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#12 2話「優秀な部下ほど、メガネ属性」Part3
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・グリモア王国 【王都グリモア】モナ・リザ1号店
王族が住まう【グリモア・ヴァッキン宮殿】を中心に、高層建築物が立ち並び、他の国の都〈みやこ〉と比べても、近代化が進んでいるとみていい。主に魔鉱石と木材を加工した昔ながらの建築方法を用いているが、一部では鉄を骨組みに用いた勇者由来の建築方法が採用されている。
王都の中心部を【中央区画】とし、東西南北にそれぞれ、【東地区、西地区、南地区、北地区】と区分けされ、中央区画以外の地区は、低い木造建築が、9割を占めている。ちなみに、喫茶店「モナ・リザ」1号店は、東地区の飲食店街に位置する。
店舗は‘‘本日は勝手ながら閉店といたします‘‘と扉に張り紙されているので、営業は終了しているみたいだ。ただ、店舗から香ばしい香りが街路中に漂っている為、通行人のお腹をぐぅ~~ぐぅ~~と刺激している。
通行人を困らせている原因は、サイトが作る自家製ソースの煮込みハンバーグだ。
「へぇ~~。オーナーって調理できたんすね。以外でした」
カウンターに座っているソウがコップに水を汲みながら、サイトに話しかけた。
「ん?そりゃ~オーナーだからな。出来るぞ~~」
と答えながら、付け合わせのサラダの準備を行う。
モナ・リザでは、煮込みハンバーグとは別にサラダを提供している。刻んだ色とりどりの野菜を冷水に浸した後、カサンドラ海産の塩を塗すだけの簡単サラダ。でも、これが美味しいのだ。
「そうよ~~。サイトにぃ~~は~~。料理が~~。上手~~。なのよ~~。楽しみだわ~~」
と店の掃除が終わって戻ってきたサクラがカウンターに座る。
「昔は、俺が作って、ハギとサクラがホールで回していたからな~~。店舗と頼れる弟子が増えてきた頃から、厨房には立たなくなっていたな~~。何年前かな?」
と疑問符を浮かべながら、カウンターに座っているソウとサクラにサラダを提供する。「煮込みはもう少しまってね~~」と言い残すと厨房奥へと消えていった。
置かれたサラダは、付着した水滴が光を反射して、生き生きとしているような新鮮さを感じる。カウンターに座っている二人は「頂きます」「頂きま~~す」と発した後、箸を使ってサラダを口へと運ぶ。サラダを噛むほどに、カサンドラ海の塩が舌を刺激し、その後に野菜本来の味が染みわたる。このサラダ、付け合わせではあるが、食した後は「自然を感じた」と評価をするほどに美味。
「あ!先に食べている!サイト様!私にもお願いします!!」
と、満足気な表情を浮かべながらサラダを頬張っているソウとサクラを見て、ハギがサイトに声を掛けた。
「あいよっ!」と活気のいい返事をして、即時にサラダを提供する。サラダを口に運んだハギは、何かに感動したのか、偽装魔法が溶けて、耳と尻尾が剥き出しとなり、耳をピコピコ、尻尾をフリフリと上下左右に動かしている。
「まだ、サラダだけなのだがな。もう後・・・・数分で、煮込みも上がるから楽しみにしとけよ!」
サイトの言葉にカウンターの三人は、サラダを楽しみながら頭を縦に振るのであった。
王族が住まう【グリモア・ヴァッキン宮殿】を中心に、高層建築物が立ち並び、他の国の都〈みやこ〉と比べても、近代化が進んでいるとみていい。主に魔鉱石と木材を加工した昔ながらの建築方法を用いているが、一部では鉄を骨組みに用いた勇者由来の建築方法が採用されている。
王都の中心部を【中央区画】とし、東西南北にそれぞれ、【東地区、西地区、南地区、北地区】と区分けされ、中央区画以外の地区は、低い木造建築が、9割を占めている。ちなみに、喫茶店「モナ・リザ」1号店は、東地区の飲食店街に位置する。
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通行人を困らせている原因は、サイトが作る自家製ソースの煮込みハンバーグだ。
「へぇ~~。オーナーって調理できたんすね。以外でした」
カウンターに座っているソウがコップに水を汲みながら、サイトに話しかけた。
「ん?そりゃ~オーナーだからな。出来るぞ~~」
と答えながら、付け合わせのサラダの準備を行う。
モナ・リザでは、煮込みハンバーグとは別にサラダを提供している。刻んだ色とりどりの野菜を冷水に浸した後、カサンドラ海産の塩を塗すだけの簡単サラダ。でも、これが美味しいのだ。
「そうよ~~。サイトにぃ~~は~~。料理が~~。上手~~。なのよ~~。楽しみだわ~~」
と店の掃除が終わって戻ってきたサクラがカウンターに座る。
「昔は、俺が作って、ハギとサクラがホールで回していたからな~~。店舗と頼れる弟子が増えてきた頃から、厨房には立たなくなっていたな~~。何年前かな?」
と疑問符を浮かべながら、カウンターに座っているソウとサクラにサラダを提供する。「煮込みはもう少しまってね~~」と言い残すと厨房奥へと消えていった。
置かれたサラダは、付着した水滴が光を反射して、生き生きとしているような新鮮さを感じる。カウンターに座っている二人は「頂きます」「頂きま~~す」と発した後、箸を使ってサラダを口へと運ぶ。サラダを噛むほどに、カサンドラ海の塩が舌を刺激し、その後に野菜本来の味が染みわたる。このサラダ、付け合わせではあるが、食した後は「自然を感じた」と評価をするほどに美味。
「あ!先に食べている!サイト様!私にもお願いします!!」
と、満足気な表情を浮かべながらサラダを頬張っているソウとサクラを見て、ハギがサイトに声を掛けた。
「あいよっ!」と活気のいい返事をして、即時にサラダを提供する。サラダを口に運んだハギは、何かに感動したのか、偽装魔法が溶けて、耳と尻尾が剥き出しとなり、耳をピコピコ、尻尾をフリフリと上下左右に動かしている。
「まだ、サラダだけなのだがな。もう後・・・・数分で、煮込みも上がるから楽しみにしとけよ!」
サイトの言葉にカウンターの三人は、サラダを楽しみながら頭を縦に振るのであった。
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