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VR

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寛をカプセルに入れると麻里は嬉しそうにタッチパネルを操作していく。

「寛さんには浮気をされた女の子の気持ちを知ってもらわないとね?」
 るんるん。
 鼻歌混じりの麻里。

 もうお気づきであろう。寛は転生したわけではなかった。

 アイ=ユニバースはVR世界とその他のエキストラを管理するAIプログラム。
 そしてマリスは今日から長期休暇をこのためにとった麻里であった。

「ふふ、私はこの際研究のため男性体験させてもらいまーす」
 可愛い男の子になって、寛さんをメロメロにしてやるんだから!

 この際だからAIが操るエキストラと絡んでもいいかなぁ?なんてっ。
 ちょっとエッチかな。でも現実の人間相手じゃないから許してね?

 と麻里は考える。

 舞台設定はファンタジー。魔王に滅ぼされそうな世界。

「女の子を怒らせると怖いんだぞ?」

 麻里は端末を操作して、次々と寛に体験させる「プログラム」を選択していく。

1、浮気された女性の気持ちを理解させる。
2、処女を失うときの女心の理解。
3、母性の目覚め

 とか書いてあるアイコンを次々とドラッグし、フォルダーに放り込み、実行というボタンを押す。

「プログラム開始します。女神人格起動……。対象は完全にVRを現実と錯誤。成功。対象の目覚め……。準備完了。ペアとなる男性もカプセルにお入りください」

と音声で案内が流れる。

さて、私はこれからマリス王子になって、女の子になった寛さんと愛しあわないとね?

「寛さん、離婚はしないけど。おイタしたんだから、たっぷりお仕置きしてあげるからね?」

1ヶ月かけて女の子の気持ちがちゃんと理解できたら、寛さんはますます私の理想の彼になってくれるだろう。

もし、彼が反省しなかったら?

そんなのはありえない。きっと自分の犯した過ちを自分で許せなくなるはず。

プログラムを受けた男性はみんな女性の体の影響を受けて、女の子の気持ちに徐々になっていく。

「何が名医だ!」と寛は寝言を言った。

その様子をみて麻里は微笑む。
そういえば初夜はまだだ。

「寛さんの初めては全部男の私が奪ってあげるからね?」麻里は優しく寛にキスをする。

麻里は寛さんの処女も童貞も全部欲しいです。

だから、これが終わったら新婚旅行に行こうね?と心で呟き、麻里も隣のカプセルに入る。そして目を閉じた。

新婚旅行では童貞を奪ってあげるからね、寛さん……。
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