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篠宮さん~飄々とした年上男性~
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しおりを挟む『…。』
『悠衣ちゃん、急用ってなんだったの?』
どうしよう。
何も考えてなかった。
『その、友達が入院してちゃって』
『じゃあ今病院?』
『はい、なので切りますね。』
すぐに通話終了ボタンを押す。
終わった。
これでもう会わなければ篠宮さんの迷惑にはならない。
うずくまり、深く息を吐く。
やっぱりつらい。
「嘘はいけないなあ。」
私の肩に誰かの手が乗る。
ふと上を向くと、そこには篠宮さんがいた。
「どうして、ここを」
「んー。ここら辺なら悠衣ちゃんがどこにいるかはすぐにわかるよ。特に夜は。」
私は深くため息をつく。
「キャッチの人ですか」
「そう」
篠宮さんがクラブのオーナーなの忘れてた。
「僕は答えたよ。今度は悠衣ちゃんの番。
どうして嘘ついて帰ったの?」
「それは、、、その、」
篠宮さんはじっとこっちを見てくる。
嘘は苦手なのに。
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