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最終章 狂酔編
第235話 命名
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まだ心の準備ができていない。
もちろん昨日の段階で覚悟はしていたし、いつでも外へ飛び出せるよう戦闘に備えた服装で床に就いたのだが、とはいえ、寝起きでいきなり混乱の連続をお見舞いされて無理矢理ここへ連れてこられたのだから、最大の強敵に立ち向かえる心境へとすぐに切り替えられるはずがない。
完全な不意打ちを食らったわけだが、不意打ちでひっぱりだされただけで、そのアドバンテージを利用して攻撃してこないところが彼女との力の差を物語っている。
こうなったら、強がりで軽口を叩きながら自身のテンションを戦闘モードに引き上げるしかない。
「せっかちだな。待ちきれなかったか?」
「そういうのはどうでもいいから、私に名前をつけなさい。あなたがいまこのとき、私に命名することは知っているのよ。それが決まった未来なのだから。私が唯一知ることのできないのは自分の名前だけ。それさえ決まれば紅い狂気として完全体となる。その上、もしその名前が本物の狂気の支配者と同じものだったら、私は本物の狂気の支配者として生まれ変わることができる」
いちおう、彼女につける名前というのは考えていた。
しかし本物でない名前をうまく引き当てられたとして、どっちにしろ強くなるのだったら名前なんてつけてやるわけがない。
俺は運命論というのが嫌いだが、未来を視られるという彼女の言葉が本当なら、俺はどうして彼女に名前をつけようと決めることになるのか。
そんなことを考えていると、その答えのほうからやってきた。
やってきたのは校長先生だった。
黒いベストを着て黒いネクタイを締めた、黒眼の白い兎。彼は人ではなく精霊。ただし、この世界の精霊とは異なる精霊だ。
この世界で精霊といえば、人間と契約して魔法を使えるようにする代わりに感情の動きを共有し、いずれ魔術師という人間になる存在。
しかし校長先生はそういう種類の精霊ではなく、神の使いのような存在だ。
「ゲス・エスト君。僕は神様から君への贈り物を預かっている。それをいま渡そう」
「これは……」
金色のラメが入った立方体状の黒い木箱だった。
どう見ても封魂の箱と対となる代物。封魂の箱が白地に銀色のラメなので、シリーズというよりは、やはり対になる存在だ。
「これは封体の箱だよ。この箱の説明はしない。どう使うのかは君の脳に直接理解してもらう。額を借りるよ」
校長先生はぴょーんと跳び上がって、俺の額に右の前足をバシッと押し当てた。
校長先生の前足と俺の額の接触部分からオレンジ色の光が放出され、俺の脳内にイメージが流れ込んでくる。
しかしそれは、はっきりとした映像ではなく、文字でも声でもなく、ルーティーンのように顕在意識と潜在意識の境界へ、感覚として流れ込んできた。
「理解したかね? だったら君がやるべきことを、漠然としたイメージとして持っていなさい。思考はヤツに全部読み取られるから、考えてはいけないよ」
「あ、ああ……。分かった」
たしかにこれを使うためには紅い狂気に名前をつけなければならない。
おそらくこれがシャイルを助けるための唯一の方法だ。
シャイルの体から紅い狂気の魂を引き剥がすには封魂の箱を使うしかないが、そのためには紅い狂気を気絶させる必要がある。しかしそんなことは実質的に不可能だ。シャイルの体を傷つけないように戦わなければならないし、たとえ本気で殺しにかかったとしても勝てない相手なのだから。
だったら紅い狂気すら予想外のアプローチで不意を突くしかない。
封魂の箱。これを使うしかシャイルを助ける方法はないのだ。
「分かった。紅い狂気、おまえに名前をつける」
全員がジッと紅い狂気を見据えていたが、その言葉ですべての視線が俺に集まった。どれもこれも目を皿のようにして正気を疑っているようだった。
だが校長先生とのやり取りを聞いていたので、敵に塩を送るだけでなく、ちゃんと意味のあることだと察してはいるらしい。誰も異議を唱えることはしなかった。
「そうよ、つけなさい。私の名前は三文字よ」
「分かっている。ちゃんと考えてきたさ」
名は体を表す。
この世界において、名前は大きな意味を持つ。名前をつけることで実際に技の威力が高くなったりもするのだ。
だから紅い狂気に名前をつける時点で、それが神の世界の存在である狂気の支配者の名前でなかったとしても、紅い狂気は個を獲得して強化される。
ただし、名は体を表すのだ。
弱そうな名前をつければ、強化と差し引きゼロか、あわよくばマイナスまで持っていけるのではないかと考えた。
そして、その名前を何にするか、ずっと考えつづけてきた。
「紅い狂気。おまえの名前は、『カケラ』だ!」
「カケラ……?」
その反応からして狂気の支配者の名前は引き当てずに済んだらしい。
あとはカケラという名前の持つ意味を説明して理解させれば、紅い狂気を弱体化、あるいは少なくとも強化の幅を小さくすることができるはずだ。
「おまえは狂気の支配者に生まれ変わりたいと言っていたな。それがいわばおまえのコンプレックス。本物への羨望。おまえの弱さだ。カケラというのは、本物にはとうてい及ばず一部の力しか持たない欠片のような存在という意味だ」
「欠片……」
紅い狂気はここで最初に見たときの冷たい目をしていた。
今度は笑わない。子供のイタズラにどう叱りつけようかと頭を悩ませる母親みたいに、両手を腰に当ててジッとこちらを見下ろしている。
紅い狂気が怒っている姿なんて初めて見たと思っていたら、そうでもないのか、次に話しはじめたときの口調はいたって冷静だった。
「やってくれたわね。でも欠片だとしても本物の一部と認識されることをむしろ僥倖と捉えることにするわ。それに、この名前なら特性を利用して面白いことができそうよ。欠片というのは本体を構成する複数のうちのひとつ。ほかにも欠片があってしかるべきだものね」
その言葉は紅い狂気が自分の名前をカケラと認めたに等しい。
しかし足かせとなるはずの名前を逆に利用してしまうしたたかさに俺のほうが怯んだ。
紅い狂気は準備体操のような動きをしはじめた。
両腕を上に伸ばしたり、上体を左右に捻ったり、腰を前に折り曲げたりしているが、そのたびに残像のようなものがその位置に残り、最後にカケラが姿勢を正すと、残像たちがブワッと周囲へ押し出された。
「まさか、分身か!?」
カケラは六人になっていた。
それは残像や幻影なんかではなく、しっかりと実体があった。
「私の欠片よ。つまり、カケラのカケラ。長いからカケララとでも名づけましょうか」
おそらく能力はカケラより劣るのだろうが、五人のカケララたちはそれぞれが自立した個であり、カケラとは完全に独立した存在ということになるのだろう。
「おいおいマジか。自分の名前だからってそんなことできんのかよ。反則だろ!」
「ルールのない世界に反則は存在しないわ」
「ルールがあっても守らないくせに」
カケラが不敵な笑みをこぼし、一人のカケララの肩に手を置いた。
「リオン帝国」
カケラがそう言って手を離すと、カケララの姿が一瞬で消えた。
カケラはほかの者にも順に肩に手を置いては離していく。ひと言ずつつぶやきながら。
「ジーヌ共和国、シミアン王国、護神中立国、諸島連合」
五人のカケララたちがすべて消えた。
すごく嫌な予感がする。
「何だ、いまのは。何をした? まさか……」
「そう。世界各地を狂気で染めに行ったのよ。あなたのつけた名前のおかげで効率よく実行できそうだわ」
もちろん昨日の段階で覚悟はしていたし、いつでも外へ飛び出せるよう戦闘に備えた服装で床に就いたのだが、とはいえ、寝起きでいきなり混乱の連続をお見舞いされて無理矢理ここへ連れてこられたのだから、最大の強敵に立ち向かえる心境へとすぐに切り替えられるはずがない。
完全な不意打ちを食らったわけだが、不意打ちでひっぱりだされただけで、そのアドバンテージを利用して攻撃してこないところが彼女との力の差を物語っている。
こうなったら、強がりで軽口を叩きながら自身のテンションを戦闘モードに引き上げるしかない。
「せっかちだな。待ちきれなかったか?」
「そういうのはどうでもいいから、私に名前をつけなさい。あなたがいまこのとき、私に命名することは知っているのよ。それが決まった未来なのだから。私が唯一知ることのできないのは自分の名前だけ。それさえ決まれば紅い狂気として完全体となる。その上、もしその名前が本物の狂気の支配者と同じものだったら、私は本物の狂気の支配者として生まれ変わることができる」
いちおう、彼女につける名前というのは考えていた。
しかし本物でない名前をうまく引き当てられたとして、どっちにしろ強くなるのだったら名前なんてつけてやるわけがない。
俺は運命論というのが嫌いだが、未来を視られるという彼女の言葉が本当なら、俺はどうして彼女に名前をつけようと決めることになるのか。
そんなことを考えていると、その答えのほうからやってきた。
やってきたのは校長先生だった。
黒いベストを着て黒いネクタイを締めた、黒眼の白い兎。彼は人ではなく精霊。ただし、この世界の精霊とは異なる精霊だ。
この世界で精霊といえば、人間と契約して魔法を使えるようにする代わりに感情の動きを共有し、いずれ魔術師という人間になる存在。
しかし校長先生はそういう種類の精霊ではなく、神の使いのような存在だ。
「ゲス・エスト君。僕は神様から君への贈り物を預かっている。それをいま渡そう」
「これは……」
金色のラメが入った立方体状の黒い木箱だった。
どう見ても封魂の箱と対となる代物。封魂の箱が白地に銀色のラメなので、シリーズというよりは、やはり対になる存在だ。
「これは封体の箱だよ。この箱の説明はしない。どう使うのかは君の脳に直接理解してもらう。額を借りるよ」
校長先生はぴょーんと跳び上がって、俺の額に右の前足をバシッと押し当てた。
校長先生の前足と俺の額の接触部分からオレンジ色の光が放出され、俺の脳内にイメージが流れ込んでくる。
しかしそれは、はっきりとした映像ではなく、文字でも声でもなく、ルーティーンのように顕在意識と潜在意識の境界へ、感覚として流れ込んできた。
「理解したかね? だったら君がやるべきことを、漠然としたイメージとして持っていなさい。思考はヤツに全部読み取られるから、考えてはいけないよ」
「あ、ああ……。分かった」
たしかにこれを使うためには紅い狂気に名前をつけなければならない。
おそらくこれがシャイルを助けるための唯一の方法だ。
シャイルの体から紅い狂気の魂を引き剥がすには封魂の箱を使うしかないが、そのためには紅い狂気を気絶させる必要がある。しかしそんなことは実質的に不可能だ。シャイルの体を傷つけないように戦わなければならないし、たとえ本気で殺しにかかったとしても勝てない相手なのだから。
だったら紅い狂気すら予想外のアプローチで不意を突くしかない。
封魂の箱。これを使うしかシャイルを助ける方法はないのだ。
「分かった。紅い狂気、おまえに名前をつける」
全員がジッと紅い狂気を見据えていたが、その言葉ですべての視線が俺に集まった。どれもこれも目を皿のようにして正気を疑っているようだった。
だが校長先生とのやり取りを聞いていたので、敵に塩を送るだけでなく、ちゃんと意味のあることだと察してはいるらしい。誰も異議を唱えることはしなかった。
「そうよ、つけなさい。私の名前は三文字よ」
「分かっている。ちゃんと考えてきたさ」
名は体を表す。
この世界において、名前は大きな意味を持つ。名前をつけることで実際に技の威力が高くなったりもするのだ。
だから紅い狂気に名前をつける時点で、それが神の世界の存在である狂気の支配者の名前でなかったとしても、紅い狂気は個を獲得して強化される。
ただし、名は体を表すのだ。
弱そうな名前をつければ、強化と差し引きゼロか、あわよくばマイナスまで持っていけるのではないかと考えた。
そして、その名前を何にするか、ずっと考えつづけてきた。
「紅い狂気。おまえの名前は、『カケラ』だ!」
「カケラ……?」
その反応からして狂気の支配者の名前は引き当てずに済んだらしい。
あとはカケラという名前の持つ意味を説明して理解させれば、紅い狂気を弱体化、あるいは少なくとも強化の幅を小さくすることができるはずだ。
「おまえは狂気の支配者に生まれ変わりたいと言っていたな。それがいわばおまえのコンプレックス。本物への羨望。おまえの弱さだ。カケラというのは、本物にはとうてい及ばず一部の力しか持たない欠片のような存在という意味だ」
「欠片……」
紅い狂気はここで最初に見たときの冷たい目をしていた。
今度は笑わない。子供のイタズラにどう叱りつけようかと頭を悩ませる母親みたいに、両手を腰に当ててジッとこちらを見下ろしている。
紅い狂気が怒っている姿なんて初めて見たと思っていたら、そうでもないのか、次に話しはじめたときの口調はいたって冷静だった。
「やってくれたわね。でも欠片だとしても本物の一部と認識されることをむしろ僥倖と捉えることにするわ。それに、この名前なら特性を利用して面白いことができそうよ。欠片というのは本体を構成する複数のうちのひとつ。ほかにも欠片があってしかるべきだものね」
その言葉は紅い狂気が自分の名前をカケラと認めたに等しい。
しかし足かせとなるはずの名前を逆に利用してしまうしたたかさに俺のほうが怯んだ。
紅い狂気は準備体操のような動きをしはじめた。
両腕を上に伸ばしたり、上体を左右に捻ったり、腰を前に折り曲げたりしているが、そのたびに残像のようなものがその位置に残り、最後にカケラが姿勢を正すと、残像たちがブワッと周囲へ押し出された。
「まさか、分身か!?」
カケラは六人になっていた。
それは残像や幻影なんかではなく、しっかりと実体があった。
「私の欠片よ。つまり、カケラのカケラ。長いからカケララとでも名づけましょうか」
おそらく能力はカケラより劣るのだろうが、五人のカケララたちはそれぞれが自立した個であり、カケラとは完全に独立した存在ということになるのだろう。
「おいおいマジか。自分の名前だからってそんなことできんのかよ。反則だろ!」
「ルールのない世界に反則は存在しないわ」
「ルールがあっても守らないくせに」
カケラが不敵な笑みをこぼし、一人のカケララの肩に手を置いた。
「リオン帝国」
カケラがそう言って手を離すと、カケララの姿が一瞬で消えた。
カケラはほかの者にも順に肩に手を置いては離していく。ひと言ずつつぶやきながら。
「ジーヌ共和国、シミアン王国、護神中立国、諸島連合」
五人のカケララたちがすべて消えた。
すごく嫌な予感がする。
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