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瀬崎さん~口下手な彼~
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しおりを挟む瀬崎さんはそういう人じゃないってわかっていたのに。
完全に嫌われてしまった。
こんなことなら、仲よくならなければよかった。
「出会う前に戻りたい……。」
「俺は嫌や」
先ほどと同じ言葉にまた胸が痛くなる。
「わかりました。もうしません。……本当に……すいません」
「……悠衣、聞いとるか?」
「へ?」
「俺は悠衣と出会う前には戻りたないって言うたんや」
どうしてそんな酷なことを言うんだろうか。
飲み仲間に戻ってほしいということだろうか。
溢れ出る涙を瀬崎さんはずっと拭ってくれている。こんな時まで優しくするのはやめてほしい。
「なあ悠衣、なんか勘違いしてないか?」
「へ?」
また間抜けな声を出してしまう。
「俺は悠衣が好きや」
「へ?」
意味が分からない。
「じゃあどうして、途中で……」
「……」
瀬崎さんはまた黙りこくってしまった。
やっぱり、慰めるために口から出まかせを言ったんだ。振られた挙句、泣き出して相手に気を遣わせてしまうなんて情けない。自分が惨めに思えて涙が溢れてくる。
「あーもう泣くなや」
「すいません、でも止まらなくて……」
ぼたぼたと落ちてくる涙。彼に優しくされると更に泣いてしまうので彼からタオルを受け取り、自分で涙を拭うことにした。
「……悠衣のことは好きや。でも、その……入らんと思うんや」
「へ?」
彼はばつが悪そうに私の顔を見る。
「すまん、悠衣。まだおさまってないんや」
彼の手が私の手を掴み、パンツの上から彼の怒張に触れさせる。
「!」
彼の怒張はかなり太く、大きかった。
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