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関所まえの作戦会議
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私たちは宿から宿へ馬車で移動し3ヵ月ぐらいたち、ついに商業都市国家連邦との国境を護る関所前まで来ていた。
「へへー、ばれちゃったかー」
王女アルジェは
マリーが問い詰めるとあっさり自分が本物の王女であることを白状した。
「あ、連れて帰るとか言わないでね?」
「ええ、そんなことしませんよ……。王女誘拐で縛り首が相場でしょうから……」
とマリーは王女アルジェに協力しつづけるつもりであるということを意思表示した。
「わたしたちがお金にこまると、なぜかどこからか金貨がでてくる……。そんなラッキーが続いて変に思わないほうが不思議です。あれはアルジェあなたですね」
「うん、みんなのポケットに金貨入れたのは私だよ?」
「あと金貨はどのぐらいあるのです?いくらなんでも無尽蔵ではないでしょう……」
「一生暮らせるぐらいはあるかな、まだまだかさばらない宝石類があるし」
これはありがたい話なのか?王女誘拐という罪をかぶったが、私たちはお金には困らずにすむらしい。
「具体的にいくらあるのです……。一生なんて曖昧な言葉ではなく」
「まだ十分の一もつかっていないよ?」
「でも十分の一近くは使ったってことですよね……。アルジェ王女様、一生は……持たないとおもいます」
そのときだ。ひさびさに懐かしい声が聞こえた。
「エルさん……。私を鞄から出していただけないでしょうか?」
賢者の石……、闇の女賢者サファリアの声だ。
「だ、だれ?鞄の中??」
王女アルジェはびっくりしている。
私は鞄から賢者の石を出す。
テーブルの上に置く。
「ずっと眠ってパワーを貯めていました……。光の束縛の魔力がかなり弱まっている、これなら石化の呪いを自力で解くことができるかもしれない……試してみます」
と賢者の石が7色の光りを放ちはじめた。
ま、まぶしい……。目を開けていられない。
目をつぶる。
まぶた越しにすさまじい光をしばらく感じる。
それが終わり、私が目を開けると。テーブルの上のは女の子がたっていた。
闇夜のように漆黒の髪の毛は美しく肩までたれさがり、髪の毛には星をかたどった飾りを付けている。
青緑色のくりっとした瞳はキョロキョロあたりを見渡しと好奇心旺盛な様子だった。
おそらく500年前のものなのだろう……ずいぶん古風な服を着ている。
質素なドレスといった感じの服だ。
腰には銀色の錫杖がくくりつけられていて、おそらく魔法を使うのだろうということがわかった。
「はじめまして、人間の女の子に戻れました!」
みんなちょっとキョトンとしているが、しばらくして
「おめでとう」
「よかったね」
などと祝ってあげた。
「王女アルジェさん、あなたのおかげです……」
「どういうこと?」
「どういうわけかあなたの周りでは光の束縛の魔法が弱いようです……。距離もかなり王都からあるのと同時にあなたのそばにいることで、かろうじてこの姿でいられるようです。」
マリーは考え込み
「王族のみがもち何らかの魔法的なちからなのかもね……」
と言った。
「ほら、私を連れてきて良かったでしょ?」
ここぞとばかりに王女アルジェは威張った。
「それはそうと、なんで養女だとか人質だとか嘘ついたのさ?」
とジョフィア。
「面白いから。いやーそれにまともにお願いしてもダメでしょ?ファーファちゃんと気が合ってね。王宮から逃げたいっていったら、いい作戦があるよって」
「楽しかったよねー!アルジェ」
「本当ありがとうね、ファーファ」
「それはそうと関所をどう抜ける?変装でもするしかないのかなぁ」
「みなさんに一時的に石になっていただく……。というのはいかがでしょうか?」
と突拍子もないことを闇の賢者サファリアは言った。
「王女さま、あなたは居て貰わないと私が困るので、王女様と私は人間のままで居る必要がありますけど……」
「い、石にされるの?」
なんか、できれば避けたい経験かも。それは……。
「僕はイヤだよ……石にされるなんて!」
とジョフィアは言った。
「でも、そのぐらいしか方法なさそうではありますね。問題は王女アルジェ……あなたが目立ち過ぎることです」
王女アルジェは今は平民の服を着ているので、人相以外でバレル心配はないが、有名人なのでそれだけで十分危険すぎる。
「王女アルジェさんには変装して頂きましょう」
と闇の賢者サファリアは何でも無いことのように言った。
「ん?何に?」
「王女のそっくりさんに、です」
「芸人が良くやる大道芸ですよ……。幸い王女様はしゃべることが王女っぽくないですから……」
「何よ!失礼ね……。って嘘だよ、いいね、やろう、大道芸」
「私は楽器を演奏できます、音楽合わせて滑稽な踊り……、踊れますか?できるだけ王族らしからぬ」
「まかせとけって!」
王女アルジェはノリノリであった。
「仕方ないんじゃないの、他にいい案もなさそうだし、私は石になってもいいよ」
とマリー。
「わかったよ……仕方ないか……」
とジョフィアもなっとくした。
ファーファは
「石になっても私を愛してくれますか……。王子様の口づけで人間に戻ります!とか……。うん!いけるかも」
とかブツブツ言っている。
ようするに 気にしてないし、いいってことだろう。
私たちはこうして闇の聖女サファリアに納得ずくで石にされた。
石にされると感覚が薄れる。まるで眠っているかのようだ。
しばらくすると、私は意識を失った。
「へへー、ばれちゃったかー」
王女アルジェは
マリーが問い詰めるとあっさり自分が本物の王女であることを白状した。
「あ、連れて帰るとか言わないでね?」
「ええ、そんなことしませんよ……。王女誘拐で縛り首が相場でしょうから……」
とマリーは王女アルジェに協力しつづけるつもりであるということを意思表示した。
「わたしたちがお金にこまると、なぜかどこからか金貨がでてくる……。そんなラッキーが続いて変に思わないほうが不思議です。あれはアルジェあなたですね」
「うん、みんなのポケットに金貨入れたのは私だよ?」
「あと金貨はどのぐらいあるのです?いくらなんでも無尽蔵ではないでしょう……」
「一生暮らせるぐらいはあるかな、まだまだかさばらない宝石類があるし」
これはありがたい話なのか?王女誘拐という罪をかぶったが、私たちはお金には困らずにすむらしい。
「具体的にいくらあるのです……。一生なんて曖昧な言葉ではなく」
「まだ十分の一もつかっていないよ?」
「でも十分の一近くは使ったってことですよね……。アルジェ王女様、一生は……持たないとおもいます」
そのときだ。ひさびさに懐かしい声が聞こえた。
「エルさん……。私を鞄から出していただけないでしょうか?」
賢者の石……、闇の女賢者サファリアの声だ。
「だ、だれ?鞄の中??」
王女アルジェはびっくりしている。
私は鞄から賢者の石を出す。
テーブルの上に置く。
「ずっと眠ってパワーを貯めていました……。光の束縛の魔力がかなり弱まっている、これなら石化の呪いを自力で解くことができるかもしれない……試してみます」
と賢者の石が7色の光りを放ちはじめた。
ま、まぶしい……。目を開けていられない。
目をつぶる。
まぶた越しにすさまじい光をしばらく感じる。
それが終わり、私が目を開けると。テーブルの上のは女の子がたっていた。
闇夜のように漆黒の髪の毛は美しく肩までたれさがり、髪の毛には星をかたどった飾りを付けている。
青緑色のくりっとした瞳はキョロキョロあたりを見渡しと好奇心旺盛な様子だった。
おそらく500年前のものなのだろう……ずいぶん古風な服を着ている。
質素なドレスといった感じの服だ。
腰には銀色の錫杖がくくりつけられていて、おそらく魔法を使うのだろうということがわかった。
「はじめまして、人間の女の子に戻れました!」
みんなちょっとキョトンとしているが、しばらくして
「おめでとう」
「よかったね」
などと祝ってあげた。
「王女アルジェさん、あなたのおかげです……」
「どういうこと?」
「どういうわけかあなたの周りでは光の束縛の魔法が弱いようです……。距離もかなり王都からあるのと同時にあなたのそばにいることで、かろうじてこの姿でいられるようです。」
マリーは考え込み
「王族のみがもち何らかの魔法的なちからなのかもね……」
と言った。
「ほら、私を連れてきて良かったでしょ?」
ここぞとばかりに王女アルジェは威張った。
「それはそうと、なんで養女だとか人質だとか嘘ついたのさ?」
とジョフィア。
「面白いから。いやーそれにまともにお願いしてもダメでしょ?ファーファちゃんと気が合ってね。王宮から逃げたいっていったら、いい作戦があるよって」
「楽しかったよねー!アルジェ」
「本当ありがとうね、ファーファ」
「それはそうと関所をどう抜ける?変装でもするしかないのかなぁ」
「みなさんに一時的に石になっていただく……。というのはいかがでしょうか?」
と突拍子もないことを闇の賢者サファリアは言った。
「王女さま、あなたは居て貰わないと私が困るので、王女様と私は人間のままで居る必要がありますけど……」
「い、石にされるの?」
なんか、できれば避けたい経験かも。それは……。
「僕はイヤだよ……石にされるなんて!」
とジョフィアは言った。
「でも、そのぐらいしか方法なさそうではありますね。問題は王女アルジェ……あなたが目立ち過ぎることです」
王女アルジェは今は平民の服を着ているので、人相以外でバレル心配はないが、有名人なのでそれだけで十分危険すぎる。
「王女アルジェさんには変装して頂きましょう」
と闇の賢者サファリアは何でも無いことのように言った。
「ん?何に?」
「王女のそっくりさんに、です」
「芸人が良くやる大道芸ですよ……。幸い王女様はしゃべることが王女っぽくないですから……」
「何よ!失礼ね……。って嘘だよ、いいね、やろう、大道芸」
「私は楽器を演奏できます、音楽合わせて滑稽な踊り……、踊れますか?できるだけ王族らしからぬ」
「まかせとけって!」
王女アルジェはノリノリであった。
「仕方ないんじゃないの、他にいい案もなさそうだし、私は石になってもいいよ」
とマリー。
「わかったよ……仕方ないか……」
とジョフィアもなっとくした。
ファーファは
「石になっても私を愛してくれますか……。王子様の口づけで人間に戻ります!とか……。うん!いけるかも」
とかブツブツ言っている。
ようするに 気にしてないし、いいってことだろう。
私たちはこうして闇の聖女サファリアに納得ずくで石にされた。
石にされると感覚が薄れる。まるで眠っているかのようだ。
しばらくすると、私は意識を失った。
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