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第一章 イケメン双子の転校生は、あやかしでした
5話
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三人で話し合いをするための場所に選ばれたのは……。
「おじゃまします」
「まーす」
なぜか私の家だった!
二人の家より、私の家の方が学校から近いから選ばれたらしい。
友達を家に呼ぶことなんて久しぶりすぎて、すごくドキドキしながら二人を家に招きいれる。
私の家は二階建ての一軒家だ。
烈央くんは脱いだ靴のかかとを揃えて、端っこに置いた。
星守くんは「ここが結花の家ー?」とキョロキョロ。
かわりに烈央くんが星守くんの靴も、かかとを揃えて端っこに置く。
「二人とも、早くわたしの部屋にっ!」
「ちょ、押さないでよもうー」
星守くんの背中を押して、私の部屋がある二階への階段を上らせようと試みる。
……二人がお母さんに見つかる前に、早く部屋に入らなきゃ!
お母さんに見つかれば、根掘り葉掘り色々と聞かれるに違いない。
だから早く! お願い……!
でもそんな私の願いを神様は、聞き届けてくれなかったみたい。
「──あら結花? 帰ってきたらちゃんと、ただいまって言いなさ……まぁ!」
「お、お母さん!」
リビングから出てきたお母さんは、烈央くん、星守くん、そして最後に私の顔を見てニコリと笑う。
「結花のお友達かしら? ……まぁまぁまぁ! うふふ、あとでケーキとジュースを持っていくわねぇ。ゆっくりしていって」
「ありがとうございます。結花ちゃんのお母さん」
「ありがとうございますっ! ボク、イチゴミルクがいいなぁー?」
「こら星守。わがままは失礼だろう」
「うふふ。遠慮しなくていいのよ。ちょうどあるから、まかせて」
「わーい!」
喜ぶ星守くんを見て、ニコニコしながらキッチンに向かったお母さん。
その背中が見えなくなったとたん、ストッと星守くんの顔から表情が消える。
「──ほら、さっさと案内してよ結花」
「その変わりようは、さすがに怖いよ星守くん!」
「ふーんだ」
口を尖らせてそっぽを向く星守くん。
はぁ、とため息をついたらポンと肩に手が置かれた。
ふり向けば烈央くんが眉を下げて、困ったような顔をしている。
「結花ちゃん、うちの星守がごめんね」
「そんな、烈央くんが謝らなくてもいいのにっ!」
「別に星守のためって訳じゃないよ。結花ちゃんが嫌な気分でいるの、俺が耐えられなかったから」
「烈央くん……」
ふっと笑う烈央くん。
私は烈央くんの優しさがくすぐったくて、ごまかすように「えへへ」と笑う。
「もう大丈夫だよ! ありがとう烈央くん」
「どういたしまして──あ」
何かに気づいた烈央くんが、私の後ろを見て不思議そうな顔をした。
トントンと、後ろから肩を叩かれる。
──ぷに。
「二人とも。なーに、イチャついてんのさ」
ふり返ったら星守くんの人差し指が、私のほっぺをツンとつつく。
「イチャ!? そんなことしてないよ!」
「でも顔赤いけどー?」
「う、うそぉ!?」
「やだやだー。身内のそーいうのが、一番見たくないんだけどぉ」
やれやれ、と首をふりながら星守くんは階段を上がっていく。
私と烈央くんも後に続いた。
星守くんは、私のネームプレートが下げられている部屋に勝手に入っていく。
「って、勝手に入らないで星守くん!」
「おー。キレイにしてるじゃん」
部屋を見渡して、星守くんはベッドに座ってくつろぎ始めた。
マイペースというか、なんというか!
私は烈央くんと顔を見合わせて、苦笑い。
私の部屋はベッドと、勉強机、小さなテーブルがある。
「さ、烈央くんも座って」
「ふふ、ありがとう」
「──あ、ねぇーこれ見てよ烈央」
「うん?」
じゃーん、と星守くんが持っていたのは、ぎゅっと抱きしめるのにちょうどいいサイズの狐のぬいぐるみだ。
私はもふもふしている動物が好きだけど、中でも狐さんの顔が可愛くて大好き。
このぬいぐるみも一目惚れして、お母さんにおねだりして買ってもらったものだ。
毎日、寝る時には狐さんのぬいぐるみを抱きしめながら寝ている。
「結花ちゃん、狐が好きなの?」
「うん。そのぬいぐるみ、可愛いくて一目惚れしたからお母さんに買ってもらったんだ」
「へぇ、いいね」
なんだか嬉しそうな烈央くん。
星守くんは「ふーん」と言いながら、いそいそとぬいぐるみを枕の横に戻している。
部屋の空気が、くすぐったいようなフワフワした雰囲気になった。
なんでだろうと考えていたら、ちょうどお母さんが飲み物とケーキを持って部屋に入ってくる。
「おじゃまします」
「まーす」
なぜか私の家だった!
二人の家より、私の家の方が学校から近いから選ばれたらしい。
友達を家に呼ぶことなんて久しぶりすぎて、すごくドキドキしながら二人を家に招きいれる。
私の家は二階建ての一軒家だ。
烈央くんは脱いだ靴のかかとを揃えて、端っこに置いた。
星守くんは「ここが結花の家ー?」とキョロキョロ。
かわりに烈央くんが星守くんの靴も、かかとを揃えて端っこに置く。
「二人とも、早くわたしの部屋にっ!」
「ちょ、押さないでよもうー」
星守くんの背中を押して、私の部屋がある二階への階段を上らせようと試みる。
……二人がお母さんに見つかる前に、早く部屋に入らなきゃ!
お母さんに見つかれば、根掘り葉掘り色々と聞かれるに違いない。
だから早く! お願い……!
でもそんな私の願いを神様は、聞き届けてくれなかったみたい。
「──あら結花? 帰ってきたらちゃんと、ただいまって言いなさ……まぁ!」
「お、お母さん!」
リビングから出てきたお母さんは、烈央くん、星守くん、そして最後に私の顔を見てニコリと笑う。
「結花のお友達かしら? ……まぁまぁまぁ! うふふ、あとでケーキとジュースを持っていくわねぇ。ゆっくりしていって」
「ありがとうございます。結花ちゃんのお母さん」
「ありがとうございますっ! ボク、イチゴミルクがいいなぁー?」
「こら星守。わがままは失礼だろう」
「うふふ。遠慮しなくていいのよ。ちょうどあるから、まかせて」
「わーい!」
喜ぶ星守くんを見て、ニコニコしながらキッチンに向かったお母さん。
その背中が見えなくなったとたん、ストッと星守くんの顔から表情が消える。
「──ほら、さっさと案内してよ結花」
「その変わりようは、さすがに怖いよ星守くん!」
「ふーんだ」
口を尖らせてそっぽを向く星守くん。
はぁ、とため息をついたらポンと肩に手が置かれた。
ふり向けば烈央くんが眉を下げて、困ったような顔をしている。
「結花ちゃん、うちの星守がごめんね」
「そんな、烈央くんが謝らなくてもいいのにっ!」
「別に星守のためって訳じゃないよ。結花ちゃんが嫌な気分でいるの、俺が耐えられなかったから」
「烈央くん……」
ふっと笑う烈央くん。
私は烈央くんの優しさがくすぐったくて、ごまかすように「えへへ」と笑う。
「もう大丈夫だよ! ありがとう烈央くん」
「どういたしまして──あ」
何かに気づいた烈央くんが、私の後ろを見て不思議そうな顔をした。
トントンと、後ろから肩を叩かれる。
──ぷに。
「二人とも。なーに、イチャついてんのさ」
ふり返ったら星守くんの人差し指が、私のほっぺをツンとつつく。
「イチャ!? そんなことしてないよ!」
「でも顔赤いけどー?」
「う、うそぉ!?」
「やだやだー。身内のそーいうのが、一番見たくないんだけどぉ」
やれやれ、と首をふりながら星守くんは階段を上がっていく。
私と烈央くんも後に続いた。
星守くんは、私のネームプレートが下げられている部屋に勝手に入っていく。
「って、勝手に入らないで星守くん!」
「おー。キレイにしてるじゃん」
部屋を見渡して、星守くんはベッドに座ってくつろぎ始めた。
マイペースというか、なんというか!
私は烈央くんと顔を見合わせて、苦笑い。
私の部屋はベッドと、勉強机、小さなテーブルがある。
「さ、烈央くんも座って」
「ふふ、ありがとう」
「──あ、ねぇーこれ見てよ烈央」
「うん?」
じゃーん、と星守くんが持っていたのは、ぎゅっと抱きしめるのにちょうどいいサイズの狐のぬいぐるみだ。
私はもふもふしている動物が好きだけど、中でも狐さんの顔が可愛くて大好き。
このぬいぐるみも一目惚れして、お母さんにおねだりして買ってもらったものだ。
毎日、寝る時には狐さんのぬいぐるみを抱きしめながら寝ている。
「結花ちゃん、狐が好きなの?」
「うん。そのぬいぐるみ、可愛いくて一目惚れしたからお母さんに買ってもらったんだ」
「へぇ、いいね」
なんだか嬉しそうな烈央くん。
星守くんは「ふーん」と言いながら、いそいそとぬいぐるみを枕の横に戻している。
部屋の空気が、くすぐったいようなフワフワした雰囲気になった。
なんでだろうと考えていたら、ちょうどお母さんが飲み物とケーキを持って部屋に入ってくる。
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