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願わくは、きみに愛を届けたい。
009
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「千沙希さあ、親の前でよく男と抱擁なんてできるよね」
「お姉ちゃん、やめてー! もうその話はいいから」
ベッドであぐらをかいているお姉ちゃんにからかわれ、隣に座っていたわたしはお姉ちゃんを黙らせたくて、その口に手をあてようとする。
けれど簡単にかわされて、ニヤリとされた。
うっ……。その顔、なんかイラッとする。
「しょうがないでしょう。まさか見られていると思ってなかったんだもん」
我が家のリビングでお茶を飲み、少し前に降矢くんは家に帰った。その後、お姉ちゃんの部屋に強制連行されたわたしは、降矢くんとのあれこれを話す羽目になり……。
そして、さっきの会話につながる。
あのときお姉ちゃんに、「あんたたち、なにやってんの?」と声をかけられ、道端で我に返ったわたしと降矢くんは、慌てて体を離したけれど居たたまれない気持ちだった。
それでも降矢くんは、「千沙希さんとおつき合いさせていただいてます」と、両親とお姉ちゃんに礼儀正しく挨拶をしてくれた。
隣でそれを聞いていたわたしは、その誠実な態度に感動するやら、恥ずかしいやらで、ずっと下を向いていた。
さらに、降矢くんと抱き合っていたのを見られていたことが追い打ちをかけ、わたしはしばらくなにも言えず、両親との会話は降矢くんにまかせっきりだった。
でもさすが降矢くんだと思った。動揺していたのは最初だけで、あとはスムーズに会話を続けていた。インタビュー慣れしているのもあるんだろうけれど、もともとコミュニケーション能力に長けていて、会話のセンスがある人なんだ。
あのとき、お父さんは半ば放心状態だった。娘のそういうシーンを見て、ショックを受けたらしい。それを見たお姉ちゃんは声をあげてゲラゲラ笑っていた。
「でもまあ、よかったね。降矢くんって、最近もテレビのスポーツ番組で取り上げられていたよね」
「わたしもそれ見た」
「大学生になって、さらに力つけたみたいだし、将来オリンピックでメダル獲得も夢じゃないよ」
「うん……」
降矢くんは高校時代から世界を見据えていた。今、着々とその道を歩んでいる。本当にすごい人だと思う。
「お父さんも最初はびっくりしてたけど、娘をよろしくって言ってたし。もちろん、お母さんとわたしは千沙希の恋を応援してるからね」
「ありがとう、お姉ちゃん」
「ということで、ちょうどよかった」
「なにが?」
「ちょっと早いけど、わたしからの誕生日プレゼント」
お姉ちゃんはベッドから降りると、クローゼットを開けて、少し大きめの紙袋を渡してくれた。
「見てもいい?」
「どうぞ」
プレゼントといってもリボンがかけられているわけでなく、紙袋には持ち手のついたピンク色の四角いバッグのようなものが入っていた。それを紙袋から取り出す。
「もしかしてメイクボックス?」
「正解。それも開けてみなよ」
お姉ちゃんに言われ、メイクボックスの金具に手をかけ、開けてみる。すると、その中にはいくつものコスメが詰まっていた。
「すごーい! 全部お姉ちゃんが選んでくれたの!?」
アイシャドウのパレット、チーク、口紅のほか、マニキュアなんかもある。宝石箱みたいに、カラフルでキラキラしていた。
「だって千沙希ったら相変わらず地味なんだもん。だけど使いやすくて千沙希に似合う色を選んだつもり。でもこれはあくまでもきっかけだから」
「きっかけ?」
「これからは自分でいいと思った色を選んで、足していくといいよ。千沙希はこれからどんどん大人になって変わっていくと思う。そのときの自分に合った色で楽しみなよ」
「楽しむか……。そうだね、わたしそういうの、ずっとしてこなかったかもしれない」
「勉強やバイトをがんばるのはいいことだよ。でも大学生らしく、もっと遊んで、今を楽しまないと。降矢くんとのデートのときにメイクで綺麗になって、びっくりさせてやりなよ」
「うん、ありがとう。使わせてもらうね」
お姉ちゃんのメッセージのつまった誕生日プレゼント。綺麗になれるかはわからないけれど、これからはもっと自分を楽しもうと思う。
「そういえば、雷すごかったね」
わたしは降矢くんが来る前の停電のことを話した。だけどお姉ちゃんは、「停電なんてなかったよ」と言うものだから、あれ? となった。
嘘をついているようには見えない。
そういえば、降矢くんの服も髪もぜんぜん濡れていなかったことを思い出した。手ぶらで傘は持っていなかった。
じゃあ雨も降っていなかったの?
だけど自分の部屋に戻り、水浸しのフローリングの床を見て、ぼう然とした。そしてベッドの上にあったステンドグラスの置時計を手に取り……。
「これって……」
置時計の針は八時五〇分で止まっていた。停電する直前に確認した時刻だ。
電池が寿命だったのかな。そう思って新しい電池に取り替えてみたけれど、針は動くことはなかった。
これはナギの仕業なの? 僕との時間はおしまいだよって、そういうことなのかな。
だけど不思議と悲しくなかった。なぜなんだろう。今わたしはすごく清々しい気持ちだ。
それから約一週間後、わたしの誕生日となった。
降矢くんと会うのはお盆のとき以来で、先に待ち合わせ場所にいた降矢くんに声をかけたとき、思いきり驚かれてしまった。
今日は気合を入れてオシャレをしていて、フェミニンな服とそれに合わせてメイクも変えてみた。
「今、ファンの女の子だと思ったでしょう?」
「いや、さすがにそこまでじゃないけど。変わりすぎだって。でも……」
「でも?」
「……か、可愛いよ」
可愛いだなんて、降矢くんに初めて言われた。
そういうことを言う人なんだ。かなり意外かも。
「あ、ありがと……」
わたしも言われ慣れていないから照れてしまい、声が小さくなっていく。降矢くんの顔を見ることができなかった。
「行こうか。時間がもったいない」
ふいに降矢くんの声が落ちてきて、ぎゅっと手をつないできた。
驚いて見上げると、やさしく微笑む顔があって、わたしは「うん」と頷いた。
大勢が行き交う横断歩道を渡る。途中、向こう側から歩いてきたふたり組の女の子が降矢くんに気がついて、「降矢くんだ!!」と興奮したような声をあげた。
そのときちょうど歩行者用の信号が点滅し、降矢くんが「走るぞ」と言う。降矢くんに手を引っ張られたわたしも慌てて走った。背後で、「あーん、逃げられた!」と悔しそうな声が聞こえたけれど、降矢くんはかまわず走り続けた。
すごく楽しい!
降矢くんも子どもみたいに笑っている。そんな顔は珍しい。
だけどそんな顔をさせているのは、わたしだとうぬぼれてもいいかな。
ちょっと無愛想でクールな降矢くんが見せてくれる無邪気な笑顔は、よほど心を許した人にしか見せないものだと思う。……たぶんだけど。ううん、きっとそうだよね。
「さっきの女の子たち、ふたりとも可愛らしかったね」
「まあな」
「えっ? 認めちゃうの? そこは彼女の顔を立てて、嘘でも『おまえのほうが可愛いよ』って言うべきじゃない?」
「安瀬は高校の頃から可愛いよ。でもそれはほかの人間と比べるものじゃない。安瀬を好きだと気づいたときから、俺のなかでその可愛さは特別なものだったから」
「……ありがとう」
ストレートなセリフに顔が熱くなる。正直、こういうのは恥ずかしすぎて、ちょっと苦手。でも降矢くんはそうやってわたしを安心させてくれているんだと思う。
本当はさっき少しだけやきもちを焼いた。わたしが一緒じゃなかったら、あの女の子たちは降矢くんに声をかけていたのかなと考えたら、不安になった。その気持ちをたぶん悟られていたんだ。
横断歩道を渡りきった今も手はつながれたまま。照れくさいし、汗ばんでしまってもいるけど、このままつながっていたい。
降矢くんも同じように思ってくれているみたいで、握られている手の力はゆるむことはなかった。
うれしいよ、降矢くん。
一緒にいるだけで自然と笑顔になって、体中から幸せがあふれてくる。こんなにも降矢くんが好き。まさか、再びこんな感情になることができる日が来るなんて思わなかった。
わたし、生きててよかった。生まれてきてよかった。
改めて、ナギに心からの感謝を……。
ナギ、愛をありがとう。
《完》
「お姉ちゃん、やめてー! もうその話はいいから」
ベッドであぐらをかいているお姉ちゃんにからかわれ、隣に座っていたわたしはお姉ちゃんを黙らせたくて、その口に手をあてようとする。
けれど簡単にかわされて、ニヤリとされた。
うっ……。その顔、なんかイラッとする。
「しょうがないでしょう。まさか見られていると思ってなかったんだもん」
我が家のリビングでお茶を飲み、少し前に降矢くんは家に帰った。その後、お姉ちゃんの部屋に強制連行されたわたしは、降矢くんとのあれこれを話す羽目になり……。
そして、さっきの会話につながる。
あのときお姉ちゃんに、「あんたたち、なにやってんの?」と声をかけられ、道端で我に返ったわたしと降矢くんは、慌てて体を離したけれど居たたまれない気持ちだった。
それでも降矢くんは、「千沙希さんとおつき合いさせていただいてます」と、両親とお姉ちゃんに礼儀正しく挨拶をしてくれた。
隣でそれを聞いていたわたしは、その誠実な態度に感動するやら、恥ずかしいやらで、ずっと下を向いていた。
さらに、降矢くんと抱き合っていたのを見られていたことが追い打ちをかけ、わたしはしばらくなにも言えず、両親との会話は降矢くんにまかせっきりだった。
でもさすが降矢くんだと思った。動揺していたのは最初だけで、あとはスムーズに会話を続けていた。インタビュー慣れしているのもあるんだろうけれど、もともとコミュニケーション能力に長けていて、会話のセンスがある人なんだ。
あのとき、お父さんは半ば放心状態だった。娘のそういうシーンを見て、ショックを受けたらしい。それを見たお姉ちゃんは声をあげてゲラゲラ笑っていた。
「でもまあ、よかったね。降矢くんって、最近もテレビのスポーツ番組で取り上げられていたよね」
「わたしもそれ見た」
「大学生になって、さらに力つけたみたいだし、将来オリンピックでメダル獲得も夢じゃないよ」
「うん……」
降矢くんは高校時代から世界を見据えていた。今、着々とその道を歩んでいる。本当にすごい人だと思う。
「お父さんも最初はびっくりしてたけど、娘をよろしくって言ってたし。もちろん、お母さんとわたしは千沙希の恋を応援してるからね」
「ありがとう、お姉ちゃん」
「ということで、ちょうどよかった」
「なにが?」
「ちょっと早いけど、わたしからの誕生日プレゼント」
お姉ちゃんはベッドから降りると、クローゼットを開けて、少し大きめの紙袋を渡してくれた。
「見てもいい?」
「どうぞ」
プレゼントといってもリボンがかけられているわけでなく、紙袋には持ち手のついたピンク色の四角いバッグのようなものが入っていた。それを紙袋から取り出す。
「もしかしてメイクボックス?」
「正解。それも開けてみなよ」
お姉ちゃんに言われ、メイクボックスの金具に手をかけ、開けてみる。すると、その中にはいくつものコスメが詰まっていた。
「すごーい! 全部お姉ちゃんが選んでくれたの!?」
アイシャドウのパレット、チーク、口紅のほか、マニキュアなんかもある。宝石箱みたいに、カラフルでキラキラしていた。
「だって千沙希ったら相変わらず地味なんだもん。だけど使いやすくて千沙希に似合う色を選んだつもり。でもこれはあくまでもきっかけだから」
「きっかけ?」
「これからは自分でいいと思った色を選んで、足していくといいよ。千沙希はこれからどんどん大人になって変わっていくと思う。そのときの自分に合った色で楽しみなよ」
「楽しむか……。そうだね、わたしそういうの、ずっとしてこなかったかもしれない」
「勉強やバイトをがんばるのはいいことだよ。でも大学生らしく、もっと遊んで、今を楽しまないと。降矢くんとのデートのときにメイクで綺麗になって、びっくりさせてやりなよ」
「うん、ありがとう。使わせてもらうね」
お姉ちゃんのメッセージのつまった誕生日プレゼント。綺麗になれるかはわからないけれど、これからはもっと自分を楽しもうと思う。
「そういえば、雷すごかったね」
わたしは降矢くんが来る前の停電のことを話した。だけどお姉ちゃんは、「停電なんてなかったよ」と言うものだから、あれ? となった。
嘘をついているようには見えない。
そういえば、降矢くんの服も髪もぜんぜん濡れていなかったことを思い出した。手ぶらで傘は持っていなかった。
じゃあ雨も降っていなかったの?
だけど自分の部屋に戻り、水浸しのフローリングの床を見て、ぼう然とした。そしてベッドの上にあったステンドグラスの置時計を手に取り……。
「これって……」
置時計の針は八時五〇分で止まっていた。停電する直前に確認した時刻だ。
電池が寿命だったのかな。そう思って新しい電池に取り替えてみたけれど、針は動くことはなかった。
これはナギの仕業なの? 僕との時間はおしまいだよって、そういうことなのかな。
だけど不思議と悲しくなかった。なぜなんだろう。今わたしはすごく清々しい気持ちだ。
それから約一週間後、わたしの誕生日となった。
降矢くんと会うのはお盆のとき以来で、先に待ち合わせ場所にいた降矢くんに声をかけたとき、思いきり驚かれてしまった。
今日は気合を入れてオシャレをしていて、フェミニンな服とそれに合わせてメイクも変えてみた。
「今、ファンの女の子だと思ったでしょう?」
「いや、さすがにそこまでじゃないけど。変わりすぎだって。でも……」
「でも?」
「……か、可愛いよ」
可愛いだなんて、降矢くんに初めて言われた。
そういうことを言う人なんだ。かなり意外かも。
「あ、ありがと……」
わたしも言われ慣れていないから照れてしまい、声が小さくなっていく。降矢くんの顔を見ることができなかった。
「行こうか。時間がもったいない」
ふいに降矢くんの声が落ちてきて、ぎゅっと手をつないできた。
驚いて見上げると、やさしく微笑む顔があって、わたしは「うん」と頷いた。
大勢が行き交う横断歩道を渡る。途中、向こう側から歩いてきたふたり組の女の子が降矢くんに気がついて、「降矢くんだ!!」と興奮したような声をあげた。
そのときちょうど歩行者用の信号が点滅し、降矢くんが「走るぞ」と言う。降矢くんに手を引っ張られたわたしも慌てて走った。背後で、「あーん、逃げられた!」と悔しそうな声が聞こえたけれど、降矢くんはかまわず走り続けた。
すごく楽しい!
降矢くんも子どもみたいに笑っている。そんな顔は珍しい。
だけどそんな顔をさせているのは、わたしだとうぬぼれてもいいかな。
ちょっと無愛想でクールな降矢くんが見せてくれる無邪気な笑顔は、よほど心を許した人にしか見せないものだと思う。……たぶんだけど。ううん、きっとそうだよね。
「さっきの女の子たち、ふたりとも可愛らしかったね」
「まあな」
「えっ? 認めちゃうの? そこは彼女の顔を立てて、嘘でも『おまえのほうが可愛いよ』って言うべきじゃない?」
「安瀬は高校の頃から可愛いよ。でもそれはほかの人間と比べるものじゃない。安瀬を好きだと気づいたときから、俺のなかでその可愛さは特別なものだったから」
「……ありがとう」
ストレートなセリフに顔が熱くなる。正直、こういうのは恥ずかしすぎて、ちょっと苦手。でも降矢くんはそうやってわたしを安心させてくれているんだと思う。
本当はさっき少しだけやきもちを焼いた。わたしが一緒じゃなかったら、あの女の子たちは降矢くんに声をかけていたのかなと考えたら、不安になった。その気持ちをたぶん悟られていたんだ。
横断歩道を渡りきった今も手はつながれたまま。照れくさいし、汗ばんでしまってもいるけど、このままつながっていたい。
降矢くんも同じように思ってくれているみたいで、握られている手の力はゆるむことはなかった。
うれしいよ、降矢くん。
一緒にいるだけで自然と笑顔になって、体中から幸せがあふれてくる。こんなにも降矢くんが好き。まさか、再びこんな感情になることができる日が来るなんて思わなかった。
わたし、生きててよかった。生まれてきてよかった。
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