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4話 幼馴染(後編)
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夕方の学校帰り、俺は響と共に下校している。
普通ならこの時間帯は日が暗くなっているはずなのに、今日の夕焼けは今まで一番眩しかった。
「そういえば蒼汰、バスケ部入んないって言ってたくせに、結局バスケ部入ることにしたんだってね」
「そりゃあ田中に泣きつかれたら引き受けるしかないだろ、あいつ、図体はでかくて力強いくせに気だけは弱いからな」
田中とは小学校の時によくバスケしてたメンバーの一人で、クラスは違うがよく俺の所に来てはいつもバスケ部の勧誘をしていた、気が弱い田中だ、おそらく先輩とかから部員獲得しろとか何か言われて俺を勧誘しに来たんだろう。
「まあでも部休日が弓道部とかぶっててよかったよ」
「え!?なになに!そんなに私と帰りたかったの!?蒼汰もしかして…まだ私のことを―」
響が恐る恐る俺に聞いてきて、俺は「ちがうちがう」と答え、首を横に振る。
「俺はフラれたんだ、ちゃんと吹っ切ってるよ、安心しろ」
「なんかいざそう言われるとむかつくんだけど!」
「ごめんごめんって、こういう時ってどう返せばいいかわかんなくってな」
そう言っても響は俺の背中を何回も叩く、そういうところが響って感じで一緒にいるだけで居心地がいい。
いつもと変わらないこの日常が俺にとってなくてはならないものだった。
「この様子だと、もう大丈夫そうだな」
「うん、まだ多少真由ちゃんと智哉が付き合うことになったショックは残ってるけど、もう大丈夫だよ」
俺が響にフラれて少し経った後に響が七瀬真由に好意を抱いていたことを知った、だが一カ月前、七瀬が智哉と付き合うことになってからの響はショックのあまり時々体調を崩すようになった、もちろん七瀬やクラスメイトには悟られまいと平静を装っていたが限界だった、すぐ異変に気づいた俺は付き添いで響を保健室に連れてったりしていた。
「そうか、なら良かった、もしまた嫌なことがあったら先日みたいに俺に吐いてもいいからな」
「いつもありがとう、蒼汰」
七瀬と智哉が付き合うことになったあの日、俺と響が学校から帰る時のことを振り返った。
―二週間前
その日は雨だった、今朝は日差しが眩しいくらいに晴れていたのに、下校の時間になった時には青かった空が黒い曇りで覆われ、雨も激しく降り注いでいた。
その時の俺はまだバスケ部に入っていなかったのでそのまま自宅に帰ろうとした。
「あれ、響?」
校門を出て少し離れた所に傘をささずにずぶ濡れのまま帰ろうとする響がいた。
俺はすぐに響に駆け寄り、傘の半分を使って響がこれ以上ずぶ濡れになるのを防ぐ。
「おい響、それじゃあ風邪ひくぞ、傘忘れたのか?」
そう響に聞くと、俺と顔を合わせず、「大丈夫」とだけ呟く。
「いや大丈夫じゃないだろ、ほら、俺の傘に入れ―」
俺が言いかけた瞬間、突如響が傘を持つ手を強く振り払い、俺の傘が宙を舞う、振り払った響の顔は怒りと悲しみとで混在しているような表情をしていた。
「おま…どうしたんだよ、今日も体調崩してたし、それに…ここ最近お前らしくないぞ、響!」
俺は響に詰め寄ると、響に思いっ切り突き飛ばされ、俺はしりもちをついた。
「ほっといてよ!蒼汰に私の何がわかるの!?話しかけないで!」
響はそう言って逃げるようにその場から去ろうとする、それを俺は追いかけて響の手を掴む。
「お前にとってはほっといて欲しいだろうが、俺はこんな状態の響を放っておくことはできない!」
俺はただ、これ以上響が苦しむところを見たくなかった、その時の俺は必死に響を説得した。
「正直…俺が響に何かしてあげることができるかわからない、でも…お前の痛みだけでも共有させてくれ!」
俺の言葉が届いたのか、響はこちらを振り向き、ゆっくり俺の懐にピタッとくっつく、すると突如響は大粒の涙を流しながら泣き出した。
俺は響を抱こうとしたが、なぜかできなかった。
あのときの俺はたぶん、弱みに付け込んでまで響の心を奪おうとは思わなかったのだろう、いまじゃあ俺の懐に入って泣いた響を抱き包めばよかったと後々後悔する。
「とりあえず、ここじゃあれだから場所移して話そう、な?」
俺は響にそう言ってポッケからハンカチを取り出し、頬を伝る響の涙を拭き取る。
響が「うん」と頷いたので、俺と響は近くの公園へと向かった。
公園に着いた俺と響は雨をしのげる場所を探し、周囲を見回ると屋根付きの休憩所があったのでそこに響と座る。
「なんか飲み物買ってくる」とだけ伝え、傘持って公園内にある自販機で適当に買っていく。
買ってきた炭酸水と緑茶を響に見せ、どれ飲むかを聞く、俺の問いに響は「炭酸」と答え、炭酸水を響に渡した。
「蒼汰、お金払うよ、奢ってもらっちゃうのも悪いし…」
「いいってこんぐらい、俺にはこれぐらいしかできねえし」
少し重い空気の中、俺と響は飲み物の蓋を開けて飲み口から飲む。
俺が緑茶を一気に飲むのにつられたのか、響も炭酸水を一気飲みする。
炭酸水を一気飲みした響は途中「ごほっ、ごほっ」とむせる、緑茶はともかく、炭酸水を一気飲みはさすがにきつかったようだ。
「はは…炭酸一気に飲むのは自殺行為だよね、あー…これ鼻にかなりくる」
そう言って響は自身の鼻を押さえて悶える、少し経つと炭酸が落ち着いたか悶えなくなって平常に戻った。
「なあ響、一体何があったか教えてくれないか、もちろん、言いたくないことなら言わなくても構わない」
俺がそう言うと、響は少し考えた後、響は深呼吸してから俺に一つ質問する。
「蒼汰、前にさ、私が女の子しか好きになれないって言ってたの覚えてる?」
響の問いに俺は「ああ、そうだったな」と答える。
すると響はここ最近調子が悪かったのと落ち込んでた訳を打ち明けてくれた。
「七瀬真由ちゃん知ってる?私の友達なんだけど」
「知ってる、二人でいるところをよく見てたからな」
「実はね、私…その子のことが好きなの、友達としてじゃない、恋愛対象として…」
響が実は七瀬真由のことが好きであることをすでに知っていたので、俺は響に「知ってる」と返した、それを聞いた響は驚いたように俺を見て、響は俺に詰め寄った。
「知ってたんだ…いつからわかったの?」
「俺がお前にフラれて数日経った後だよ、お前が女が好きであることを知ってから、七瀬といた響のあの様子じゃあ誰でもわかるぞ」
「たしかに、その状況じゃあわかりやすかったね、私…」
「まさかと思うけど、お前が最近元気なかったのは、智哉か?」
俺がそう聞くと響は「うん」と頷き、響は俺に悩みを語る。
「真由ちゃんが智哉と付き合うことになったことを知った時はショックだった、まだ真由ちゃんに気持ち伝えてないのに…、知った時思わず泣き叫びそうだったけど、なんとか頑張って耐えた」
「よく堪えたな、響」
「うん、私…耐えた…耐えたの、でも、我慢してたら私自身が壊れそうになって…それで…私もう―」
辛いことが脳裏に再び蘇ったのか、響がまたも泣き出してしまった、顔を手で覆っていたが、顔がぐしゃぐしゃになっていることは予想できる。
「お前はよく頑張った、ほんとによく頑張った、もしまたつらいことがあったら俺に相談しろよ」
俺が響にそう言うと、顔を覆って下向きながら「うん」と頷いた。
―現在
「筧さんに関してはいつもと特に変わらない様子でした、しいて言うと、今週土曜日に部活が終わった後七瀬さんとどこか出かけるみたいです」
授業後の十分間休みの間、俺は三井と互いに情報を共有し合っていた、俺のやってることは三井のストーカー行為と何ら変わらないが(だからといって断じて三井と同類というわけではない)、今後の目的には必要不可欠である。
「三井お前…それどうやって仕入れたんだよ、なんだか逆に怖く思えて来たぞ俺」
「そんなこと言わないでよ、ただ話の流れで七瀬さんに聞いただけだよ」
「なんだ、お前結構七瀬と仲良いんだな」
「仲良いとはいっても、僕の場合ずっと友達止まりだからね」
「男として見られないってわけか…」
「うっ、男として見られないのはつらいです…」
何だかんだ話していると、三井が俺に聞いていた。
「今週土曜日、僕たちも何かしますか?」
三井の問いに俺は静かに答える。
「いや、まだ動かなくていい、動くのは、七瀬と智哉がデートするときだ」
「デート?なぜデートしてるときですか?」
三井からの問いに俺は淡々と説明する。
「お前の場合、七瀬に関することしか知り得てないようだが、俺は七瀬や響以外の交友関係のある奴のことも基本なんでも知り得ている」
「!…もしかして、斉木智哉のこと、何か知ってるんですか!?」
三井が俺にさらに近くに詰め寄ってくる、それでも俺は怯まず説明を続ける。
「智哉の奴、小学校の時から七瀬のこと気があるとほざいていたが、実際あれは嘘だ、あのときの智哉は”別の女”に好意を寄せていたんだ」
「”別の女”?それは一体どういう―」
俺は三井に”斉木智哉”という奴のことを知ってる範囲内で三井に暴露した。
普通ならこの時間帯は日が暗くなっているはずなのに、今日の夕焼けは今まで一番眩しかった。
「そういえば蒼汰、バスケ部入んないって言ってたくせに、結局バスケ部入ることにしたんだってね」
「そりゃあ田中に泣きつかれたら引き受けるしかないだろ、あいつ、図体はでかくて力強いくせに気だけは弱いからな」
田中とは小学校の時によくバスケしてたメンバーの一人で、クラスは違うがよく俺の所に来てはいつもバスケ部の勧誘をしていた、気が弱い田中だ、おそらく先輩とかから部員獲得しろとか何か言われて俺を勧誘しに来たんだろう。
「まあでも部休日が弓道部とかぶっててよかったよ」
「え!?なになに!そんなに私と帰りたかったの!?蒼汰もしかして…まだ私のことを―」
響が恐る恐る俺に聞いてきて、俺は「ちがうちがう」と答え、首を横に振る。
「俺はフラれたんだ、ちゃんと吹っ切ってるよ、安心しろ」
「なんかいざそう言われるとむかつくんだけど!」
「ごめんごめんって、こういう時ってどう返せばいいかわかんなくってな」
そう言っても響は俺の背中を何回も叩く、そういうところが響って感じで一緒にいるだけで居心地がいい。
いつもと変わらないこの日常が俺にとってなくてはならないものだった。
「この様子だと、もう大丈夫そうだな」
「うん、まだ多少真由ちゃんと智哉が付き合うことになったショックは残ってるけど、もう大丈夫だよ」
俺が響にフラれて少し経った後に響が七瀬真由に好意を抱いていたことを知った、だが一カ月前、七瀬が智哉と付き合うことになってからの響はショックのあまり時々体調を崩すようになった、もちろん七瀬やクラスメイトには悟られまいと平静を装っていたが限界だった、すぐ異変に気づいた俺は付き添いで響を保健室に連れてったりしていた。
「そうか、なら良かった、もしまた嫌なことがあったら先日みたいに俺に吐いてもいいからな」
「いつもありがとう、蒼汰」
七瀬と智哉が付き合うことになったあの日、俺と響が学校から帰る時のことを振り返った。
―二週間前
その日は雨だった、今朝は日差しが眩しいくらいに晴れていたのに、下校の時間になった時には青かった空が黒い曇りで覆われ、雨も激しく降り注いでいた。
その時の俺はまだバスケ部に入っていなかったのでそのまま自宅に帰ろうとした。
「あれ、響?」
校門を出て少し離れた所に傘をささずにずぶ濡れのまま帰ろうとする響がいた。
俺はすぐに響に駆け寄り、傘の半分を使って響がこれ以上ずぶ濡れになるのを防ぐ。
「おい響、それじゃあ風邪ひくぞ、傘忘れたのか?」
そう響に聞くと、俺と顔を合わせず、「大丈夫」とだけ呟く。
「いや大丈夫じゃないだろ、ほら、俺の傘に入れ―」
俺が言いかけた瞬間、突如響が傘を持つ手を強く振り払い、俺の傘が宙を舞う、振り払った響の顔は怒りと悲しみとで混在しているような表情をしていた。
「おま…どうしたんだよ、今日も体調崩してたし、それに…ここ最近お前らしくないぞ、響!」
俺は響に詰め寄ると、響に思いっ切り突き飛ばされ、俺はしりもちをついた。
「ほっといてよ!蒼汰に私の何がわかるの!?話しかけないで!」
響はそう言って逃げるようにその場から去ろうとする、それを俺は追いかけて響の手を掴む。
「お前にとってはほっといて欲しいだろうが、俺はこんな状態の響を放っておくことはできない!」
俺はただ、これ以上響が苦しむところを見たくなかった、その時の俺は必死に響を説得した。
「正直…俺が響に何かしてあげることができるかわからない、でも…お前の痛みだけでも共有させてくれ!」
俺の言葉が届いたのか、響はこちらを振り向き、ゆっくり俺の懐にピタッとくっつく、すると突如響は大粒の涙を流しながら泣き出した。
俺は響を抱こうとしたが、なぜかできなかった。
あのときの俺はたぶん、弱みに付け込んでまで響の心を奪おうとは思わなかったのだろう、いまじゃあ俺の懐に入って泣いた響を抱き包めばよかったと後々後悔する。
「とりあえず、ここじゃあれだから場所移して話そう、な?」
俺は響にそう言ってポッケからハンカチを取り出し、頬を伝る響の涙を拭き取る。
響が「うん」と頷いたので、俺と響は近くの公園へと向かった。
公園に着いた俺と響は雨をしのげる場所を探し、周囲を見回ると屋根付きの休憩所があったのでそこに響と座る。
「なんか飲み物買ってくる」とだけ伝え、傘持って公園内にある自販機で適当に買っていく。
買ってきた炭酸水と緑茶を響に見せ、どれ飲むかを聞く、俺の問いに響は「炭酸」と答え、炭酸水を響に渡した。
「蒼汰、お金払うよ、奢ってもらっちゃうのも悪いし…」
「いいってこんぐらい、俺にはこれぐらいしかできねえし」
少し重い空気の中、俺と響は飲み物の蓋を開けて飲み口から飲む。
俺が緑茶を一気に飲むのにつられたのか、響も炭酸水を一気飲みする。
炭酸水を一気飲みした響は途中「ごほっ、ごほっ」とむせる、緑茶はともかく、炭酸水を一気飲みはさすがにきつかったようだ。
「はは…炭酸一気に飲むのは自殺行為だよね、あー…これ鼻にかなりくる」
そう言って響は自身の鼻を押さえて悶える、少し経つと炭酸が落ち着いたか悶えなくなって平常に戻った。
「なあ響、一体何があったか教えてくれないか、もちろん、言いたくないことなら言わなくても構わない」
俺がそう言うと、響は少し考えた後、響は深呼吸してから俺に一つ質問する。
「蒼汰、前にさ、私が女の子しか好きになれないって言ってたの覚えてる?」
響の問いに俺は「ああ、そうだったな」と答える。
すると響はここ最近調子が悪かったのと落ち込んでた訳を打ち明けてくれた。
「七瀬真由ちゃん知ってる?私の友達なんだけど」
「知ってる、二人でいるところをよく見てたからな」
「実はね、私…その子のことが好きなの、友達としてじゃない、恋愛対象として…」
響が実は七瀬真由のことが好きであることをすでに知っていたので、俺は響に「知ってる」と返した、それを聞いた響は驚いたように俺を見て、響は俺に詰め寄った。
「知ってたんだ…いつからわかったの?」
「俺がお前にフラれて数日経った後だよ、お前が女が好きであることを知ってから、七瀬といた響のあの様子じゃあ誰でもわかるぞ」
「たしかに、その状況じゃあわかりやすかったね、私…」
「まさかと思うけど、お前が最近元気なかったのは、智哉か?」
俺がそう聞くと響は「うん」と頷き、響は俺に悩みを語る。
「真由ちゃんが智哉と付き合うことになったことを知った時はショックだった、まだ真由ちゃんに気持ち伝えてないのに…、知った時思わず泣き叫びそうだったけど、なんとか頑張って耐えた」
「よく堪えたな、響」
「うん、私…耐えた…耐えたの、でも、我慢してたら私自身が壊れそうになって…それで…私もう―」
辛いことが脳裏に再び蘇ったのか、響がまたも泣き出してしまった、顔を手で覆っていたが、顔がぐしゃぐしゃになっていることは予想できる。
「お前はよく頑張った、ほんとによく頑張った、もしまたつらいことがあったら俺に相談しろよ」
俺が響にそう言うと、顔を覆って下向きながら「うん」と頷いた。
―現在
「筧さんに関してはいつもと特に変わらない様子でした、しいて言うと、今週土曜日に部活が終わった後七瀬さんとどこか出かけるみたいです」
授業後の十分間休みの間、俺は三井と互いに情報を共有し合っていた、俺のやってることは三井のストーカー行為と何ら変わらないが(だからといって断じて三井と同類というわけではない)、今後の目的には必要不可欠である。
「三井お前…それどうやって仕入れたんだよ、なんだか逆に怖く思えて来たぞ俺」
「そんなこと言わないでよ、ただ話の流れで七瀬さんに聞いただけだよ」
「なんだ、お前結構七瀬と仲良いんだな」
「仲良いとはいっても、僕の場合ずっと友達止まりだからね」
「男として見られないってわけか…」
「うっ、男として見られないのはつらいです…」
何だかんだ話していると、三井が俺に聞いていた。
「今週土曜日、僕たちも何かしますか?」
三井の問いに俺は静かに答える。
「いや、まだ動かなくていい、動くのは、七瀬と智哉がデートするときだ」
「デート?なぜデートしてるときですか?」
三井からの問いに俺は淡々と説明する。
「お前の場合、七瀬に関することしか知り得てないようだが、俺は七瀬や響以外の交友関係のある奴のことも基本なんでも知り得ている」
「!…もしかして、斉木智哉のこと、何か知ってるんですか!?」
三井が俺にさらに近くに詰め寄ってくる、それでも俺は怯まず説明を続ける。
「智哉の奴、小学校の時から七瀬のこと気があるとほざいていたが、実際あれは嘘だ、あのときの智哉は”別の女”に好意を寄せていたんだ」
「”別の女”?それは一体どういう―」
俺は三井に”斉木智哉”という奴のことを知ってる範囲内で三井に暴露した。
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