私は人間達による世界を超えた召喚を黙認しています。しかし召喚されるあなた達にとっては悪夢でしかありません。そのことに多少の罪悪感もあり、私はこの世界に召喚された人たちに特典を与えるために一度この空間に呼ぶことにしているのです」
「特典、ですか」
「はい、とても強い力を秘めた神器を一人3つお渡ししています。まあ、あなたたちを召喚した人たちはその神器の力が目当てでもあるのでしょうけどね」
それでは本末転倒ではないか、と思わなくもない。
その神器というものを渡さずに異世界に送り出せば、次回からはこの世界の人たちは異世界召喚などという手段はとらなくなるだろう。
しかし、なんの力もなく知らない世界に放り出された俺達はきっと碌な目にあわないだろう。
「………………」
顔色の悪い俺と同世代くらいのサラリーマンが無言で手をあげる。
3日くらい徹夜してそうだ。
「はいそこのあなた」
「元の世界に、帰る方法はあちらの世界に存在しているのでしょうか」
家族もなく、友人もいない俺にはあちらの世界に未練はないけれど、大事な人がいた人はそりゃ帰りたいよな。
「存在しませんね。元の世界に帰るのは諦めてください」
女神様の言葉は冷徹だ。
質問者のサラリーマンは肩を落として力なく俯いた。
「俺も質問したいんだけど……」
「どうぞ」
今度もまた質問者は男子高校生。
しかし耳にはピアスが光る。
今時は不良でなくてもピアスくらいするのだろうけど、どうにもその男子高校生のまなざしは鋭い。
「勇者として召喚されたと言っていたが、俺達は魔王か何かと戦わされるのか?」
召喚された人々の間に緊張が走る。
戦力として期待されて召喚されたとすれば、何かと戦うのは当然の話だ。
しかしここにいるのは皆平和ボケした日本人ばかり。
たとえその神器というものが強力な力を持っていたとしても、すぐに戦えるようになるとは思えない。
「いえ、そういった存在は私のほうでは確認しておりませんね。なんで召喚したんでしょう。たぶん戦争のためか何かじゃないですか」
「なるほどな」
日本人にとって、それはさらに忌避感の高まる召喚理由かもしれない。
日本人は小さい頃から徹底的に戦争の悲惨さを刷り込まれて育っている。
戦争への忌避感は人一倍強い民族だ。
魔王のような存在がいないからといって、なんら安心できる要素は無い。
「さて、もう質問が無ければ神器を与えたいと思います。付いてきてください」
ショックで固まる俺達は、おとなしく女神様の後ろに付いて白い空間を移動する。
さっきまで何も見えなかった場所には、大きな棚がいくつも並んでいた。
「これらが、皆様に与える神器の数々です。その見た目から性能まで多種多様なのでよく考えて選んでください。触れてしまったらその神器を選んだことになりますので気をつけて検討してください。神器は人数分用意してありますが、どれを選ぶかは早いもの勝ちです。さあ選んでください」
若いものを中心に、わあきゃあと走って神器に向かう。
何も考えていないわけではないのだろうが、切り替えが早くてちょっと羨ましい。
しかし早いもの勝ちなので急ぐのは分かるけれど、おっさんはちょっとそんなに走れないな。
年配組と若年組で明確に初動に差が出てしまった。
まあ神器っていうくらいなのだから、どれもすごい力を秘めているんだろう。
焦らずじっくり選ぼう。
若者たちは、武器やらなんかの本やらスマホやらに殺到している。
「剣、剣、剣、剣が最強って決まってる」
「槍、槍、槍、槍は……自害しそうだからやめよう」
「馬鹿だな、遠距離攻撃こそ最強。弓と魔導書にしよ。最後の1個は生産系かな」
「お前こそ馬鹿でしょ。異世界っていったらスマホが基本なの!」
若者は元気だな。
こんな状況なのに前向きだ。
俺達おっさんおばさん連中などはお通夜みたいな雰囲気だというのに。
まあ俺はそこまで落ち込んではいないけどね。
俺は日用品のあるあたりをうろつく。
ハンマーやロープなどの神器もある。
どんなアイテムなのか想像もできないな。
しばらくうろついて、俺はあるアイテムの前で止まった。
タバコだ。
黒い箱に金の文字で神と書かれたタバコの箱。
箱だけでなければ、中身も入っているだろう。
たくさん用意されていたスマホや本の神器と違って、1個しかない。
これは取っておかなくては。
ヘビースモーカーの俺は、タバコが無ければ頭が回らない。
向こうの世界にタバコが無かったり、禁制品だったりしたら発狂してしまうだろう。
幸いにも皆1個目や2個目に嗜好品は考えていないみたいで、誰にも邪魔されることなく手に取ることができた。
名称:神巻きタバコ
効果:神のごとき香りがする。数量無限。所有者の能力を増幅する。神は巻かれていないのでご安心を。
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