小鳥の囀り

木野葉ゆる

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キスシーン

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「ねぇ、いっぱいキスして」

18歳になったばかりの君。
そろそろ、深いキスも解禁かな。

俺は彼をベッドに誘った。

最初はそっと触れ合わせるだけのキス。
それから、何度も唇を啄んで、下唇に軽く歯を立てた。
彼の緊張が解けてきたら、唇をペロリと舐めた。
トロンと蕩けた彼の瞳に煽られる。
「口を開けて……」
彼が薄く開いた唇の間に、舌をねじ込んだ。
「……ふぁ、んんっ……」
驚いた彼の吐息が甘い。

上唇の裏をくすぐって、歯列を舌でなぞる。
丁寧に全部の歯を愛撫して、下唇の裏も、可愛く桃色に染まった頬の裏にも舌を這わした。

まだ、歯を噛み締めている彼の頭をそっと撫でて、上の歯と下の歯の間を、舌でトントンとつつくようにして「ここを開けて、ここに入らせて」と合図した。

恐々と開けられた歯の隙間から、舌で歯の裏も舐めていく。ツルツルとした感触がとても気持ち良くて、彼が「ぅうーーーっ」と限界を訴えてくるまで何度も繰り返した。

一旦舌を抜いて、彼の口の端に垂れた涎を舐めた。

はぁはぁと真っ赤な顔で呼吸を繰り返している彼に、「鼻で息をするんだよ」と伝えて、また唇を合わせた。

歯の裏から、上顎の裏を尖らせた舌でくすぐって、少し奥まで差し入れた。
君の引っ込められた舌を見つけたから、ちょんちょんと舌と舌で挨拶。
おずおずと舌が伸ばされたから、彼の舌の上をベロって舐めて、驚いて丸められた舌の裏もペロリと舐めた。
ざらざらとした舌の上の感触と、それから、筋のある舌の裏の感触が、とても楽しい。

彼の舌を自分の舌で絡めとって、ジュッと吸い上げて、生暖かい唾液を喉の奥でゴクリと飲み干した。

キスだけで、もう、目を回しそうになっている彼の表情を薄目で堪能して、彼が苦しいと訴えるまで、出来るだけ奥まで、喉まででも、犯したいと思った。

「……ふぁ、あん、こんなキス、知らない……」

息も絶え絶えに言った彼の、鼻の頭にチュッと口づけた。

「大人のキスだよ」

俺がそう言うと、えへへと、嬉しそうに笑った。

キスだけで兆したそこに、そっと手を這わすと、彼は、途端に真っ赤になって、
「抜きあいっこするの?」
と聞いてきた。

本当に、純粋で、馬鹿で、かわいい。

「抜きあいっこじゃなくて、今日は、セックスをしようね」

「え、セックス? 男同士なのに、出来るの?」

「うん、教えてあげるよ。俺が全部」

かわいい君を、俺色に染めていくのは、ゾクゾクするほど快感だ。
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