37 / 53
第五章 狙われたわた毛たちを守る大作戦!
37話
しおりを挟む
「結花ちゃん。隠世の門を呼ぶの、一人でできるかやってみるかい?」
「……うん。やってみたい!」
河川敷だと目立つから、私たちは人目が少ない近くの空き地に移動してきた。
すぅーはぁ。
深呼吸をして、鍵が出てくるように念じる。
──出てきて。
胸の辺りがあたたかくなって、一本の鍵が光をまとって出てきた。
次は門を呼び出す言葉を唱えるるんだけど、前みたいに烈央くんが先に言って私が復唱するわけじゃないから、ちょっぴり緊張した。
……大丈夫、私ならできるっ。
「正しき道よ、かくりよへ導きたまえ!」
──ふわり。
金木犀の甘い香りがして、無事に隠世への門が現れた。
鍵を開けて門を開くとわた毛たちはぴょんぴょんと、とびはねながら暗い道を通って行く。
「みんな、元気でねっ。……またねー!」
一匹、また一匹。
次々に門をくぐって行く。
わた毛たちは人間の言葉を話せないけど、仲のいい友達がいない私にとって小さな友達だった。
……みんな、隠世で元気に暮らしてね。
いつか隠世に遊びに行けるといいな。
わた毛たちは烈央くんと星守くんに毛玉の塊をあげたり、大切に持っていたのか体の中からペットボトルのギャップを出して私にくれた。
そんなわた毛たちを見送っていると、最後の一匹が門の前で立ち止まる。
「……どうしたの? ほら、みんなが待ってるよ」
一匹だけ遅れていたあの日のように、先の方でわた毛たちが身を寄せ合って最後の一匹を待っている。
残っているわた毛は、そんな仲間と私を交互に見てプルプル震えていた。
じっと見守っているとわた毛はもう一度だけ私を見てから、ぴょーんと大きくはねて仲間と合流する。
ほっとしていると、なぜかわた毛はまた私たちの方へ戻ってきた。
「どうしてっ? なにかあったの?」
しゃがんで手をのばすと、わた毛はスルスルと腕を登ってきて肩に乗った。
そして一生懸命、私の頬に体を押し付けてくる。
「……まさか、私と一緒にいたいの?」
──うん。
声は聞こえないけど、そう返事をしたように感じた。
「っ、い、いいの? ここに……現世に残ったら、中々ほかのみんなに会えないかもしれないよ?」
──スリスリ。
いいよ、と言うように頬に体をすり寄せてきた。
私はバッ! と、烈央くんと星守くんをふり返る。
「結花ちゃん……」
烈央くんは眉を八の字にさせて、困ったような表情を浮かべた。
……わた毛のこと、ダメだって言われるのかな。
やっぱりあやかしは、あやかしの世界で生きた方がこの子のためを思うと良いのかもしれない。
人間の私と一緒にいるよりも……。
「──いいんじゃない?」
「星守くんっ……」
「ちっこいわた毛なら、結花を襲う心配はないしー? それにわた毛は、結花と一緒に居たいって言ってるみたいだしね」
「……俺だって別に、ダメとは言ってないよ」
「ならどうして、そんな顔してるのさ」
「あのなぁ、あやかしはペットじゃないんだぞ? このわた毛が結花ちゃんを守るとも限らないし……」
「ねぇ、わた毛。ちゃんと結花を守れるの?」
星守くんはわた毛をガシリと両手で掴んで、ゴゴゴ! と背後に怖いオーラをまとわせて脅すように言う。
わた毛は星守くんの手の中で、なにやら必死にアピールを始めた。
「──ん、わかった。よし、じゃあまずは結花を不安にさせたあの狐をやっつけろわた毛!」
──ポーイ!
星守くんはわた毛を烈央くんの顔面にめがけて投げた!
「んぐっ!」
顔に張りついたわた毛は、攻撃するように烈央くんの顔周りを這いまわる。
「……ふははっ、待って、くすぐったい、あははは!」
首周りにサササッと移動したわた毛。
くすぐったさに烈央くんが身をよじりながら笑う。
「ほら烈央、わた毛を認めないとソレやめないよー?」
「わかっ、わかったからわた毛をどかしてくれ!」
わた毛を呼ぶと、ポトっと下に落ちてからぴょんぴょーんととびはねて私の元に帰ってくる。
手をのばせば、スルスルと肩まで登ってきた。
「ふぅ……。結花ちゃん」
呼吸を整えた烈央くんが私の前に来る。
「あー、えっと。……わた毛は結花ちゃんに悪さをしないと思うから、一緒に居て良いよ」
「ほ、本当っ!?」
「でも。だからって、今後もむやみに小さなあやかしをそばに置くことを許したわけじゃないからね? 小さくても、危ないあやかしだっているんだよ。自分が妖力を回復させる力を持ってるって、忘れないように」
「……はい、わかりました」
下を向いて反省していると、ススッと私の隣にきた星守くん。
星守くんの一押しがなかったら、烈央くんは認めてくれなかったかもしれない。
「……ありがとうっ、星守くん」
「ま、ボクの方が優しいってことがわかったでしょ? ふふーん、今度からはボクを頼ると良いよ結花」
「調子に乗るな星守。今回のことは、優しい優しくないの問題じゃないだろう?」
「もーうるさいなぁ。ガミガミちくちく怒ってたら、結花に嫌われちゃうよー?」
「ぐっ……」
「ふふ、これで言い返せないでしょ~」
「卑怯だぞ星守!」
また喧嘩を始めた双子。
そんな二人はおいといて、私は隠世へ続く門を閉じる。
隠世へ行くことを決めたわた毛たちは、沢山とびはねて私とわた毛にバイバイって言ってくれた気がした。
門が消えても、烈央くんと星守くんはまだ言いあっている。
そうだ、わた毛の名前を考えてあげよう!
なにが良いかな?
可愛い名前にしたい。
真っ白なわた毛で、つぶらな瞳……。
私が見つめるからか、わた毛も私を見つめ返してくる。
小さなごま粒のような瞳が、とっても可愛い。
「うーん……あ、ましろって名前はどうかな?」
「──うわ、そのまますぎない?」
「こら星守。そういうことは、言っちゃダメだろう。いくは安直すぎるからって」
ぐるんっとふり返って、二人は私が決めた名前に文句を言ってくる。
「むぅ。さっきまで喧嘩してたのに、耳がいいんだから……! 可愛いでしょっ? ねー、ましろ?」
わた毛──改め、ましろは喜ぶようにぴょんっと飛んだ。
「ほら、ましろだって喜んでる!」
「ましろー、その名前に飽きたらいつでもボクが新しい名前を決めてあげるからー」
「ちょっと星守くん!?」
「俺は良いと思いよ、結花ちゃん」
「烈央くん……! だよね、可愛いよね──」
「マシュマロみたいで美味しそうだ」
「ひぇ……!!」
私とましろは身を寄せ合って、震える。
「烈央くんっ、ましろは食べ物じゃないよ!」
「ふふ、わかってるよ? 冗談さ」
いつか、ましろが食べられちゃうかも……!
私が守るからね、ましろ!
ましろに私の想いが伝わったのか、こくんと頷いてくれた。
あぁ、可愛い……!
「チョコかけたら美味しそうじゃなーい?」
「たしかに、そうだね」
……また物騒な会話が聞こえてきた!
「ましろっ。あの二人から、絶っっ対に守ってみせるからっ!」
私が必死にましろに伝えていると、くすくすと笑い声が後ろから聞こえてくる。
むぅ……!
なぐさめてくるように、ましろが私の手にスリスリと体をこすりつけてきた。
私の唯一の友達だった、わた毛のあやかしたち。
そんな小さな友達の一匹が、時が経って私の小さな仲間になった。
「……ふふ。これからよろしくね、ましろ!」
「……うん。やってみたい!」
河川敷だと目立つから、私たちは人目が少ない近くの空き地に移動してきた。
すぅーはぁ。
深呼吸をして、鍵が出てくるように念じる。
──出てきて。
胸の辺りがあたたかくなって、一本の鍵が光をまとって出てきた。
次は門を呼び出す言葉を唱えるるんだけど、前みたいに烈央くんが先に言って私が復唱するわけじゃないから、ちょっぴり緊張した。
……大丈夫、私ならできるっ。
「正しき道よ、かくりよへ導きたまえ!」
──ふわり。
金木犀の甘い香りがして、無事に隠世への門が現れた。
鍵を開けて門を開くとわた毛たちはぴょんぴょんと、とびはねながら暗い道を通って行く。
「みんな、元気でねっ。……またねー!」
一匹、また一匹。
次々に門をくぐって行く。
わた毛たちは人間の言葉を話せないけど、仲のいい友達がいない私にとって小さな友達だった。
……みんな、隠世で元気に暮らしてね。
いつか隠世に遊びに行けるといいな。
わた毛たちは烈央くんと星守くんに毛玉の塊をあげたり、大切に持っていたのか体の中からペットボトルのギャップを出して私にくれた。
そんなわた毛たちを見送っていると、最後の一匹が門の前で立ち止まる。
「……どうしたの? ほら、みんなが待ってるよ」
一匹だけ遅れていたあの日のように、先の方でわた毛たちが身を寄せ合って最後の一匹を待っている。
残っているわた毛は、そんな仲間と私を交互に見てプルプル震えていた。
じっと見守っているとわた毛はもう一度だけ私を見てから、ぴょーんと大きくはねて仲間と合流する。
ほっとしていると、なぜかわた毛はまた私たちの方へ戻ってきた。
「どうしてっ? なにかあったの?」
しゃがんで手をのばすと、わた毛はスルスルと腕を登ってきて肩に乗った。
そして一生懸命、私の頬に体を押し付けてくる。
「……まさか、私と一緒にいたいの?」
──うん。
声は聞こえないけど、そう返事をしたように感じた。
「っ、い、いいの? ここに……現世に残ったら、中々ほかのみんなに会えないかもしれないよ?」
──スリスリ。
いいよ、と言うように頬に体をすり寄せてきた。
私はバッ! と、烈央くんと星守くんをふり返る。
「結花ちゃん……」
烈央くんは眉を八の字にさせて、困ったような表情を浮かべた。
……わた毛のこと、ダメだって言われるのかな。
やっぱりあやかしは、あやかしの世界で生きた方がこの子のためを思うと良いのかもしれない。
人間の私と一緒にいるよりも……。
「──いいんじゃない?」
「星守くんっ……」
「ちっこいわた毛なら、結花を襲う心配はないしー? それにわた毛は、結花と一緒に居たいって言ってるみたいだしね」
「……俺だって別に、ダメとは言ってないよ」
「ならどうして、そんな顔してるのさ」
「あのなぁ、あやかしはペットじゃないんだぞ? このわた毛が結花ちゃんを守るとも限らないし……」
「ねぇ、わた毛。ちゃんと結花を守れるの?」
星守くんはわた毛をガシリと両手で掴んで、ゴゴゴ! と背後に怖いオーラをまとわせて脅すように言う。
わた毛は星守くんの手の中で、なにやら必死にアピールを始めた。
「──ん、わかった。よし、じゃあまずは結花を不安にさせたあの狐をやっつけろわた毛!」
──ポーイ!
星守くんはわた毛を烈央くんの顔面にめがけて投げた!
「んぐっ!」
顔に張りついたわた毛は、攻撃するように烈央くんの顔周りを這いまわる。
「……ふははっ、待って、くすぐったい、あははは!」
首周りにサササッと移動したわた毛。
くすぐったさに烈央くんが身をよじりながら笑う。
「ほら烈央、わた毛を認めないとソレやめないよー?」
「わかっ、わかったからわた毛をどかしてくれ!」
わた毛を呼ぶと、ポトっと下に落ちてからぴょんぴょーんととびはねて私の元に帰ってくる。
手をのばせば、スルスルと肩まで登ってきた。
「ふぅ……。結花ちゃん」
呼吸を整えた烈央くんが私の前に来る。
「あー、えっと。……わた毛は結花ちゃんに悪さをしないと思うから、一緒に居て良いよ」
「ほ、本当っ!?」
「でも。だからって、今後もむやみに小さなあやかしをそばに置くことを許したわけじゃないからね? 小さくても、危ないあやかしだっているんだよ。自分が妖力を回復させる力を持ってるって、忘れないように」
「……はい、わかりました」
下を向いて反省していると、ススッと私の隣にきた星守くん。
星守くんの一押しがなかったら、烈央くんは認めてくれなかったかもしれない。
「……ありがとうっ、星守くん」
「ま、ボクの方が優しいってことがわかったでしょ? ふふーん、今度からはボクを頼ると良いよ結花」
「調子に乗るな星守。今回のことは、優しい優しくないの問題じゃないだろう?」
「もーうるさいなぁ。ガミガミちくちく怒ってたら、結花に嫌われちゃうよー?」
「ぐっ……」
「ふふ、これで言い返せないでしょ~」
「卑怯だぞ星守!」
また喧嘩を始めた双子。
そんな二人はおいといて、私は隠世へ続く門を閉じる。
隠世へ行くことを決めたわた毛たちは、沢山とびはねて私とわた毛にバイバイって言ってくれた気がした。
門が消えても、烈央くんと星守くんはまだ言いあっている。
そうだ、わた毛の名前を考えてあげよう!
なにが良いかな?
可愛い名前にしたい。
真っ白なわた毛で、つぶらな瞳……。
私が見つめるからか、わた毛も私を見つめ返してくる。
小さなごま粒のような瞳が、とっても可愛い。
「うーん……あ、ましろって名前はどうかな?」
「──うわ、そのまますぎない?」
「こら星守。そういうことは、言っちゃダメだろう。いくは安直すぎるからって」
ぐるんっとふり返って、二人は私が決めた名前に文句を言ってくる。
「むぅ。さっきまで喧嘩してたのに、耳がいいんだから……! 可愛いでしょっ? ねー、ましろ?」
わた毛──改め、ましろは喜ぶようにぴょんっと飛んだ。
「ほら、ましろだって喜んでる!」
「ましろー、その名前に飽きたらいつでもボクが新しい名前を決めてあげるからー」
「ちょっと星守くん!?」
「俺は良いと思いよ、結花ちゃん」
「烈央くん……! だよね、可愛いよね──」
「マシュマロみたいで美味しそうだ」
「ひぇ……!!」
私とましろは身を寄せ合って、震える。
「烈央くんっ、ましろは食べ物じゃないよ!」
「ふふ、わかってるよ? 冗談さ」
いつか、ましろが食べられちゃうかも……!
私が守るからね、ましろ!
ましろに私の想いが伝わったのか、こくんと頷いてくれた。
あぁ、可愛い……!
「チョコかけたら美味しそうじゃなーい?」
「たしかに、そうだね」
……また物騒な会話が聞こえてきた!
「ましろっ。あの二人から、絶っっ対に守ってみせるからっ!」
私が必死にましろに伝えていると、くすくすと笑い声が後ろから聞こえてくる。
むぅ……!
なぐさめてくるように、ましろが私の手にスリスリと体をこすりつけてきた。
私の唯一の友達だった、わた毛のあやかしたち。
そんな小さな友達の一匹が、時が経って私の小さな仲間になった。
「……ふふ。これからよろしくね、ましろ!」
0
お気に入りに追加
12
あなたにおすすめの小説
剣の母は十一歳。求む英傑。うちの子(剣)いりませんか?二本目っ!まだまだお相手募集中です!
月芝
児童書・童話
世に邪悪があふれ災いがはびこるとき、地上へと神がつかわす天剣(アマノツルギ)。
ひょんなことから、それを創り出す「剣の母」なる存在に選ばれてしまったチヨコ。
天剣を産み、これを育て導き、ふさわしい担い手に託す、代理婚活までが課せられたお仕事。
いきなり大役を任された辺境育ちの十一歳の小娘、困惑!
誕生した天剣勇者のつるぎにミヤビと名づけ、共に里でわちゃわちゃ過ごしているうちに、
ついには神聖ユモ国の頂点に君臨する皇さまから召喚されてしまう。
で、おっちら長旅の末に待っていたのは、国をも揺るがす大騒動。
愛と憎しみ、様々な思惑と裏切り、陰謀が錯綜し、ふるえる聖都。
騒動の渦中に巻き込まれたチヨコ。
辺境で培ったモロモロとミヤビのチカラを借りて、どうにか難を退けるも、
ついにはチカラ尽きて深い眠りに落ちるのであった。
天剣と少女の冒険譚。
剣の母シリーズ第二部、ここに開幕!
故国を飛び出し、舞台は北の国へと。
新たな出会い、いろんなふしぎ、待ち受ける数々の試練。
国の至宝をめぐる過去の因縁と暗躍する者たち。
ますます広がりをみせる世界。
その中にあって、何を知り、何を学び、何を選ぶのか?
迷走するチヨコの明日はどっちだ!
※本作品は単体でも楽しめるようになっておりますが、できればシリーズの第一部
「剣の母は十一歳。求む英傑。うちの子(剣)いりませんか?ただいまお相手募集中です!」から
お付き合いいただけましたら、よりいっそうの満腹感を得られることまちがいなし。
あわせてどうぞ、ご賞味あれ。
極甘独占欲持ち王子様は、優しくて甘すぎて。
猫菜こん
児童書・童話
私は人より目立たずに、ひっそりと生きていたい。
だから大きな伊達眼鏡で、毎日を静かに過ごしていたのに――……。
「それじゃあこの子は、俺がもらうよ。」
優しく引き寄せられ、“王子様”の腕の中に閉じ込められ。
……これは一体どういう状況なんですか!?
静かな場所が好きで大人しめな地味子ちゃん
できるだけ目立たないように過ごしたい
湖宮結衣(こみやゆい)
×
文武両道な学園の王子様
実は、好きな子を誰よりも独り占めしたがり……?
氷堂秦斗(ひょうどうかなと)
最初は【仮】のはずだった。
「結衣さん……って呼んでもいい?
だから、俺のことも名前で呼んでほしいな。」
「さっきので嫉妬したから、ちょっとだけ抱きしめられてて。」
「俺は前から結衣さんのことが好きだったし、
今もどうしようもないくらい好きなんだ。」
……でもいつの間にか、どうしようもないくらい溺れていた。
【奨励賞】おとぎの店の白雪姫
ゆちば
児童書・童話
【第15回絵本・児童書大賞 奨励賞】
母親を亡くした小学生、白雪ましろは、おとぎ商店街でレストランを経営する叔父、白雪凛悟(りんごおじさん)に引き取られる。
ぎこちない二人の生活が始まるが、ひょんなことからりんごおじさんのお店――ファミリーレストラン《りんごの木》のお手伝いをすることになったましろ。パティシエ高校生、最速のパート主婦、そしてイケメンだけど料理脳のりんごおじさんと共に、一癖も二癖もあるお客さんをおもてなし!
そしてめくるめく日常の中で、ましろはりんごおじさんとの『家族』の形を見出していく――。
小さな白雪姫が『家族』のために奔走する、おいしいほっこり物語。はじまりはじまり!
他のサイトにも掲載しています。
表紙イラストは今市阿寒様です。
絵本児童書大賞で奨励賞をいただきました。
こちら第二編集部!
月芝
児童書・童話
かつては全国でも有数の生徒数を誇ったマンモス小学校も、
いまや少子化の波に押されて、かつての勢いはない。
生徒数も全盛期の三分の一にまで減ってしまった。
そんな小学校には、ふたつの校内新聞がある。
第一編集部が発行している「パンダ通信」
第二編集部が発行している「エリマキトカゲ通信」
片やカジュアルでおしゃれで今時のトレンドにも敏感にて、
主に女生徒たちから絶大な支持をえている。
片や手堅い紙面造りが仇となり、保護者らと一部のマニアには
熱烈に支持されているものの、もはや風前の灯……。
編集部の規模、人員、発行部数も人気も雲泥の差にて、このままでは廃刊もありうる。
この危機的状況を打破すべく、第二編集部は起死回生の企画を立ち上げた。
それは――
廃刊の危機を回避すべく、立ち上がった弱小第二編集部の面々。
これは企画を押しつけ……げふんげふん、もといまかされた女子部員たちが、
取材絡みでちょっと不思議なことを体験する物語である。
こわモテ男子と激あま婚!? 〜2人を繋ぐ1on1、ブザービートからはじまる恋〜
おうぎまちこ(あきたこまち)
児童書・童話
お母さんを失くし、ひとりぼっちになってしまったワケアリ女子高生の百合(ゆり)。
とある事情で百合が一緒に住むことになったのは、学校で一番人気、百合の推しに似ているんだけど偉そうで怖いイケメン・瀬戸先輩だった。
最初は怖くて仕方がなかったけれど、「好きなものは好きでいて良い」って言って励ましてくれたり、困った時には優しいし、「俺から離れるなよ」って、いつも一緒にいてくれる先輩から段々目が離せなくなっていって……。
先輩、毎日バスケをするくせに「バスケが嫌い」だっていうのは、どうして――?
推しによく似た こわモテ不良イケメン御曹司×真面目なワケアリ貧乏女子高生との、大豪邸で繰り広げられる溺愛同居生活開幕!
※じれじれ?
※ヒーローは第2話から登場。
※5万字前後で完結予定。
※1日1話更新。
※第15回童話・児童書大賞用作品のため、アルファポリス様のみで掲載中。→noichigoさんに転載。
左左左右右左左 ~いらないモノ、売ります~
菱沼あゆ
児童書・童話
菜乃たちの通う中学校にはあるウワサがあった。
『しとしとと雨が降る十三日の金曜日。
旧校舎の地下にヒミツの購買部があらわれる』
大富豪で負けた菜乃は、ひとりで旧校舎の地下に下りるはめになるが――。
生贄姫の末路 【完結】
松林ナオ
児童書・童話
水の豊かな国の王様と魔物は、はるか昔にある契約を交わしました。
それは、姫を生贄に捧げる代わりに国へ繁栄をもたらすというものです。
水の豊かな国には双子のお姫様がいます。
ひとりは金色の髪をもつ、活発で愛らしい金のお姫様。
もうひとりは銀色の髪をもつ、表情が乏しく物静かな銀のお姫様。
王様が生贄に選んだのは、銀のお姫様でした。
霊能者、はじめます!
島崎 紗都子
児童書・童話
小学六年生の神埜菜月(こうのなつき)は、ひょんなことから同じクラスで学校一のイケメン鴻巣翔流(こうのすかける)が、霊が視えて祓えて成仏させることができる霊能者だと知る。
最初は冷たい性格の翔流を嫌う菜月であったが、少しずつ翔流の優しさを知り次第に親しくなっていく。だが、翔流と親しくなった途端、菜月の周りで不可思議なことが起こるように。さらに翔流の能力の影響を受け菜月も視える体質に…!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる