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ほがりん杯
しおりを挟む家族団欒の夕食の席でのことだった。
「明日、家族が増えるから」
長兄が言った。弁護士でなかなかのイケメンだから、モテるのだが、変わり者だ。
「急だね」
次兄がコロッケを頬張りながら言った。
細身で長身で派手な髪色のミュージシャンだ。
「じゃあ、明日はお祝いだね」
翻訳家兼主夫の父が言った。
いつまでも若々しくて、いつも兄に間違われる父は、嬉しそうだ。
「用意は任せた」
そう言って長兄は父と俺を見た。
俺はまだ学生だ。父の手伝いをしろということだろう。
俺は頷いた。
我が家には母はいない。家族は皆血が繋がっていない。
父の養子の俺たち。そして、
長兄のお嫁さんは男だ。戸籍上は長兄の養子になる。
広い敷地に建つ一軒家。ちょっとした旅館の浴場に負けないくらいの広い浴室も、みんなで眠れる大きな和室もある。
明日は仕出し料理を頼もう。花嫁衣装はこないだ特別に取り寄せた白いレースの下着がいいだろう。
彼の浅黒い肌に、きっと映える。
翌日の夕方、彼は長兄に手を引かれてやって来た。
白いTシャツをさっそく脱がして、花嫁衣装に着替えてもらう。ベビーピンクのちく〇も、彼の立派な中心も、レースのビキニタイプの白い下着では隠れない。筋肉質な彼の美しい体は、とても煽情的だ。
俺はごくりと唾をのみ込んだ。
「君を歓迎するよ」
父の言葉に、頬を赤く染めた彼は、嬉しそうに「よろしく頼む」と言った。
その言葉を合図に、歓迎の宴は始まった。
長兄が口付けで蕩かして、次兄が細く長い指で準備を施し、四つん這いになった彼の中を、父の楔が一番に穿った。長兄は欲望を彼の口に含ませ、俺は自身の中心をしごきながら、彼の中心も
愛撫した。
次兄は撮影係も兼ねている。部屋にはビデオカメラがセットしてあり、次兄の手にはスマホが握られ、パシャパシャと彼の艶姿を写真におさめていく。
どれくらい交わり続けたのか、彼の甘い声が掠れてしまった頃、俺達は皆でお風呂に入った。
広い浴室で、彼の中に吐き出された家族の白濁を、
俺は指を差し込んで掻きだした。長兄は口移しで彼に水を飲ませている。
「どうだった?」
父が彼に尋ねた。
「とても良い結婚式だった」
少し掠れた声で、彼は満足そうにそう言った。
俺は、来月の次兄の誕生日に想いを馳せた。
次兄には何色の下着が似合うだろうか?
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