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第一章 染紅華絵
第4話
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「ただいまー」
俺はヒリヒリする頬やジンジン痛む体の節々を、できるだけないものと暗示をかけて自宅玄関に突入した。
痛みを忘れたいわけじゃない。家族に悟られないようにするためだ。
しかし、そのことに気づいているのかいないのか、あるいはそれ以外の何かに気づいたのか、姉の行動がいつもと違う。
「隼人、何かいい事でもあった?」
「え?」
板張りの廊下をパタパタとスリッパで駆けてきた姉は、なぜか嬉しそうな顔で俺を出迎えた。
いつもは俺を出迎えるなんてことはしない。
しかし、今日の姉は俺の「ただいま」を無視するどころか、走って俺の所へやってきたのだ。
赤、青、白のチェックシャツチュニックに、裾がレースになったグレーのキュロットパンツ。
チュニックは膝上まであるが、キュロットパンツをはいていると分かるのは、腰から下のボタンを外しているためである。
ちなみにスリッパはモコモコの兎を模している。
姉はご機嫌だ。部屋着にしては御洒落な服装と、笑顔とで分かる。
不気味すぎる。
怖すぎる。
笑顔が怖いのだ。
卵型をなす輪郭の綺麗な曲線を崩すことなく、桃色の唇を横に引き上げ、大きな瞳をキラキラと輝かせている。
卵色の肌が上気したように熱を帯びている。
肩下まで垂れサラサラと動くストレートの黒髪が、彼女のテンションに合わせて上下に揺れる。
立ち止まっているのに細部がよく動く。
この人には内部応力が残留している。危険だ。
姉の機嫌がいいときにはロクなことがない。
不機嫌なときほどひどくはないが、ゆえに機嫌を損なうようなこともできない。
例えば、逃げ出したり。
「いい事あったでしょう? お姉ちゃんには分かるのよ」
アラーム音みたく脳髄に直接届くような芯のある高音に詰問されると、話のすり替えをしようなどと考える余裕も持てない。
俺にいい事があったか?
たしかに彩芽さんに言われた「ありがとう」は嬉しかった。
だが、俺はいま、ニヤけてなどいなかったはず。
そもそも姉がスリッパをパタパタと鳴らしてきたのは、俺の顔を見る前からだった。
なぜ感づいた⁉
「お姉ちゃん、なんでそう思うの?」
「隼人、今日は声が明るいわ」
ゲェエエエ! なんだって⁉
そんな微妙な差異、自分でも気づかない。
いま思い返しても、いつもとそんなに違っていたとは思えない。
「お仕置きね!」
なんでだぁああああ!
この嬉しそうな顔、お仕置きできるからだったのか。
いやいやいや、待て待て待て!
なんで俺が嬉しそうにしていたらお仕置きされなきゃならないんだ⁉
ここで一句、詠まないが、一つ例えを出してみよう。
姉が太陽ならば、俺は虫眼鏡越しの黒い紙きれだ。
姉が輝けば輝くほど、俺は焼かれ、無残に朽ちていく。
さて、そんなわけで、お仕置きの時間がやって参りました。
「今回はかなり良心的よ。隼人の部屋の中のものを一つ没収するのだけれど、回避のチャンスをあげる」
姉が手に取ったのは、貯金箱だった。
招き猫の貯金箱。白いニヤけた猫が、黄金の小判を腹に抱えている。
「ちょっと、それ、人としてどうなの?」
「ルールは簡単。この貯金箱に私が言った金額より多く入っているか、入っていないか、それを当てるだけよ。当たれば隼人のもの。外れれば私のもの」
姉は俺が咎めるのを無視して進行する。
「いやいやいや、その貯金箱は俺のものだから」
そんな真っ当な理屈がモンスターに通用するはずがない。そう、通用しないのが俺の姉なのである。
しかしながら、今回は姉らしくもない無謀な選択をしたものだと思う。
貯金箱は確かに俺のものだ。だから、その中身をおおよそ知っている。俺は貯金箱を数種類持っているが、その中でも招き猫の貯金箱は500円玉専用で、姉が提示するであろう金額よりも「多い」と宣言すれば、貯金箱はまず間違いなく返ってくる。
「それじゃあ金額を提示するわね。ビッグ、オア、スモール。ボーダーは1万円!」
なんだって⁉
貯金箱が500円玉専用なのを知ってか知らずか、姉は驚愕すべき高額を提示してきやがった。
だが! 俺の貯金箱だ。厳密な数値は覚えていなくとも、おおよその見当はつく。
1万円なんてまだ遠い。500円玉なんてそうそう入れる機会はない。まだ10回ちょっとしか猫の頭は撫でていない。5000円は越えているだろうが、1万円にはほど遠い。その程度の金額しか入っていない。間違いない。
勝った……!
「スモール!」
俺が自信満々で言い放ったせいか、ニコニコしていた姉は突如として無表情になった。
笑っていても怖い姉だが、無表情も怖いし、怒るともっと怖い。
「開けるわね」
猫を逆さまにして黒いゴム蓋を取り外す。
そして猫を正位置に戻し、ガシャガシャと小気味のいい音を立てて上下に揺さぶる。
一見華奢に見える姉の腕が力強く振る様は、近づくと危険な工業機械みたく逞しい。
その必然的結果として、薄く黄味がかったシルバーの大きい硬貨が、狭い出口からポロポロと机の上に重なり落ちた。
枚数は……。
「13枚……6500円。勝った!」
俺は勝利に滲み出る笑顔を押し殺せなかったが、姉は悔しさを押し殺しているのか、まだ無表情のままだった。
「まだよ、隼人。まだ全部は出ていないわ」
まだ? あれだけ上下に振ったら硬貨なんてひっかからずにすべて出てくるって。
音ももうしていないし……。
「ほらね」
猫の股の間からポロリと淡い土色の紙が落ちた。
どうも四つ折になっているようで、姉がその紙を開くと、それは一万円札であることが判明した。
「1万円オーバーね、隼人。これで賭けはあんたの負け。私の勝ち。これは私のものね」
姉は500円玉をかき集め、それを札とともに握り締めた。
「そんな、ずるいよ! その1万円はお姉ちゃんが入れたんでしょ? だって、その貯金箱は500円玉専用だもん」
「あら、隼人。私は『隼人がこの貯金箱にいくら入れたか』なんて言っていないわ。『この貯金箱にいくら入っているか』と言ったのよ」
「そんなの詭弁だ! 泥棒だよ、お姉ちゃん!」
「泥棒ではないわ。お仕置きよ。本来ならば問答無用で没収するところを、賭けにしてあげたのよ。隼人は私に感謝をしなければならないわ」
感謝などするわけがない。
見れば見るほど姉の顔が憎たらしい。
「賭けって、リスクを負っているのは俺だけじゃないか。お姉ちゃんはなんのリスクも負っていない。そんなの、賭けにならないよ!」
「いいえ、私はちゃんと1万円を賭けたわ。もし隼人がビッグと言っていたら、私の1万円が隼人のものになっていたのよ。私は隼人よりも大きなリスクを抱えていたの。分かるわよね?」
「でも、でもっ!」
すぐには反論の言葉が出てこない。
自分の反論タイムを引き延ばそうとしても、強引に姉の言葉が攻め込んでくる。
周到に論を準備していた姉に隙はない。
「隼人! あんたはスモールと答えた。答えてしまったの。負けてから文句を言うほうがズルイんじゃない? そんなワガママ、通るわけがないわよね」
そう、かな……。
普通の賭けならその理屈は正しいが、この賭けは根本が間違っている。
しかし、姉の怒涛の論破にぶち当たっている俺には、それをすぐに簡潔に説明することができない。
いつものパターンだ。
「ちなみにヒントは与えたわよ。『当たれば返す』ではなく、『当たれば隼人のもの』と言ったことによってね」
知らんがな。
もういいよ。どうせ取られるんだし。
反論しても無駄に疲れるだけだ。
「でも、さすがにかわいそうだから……」
お……まさか、返してくれるのか?
さっきの賭けなんてなかったことにして、全額返してくれるのか?
いや、さすがに全額ではなくとも、半額だけでも返してくれるのか?
「かわいそうだから?」
「貯金箱だけは返してあげる」
さすがは姉貴。
期待させて、突き落とす。
俺の木製学習机に置かれた招き猫の貯金箱は、コトッという物寂しい音だけを立てた。
俺の腹が猫の腹の中を代弁するかのように、グーと鳴った。
俺はヒリヒリする頬やジンジン痛む体の節々を、できるだけないものと暗示をかけて自宅玄関に突入した。
痛みを忘れたいわけじゃない。家族に悟られないようにするためだ。
しかし、そのことに気づいているのかいないのか、あるいはそれ以外の何かに気づいたのか、姉の行動がいつもと違う。
「隼人、何かいい事でもあった?」
「え?」
板張りの廊下をパタパタとスリッパで駆けてきた姉は、なぜか嬉しそうな顔で俺を出迎えた。
いつもは俺を出迎えるなんてことはしない。
しかし、今日の姉は俺の「ただいま」を無視するどころか、走って俺の所へやってきたのだ。
赤、青、白のチェックシャツチュニックに、裾がレースになったグレーのキュロットパンツ。
チュニックは膝上まであるが、キュロットパンツをはいていると分かるのは、腰から下のボタンを外しているためである。
ちなみにスリッパはモコモコの兎を模している。
姉はご機嫌だ。部屋着にしては御洒落な服装と、笑顔とで分かる。
不気味すぎる。
怖すぎる。
笑顔が怖いのだ。
卵型をなす輪郭の綺麗な曲線を崩すことなく、桃色の唇を横に引き上げ、大きな瞳をキラキラと輝かせている。
卵色の肌が上気したように熱を帯びている。
肩下まで垂れサラサラと動くストレートの黒髪が、彼女のテンションに合わせて上下に揺れる。
立ち止まっているのに細部がよく動く。
この人には内部応力が残留している。危険だ。
姉の機嫌がいいときにはロクなことがない。
不機嫌なときほどひどくはないが、ゆえに機嫌を損なうようなこともできない。
例えば、逃げ出したり。
「いい事あったでしょう? お姉ちゃんには分かるのよ」
アラーム音みたく脳髄に直接届くような芯のある高音に詰問されると、話のすり替えをしようなどと考える余裕も持てない。
俺にいい事があったか?
たしかに彩芽さんに言われた「ありがとう」は嬉しかった。
だが、俺はいま、ニヤけてなどいなかったはず。
そもそも姉がスリッパをパタパタと鳴らしてきたのは、俺の顔を見る前からだった。
なぜ感づいた⁉
「お姉ちゃん、なんでそう思うの?」
「隼人、今日は声が明るいわ」
ゲェエエエ! なんだって⁉
そんな微妙な差異、自分でも気づかない。
いま思い返しても、いつもとそんなに違っていたとは思えない。
「お仕置きね!」
なんでだぁああああ!
この嬉しそうな顔、お仕置きできるからだったのか。
いやいやいや、待て待て待て!
なんで俺が嬉しそうにしていたらお仕置きされなきゃならないんだ⁉
ここで一句、詠まないが、一つ例えを出してみよう。
姉が太陽ならば、俺は虫眼鏡越しの黒い紙きれだ。
姉が輝けば輝くほど、俺は焼かれ、無残に朽ちていく。
さて、そんなわけで、お仕置きの時間がやって参りました。
「今回はかなり良心的よ。隼人の部屋の中のものを一つ没収するのだけれど、回避のチャンスをあげる」
姉が手に取ったのは、貯金箱だった。
招き猫の貯金箱。白いニヤけた猫が、黄金の小判を腹に抱えている。
「ちょっと、それ、人としてどうなの?」
「ルールは簡単。この貯金箱に私が言った金額より多く入っているか、入っていないか、それを当てるだけよ。当たれば隼人のもの。外れれば私のもの」
姉は俺が咎めるのを無視して進行する。
「いやいやいや、その貯金箱は俺のものだから」
そんな真っ当な理屈がモンスターに通用するはずがない。そう、通用しないのが俺の姉なのである。
しかしながら、今回は姉らしくもない無謀な選択をしたものだと思う。
貯金箱は確かに俺のものだ。だから、その中身をおおよそ知っている。俺は貯金箱を数種類持っているが、その中でも招き猫の貯金箱は500円玉専用で、姉が提示するであろう金額よりも「多い」と宣言すれば、貯金箱はまず間違いなく返ってくる。
「それじゃあ金額を提示するわね。ビッグ、オア、スモール。ボーダーは1万円!」
なんだって⁉
貯金箱が500円玉専用なのを知ってか知らずか、姉は驚愕すべき高額を提示してきやがった。
だが! 俺の貯金箱だ。厳密な数値は覚えていなくとも、おおよその見当はつく。
1万円なんてまだ遠い。500円玉なんてそうそう入れる機会はない。まだ10回ちょっとしか猫の頭は撫でていない。5000円は越えているだろうが、1万円にはほど遠い。その程度の金額しか入っていない。間違いない。
勝った……!
「スモール!」
俺が自信満々で言い放ったせいか、ニコニコしていた姉は突如として無表情になった。
笑っていても怖い姉だが、無表情も怖いし、怒るともっと怖い。
「開けるわね」
猫を逆さまにして黒いゴム蓋を取り外す。
そして猫を正位置に戻し、ガシャガシャと小気味のいい音を立てて上下に揺さぶる。
一見華奢に見える姉の腕が力強く振る様は、近づくと危険な工業機械みたく逞しい。
その必然的結果として、薄く黄味がかったシルバーの大きい硬貨が、狭い出口からポロポロと机の上に重なり落ちた。
枚数は……。
「13枚……6500円。勝った!」
俺は勝利に滲み出る笑顔を押し殺せなかったが、姉は悔しさを押し殺しているのか、まだ無表情のままだった。
「まだよ、隼人。まだ全部は出ていないわ」
まだ? あれだけ上下に振ったら硬貨なんてひっかからずにすべて出てくるって。
音ももうしていないし……。
「ほらね」
猫の股の間からポロリと淡い土色の紙が落ちた。
どうも四つ折になっているようで、姉がその紙を開くと、それは一万円札であることが判明した。
「1万円オーバーね、隼人。これで賭けはあんたの負け。私の勝ち。これは私のものね」
姉は500円玉をかき集め、それを札とともに握り締めた。
「そんな、ずるいよ! その1万円はお姉ちゃんが入れたんでしょ? だって、その貯金箱は500円玉専用だもん」
「あら、隼人。私は『隼人がこの貯金箱にいくら入れたか』なんて言っていないわ。『この貯金箱にいくら入っているか』と言ったのよ」
「そんなの詭弁だ! 泥棒だよ、お姉ちゃん!」
「泥棒ではないわ。お仕置きよ。本来ならば問答無用で没収するところを、賭けにしてあげたのよ。隼人は私に感謝をしなければならないわ」
感謝などするわけがない。
見れば見るほど姉の顔が憎たらしい。
「賭けって、リスクを負っているのは俺だけじゃないか。お姉ちゃんはなんのリスクも負っていない。そんなの、賭けにならないよ!」
「いいえ、私はちゃんと1万円を賭けたわ。もし隼人がビッグと言っていたら、私の1万円が隼人のものになっていたのよ。私は隼人よりも大きなリスクを抱えていたの。分かるわよね?」
「でも、でもっ!」
すぐには反論の言葉が出てこない。
自分の反論タイムを引き延ばそうとしても、強引に姉の言葉が攻め込んでくる。
周到に論を準備していた姉に隙はない。
「隼人! あんたはスモールと答えた。答えてしまったの。負けてから文句を言うほうがズルイんじゃない? そんなワガママ、通るわけがないわよね」
そう、かな……。
普通の賭けならその理屈は正しいが、この賭けは根本が間違っている。
しかし、姉の怒涛の論破にぶち当たっている俺には、それをすぐに簡潔に説明することができない。
いつものパターンだ。
「ちなみにヒントは与えたわよ。『当たれば返す』ではなく、『当たれば隼人のもの』と言ったことによってね」
知らんがな。
もういいよ。どうせ取られるんだし。
反論しても無駄に疲れるだけだ。
「でも、さすがにかわいそうだから……」
お……まさか、返してくれるのか?
さっきの賭けなんてなかったことにして、全額返してくれるのか?
いや、さすがに全額ではなくとも、半額だけでも返してくれるのか?
「かわいそうだから?」
「貯金箱だけは返してあげる」
さすがは姉貴。
期待させて、突き落とす。
俺の木製学習机に置かれた招き猫の貯金箱は、コトッという物寂しい音だけを立てた。
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