愛してやまないこの想いを

さとう涼

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第11章 輝く夜を超えて

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 十月中旬。
 プラネタリウム公園のイルミネーション公開点灯試験が行われることになった。現場関係者はもちろん、施設と役所関係者も勢ぞろい。
 今日は遊歩道とスカイエリアを試験点灯する。そして今日は特別に春山デザイン事務所社員一同も現場に来ていた。
 ほかのみんなはその道のプロだが、わたしはただの事務員。現場にいてもいいのだろうかと思ったけれど、それも春山社長の言葉で心が軽くなった。
 ──亜矢だって現場の関係者だよ。いろいろと手伝ってくれて助かったよ。
 人手が足りなくて、なにかと仕事を頼まれていた。急ぎで必要な材料を手配したり、書類作成の手伝いをしたり。簡単なことしかできなかったけれど、それでも感謝の言葉をかけてもらった。
「間に合ってよかったですね。かなり切羽つまっていたと聞きました」
 春山社長と何人かのうちの社員、そして電気工事業者の人達が、夕べ徹夜で作業をしていたそうだ。
「四十過ぎの身体にはこたえたよ。俺の時代も終わりに近づいてきたな」
「いやいや、まだまだお若いですよ」
「でも、これからのことを考えるとそろそろ……」
「後継者はちゃんと育っていますよ」
「ああ。コンベンションセンターの仕事が取れたら、そろそろまかせてみようと思う。あいつらにビッグプロジェクトの経験をさせたいんだ」
 春山社長は社員たちに目を向け、再び正面に向き直した。
「もう引退されるんですか?」
「違うよ、アドバイザー的な役にまわるんだよ。もちろん今まで通り、自分の仕事は続けるよ。でも若い連中にも厳しい環境を経験させて、そのなかで柔軟性と忍耐力をつけさせたいんだ」
 自分の仕事に誇りを持っているからこそ言えるセリフだと思う。今まで培ってきた技術を後世につなぐために。そうやって日本のものづくりは受け継がれているのだと感じた。
「尊敬します」
「やめろ、気持ち悪いこと言うな」
「今日だけです。たぶん気持ちが高揚しているんだと思います。今から目の前に『銀河鉄道の夜』が再現されるんですから」
 淡いブルーに光る星型イルミネーションで飾られた遊歩道の真ん中で、真っ暗なスカイエリアを見下ろす。この一面に、これから一斉に光が灯り、幻想的な夜がはじまる。
 イルミネーションは十九時に点灯するようにタイマーセットされている。タイマーがうまく作動しないと、それだけで役所の人間から大目玉を食らうことになるので、まずそれが第一関門。
 何度も点灯試験を繰り返しているとはいえ、緊張してくる。うまく点灯するといいけど。
「こんな特等席でじっくり見られるのも今日だけですね」
「客が大勢入れば、ゆっくり立ち止まって見ることもできないかもしれないな」
 春山社長がクスリと笑う。その横顔を見て、だから今日わたしをここに呼んだのだと、なんとなく思った。
「連れてきてくれて、ありがとうございます」
「遠慮しないで、たっぷり見ていけよ」
「はい、では遠慮なく。せっかくだから萌さんも誘えばよかったのに」
「どうせ呼んだって来ないよ」
「どうしてですか?」
「公私混同を嫌う。あいつはそういうやつだから、俺の現場には足を踏み入れないよ」
 たしかに萌さんはそういう人だ。春山社長とは表向きは親しげなのに、プライベートのつき合いはしていないみたいで、どこかで一線を引いている。
「ヨリを戻す気はないんですか?」
「このままがいいんだよ。萌がそれを望んでいるんだ」
「お似合いなのになあ」
「まあ、萌になにかあったら、いつでも駆けつけるつもりではあるよ。あいつがひとりでいる限りはな」
 ひと段落して、肩の荷が下りたのだろう。春山社長はやけに素直に、愛情いっぱいに語った。
「世良くんはいつ帰国するんだ?」
「今月中とは聞いているんですけど。きりよく仕事が終わらないみたいなんです」
「そっか、世良くんも大変だな」
 予定より数日ほど帰国が延びていた。だけど元気そうなので安心している。
 つい先日、シンガポールの夜景の絵ハガキが送られてきた。世良さんのきれいな字を眺めながら幸せな気持ちに浸れたから、もう少しだけ我慢できる。
「一分前だな」
 春山社長がスマホで時刻を確認した。そして十秒前となり、どこからともなくカウントダウンがはじまる。
「いよいよですね」
 心臓がドキドキしてくる。ざわざわと周囲も落ち着きがなくなって、スカイエリアにみんなの期待がそそがれていた。
「六・五・四──」
 無意識に胸の前で手を組み合わせる。
「三・二・一──」
 そして次の瞬間、一斉に歓声があがった。
「きれい……」
 まるで世界が変わる。目の前に広がるのはスワロフスキーの輝き。真っ白な光は天に向かってきらめいていた。
 みんなが笑顔になる。作業服を着たごつい男性までもが瞳をキラキラさせている。
 感動という言葉だけでは言い表せない。言葉にならないほどの美しい光景はファンタジックで、夢のような世界だった。
 そしてわき起こる拍手。ここにいるみんなの心がひとつになった。
「成功、おめでとう」
 ふいに隣から声がした。隣にいたのは春山社長のはず。だけどその声は春山社長じゃない。
 まさか、この声……。
 わたしはその声をたどって視線を移した。漂ってくる大好きな香りに涙腺がゆるみはじめる。
「……世良さん」
 どうして世良さんがここにいるの?
「ただいま、亜矢ちゃん」
 変わらないその声が夢ではないと告げていた。本物だ。本物の世良さんがここにいる。いつの間にか春山社長はその場を離れ、ふたりだけの小さな空間が生まれていた。
 ふたりでわたしをだますなんて。こんなサプライズをするなんてずるいよ。
「お帰りなさい」
 見上げる先にやさしい眼差し。世良さんはいつものように穏やかに笑っていた。
「驚いた?」
「驚くに決まっているじゃないですか。いつ帰国したんですか?」
「今日の午前中に」
「昨日はそんなこと、ひとことも言っていなかったのに……」
 わざとそっぽを向いてやった。
「怒っちゃった?」
「当然です」
 本当は飛び上がるほどうれしくて、泣きそうだったから。だけど言ってあげない。うれしいなんて言ってあげないんだから。
「ごめんごめん。怒らないで、こっち向いてよ」
「……嫌です」
「せっかくのイルミネーションだよ。こんなにきれいなんだ。目をそらすなんてもったいないよ」
 世良さんと最後に会った日から季節は移り変わり、灼熱の夏からしっとりとした秋になっていた。
 出国するときとは打って変わり、スーツ姿の世良さんはキリリとしたビジネスマン。少し髪が伸びていて、会えなかった時間の長さを感じる。
 やっと会えた。それまでの一年はあっという間だったのに、この二ヶ月間はとても長かった。この日をどれだけ待ち焦がれていただろう。
「イルミネーションどころじゃありません」
「ふたりで見たいんだ。今のこの瞬間は二度と戻らないんだよ」
 諭すように語りかけられた。
 二度と戻らない──。
 青い空の景色が毎日違うように、この景色も二度と見られない。気温や時刻、風のゆらめきが違うだけで受ける印象は変わる。サプライズで世良さんと会えた感動のなかで見るこの景色は今日だけのもので、一ヶ月後に見たら、また違うものに映るだろう。
 わたしの誤解によって離れていた時間を取り戻したくて、世良さんが帰国をしたら、できるだけ寄り添っていようと決めていた。生きるという限られた時間のなかで同じ時間を共有できることは貴重。無駄にしたくない。ふたりでいられる時間を大切にしたい。
「世良さんの言う通りですね。これからは同じ思い出をたくさん作りたいです」
「僕も同じだよ。シンガポールの夜景を見ながら、亜矢ちゃんにも見せたいなって思っていた」
「絵ハガキ、きれいでした」
「でもこの夜景はシンガポール以上かも。今日ここに来て本当によかったよ」
 パイプオルガンやハープの音色に合わせて、白い光が風になびくように形を変えていく。流れ星がきらめいたと思ったら一羽の白い鳥が羽ばたき、赤いハートの線が浮かび上がる。
 白いLEDだけでなく、赤や青、黄色い光も芝生のキャンバスの上で踊っている。綿密に計算されて配置された人工の光だけれど、人間の感情を刺激し、いくつもの感動を与え、心を豊かにしてくれた。
「きれいだね」
「はい、とっても」
 夜の暗さにまぎれてつながれた手はしなやかで、とてもあたたかい。
 ここに来るまで長い道のりだった。プロポーズされてから約半年。そんなにたっているんだ。
「亜矢ちゃん?」
「……もう無理です。胸がいっぱいで……前が見えません」
 もともとゆるんでいた涙腺のせいもあって、あっけなく決壊を破った涙の雫がぽろぽろと流れ落ちる。
 せっかくふたりで見ているのに。ごめんなさい、世良さん。今日だけは許してください。
「僕のお姫様は相変わらず泣き虫だな」
 握られていた手が離されたかと思ったら、すぐに肩を抱かれた。うつむいて涙を拭うわたしを胸のなかにおさめ、きつく抱きしめた。
「そんなに感動したの?」
「……世良さんのせいです」
「そっか、じゃあ仕方ないな」
 安心する香りに目を閉じた。
 仕事の関係者がたくさんいるのに、世良さんはまわりの目をちっとも気にしていない。
 強くて、やさしい。だから好きになった。やさしいだけなら好きにならなかった。
 世良さん、わたしは生まれて初めて人を守りたいと思ったんです。あなたの笑顔を守るために、わたしも強くなりたいと思いました。

「寝ちゃった?」
「……あ、いいえ」
 本当は眠りに落ちる寸前だった。ベッドのなかで裸のままのわたしは、けだるい身体をなんとか起こし、胸より下をブランケットで隠しながら彼に向って微笑んだ。
 枕もとにあるテーブルランプの安らいだ光がふたりを包むように照らしていた。
「ごめんね、疲れたよね」
「大丈夫ですよ」
 わたしがそう言うと、世良さんはわたしの左手を取って自分の唇に近づけた。なにかの儀式をするみたいに薬指のつけ根にそっとキスを落とす。やわらかい感触がほんのちょっぴりくすぐったくて肩をすくめていると、薬指にするすると指輪がはめられた。
「おめでとう。ようやく、おさまるべき場所におさまれたな。この薬指に感謝しろよ」
 世良さんが指輪に話しかける。
 わたしの薬指に初めておさまった婚約指輪。プラチナリングに埋め込まれたダイヤモンドが上品に輝いていた。
「やっぱり、ゆるいね」
 くるくると指輪がまわる。だけど世良さんはとても楽しそうに、それを眺めていた。
「サイズ直し、一緒に行ってください」
「なら、明日にでも行こう」
「はい」
 明日は土曜日。世良さんもお休みなんだ。
「そのついでに萌さんのマンションに寄ってもいいですか? 荷物を取ってこなきゃ」
「そうだったね。そのときに大久保さんにあいさつしてもいいかな? 仕事なら夜にもう一度伺うよ」
「明日の朝、電話してみます」
 いまだに萌さんのマンションに居候しているわたし。世良さんが帰国したら一緒に住むことになっていたので、しばらくお世話になることにしたのだ。
「再来週の日曜日は亜矢ちゃんの実家に行きたいんだけど」
「わかりました。わたしは世良さんのご実家にいつ行けばいいですか?」
「うちは近いからいつでもいいけど、やっぱり休日のほうが都合いいかな」
「それなら、その次の週の日曜日にしましょうか」
 こうしてお互いの両親へのあいさつの日程が決まった。世良さんは前に一度わたしの両親に会っているからいいだろうけれど。わたしは世良さんのご両親に会うのは初めてのこと。
「今から緊張しちゃいます」
「うちの親なら心配ないよ。喜ぶに決まってるから」
「だといいんですけど。でもやっぱり心配です」
 世良さんのご両親だから素敵な人に違いないけれど、それでも不安になる。
「そんなに怖い?」
「そういうんじゃないんです。怖いんじゃなくて、ちゃんとあいさつできるかなって。ガチガチになって声が震えちゃうような気がします」
「それはそれでかわいいと思うよ。震え声の亜矢ちゃん、ちょっと楽しみかも」
「もうっ、真剣に悩んでいるのに、からかわないでください」
 わたしは意地悪の仕返しにと、世良さんに背中を向け、ベッドにもぐり込んだ。
 それを追うように世良さんももぐり込んでくる。背後から抱きつかれ、肩口あたりに唇が寄せられた。それからその唇は背中へと移動して、あちこちの肌を吸い上げていく。
 その仕草がくすぐったくて、気持ちよくて、わたしはされるがままにキスを受け入れていた。だけど、どんどん下がっていく唇は一向に止まらない。
「あっ、だめ」
「気づくの遅いよ。もう止められないから」
「やだ、待って」
「だーめ。簡単には終われないよ」
 その会話の間にも世良さんは、どんどん先に進んでいく。
 だけど、恥ずかしいのに感じてしまう。やめてと言いたいのに離れてほしくない。もっと深く交わりたくて、素直にこの身を捧げてしまう。
 いつの間にかブランケットがはぎ取られ、互いの素肌があらわになっていた。ひんやりとした空気なのに、身体が火照っているので気持ちよく感じる。
 酔いしれてしまうような愛され方に身をよじり、シーツが波打つように乱れていった。だけどそれでも足りない。隠せるものがなにもない状態なのに、それでもなにかがじゃましているような気がして、ぴったりと肌を密着させた。
 けれど、この物足りなさが満たされることはないんだろうな。わたしはこうして一生愛する人を追い求め続けるんだと思う。
「大丈夫?」
「はい、このまま……もっと……」
 どんなに苦しくてもかまわない。心が離れることのほうが苦しいことを知っているから。
 だからお願い、やめないで。どこまでも溺れさせて。
「誰よりも愛してる。僕だけのものになって」
 耳もとで甘い声で言われると、現実なのか幻なのか、わからなくなりそう。それでも全身で感じる彼の肌の感触や重さが本物だと教えてくれた。
「この二ヶ月間、長かった。抱きたいのに、その人は遠い日本。まるで拷問だね」
「でもこれからはずっと一緒です。だから……」
 突き進むもうひとつの世界の果てが見えそうになって言葉が続かなかった。情熱が容赦なく深く入り込み、全身がとろけていく。
 ぼんやりとした意識のなかで届く「愛してる」という彼の甘い声。それは幾度となく繰り返された。
 こんなに長い夜は初めてだった。
 空が白みはじめる頃、彼の腕のなかで最後の瞬間を迎え、わたしたちはようやく眠りについた。
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