3 / 4
ハグの日?クジラの日?
しおりを挟む
俺は白永克也。高校二年になった。王野海斗さんとは恋人同士だ。
海斗さんは高校教師。夏休みも関係なしに仕事がある。だから、俺達が会えるのは土日だけ。今週の土曜日も、俺は海斗さんの部屋に泊まっていた。
最近、海斗さんは、フワフワの毛のついた手錠を俺につけさせたり、柔らかい皮のチョーカーをプレゼントしてくれたりする。ごくごく軽いSM? なプレイを試したりしている。普通のエッチも好きだけれど、ちょっとしたプレイも、俺は嫌いじゃない。
それはともかく、日曜日の朝だ。8月9日。昼には家に帰らなければならない。早く海斗さんを起こさないと、二人で過ごす時間がなくなっちゃう。
「海斗さん、朝ご飯出来たよ。起きて」
キッチンでベーコンエッグを作って、トーストを焼いて、コーヒーを入れた。寝室に行って、声を掛けると、海斗さんは起きていた。
「シロ君、おはよう。こっち来て」
海斗さんに呼ばれて近くによると、抱きしめられた。
「今日、ハグの日なんだって。8月9日だから。それから、毎月9日はクジラの日なんだって。今日はシロ君を抱きしめる日ってことだね」
俺は、シロナガスクジラってハンドルネームで出会い系サイトで海斗さんと知り合った。だから、シロナガスクジラのシロ君って呼ばれてる。
「海斗さん、ハグは嬉しいけど、朝ご飯冷めちゃうよ?」
ちょっと名残惜しいけど、俺はそう言って、海斗さんの腕をポンポンと叩いた。
「そうだね。じゃあ、朝ごはん食べ終わったら、お昼までずっとシロ君を抱き締めていてあげる」
「……そんなの、ハグだけで済むわけない……」
「ん? シロ君、ハグだけじゃ物足りないって?」
「そんなこと言ってません!! もう、いいから朝ご飯!!」
俺と海斗さんは、少し冷めた朝ご飯を食べて、そして、たくさんハグもして、それから……。
終電近くの電車で帰宅することになったのは、俺のせいじゃない。
海斗さんは高校教師。夏休みも関係なしに仕事がある。だから、俺達が会えるのは土日だけ。今週の土曜日も、俺は海斗さんの部屋に泊まっていた。
最近、海斗さんは、フワフワの毛のついた手錠を俺につけさせたり、柔らかい皮のチョーカーをプレゼントしてくれたりする。ごくごく軽いSM? なプレイを試したりしている。普通のエッチも好きだけれど、ちょっとしたプレイも、俺は嫌いじゃない。
それはともかく、日曜日の朝だ。8月9日。昼には家に帰らなければならない。早く海斗さんを起こさないと、二人で過ごす時間がなくなっちゃう。
「海斗さん、朝ご飯出来たよ。起きて」
キッチンでベーコンエッグを作って、トーストを焼いて、コーヒーを入れた。寝室に行って、声を掛けると、海斗さんは起きていた。
「シロ君、おはよう。こっち来て」
海斗さんに呼ばれて近くによると、抱きしめられた。
「今日、ハグの日なんだって。8月9日だから。それから、毎月9日はクジラの日なんだって。今日はシロ君を抱きしめる日ってことだね」
俺は、シロナガスクジラってハンドルネームで出会い系サイトで海斗さんと知り合った。だから、シロナガスクジラのシロ君って呼ばれてる。
「海斗さん、ハグは嬉しいけど、朝ご飯冷めちゃうよ?」
ちょっと名残惜しいけど、俺はそう言って、海斗さんの腕をポンポンと叩いた。
「そうだね。じゃあ、朝ごはん食べ終わったら、お昼までずっとシロ君を抱き締めていてあげる」
「……そんなの、ハグだけで済むわけない……」
「ん? シロ君、ハグだけじゃ物足りないって?」
「そんなこと言ってません!! もう、いいから朝ご飯!!」
俺と海斗さんは、少し冷めた朝ご飯を食べて、そして、たくさんハグもして、それから……。
終電近くの電車で帰宅することになったのは、俺のせいじゃない。
0
お気に入りに追加
13
あなたにおすすめの小説
顧問と俺の出来心
木野葉ゆる
BL
卓球部顧問と部員の突然に始まったお付き合い。体から始まったのに、いつの間にか心まで囚われることになるなんて。
敬語攻め×口の悪い可愛い系の受け
三話で完結いたしました。
「男子高校生のありふれた恋の顛末」のスピンオフですが、前作を未読でも大丈夫です。
8/8 番外編追加してます。『男子高校生のありふれた恋の顛末』の中田右京と佐伯翔太が出てきます。
8/13 表紙を舞悠様(@lisle2015)に描いていただきました!!ありがとうございます!!
エリート上司に完全に落とされるまで
琴音
BL
大手食品会社営業の楠木 智也(26)はある日会社の上司一ノ瀬 和樹(34)に告白されて付き合うことになった。
彼は会社ではよくわかんない、掴みどころのない不思議な人だった。スペックは申し分なく有能。いつもニコニコしててチームの空気はいい。俺はそんな彼が分からなくて距離を置いていたんだ。まあ、俺は問題児と会社では思われてるから、変にみんなと仲良くなりたいとも思ってはいなかった。その事情は一ノ瀬は知っている。なのに告白してくるとはいい度胸だと思う。
そんな彼と俺は上手くやれるのか不安の中スタート。俺は彼との付き合いの中で苦悩し、愛されて溺れていったんだ。
社会人同士の年の差カップルのお話です。智也は優柔不断で行き当たりばったり。自分の心すらよくわかってない。そんな智也を和樹は溺愛する。自分の男の本能をくすぐる智也が愛しくて堪らなくて、自分を知って欲しいが先行し過ぎていた。結果智也が不安に思っていることを見落とし、智也去ってしまう結果に。この後和樹は智也を取り戻せるのか。



寮生活のイジメ【社会人版】
ポコたん
BL
田舎から出てきた真面目な社会人が先輩社員に性的イジメされそのあと仕返しをする創作BL小説
【この小説は性行為・同性愛・SM・イジメ的要素が含まれます。理解のある方のみこの先にお進みください。】
全四話
毎週日曜日の正午に一話ずつ公開

鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる