小鳥の囀り

木野葉ゆる

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即落ち2ツイBL

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#即落ち2ツイBL

「どのオッパイがいい?」
教室にエロ本なんか持ち込んで……
「顔じゃなくてそこで選ぶんかい」
「俺、胸より尻派」
「なぁ、気持ちいんかな?痛くないんかな?女に生まれ変わったら試したくね?」
顔だけはかわいい幼馴染がAV特集を指差して呟いた。
「じゃぁ試してみる?」
「え?」

不思議そうな上目遣いに理性が溶けた
「一緒に来て」
「いってら」
面白そうな声に見送られて
「今すぐオンナにしてやろうか?」
なんでそこで息を飲み込むの
「ふ、ふぁ、キスって気持ちい……」
蕩けた顔して
「もっと気持ちいことしような?」
「うん」
だから、頷くなって
ホントに堕としちゃうよ


#即落ち2ツイBL

休憩室には俺と後輩の2人だけ。
「先輩、そろそろ俺と付き合って下さいよ!」
何度断っても、性懲りもなく口説いてる後輩。
目の前にはお湯を入れたばかりのカップ麺。
「3分間だけ時間をやるから、堕としてみろよ」
そう言ったら、後輩は俺の両頬をガシッと掴んだ。

ゴチっと唇と歯がぶつかって、後輩も痛かっただろうに、くっついた唇は離れずに、ヌルッとした舌が俺の口の中に入ってきた。
舌を絡められて、吸われて、甘噛みされて、決して上手くはないキスに、俺の心は絆されてしまった。
「3分過ぎたぞ」
「もうちょっとだけ……」
のびたカップ麺は不味かった。

#即落ち2ツイBL

毎朝、駅前の古い喫茶店に寄る。
頼むのはブレンドのモーニング。
トーストとゆで卵が付いてくる。
カウンターに二つのテーブルだけの小さな店内。
黒いスツールの座り心地は、見かけほどは悪くないから、俺はいつもカウンター席に座る。
その日は珍しく、隣に腰かける人間がいた。

さりげなく、カウンターに置かれた隣人の手を見た。
細くて長い白い指先、薬指だけに紫のマニキュア。
意識が、学生時代に引き戻される。
「この指に、いつか指輪を贈るから、それまではこれで我慢して」
俺の名前は紫音。だから、紫を選んだ。
「指輪、買ってあるよ」
「うん」
3年ぶりに幸せな朝食。


#即落ち2ツイBL

「おはよう」
校門で毎朝挨拶してくれるあの人。
「こら、車が来るから避けなさい」
「今日も元気だな」
いつもいつも、みんなに優しい。
あなたがいるから、遅刻もせずに、毎日毎日学校に通っているんだよ。
もうすぐ、中学生になるから、あなたの挨拶の声を聞けなくなる。
寂しい。

どうせ叶うはずのない恋だと諦めていた。

教育実習先の校長先生があなただと知って、俺は子供の頃の気持ちを思い出した。
久しぶりに会ったあなたは、すっかりおでこも広くなって、おじさん?おじいさん?になっていた。
でも、優しい笑顔はそのままで。

あなたのおかげで教師になれた。
ありがとう
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