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第三章 共和国編
第115話 残りの二人
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ミドリとシロは片付けた。あとはアカとアオの二人だけ。
ただし、ミドリの魔術はまだ効いている。俺はミドリ以外を何かの標的にすることができないため、アカとアオのことを攻撃することができない。
さて、どうすれば二人を攻撃できるか。
それを考えることは重要だが、いまそれを考えるのは適切ではなかったかもしれない。
思考はエネルギーを消耗する。いまの俺は酸素不足の危機に陥っているのだ。
いまは空間把握モードも解いている。まどろみの中にいるようにはっきりしない意識の中、俺は光の差す方を目指し、空気で体を押し上げていく。
景色の流れが加速する中、パシャン、という音がして、俺は海上に出たことを知った。
ゴーレムがその瞬間を狙っていなかったことは幸いだった。
「出てきましたよ、アカさん」
「生きていたかい。ははっ、フラフラじゃんかー」
酸素を取り入れ、目視で状況を把握。
意識はすぐには明瞭にならなかったが、とにかく執行モードになり柔軟な空気の鎧をまとった。
「アカさん、早くトドメを刺すべきです」
「焦んなよ、アオ。もう一撃くらわせたらノックアウトっしょ。それに次はまともに回避もできねーだろうし」
「アカさん、彼に時間を与えてはいけません。彼に目立った外傷がないところから察するに、彼がフラフラなのは単なる酸素不足。すぐに完全復活してしまいますよ」
「そうなのか? けど、あっちはあたいらのことを攻撃できないっしょ? でも、ま、分かったよ」
アカとアオは宙に浮く土の円盤に乗っている。
ゴーレムを呼び寄せると、アカの赤いマントとバンダナに刺さった二本の羽が強烈な風に煽られる。
ビキニという露出度の高い彼女は寒くないのだろうか。全身の装備が真っ赤なのでむしろ暑そうにも見える。
アオは守護四師で唯一の男でありマントを着用していないが、彼の紺色のチェックのシャツもチェッカーズフラグさながらにはためいている。
彼が風を嫌がって少しうつむくと、眼鏡が陽の光をキラリと反射した。
二人の考え方がまるで正反対なおかげで、俺はわずかな時間だが休息することができた。意識ははっきりしたし、思考も冴えてきた。
「おーい、ゲス・エストー。いまからおまえを殺すよー。だけど、十秒だけ待ってやる。その間にできるかぎり遠くへ逃げるこったな」
「アカさん、また悪い癖が出ていますね。彼は決して侮っていい相手ではありませんよ」
そう、そのとおりだ、アオ。
だが、侮らなければ俺に勝てると思っているのなら、おまえも甘い。最大限の警戒、最大限の力で俺に挑んだとしても、おまえたちは俺には勝てない。
「へえ。十秒もくれるのか。それはありがたいね」
やはり彼らは俺を舐めている、と考えるのは俺の油断でしかない。
俺はいかなる敵が相手であろうと、下に見ることはあっても、全霊で警戒し、全力で戦う。
アカはなぜ俺に十秒も与えるのか。
十秒もあれば俺は彼らの視界から完全に退避することができるが、彼らはそうなるリスクを予測できていない。
だが、それが俺に十秒も与えた理由ではない。
おそらく、十秒は俺へのプレゼントではない。彼らが欲しい猶予なのだ。
時間稼ぎ。逃げるという選択肢を与えることで、俺の思考を彼らへの攻撃から逸らさせるつもりだ。
「だろ? ありがたく逃げ惑え」
二秒くらい経った。ありがたいことに、まだ八秒もある。
十秒待たずの不意打ちを警戒しながら、俺は策を労する。
通常、空間把握モードは見えない場所を感知するためのモードだ。だが、俺はあえてこの場所に対しそれを使った。
そして、知る。
いま目の前にある巨大ゴーレムはハリボテだ。俺から見える前面の薄皮一枚を残し、その裏で無数の球状の土塊を造形し浮遊させている。
なるほど、土塊の巨大散弾を一斉射出し、ゴーレムの薄皮を突き破って俺に不意打ちの攻撃をお見舞いするつもりなのだ。
俺はハリボテゴーレムの裏の土塊を空気で覆い、動かないようにガッチリ固定した。人型でないものに対してはそれが可能なのだ。
アオの魔法はおそらく動く物のスピードを変える類の概念種だろう。だからいままでゴーレムは少し動いてからでなければ超加速しなかった。まったく動かない物は加速させようがない。
さて、これで敵の攻撃は封じた。
土は地上にいくらでもあるが、準備していた攻撃を切り捨てる判断を即座におこなえるほどアカは利口ではない。
まだあと五秒ある。さあ、反撃開始だ!
アカとアオが立つ場所は地上から百メートルくらいの高さに浮いている土の円盤の上。
その場所は風が強くアカのマントとアオの髪が絶えずはためいている。
一瞬、その向きが変わった。
「いけない! アカさん、早く退避を!」
「え? 何?」
アオはアカの足場操作を待ちきれずに飛び降りた。
アカは突如として姿を消したアオを探し、キョロキョロと周囲を見渡す。遥か下方へと落下していくアオのことは目に映らない。
アオは俺が空気を操作したことによって、風の流れに変化が生じたことを瞬時に察したのだ。
だからその場所に留まることを危険と考え、飛び降りた。彼が着地の手段を持っているのであれば、その選択は正解だ。
俺は魔法を継続する。
アカの体が衝撃を受け、土円盤の足場から足が離れる。
そのまま落下するかに思えたが、土円盤は即座にアカの下へと移動して彼女を拾った。
「な、馬鹿な! なぜ攻撃できる!?」
「動くなよ。まだ十秒経ってないぜ」
あと二秒。
彼女が自分からは攻撃しないと宣言した猶予だ。
もちろん、彼女がなりふり構わずそれを破ったところで問題はない。
「ま、待て!」
「俺が動くのを十秒待てばいいのか?」
「ち、ちがっ、待ってくれ! 攻撃を待ってくれ!」
驚嘆と焦燥が彼女を挟み、彼女はうっかり土への魔法のリンクを切ってしまった。
ハリボテのゴーレムは崩れ去り、土が地上へと降り注いだ。
その裏に浮遊している土球は俺が空気で固めているから落ちないが、空気による固定を解除したらそれらも崩れ落ちた。
「ふん。攻撃してないぜ。攻撃はできないからな。俺は一人で遊んでいるだけだ。なんにせよ、俺はおまえと違って一秒たりとも待つつもりはない。時間は情報と同じく目に見えないのに、とっても貴重なもんだからな」
俺が何をしているかというと、空中に空気を固めるようにして文字を描いているのだ。ただそれだけのこと。
見えざる筆先に触れれば吹き飛ばされる。
その筆跡部分の空気をカッチリと固定するので文字として残る。その文字はいまは俺にしか見えない。
それは書道と呼ぶには三次元的すぎて当てはまらないだろうが、芸術的創作活動には違いない。
そう、俺は誰かを攻撃などしていない。一人で芸術を嗜んでいるだけだ。
「くそっ、やめ、やめろっ、うわぁあああああっ!」
ただ、でっかいキャンバスの中にアカという異物があるだけのこと。
邪魔なものは跳ね飛ばして俺は空気という絵の具を走らせつづける。
アカは慌てて地上の土を持ち上げる。形はなさず、とにかく操作のしやすい自分の高さまで上げる。しかし、所々で土の上昇が妨げられる。
それは俺が空気を固めている部分にぶつかったからだ。おかげで俺の書いた文字が薄っすらと、誰にでも見えるように浮き上がった。
「できた。タイトルは、決着!」
決と着の文字は最後に衝突して爆散した。
空気の濃度差によって生まれた気流に乗った赤い雫が美しく霧散した。
アカは決と着の文字が衝突する際にその間にいた。運悪く挟まれたのだ。
そう、アカは運が悪かった。
俺はアカを狙うことはできなかったから、そうなればいいな、程度の気持ちで空気を操作して遊んだだけのこと。
こうしてアカは撃破されたのだった。
ただし、ミドリの魔術はまだ効いている。俺はミドリ以外を何かの標的にすることができないため、アカとアオのことを攻撃することができない。
さて、どうすれば二人を攻撃できるか。
それを考えることは重要だが、いまそれを考えるのは適切ではなかったかもしれない。
思考はエネルギーを消耗する。いまの俺は酸素不足の危機に陥っているのだ。
いまは空間把握モードも解いている。まどろみの中にいるようにはっきりしない意識の中、俺は光の差す方を目指し、空気で体を押し上げていく。
景色の流れが加速する中、パシャン、という音がして、俺は海上に出たことを知った。
ゴーレムがその瞬間を狙っていなかったことは幸いだった。
「出てきましたよ、アカさん」
「生きていたかい。ははっ、フラフラじゃんかー」
酸素を取り入れ、目視で状況を把握。
意識はすぐには明瞭にならなかったが、とにかく執行モードになり柔軟な空気の鎧をまとった。
「アカさん、早くトドメを刺すべきです」
「焦んなよ、アオ。もう一撃くらわせたらノックアウトっしょ。それに次はまともに回避もできねーだろうし」
「アカさん、彼に時間を与えてはいけません。彼に目立った外傷がないところから察するに、彼がフラフラなのは単なる酸素不足。すぐに完全復活してしまいますよ」
「そうなのか? けど、あっちはあたいらのことを攻撃できないっしょ? でも、ま、分かったよ」
アカとアオは宙に浮く土の円盤に乗っている。
ゴーレムを呼び寄せると、アカの赤いマントとバンダナに刺さった二本の羽が強烈な風に煽られる。
ビキニという露出度の高い彼女は寒くないのだろうか。全身の装備が真っ赤なのでむしろ暑そうにも見える。
アオは守護四師で唯一の男でありマントを着用していないが、彼の紺色のチェックのシャツもチェッカーズフラグさながらにはためいている。
彼が風を嫌がって少しうつむくと、眼鏡が陽の光をキラリと反射した。
二人の考え方がまるで正反対なおかげで、俺はわずかな時間だが休息することができた。意識ははっきりしたし、思考も冴えてきた。
「おーい、ゲス・エストー。いまからおまえを殺すよー。だけど、十秒だけ待ってやる。その間にできるかぎり遠くへ逃げるこったな」
「アカさん、また悪い癖が出ていますね。彼は決して侮っていい相手ではありませんよ」
そう、そのとおりだ、アオ。
だが、侮らなければ俺に勝てると思っているのなら、おまえも甘い。最大限の警戒、最大限の力で俺に挑んだとしても、おまえたちは俺には勝てない。
「へえ。十秒もくれるのか。それはありがたいね」
やはり彼らは俺を舐めている、と考えるのは俺の油断でしかない。
俺はいかなる敵が相手であろうと、下に見ることはあっても、全霊で警戒し、全力で戦う。
アカはなぜ俺に十秒も与えるのか。
十秒もあれば俺は彼らの視界から完全に退避することができるが、彼らはそうなるリスクを予測できていない。
だが、それが俺に十秒も与えた理由ではない。
おそらく、十秒は俺へのプレゼントではない。彼らが欲しい猶予なのだ。
時間稼ぎ。逃げるという選択肢を与えることで、俺の思考を彼らへの攻撃から逸らさせるつもりだ。
「だろ? ありがたく逃げ惑え」
二秒くらい経った。ありがたいことに、まだ八秒もある。
十秒待たずの不意打ちを警戒しながら、俺は策を労する。
通常、空間把握モードは見えない場所を感知するためのモードだ。だが、俺はあえてこの場所に対しそれを使った。
そして、知る。
いま目の前にある巨大ゴーレムはハリボテだ。俺から見える前面の薄皮一枚を残し、その裏で無数の球状の土塊を造形し浮遊させている。
なるほど、土塊の巨大散弾を一斉射出し、ゴーレムの薄皮を突き破って俺に不意打ちの攻撃をお見舞いするつもりなのだ。
俺はハリボテゴーレムの裏の土塊を空気で覆い、動かないようにガッチリ固定した。人型でないものに対してはそれが可能なのだ。
アオの魔法はおそらく動く物のスピードを変える類の概念種だろう。だからいままでゴーレムは少し動いてからでなければ超加速しなかった。まったく動かない物は加速させようがない。
さて、これで敵の攻撃は封じた。
土は地上にいくらでもあるが、準備していた攻撃を切り捨てる判断を即座におこなえるほどアカは利口ではない。
まだあと五秒ある。さあ、反撃開始だ!
アカとアオが立つ場所は地上から百メートルくらいの高さに浮いている土の円盤の上。
その場所は風が強くアカのマントとアオの髪が絶えずはためいている。
一瞬、その向きが変わった。
「いけない! アカさん、早く退避を!」
「え? 何?」
アオはアカの足場操作を待ちきれずに飛び降りた。
アカは突如として姿を消したアオを探し、キョロキョロと周囲を見渡す。遥か下方へと落下していくアオのことは目に映らない。
アオは俺が空気を操作したことによって、風の流れに変化が生じたことを瞬時に察したのだ。
だからその場所に留まることを危険と考え、飛び降りた。彼が着地の手段を持っているのであれば、その選択は正解だ。
俺は魔法を継続する。
アカの体が衝撃を受け、土円盤の足場から足が離れる。
そのまま落下するかに思えたが、土円盤は即座にアカの下へと移動して彼女を拾った。
「な、馬鹿な! なぜ攻撃できる!?」
「動くなよ。まだ十秒経ってないぜ」
あと二秒。
彼女が自分からは攻撃しないと宣言した猶予だ。
もちろん、彼女がなりふり構わずそれを破ったところで問題はない。
「ま、待て!」
「俺が動くのを十秒待てばいいのか?」
「ち、ちがっ、待ってくれ! 攻撃を待ってくれ!」
驚嘆と焦燥が彼女を挟み、彼女はうっかり土への魔法のリンクを切ってしまった。
ハリボテのゴーレムは崩れ去り、土が地上へと降り注いだ。
その裏に浮遊している土球は俺が空気で固めているから落ちないが、空気による固定を解除したらそれらも崩れ落ちた。
「ふん。攻撃してないぜ。攻撃はできないからな。俺は一人で遊んでいるだけだ。なんにせよ、俺はおまえと違って一秒たりとも待つつもりはない。時間は情報と同じく目に見えないのに、とっても貴重なもんだからな」
俺が何をしているかというと、空中に空気を固めるようにして文字を描いているのだ。ただそれだけのこと。
見えざる筆先に触れれば吹き飛ばされる。
その筆跡部分の空気をカッチリと固定するので文字として残る。その文字はいまは俺にしか見えない。
それは書道と呼ぶには三次元的すぎて当てはまらないだろうが、芸術的創作活動には違いない。
そう、俺は誰かを攻撃などしていない。一人で芸術を嗜んでいるだけだ。
「くそっ、やめ、やめろっ、うわぁあああああっ!」
ただ、でっかいキャンバスの中にアカという異物があるだけのこと。
邪魔なものは跳ね飛ばして俺は空気という絵の具を走らせつづける。
アカは慌てて地上の土を持ち上げる。形はなさず、とにかく操作のしやすい自分の高さまで上げる。しかし、所々で土の上昇が妨げられる。
それは俺が空気を固めている部分にぶつかったからだ。おかげで俺の書いた文字が薄っすらと、誰にでも見えるように浮き上がった。
「できた。タイトルは、決着!」
決と着の文字は最後に衝突して爆散した。
空気の濃度差によって生まれた気流に乗った赤い雫が美しく霧散した。
アカは決と着の文字が衝突する際にその間にいた。運悪く挟まれたのだ。
そう、アカは運が悪かった。
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