5 / 13
約束はゆめの中で
しおりを挟む
いろいろ、ありすぎた一日だった。
マリーの部屋は三人で寝るには狭かったが、そんなことも気にならず、私はすぐ眠りについてしまった。
すぐ朝が来る、まどろんでいる私に聞こえたのは、ジョフィアの寝言だった。
「エルさん……。どうですコレが僕の打った剣……なんです……くぅ」
そっと目を覚ます。マリーはまだ寝ている。
「へへへ、これで僕も……」
ジョフィアは幸せそうな寝顔をしている。
そうだ、朝食の用意ぐらいはしないとマリーにわるいだろう。世話になりすぎている。
ふたりが眠りにふけっている間、わたしは、静かに簡単な食事を用意した。
「あ……よくねたなぁ……。なんか気分がいいや」
とジョフィア。
マリーはまだ寝ている。
「マリーさん……寝相悪いな……」
と小声でジョフィアは小声でぼやいた。
「あっ、エルさん、朝食用意してくださったんですね!ありがとうございます」
というなりテーブルにつくジョフィア少年。
「ちょっとマリーは待たないの?ま、成長期の少年にオアズケはつらいか……」
「え、エルさんが待てとおっしゃるなら!」
「いいよ、食べなよ……」
その時、マリーが起き上がった。
「おはよ。あ、食事できてる、ありがとうね。エル」
マリーは寝起きが非常に良いタイプのようだ。ピシッとしていた。
「じゃ、さっさと食べて王立図書館行こっかね」
僕たち三人は朝食をかたずけると、王立図書館へと向かった。
王立図書館は聖職者の住む寄宿舎のすぐ近くに隣接している。
ありとあらゆる王国の魔術師、聖職者、技術者がここで日々知識を研鑽している場だ。
我らの頼もしい魔術師ファーファちゃんも、朝からきっと……本を読んでいるに違いない。
王立図書館を静かに歩き探る、だいたい、いつも彼女は見晴らしの良い窓辺の席にいる。
ほら、居た。
あれ、なんか見知らぬ女性も連れてきている。
その女性は計算高くなんとなく冷徹そうな目をしている。夢見がちなファーファとは逆のタイプだ。
それにしても、ただの女官にしては華美な服装をしている。
「あ、おっはよー。エルちゃん、珍しいね?マリーとジョフィアはよく会うけど」
「ファーファはこの席好きだよね」
「うん、見晴らしいいから……、今ねぇ、私の詩集を見て貰っていたの。へへ」
冷徹そうな女性が口を挟む
「天空にかける天秤は男女のシーソーゲーム、という詩についてです」
「そ、そうなんだ。素敵な詩だね」
と私は腫れ物にさわるようにそっと言う。ファーファは創った詩に何かいうと長いのだ……。
「ファーファ殿、そのぉ、天秤は釣り合いを取るためのものですが、男女の関係に釣り合いが必要だとお考えになられているのでしょうか?」
と理詰めでその見知らぬ女性はズカズカという。彼女はまるでお姫様のようなドレスを着ていた。
服装からは女性を感じるが、色気のかけらも感じさせない素の彼女を恋人にしたい男性はいるのだろうか……。
いかに朴念仁の私でも、ここまでではないと信じたい。
「アルジェちゃん、ってば、しーそーゲームは楽しいよ!もう、もっと詩的に空想しようよぅ」
とファーファは言った。
「つまりファーファ殿は、男女の付き合いは楽しくて、それは世界の均衡を保つためのものと……。なるほど。
深いですね。そのぐらいの楽しみがないと世の中やっていけない、ですよね?このアルジェ感服いたしました」
アルジェ、アルジェ……。なんか聞いたことがある名前……。
あ……ひょっとして王女様じゃ、本物のお姫様だ。それにしてはファーファと妙な雰囲気なんだよな。
ファーファがいつになく楽しそうなのが気になる……。
「ええと、王女さま?」
「あ、はい。なんでしょう」
「いえ、アルジェ王女殿下失礼致しました」
「あなたは?お名前をって、あ……エルさんですね?」
宿命の恋のライバルが出会ってしまった感。
わたしは色々いいたいことがあったが、どう考えてもこの王女が色気でランドルを悩殺したとは思えないのだった。
「あ、警戒しないで……。わたし王女といっても養女で……。立場は弱いのですよっ。かしこまる必要など全くありません」
とアルジェ王女は微笑んだ。こういう顔もできるんだ……この人。クルクル表情が変わる不思議な女性。
「ファーファ殿の詩は私には考えさせられることの連続で、ついつい真剣になりすぎました……」
そうか男女関係に苦労なさっている……のかな?
その間マリーはファーファに詩集をみせられては、意見を求められていた。
マリーは慣れた感じで感想をすらすらいう。さすが、達観していらしゃる。
と、ファーファが飽きたのか話かけてきた。
「ね、私と王女さまは同郷で幼なじみなんだよ?っていってもだいぶ会ってなかったけど。ねーっアルジェ?」
「はい! 私ははずかしながら、元々この王国の者ではないのですよぉ」
と王女、さっき養女っていってたもんな。
「でね、一緒に故郷に帰りたいね……って盛り上がっていたんだよね」
「ええそうですとも!……ファーファどの、声が大きいです……」
王女アルジェはファーファのなにひとつやましいことはないという堂々としたそぶりにおびえているようだ。
けどなんか引っかかるんだよなぁ。うーん。
その様子を見ていたマリーは、
「アルジェさん、ここではなんなので、その……」
小声で続ける。
「もっと、静かなところで話しましょう……」
ファーファはお気に入りの場で話せないことに不満があるのか、ちょっと渋ったが、
「ん、え?お茶おごってくれるの?やったね!アルジェ!」
「はい、良かったです!」
とあっさりカフェでおごるの約束に陥落した。
そうして私たちは下町のカフェへと歩いて向かうことにした。
下町は貴族や、やんごとない人たちはまず来ないから、これからする話をするには絶好なのだ。
アルジェ王女が養女ということで、勘づいた。ようするにテイの良い人質なのだ……。
当然、故郷に帰るなんてことは許されるわけがない。
ファーファは気づいていないが命がけの逃避行……になるのだ。
どうせ王都から逃げるのだ。王女アルジェも助けてあげよう……。と私は思った。
女の直感。彼女は恋敵ではない。
けど、なにか……。なにか大きな勘違いをしているような気もする。
それが何なのか、王都をでてしばらくした頃私は知り、驚愕することになる。
マリーの部屋は三人で寝るには狭かったが、そんなことも気にならず、私はすぐ眠りについてしまった。
すぐ朝が来る、まどろんでいる私に聞こえたのは、ジョフィアの寝言だった。
「エルさん……。どうですコレが僕の打った剣……なんです……くぅ」
そっと目を覚ます。マリーはまだ寝ている。
「へへへ、これで僕も……」
ジョフィアは幸せそうな寝顔をしている。
そうだ、朝食の用意ぐらいはしないとマリーにわるいだろう。世話になりすぎている。
ふたりが眠りにふけっている間、わたしは、静かに簡単な食事を用意した。
「あ……よくねたなぁ……。なんか気分がいいや」
とジョフィア。
マリーはまだ寝ている。
「マリーさん……寝相悪いな……」
と小声でジョフィアは小声でぼやいた。
「あっ、エルさん、朝食用意してくださったんですね!ありがとうございます」
というなりテーブルにつくジョフィア少年。
「ちょっとマリーは待たないの?ま、成長期の少年にオアズケはつらいか……」
「え、エルさんが待てとおっしゃるなら!」
「いいよ、食べなよ……」
その時、マリーが起き上がった。
「おはよ。あ、食事できてる、ありがとうね。エル」
マリーは寝起きが非常に良いタイプのようだ。ピシッとしていた。
「じゃ、さっさと食べて王立図書館行こっかね」
僕たち三人は朝食をかたずけると、王立図書館へと向かった。
王立図書館は聖職者の住む寄宿舎のすぐ近くに隣接している。
ありとあらゆる王国の魔術師、聖職者、技術者がここで日々知識を研鑽している場だ。
我らの頼もしい魔術師ファーファちゃんも、朝からきっと……本を読んでいるに違いない。
王立図書館を静かに歩き探る、だいたい、いつも彼女は見晴らしの良い窓辺の席にいる。
ほら、居た。
あれ、なんか見知らぬ女性も連れてきている。
その女性は計算高くなんとなく冷徹そうな目をしている。夢見がちなファーファとは逆のタイプだ。
それにしても、ただの女官にしては華美な服装をしている。
「あ、おっはよー。エルちゃん、珍しいね?マリーとジョフィアはよく会うけど」
「ファーファはこの席好きだよね」
「うん、見晴らしいいから……、今ねぇ、私の詩集を見て貰っていたの。へへ」
冷徹そうな女性が口を挟む
「天空にかける天秤は男女のシーソーゲーム、という詩についてです」
「そ、そうなんだ。素敵な詩だね」
と私は腫れ物にさわるようにそっと言う。ファーファは創った詩に何かいうと長いのだ……。
「ファーファ殿、そのぉ、天秤は釣り合いを取るためのものですが、男女の関係に釣り合いが必要だとお考えになられているのでしょうか?」
と理詰めでその見知らぬ女性はズカズカという。彼女はまるでお姫様のようなドレスを着ていた。
服装からは女性を感じるが、色気のかけらも感じさせない素の彼女を恋人にしたい男性はいるのだろうか……。
いかに朴念仁の私でも、ここまでではないと信じたい。
「アルジェちゃん、ってば、しーそーゲームは楽しいよ!もう、もっと詩的に空想しようよぅ」
とファーファは言った。
「つまりファーファ殿は、男女の付き合いは楽しくて、それは世界の均衡を保つためのものと……。なるほど。
深いですね。そのぐらいの楽しみがないと世の中やっていけない、ですよね?このアルジェ感服いたしました」
アルジェ、アルジェ……。なんか聞いたことがある名前……。
あ……ひょっとして王女様じゃ、本物のお姫様だ。それにしてはファーファと妙な雰囲気なんだよな。
ファーファがいつになく楽しそうなのが気になる……。
「ええと、王女さま?」
「あ、はい。なんでしょう」
「いえ、アルジェ王女殿下失礼致しました」
「あなたは?お名前をって、あ……エルさんですね?」
宿命の恋のライバルが出会ってしまった感。
わたしは色々いいたいことがあったが、どう考えてもこの王女が色気でランドルを悩殺したとは思えないのだった。
「あ、警戒しないで……。わたし王女といっても養女で……。立場は弱いのですよっ。かしこまる必要など全くありません」
とアルジェ王女は微笑んだ。こういう顔もできるんだ……この人。クルクル表情が変わる不思議な女性。
「ファーファ殿の詩は私には考えさせられることの連続で、ついつい真剣になりすぎました……」
そうか男女関係に苦労なさっている……のかな?
その間マリーはファーファに詩集をみせられては、意見を求められていた。
マリーは慣れた感じで感想をすらすらいう。さすが、達観していらしゃる。
と、ファーファが飽きたのか話かけてきた。
「ね、私と王女さまは同郷で幼なじみなんだよ?っていってもだいぶ会ってなかったけど。ねーっアルジェ?」
「はい! 私ははずかしながら、元々この王国の者ではないのですよぉ」
と王女、さっき養女っていってたもんな。
「でね、一緒に故郷に帰りたいね……って盛り上がっていたんだよね」
「ええそうですとも!……ファーファどの、声が大きいです……」
王女アルジェはファーファのなにひとつやましいことはないという堂々としたそぶりにおびえているようだ。
けどなんか引っかかるんだよなぁ。うーん。
その様子を見ていたマリーは、
「アルジェさん、ここではなんなので、その……」
小声で続ける。
「もっと、静かなところで話しましょう……」
ファーファはお気に入りの場で話せないことに不満があるのか、ちょっと渋ったが、
「ん、え?お茶おごってくれるの?やったね!アルジェ!」
「はい、良かったです!」
とあっさりカフェでおごるの約束に陥落した。
そうして私たちは下町のカフェへと歩いて向かうことにした。
下町は貴族や、やんごとない人たちはまず来ないから、これからする話をするには絶好なのだ。
アルジェ王女が養女ということで、勘づいた。ようするにテイの良い人質なのだ……。
当然、故郷に帰るなんてことは許されるわけがない。
ファーファは気づいていないが命がけの逃避行……になるのだ。
どうせ王都から逃げるのだ。王女アルジェも助けてあげよう……。と私は思った。
女の直感。彼女は恋敵ではない。
けど、なにか……。なにか大きな勘違いをしているような気もする。
それが何なのか、王都をでてしばらくした頃私は知り、驚愕することになる。
0
お気に入りに追加
11
あなたにおすすめの小説

〖完結〗その子は私の子ではありません。どうぞ、平民の愛人とお幸せに。
藍川みいな
恋愛
愛する人と結婚した…はずだった……
結婚式を終えて帰る途中、見知らぬ男達に襲われた。
ジュラン様を庇い、顔に傷痕が残ってしまった私を、彼は醜いと言い放った。それだけではなく、彼の子を身篭った愛人を連れて来て、彼女が産む子を私達の子として育てると言い出した。
愛していた彼の本性を知った私は、復讐する決意をする。決してあなたの思い通りになんてさせない。
*設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
*全16話で完結になります。
*番外編、追加しました。
旦那様には愛人がいますが気にしません。
りつ
恋愛
イレーナの夫には愛人がいた。名はマリアンヌ。子どものように可愛らしい彼女のお腹にはすでに子どもまでいた。けれどイレーナは別に気にしなかった。彼女は子どもが嫌いだったから。
※表紙は「かんたん表紙メーカー」様で作成しました。
「不細工なお前とは婚約破棄したい」と言ってみたら、秒で破棄されました。
桜乃
ファンタジー
ロイ王子の婚約者は、不細工と言われているテレーゼ・ハイウォール公爵令嬢。彼女からの愛を確かめたくて、思ってもいない事を言ってしまう。
「不細工なお前とは婚約破棄したい」
この一言が重要な言葉だなんて思いもよらずに。
※約4000文字のショートショートです。11/21に完結いたします。
※1回の投稿文字数は少な目です。
※前半と後半はストーリーの雰囲気が変わります。
表紙は「かんたん表紙メーカー2」にて作成いたしました。
❇❇❇❇❇❇❇❇❇
2024年10月追記
お読みいただき、ありがとうございます。
こちらの作品は完結しておりますが、10月20日より「番外編 バストリー・アルマンの事情」を追加投稿致しますので、一旦、表記が連載中になります。ご了承ください。
1ページの文字数は少な目です。
約4500文字程度の番外編です。
バストリー・アルマンって誰やねん……という読者様のお声が聞こえてきそう……(;´∀`)
ロイ王子の側近です。(←言っちゃう作者 笑)
※番外編投稿後は完結表記に致します。再び、番外編等を投稿する際には連載表記となりますこと、ご容赦いただけますと幸いです。

ご安心を、2度とその手を求める事はありません
ポチ
恋愛
大好きな婚約者様。 ‘’愛してる‘’ その言葉私の宝物だった。例え貴方の気持ちが私から離れたとしても。お飾りの妻になるかもしれないとしても・・・
それでも、私は貴方を想っていたい。 独り過ごす刻もそれだけで幸せを感じられた。たった一つの希望
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。

久しぶりに会った婚約者は「明日、婚約破棄するから」と私に言った
五珠 izumi
恋愛
「明日、婚約破棄するから」
8年もの婚約者、マリス王子にそう言われた私は泣き出しそうになるのを堪えてその場を後にした。

婚約破棄されたら魔法が解けました
かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」
それは学園の卒業パーティーでのこと。
……やっぱり、ダメだったんだ。
周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間でもあった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、第一王子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表する。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放。そして、国外へと運ばれている途中に魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。
「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」
あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。
「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」
死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー!
※毎週土曜日の18時+気ままに投稿中
※プロットなしで書いているので辻褄合わせの為に後から修正することがあります。

初夜に「君を愛するつもりはない」と夫から言われた妻のその後
澤谷弥(さわたに わたる)
ファンタジー
結婚式の日の夜。夫のイアンは妻のケイトに向かって「お前を愛するつもりはない」と言い放つ。
ケイトは知っていた。イアンには他に好きな女性がいるのだ。この結婚は家のため。そうわかっていたはずなのに――。
※短いお話です。
※恋愛要素が薄いのでファンタジーです。おまけ程度です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる