勇者断罪物語

ちば防蟲

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#14 2話「優秀な部下ほど、メガネ属性」Part5

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「さて・・・・食事も終了致しましたし、本題へと移りましょう」


クラウス博士は煮込みハンバーグタイム中に、外していた黒メガネをかけ直してから、食器を洗っているサイトに対して話しかけた。微妙に変化した表情からは「真面目にやるよな?」という、圧が感じられる。


「ハイハイ、分かったよ。でも、わざわざ場所移動するのは面倒だから、ここでいいか」と洗い物を途中で、切り上げ調理場越しにカウンターを見下ろすサイト。


ちゃんとした会議室はあるのだが、食後だからか気が緩んでるらしい。クラウス博士は「ッ!こいつめ」と微妙に表情を歪めている。そこで、いつも真面目で礼儀正しいハギから、「自覚を持て!」と注意して貰おうと左隣に顔を向けたが・・・・。


そこには、偽装が溶けたままの腑抜けがいた。尻尾がゆらゆらと揺れ、獣耳は、垂れている。表情は・・・・カウンターに突っ伏している為、見ることができないが、満足気であることは理解できた。


そんなにも、煮込みハンバーグが美味しかったのか?それとも、何か混入しているのではないか?と自分も食した作品について疑問符を打ち上げるクラウス博士であった。


ハギがこんな状態なので、期待はしていないが他の二人の方に顔を向けてみた。案の定、ハギと同様の煮込みハンバーグ中毒状態であったので、(何だ、これは。私が間違っているのか?)と自分の味覚や価値観について、追加で疑問符を打ち上げた。


付き合いは長い方だと思ってはいたのだが、少し疎外感を感じてしまって、寂しくなるクラウス博士であった。





「はい!顔を上げる。俺の神料理が美味しすぎて、気が抜けてしまうのは、仕方のないことだが!

あとで、アイスクリームを出して上げるから、食の世界に浸るのは後な」とサイトは中毒症状を発症しているハギ達を正気に戻すため甘い餌をチラつかせた。


「さぁ、会議をしましょう」

「会議好き~~」

「会議に参加しまっす!」


とサイトの一言を聞いた三人は一瞬で立ち直った。それを横で眺めているクラウス博士。ソウはともかくとして、ハギとサクラは組織の重要人員だと思うのだが・・・と呆れた。


「よし!いい返事だ。では、進行はクラウス、頼んだ!」


「はぁぁぁ~~~。本来はハギの仕事だと思うのですが。分かりました。やりましょう」とクラウス博士は反論するのも面倒という結論に至ったため、カウンターに自分専用端末を展開させた。


ちなみにクラウス専用端末は、液晶画面が空中に浮いている仕様となっており、幹部用端末の上位スペックとなっている。

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