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店員さん~?~
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しおりを挟む金曜日の夜七時、飲み屋街から少し外れた三メートルほどの幅の道路を歩く。
たまに人が通るので身バレの可能性は十分にある。
私はマスクを着け、いつもと違う服を着て、今朝、クローゼットの奥に眠っていたバッグを取り出してきて、身に着けていた。
この通りにはコスプレ用の衣服やグッズが売っている店、SMグッズ専用の店、ブランド品を売り買いできる店、精力剤がたくさん並んだ薬局、夜の街に繰り出す人のためのお店がたくさん並んでいる。
ゆっくり歩いて目的の店を探す。たしかラブグッズ専門店――だったはず。
****
『もしもし、悠衣?』
『どうしたの、真由美。朝早くに』
『この前話してたお店あるでしょ。エッチな道具売ってるお店』
突然の話に小声になる。寝起きであまり動かない頭を回転させて思い出す。
『……うん、多分覚えてる。それがどうしたの』
『あのお店に行ってとってきてほしいものがあるの。予約してるやつで、一週間以内に取りにいかないといけないの。私、アキレス腱切っちゃって』
『えっ、お店は全然いいけど、大丈夫なの!?』
『うん、全然大丈夫。しばらく赤ちゃんのハイハイ生活するぐらい。』
それは大丈夫なんだろうか。幸い真由美は実家暮らしだから当分の世話はお母さんがしてくれるらしい。
『わかった。お大事にね』
電話を切って洗面台で顔を洗っていると真由美から連絡が来た。
――お店の場所送るね。ほんとにごめんね。お願いします!――
メッセージと一緒に真由美が購入したであろう商品の引き換え用のメールのスクリーンショットも送られてきていた。
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