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第六章 試練編
第217話 唯一の攻略法
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俺の頭にあるのは漠然とした疑問だった。
この世界において、物質や事象には優先度がある。
例えば、気体よりも液体、液体よりも固体のほうが、同じ位置に移動しようとしたときにその位置に到達しやすいことだ。
そこまでは一般的な概念としてイメージできる。
だが、そういった優先度を無視して最優先される存在がある。
それは神器だ。
例えば神器・ムニキス。これはいかなる力を加えようとも破壊することができない。そして、これを使えばどんな魔法のリンクも切ることができる。
それを念頭に置いておくと、天空遺跡や機工巨人も神器と同格なのだと分かる。これらは絶対に破壊することができない。
だが、もしそれらがお互いに干渉した場合はどうだろう。そこには神器間の優先度があるはずだし、同格にしろ絶対の効果を持つもの同士は相性なり何なりが存在するはずだ。
例えば、神器・ムニキスと天空遺跡。
天空遺跡の内部に侵入するとブラックホールが追いかけてくる。ムニキスでそのブラックホールを消滅させることはできないが、ブラックホールもまたムニキスを吸い込むことはできなかった。
例えば神器・ムニキスと機工巨人。
ムニキスは機工巨人の外装に傷一つつけることができないが、目の赤い光は斬ることができる。ただし、赤い光は即座に復活する。
つまり、これら神器級の物質同士が干渉した場合、どのような現象が起こるのかが神によって決められているということだ。
だとしたら、ブラックホールを機工巨人と接触させたらどうなるのだろう。俺はそう考えた。
安易に試してブラックホールと機工巨人が互いに干渉せず、ブラックホールに追われつづけながら機工巨人と戦うことになったら最悪の事態だが、もし、もしも、ブラックホールが機工巨人を吸い込んでくれるとしたら、機工巨人を倒したことになって試練をクリアしたことになる。その暁にはブラックホールも消滅するだろう。
あるいは、ブラックホールは絶対にこの大部屋には入ってこないようになっているかもしれない。
そう、これはわずかな可能性への賭けだ。俺の大嫌いな賭けだ。それを俺とエアの命をかけてやっているのだ。
ただ、ブラックホールと機工巨人は最初からこの天空遺跡内に存在するものだから、機工巨人がいかなる物理攻撃も魔法攻撃も受けつけない以上、神器をもっていなくても機工巨人を倒せるとしたら、ブラックホールを使うしかないではないか。
「これで論理的な裏付けはいちおうなされたかな……」
俺は機工巨人の攻撃をひたすらかわしながら思考していた。
それにしても、第一の試練から難易度が高すぎだ。いまの推察が本当ならブラックホールから逃れながら土人形二体を倒し、機工巨人とも戦わなければならないのだから。
ゴゴゴゴォ――。
さっきまでは遺跡の変形は完全にやんでいたが、エアが遺跡に侵入しなおしたことで遺跡の変形活動が再開したのだ。
そしてさっきのが二度目の遺跡が動く音。部屋の扉が開いた。そこにはまだブラックホールは来ていない。次に音がするとき、エアとブラックホールが部屋に入ってくるのだ。
ただし、ブラックホールは部屋の扉が閉まるのに間に合わないから、ひと工夫が必要になる。
おそらく部屋の扉が閉まるのを防ぐのに使う何かを道中で拾ってこなければならないのだろうが、幸いにも俺には神器・ムニキスがあり、これをつっかえ棒にすることができる。
「さてと」
俺の正念場はここからだ。
これまでは機工巨人からとにかく距離を取ることを優先していたため、機工巨人の動きもそんなに速くはなかったが、ここからは機工巨人を部屋の入り口に誘導しなければならない。
ブラックホールが部屋に入ってくる瞬間に機工巨人と接触させなければ、ブラックホールが部屋に入ってしまってブラックホールから逃げながら機工巨人の相手をしなければならなくなる。
俺は機工巨人を部屋の入り口へと誘導し、攻撃をかわしつづけた。
基本的に右腕と左腕が交互に攻撃してくるが、両腕ともすぐに次の攻撃を繰り出せないときは目から光線を放ってくる。
また、機工巨人の膝より下の位置にいると足でも攻撃してくる。
機工巨人との戦いでいちばん安全なのは、機工巨人の背中側にいることだろう。
しかしその場合には高速回転ラリアットが繰り出される。おそらく機工巨人の攻撃の中で目からの光線の次に攻撃力が高い。背中に張りついたら腕に当たることはないが、高速回転を続けるので目が回って危険だ。
機工巨人の行動パターンはほぼ解析できたが、油断して一撃でももらえばおしまいだ。
俺はできるかぎり目からの光線を出させないよう、膝下に下りたり背中側に回り込んだりしてひたすら時間を稼いだ。
「エスト!」
エアの声が細い通路の中から響いてきた。エアが最後の直線路まで来ているのだ。
ゴゴゴゴォ――。
遺跡の変形する音が響き渡る。扉はまだ動かない。扉が閉まるのは最後だ。
空間把握モードを展開しているので、直接見なくても扉の状態は把握できているが、意識の比重を重くするので機工巨人の攻撃をかわしている俺の判断が遅くなってきた。
「くそ、まだか!」
機工巨人の右ストレートをかわしたところで、部屋の扉が動きだした。
俺は即座に扉に向かう。しかしタイミングが悪い。よりにもよって、このタイミングで目から光線を撃ってきたのだ。
俺はムニキスを構えた。放たれた光線をムニキスで斬れるか分からないが、やるしかない。
ただ、いますぐに扉にムニキスを挟まなければつっかえ棒が間に合わなくなる。
「エスト、すぐ後ろに来てるよ!」
その声と同時にエアが部屋の扉を潜った。
「エア! 光線を防げ!」
俺はムニキスを扉に挟み込んだ。ブラックホールは目の前にあった。
「――ッ!」
エアは赤い光線をワープホールでどこかへ飛ばした。
だが、そのせいで彼女の前進も止められた。
俺はエアの体を腕にひっかけて、下方へすぐさま飛んだ。
「きゃあっ!」
エアの悲鳴は俺がエアを動かしたからではない。俺たちの正面に機工巨人の足が飛び込んできたのだ。
しかし、それは予測済みのこと。ブラックホールが部屋に入る瞬間に機工巨人に接触させなければならなかったから、攻撃を誘導したのだ。
しかし思ったよりも機工巨人の足が速く、俺の肩をかすめてしまった。かすめただけなのに、俺はエアとともに大きくふっとばされた。
背中から壁にぶつかろうという直前、エアが俺を前方に投げ飛ばして勢いを殺し、衝突の衝撃を和らげてくれた。
「エア!」
エアはもろに壁に激突した。天使のミトンはもう使えない。これが致命傷だったら……。
「大丈夫だよ、エスト。いま、ギア十五くらい」
「そうか……。よかった」
大した女だ。エアは痛みに顔を歪めてはいるが、空気で自分を包みなおして俺の方に自力で飛んできている。
機工巨人のほうはというと、俺を蹴り上げようとした足が、扉の隙間から部屋の中に入ってきたブラックホールと接触したところだった。
この結果しだいでこの試練の結果は決まる。
「エスト、あれって……」
「ああ」
ブラックホールが機工巨人を吸い込んでいる。巨大な得物を飲み込む蛇のように、ゆっくりと、しかし着実に、機工巨人を足からグイグイと飲み込んでいく。
「油断はするな。まだこれで終わりか分からない」
「うん」
ブラックホールは機工巨人を完全に吸いきった。
その後、ブラックホールは中からキラキラと白く光る粒子を撒き散らしながらしぼんでいき、そして消滅した。
「……やったな」
「うん」
もう喜ぶ元気もないが、どうやら試練はクリアされたらしい。
入り口とは反対方向の壁に新たな扉が開いた。
いろいろと正規の方法ではなかった気がするが、クリアはクリアだ。
この世界において、物質や事象には優先度がある。
例えば、気体よりも液体、液体よりも固体のほうが、同じ位置に移動しようとしたときにその位置に到達しやすいことだ。
そこまでは一般的な概念としてイメージできる。
だが、そういった優先度を無視して最優先される存在がある。
それは神器だ。
例えば神器・ムニキス。これはいかなる力を加えようとも破壊することができない。そして、これを使えばどんな魔法のリンクも切ることができる。
それを念頭に置いておくと、天空遺跡や機工巨人も神器と同格なのだと分かる。これらは絶対に破壊することができない。
だが、もしそれらがお互いに干渉した場合はどうだろう。そこには神器間の優先度があるはずだし、同格にしろ絶対の効果を持つもの同士は相性なり何なりが存在するはずだ。
例えば、神器・ムニキスと天空遺跡。
天空遺跡の内部に侵入するとブラックホールが追いかけてくる。ムニキスでそのブラックホールを消滅させることはできないが、ブラックホールもまたムニキスを吸い込むことはできなかった。
例えば神器・ムニキスと機工巨人。
ムニキスは機工巨人の外装に傷一つつけることができないが、目の赤い光は斬ることができる。ただし、赤い光は即座に復活する。
つまり、これら神器級の物質同士が干渉した場合、どのような現象が起こるのかが神によって決められているということだ。
だとしたら、ブラックホールを機工巨人と接触させたらどうなるのだろう。俺はそう考えた。
安易に試してブラックホールと機工巨人が互いに干渉せず、ブラックホールに追われつづけながら機工巨人と戦うことになったら最悪の事態だが、もし、もしも、ブラックホールが機工巨人を吸い込んでくれるとしたら、機工巨人を倒したことになって試練をクリアしたことになる。その暁にはブラックホールも消滅するだろう。
あるいは、ブラックホールは絶対にこの大部屋には入ってこないようになっているかもしれない。
そう、これはわずかな可能性への賭けだ。俺の大嫌いな賭けだ。それを俺とエアの命をかけてやっているのだ。
ただ、ブラックホールと機工巨人は最初からこの天空遺跡内に存在するものだから、機工巨人がいかなる物理攻撃も魔法攻撃も受けつけない以上、神器をもっていなくても機工巨人を倒せるとしたら、ブラックホールを使うしかないではないか。
「これで論理的な裏付けはいちおうなされたかな……」
俺は機工巨人の攻撃をひたすらかわしながら思考していた。
それにしても、第一の試練から難易度が高すぎだ。いまの推察が本当ならブラックホールから逃れながら土人形二体を倒し、機工巨人とも戦わなければならないのだから。
ゴゴゴゴォ――。
さっきまでは遺跡の変形は完全にやんでいたが、エアが遺跡に侵入しなおしたことで遺跡の変形活動が再開したのだ。
そしてさっきのが二度目の遺跡が動く音。部屋の扉が開いた。そこにはまだブラックホールは来ていない。次に音がするとき、エアとブラックホールが部屋に入ってくるのだ。
ただし、ブラックホールは部屋の扉が閉まるのに間に合わないから、ひと工夫が必要になる。
おそらく部屋の扉が閉まるのを防ぐのに使う何かを道中で拾ってこなければならないのだろうが、幸いにも俺には神器・ムニキスがあり、これをつっかえ棒にすることができる。
「さてと」
俺の正念場はここからだ。
これまでは機工巨人からとにかく距離を取ることを優先していたため、機工巨人の動きもそんなに速くはなかったが、ここからは機工巨人を部屋の入り口に誘導しなければならない。
ブラックホールが部屋に入ってくる瞬間に機工巨人と接触させなければ、ブラックホールが部屋に入ってしまってブラックホールから逃げながら機工巨人の相手をしなければならなくなる。
俺は機工巨人を部屋の入り口へと誘導し、攻撃をかわしつづけた。
基本的に右腕と左腕が交互に攻撃してくるが、両腕ともすぐに次の攻撃を繰り出せないときは目から光線を放ってくる。
また、機工巨人の膝より下の位置にいると足でも攻撃してくる。
機工巨人との戦いでいちばん安全なのは、機工巨人の背中側にいることだろう。
しかしその場合には高速回転ラリアットが繰り出される。おそらく機工巨人の攻撃の中で目からの光線の次に攻撃力が高い。背中に張りついたら腕に当たることはないが、高速回転を続けるので目が回って危険だ。
機工巨人の行動パターンはほぼ解析できたが、油断して一撃でももらえばおしまいだ。
俺はできるかぎり目からの光線を出させないよう、膝下に下りたり背中側に回り込んだりしてひたすら時間を稼いだ。
「エスト!」
エアの声が細い通路の中から響いてきた。エアが最後の直線路まで来ているのだ。
ゴゴゴゴォ――。
遺跡の変形する音が響き渡る。扉はまだ動かない。扉が閉まるのは最後だ。
空間把握モードを展開しているので、直接見なくても扉の状態は把握できているが、意識の比重を重くするので機工巨人の攻撃をかわしている俺の判断が遅くなってきた。
「くそ、まだか!」
機工巨人の右ストレートをかわしたところで、部屋の扉が動きだした。
俺は即座に扉に向かう。しかしタイミングが悪い。よりにもよって、このタイミングで目から光線を撃ってきたのだ。
俺はムニキスを構えた。放たれた光線をムニキスで斬れるか分からないが、やるしかない。
ただ、いますぐに扉にムニキスを挟まなければつっかえ棒が間に合わなくなる。
「エスト、すぐ後ろに来てるよ!」
その声と同時にエアが部屋の扉を潜った。
「エア! 光線を防げ!」
俺はムニキスを扉に挟み込んだ。ブラックホールは目の前にあった。
「――ッ!」
エアは赤い光線をワープホールでどこかへ飛ばした。
だが、そのせいで彼女の前進も止められた。
俺はエアの体を腕にひっかけて、下方へすぐさま飛んだ。
「きゃあっ!」
エアの悲鳴は俺がエアを動かしたからではない。俺たちの正面に機工巨人の足が飛び込んできたのだ。
しかし、それは予測済みのこと。ブラックホールが部屋に入る瞬間に機工巨人に接触させなければならなかったから、攻撃を誘導したのだ。
しかし思ったよりも機工巨人の足が速く、俺の肩をかすめてしまった。かすめただけなのに、俺はエアとともに大きくふっとばされた。
背中から壁にぶつかろうという直前、エアが俺を前方に投げ飛ばして勢いを殺し、衝突の衝撃を和らげてくれた。
「エア!」
エアはもろに壁に激突した。天使のミトンはもう使えない。これが致命傷だったら……。
「大丈夫だよ、エスト。いま、ギア十五くらい」
「そうか……。よかった」
大した女だ。エアは痛みに顔を歪めてはいるが、空気で自分を包みなおして俺の方に自力で飛んできている。
機工巨人のほうはというと、俺を蹴り上げようとした足が、扉の隙間から部屋の中に入ってきたブラックホールと接触したところだった。
この結果しだいでこの試練の結果は決まる。
「エスト、あれって……」
「ああ」
ブラックホールが機工巨人を吸い込んでいる。巨大な得物を飲み込む蛇のように、ゆっくりと、しかし着実に、機工巨人を足からグイグイと飲み込んでいく。
「油断はするな。まだこれで終わりか分からない」
「うん」
ブラックホールは機工巨人を完全に吸いきった。
その後、ブラックホールは中からキラキラと白く光る粒子を撒き散らしながらしぼんでいき、そして消滅した。
「……やったな」
「うん」
もう喜ぶ元気もないが、どうやら試練はクリアされたらしい。
入り口とは反対方向の壁に新たな扉が開いた。
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