44 / 84
44.気づき
しおりを挟む
「傷は脇腹のこの1つだけか?」
「ああ、見ての通り他はどこも怪我をしていない」
「本当に?」
「……小さいのが、他にもいくつかあった。でも、治癒魔法で全部消してしまえたくらいの軽いものだ」
「だとしても傷は傷だ。俺に嘘をついて誤魔化そうとするな」
「……済まない」
「いや……謝るのは俺の方だ。ヨシュアは俺のせいで怪我をして俺に心配をかけたくなくて隠しただけなのに、その優しさに腹を立ててあろう事か八つ当たりするなんて……」
ヨシュアの脇腹の傷は裂け目から内臓が零れたりする程ではないが、戦いの中で怪我に慣れた俺でも思わず顔を顰めたくらいには深い。治癒魔法で辛うじて出血は止めているようだが、ベッタリと纏わりついた瘴気で傷口の周囲が痛々しく嫌な赤黒い色に変色している。相当痛む様子だが、その瘴気のせいかそれとも戦闘で魔力を消費したのも相まってか、流石のヨシュアでも自力での完全治癒はできなかったのは想像にかたくない。ここから更に他の傷もつけられていたのなら尚更だ。
この傷は紛う事なく俺の元に一刻も早く戻りたいというヨシュアの焦りから生まれた傷だ。ヨシュアは俺がユディトに酷い目に合わされていないか心配なあまり、時間をかけてしっかり治療するよりも、魔法で止血して上から薬を塗り簡単に包帯を巻くだけにする事を選んだ。たったそれだけの手当で、慌てて俺の元へ駆けつけてきたのか。こんなにも、酷い怪我をしているのに……。
これまで自分がヨシュアに甘えてばかりいる事に特に疑問を抱く事なく、向こうが勝手にやってる事だから、なんだかんだ助かるから、と言い訳ばかりして俺はされるがままだった。けど、そうすべきじゃなかったんだ。せめて俺が少しくらい1人にしても大丈夫だろうと、ヨシュアを安心させてやれるくらいには強くなれていたら。それか、後ほんの少しでも自立できていれば。どの後悔も今更で、遅過ぎる。現状俺はヨシュアに小さな傷1つ手当したからと隠される程度には、頼りにされていない。
自分が傷つくのは全く平気だ。慣れてるから。それに、自分の身体が傷つく事や、命が危険に晒される事があっても、俺にはそんな事より優先させなくてはならない事がこれまで沢山あった。周囲も皆、俺の事よりも別の何かを心配しているのが当たり前で、当たり前と言えば俺がいつも傷だらけなのもそうだ。それはもう仕方ない。常にそんな有様なのだから、もうそれを気にする方がおかしい。
だって俺は人類と魔物の戦いの最前線に立ち続ける立場として生まれてきた人間なんだ。人の命の持つ価値は平等だと言うが、だとしてもその人の立場の重みは全然違う。同じ価値を持つ1個の命でも、その命に例えば国王と乞食という立場を付加すれば、その立場によって重みは全く違ってくると言えば伝わるだろうか?
いずれ勇者と呼ばれるに至る俺の立場は、昔からとても重かった。それこそ、俺自身の命を危険に晒してでも役目を果たす事を、求められる程度には。俺の立場と役目には、多くの人間の命と安全、平和がかかっていた。
だからこそ、俺が逃げる事なんて許されず、常に立ち向かい続ける事だけが求められ……。その事を思えば、天秤がどちらに傾くかなんて簡単に分かる話だ。たった1人とその1人の犠牲で守られるその他大勢の命。どちらを取るか、比べるまでもない。
でも、ヨシュアは俺とは違う。彼の立場は俺とは違う意味で重いものだ。それなりに付き合ってきた過程で、俺は知っている。ヨシュアがどれだけ家族に大事にされ、配下の人間に慕われているか。公爵家次男の立場だって、そこに付随する役目は重くとも俺とは違い死地に送り込まれるようなものではないし、むしろ大切に守り育てられるようなものだ。何の因果かヨシュアに有り余る魔力とそれを操る力があって、本人が他者を守りたいと心優しくもそう望んだから、戦いの最前線に立っているに過ぎない。
悲願であった魔物の王討伐が果たされた今、無事生き残ったヨシュアはこれ以上戦場で身を危険に晒す必要は一切なく、残党処理だって本当なら他の誰かに任せられた。それこそ、俺のようなより適任な人間に。
しかし、優しいヨシュアはボロボロになった俺を見ていられず自らまた戦場に出ていって、そこに更に俺が心配をさせたもんだからこんな傷まで負ってしまって……。その間ヌクヌクと早く死にたいなぁ、なんて呑気に考えていた自分を思うと嫌悪のあまり吐き気がするし、死にたいというボンヤリとした欲求が死ななくてはという義務感に変わっていった。
ヨシュアに甘やかされて、俺は自分でもそうと気が付かない内にはしゃいで浮かれていたんだと思う。それこそ、呑気に死刑になるのを夢見て画策する暇がある状況だと判断を下す程、目を曇らせるくらいには。
これまでの人生、俺はいつだって他人を頼らず自立する事を求められ続けてきた。幼い俺はいくら泣いたって、殺伐とした最前線に一戦力として求められて送り込まれてきた。そして戦力として戦場に行っている以上、泣いてる場合かと折檻を受ける事はあっても、優しく抱きしめてくれる誰かは居なかったのは至極当たり前の事だ。俺は子供時代に誰かに守り育てられなければならない子供としてではなく、魔物を殺す実力を備えた一人前の戦力として求められ、そのように振舞ってきた。
俺が怖気付けばそれだけでその隙に誰かが死ぬ。逃げ出せば魔物に殺されるよりも先に裏切り者として仲間たちから粛清される。そんな環境で育った俺だから、体を大切にして、ゆっくり好きなだけ療養をして、望むだけのものを用意してあげよう。どんな願いも思うがままだ。……そんな風に言ってのけるヨシュアくれた待遇は、正しく天から降ってきた贈り物にしか見えなかったんだ。
自分で努力して鍛えて手に入れた剣の腕や戦闘能力と違って、ヨシュアからの祝福は努力もせずにポンッと与えられたもの。だから実感に乏しかった。乏しかったから熟慮を怠り、俺への厚遇の裏に隠された犠牲にまで思い至らず、ただ諾々と何も考えずに受け入れて……。結果、こんな事になった。
あと少し間違えたら、ヨシュアが取り返しのつかない事になる所だったのに。こうしてまた生きて会えたのは、奇跡でしかない。会えたとしても、ヨシュアが取り返しのつかない酷い怪我をしてしまっていた可能性だって十分にあったんだ。こんな事にならないとそれすら気がつけないなんて、俺は本当に大馬鹿だ。
長い間そうとは気づかず夢を見続けていたのに、ようやく今目を覚ました気分になる。ただ、黙々とヨシュアの傷口の瘴気を浄化し、聖魔法の応用でできる強力な治癒魔法を処置しながら、俺の胸中はずっと嵐のように荒れ狂っていた。
「傷、塞がったぞ。不備はないか?」
「凄い、痕も残ってないな……。流石稀代の聖魔法の使い手だ。有難う、イーライ。そうだ、久し振りに魔法を使ったろ? 疲れてないか?」
「久々の感覚で不思議な感じがするが、それだけだ。特に問題はない。まあ、いつまでも休んではいられないし、いいリハビリになった」
「は……? 待て、今のはどういう意味だ。リハビリって? 何かこれから魔法を使う予定でも?」
「そりゃあ、俺はお得意の聖魔法がないと、魔物に立ち向かえないからな」
「魔物に立ち向かうって……。どういう事だ? それじゃあまるで、これから戦線復帰でもするかのような言い方だ。まあ、そんなわけないだろうけど」
あはは、とヨシュアが軽く笑い声を上げる。ヨシュアからしてみれば、これまでしんどい思いばかりしてきた俺はこれだけ至れり尽くせりの環境を用意したら、もうあんな辛い環境はゴメンだと後はもう勝手に守られっぱなしになるとでも思っているのだろう。そんな余裕が若干滲み出ている笑い方だ。しかし、次に俺が口にした言葉は、そんなヨシュアの願いとも言える考えを見事に裏切るものだった。
「何を言っている、当然そのつもりだ」
「ああ、見ての通り他はどこも怪我をしていない」
「本当に?」
「……小さいのが、他にもいくつかあった。でも、治癒魔法で全部消してしまえたくらいの軽いものだ」
「だとしても傷は傷だ。俺に嘘をついて誤魔化そうとするな」
「……済まない」
「いや……謝るのは俺の方だ。ヨシュアは俺のせいで怪我をして俺に心配をかけたくなくて隠しただけなのに、その優しさに腹を立ててあろう事か八つ当たりするなんて……」
ヨシュアの脇腹の傷は裂け目から内臓が零れたりする程ではないが、戦いの中で怪我に慣れた俺でも思わず顔を顰めたくらいには深い。治癒魔法で辛うじて出血は止めているようだが、ベッタリと纏わりついた瘴気で傷口の周囲が痛々しく嫌な赤黒い色に変色している。相当痛む様子だが、その瘴気のせいかそれとも戦闘で魔力を消費したのも相まってか、流石のヨシュアでも自力での完全治癒はできなかったのは想像にかたくない。ここから更に他の傷もつけられていたのなら尚更だ。
この傷は紛う事なく俺の元に一刻も早く戻りたいというヨシュアの焦りから生まれた傷だ。ヨシュアは俺がユディトに酷い目に合わされていないか心配なあまり、時間をかけてしっかり治療するよりも、魔法で止血して上から薬を塗り簡単に包帯を巻くだけにする事を選んだ。たったそれだけの手当で、慌てて俺の元へ駆けつけてきたのか。こんなにも、酷い怪我をしているのに……。
これまで自分がヨシュアに甘えてばかりいる事に特に疑問を抱く事なく、向こうが勝手にやってる事だから、なんだかんだ助かるから、と言い訳ばかりして俺はされるがままだった。けど、そうすべきじゃなかったんだ。せめて俺が少しくらい1人にしても大丈夫だろうと、ヨシュアを安心させてやれるくらいには強くなれていたら。それか、後ほんの少しでも自立できていれば。どの後悔も今更で、遅過ぎる。現状俺はヨシュアに小さな傷1つ手当したからと隠される程度には、頼りにされていない。
自分が傷つくのは全く平気だ。慣れてるから。それに、自分の身体が傷つく事や、命が危険に晒される事があっても、俺にはそんな事より優先させなくてはならない事がこれまで沢山あった。周囲も皆、俺の事よりも別の何かを心配しているのが当たり前で、当たり前と言えば俺がいつも傷だらけなのもそうだ。それはもう仕方ない。常にそんな有様なのだから、もうそれを気にする方がおかしい。
だって俺は人類と魔物の戦いの最前線に立ち続ける立場として生まれてきた人間なんだ。人の命の持つ価値は平等だと言うが、だとしてもその人の立場の重みは全然違う。同じ価値を持つ1個の命でも、その命に例えば国王と乞食という立場を付加すれば、その立場によって重みは全く違ってくると言えば伝わるだろうか?
いずれ勇者と呼ばれるに至る俺の立場は、昔からとても重かった。それこそ、俺自身の命を危険に晒してでも役目を果たす事を、求められる程度には。俺の立場と役目には、多くの人間の命と安全、平和がかかっていた。
だからこそ、俺が逃げる事なんて許されず、常に立ち向かい続ける事だけが求められ……。その事を思えば、天秤がどちらに傾くかなんて簡単に分かる話だ。たった1人とその1人の犠牲で守られるその他大勢の命。どちらを取るか、比べるまでもない。
でも、ヨシュアは俺とは違う。彼の立場は俺とは違う意味で重いものだ。それなりに付き合ってきた過程で、俺は知っている。ヨシュアがどれだけ家族に大事にされ、配下の人間に慕われているか。公爵家次男の立場だって、そこに付随する役目は重くとも俺とは違い死地に送り込まれるようなものではないし、むしろ大切に守り育てられるようなものだ。何の因果かヨシュアに有り余る魔力とそれを操る力があって、本人が他者を守りたいと心優しくもそう望んだから、戦いの最前線に立っているに過ぎない。
悲願であった魔物の王討伐が果たされた今、無事生き残ったヨシュアはこれ以上戦場で身を危険に晒す必要は一切なく、残党処理だって本当なら他の誰かに任せられた。それこそ、俺のようなより適任な人間に。
しかし、優しいヨシュアはボロボロになった俺を見ていられず自らまた戦場に出ていって、そこに更に俺が心配をさせたもんだからこんな傷まで負ってしまって……。その間ヌクヌクと早く死にたいなぁ、なんて呑気に考えていた自分を思うと嫌悪のあまり吐き気がするし、死にたいというボンヤリとした欲求が死ななくてはという義務感に変わっていった。
ヨシュアに甘やかされて、俺は自分でもそうと気が付かない内にはしゃいで浮かれていたんだと思う。それこそ、呑気に死刑になるのを夢見て画策する暇がある状況だと判断を下す程、目を曇らせるくらいには。
これまでの人生、俺はいつだって他人を頼らず自立する事を求められ続けてきた。幼い俺はいくら泣いたって、殺伐とした最前線に一戦力として求められて送り込まれてきた。そして戦力として戦場に行っている以上、泣いてる場合かと折檻を受ける事はあっても、優しく抱きしめてくれる誰かは居なかったのは至極当たり前の事だ。俺は子供時代に誰かに守り育てられなければならない子供としてではなく、魔物を殺す実力を備えた一人前の戦力として求められ、そのように振舞ってきた。
俺が怖気付けばそれだけでその隙に誰かが死ぬ。逃げ出せば魔物に殺されるよりも先に裏切り者として仲間たちから粛清される。そんな環境で育った俺だから、体を大切にして、ゆっくり好きなだけ療養をして、望むだけのものを用意してあげよう。どんな願いも思うがままだ。……そんな風に言ってのけるヨシュアくれた待遇は、正しく天から降ってきた贈り物にしか見えなかったんだ。
自分で努力して鍛えて手に入れた剣の腕や戦闘能力と違って、ヨシュアからの祝福は努力もせずにポンッと与えられたもの。だから実感に乏しかった。乏しかったから熟慮を怠り、俺への厚遇の裏に隠された犠牲にまで思い至らず、ただ諾々と何も考えずに受け入れて……。結果、こんな事になった。
あと少し間違えたら、ヨシュアが取り返しのつかない事になる所だったのに。こうしてまた生きて会えたのは、奇跡でしかない。会えたとしても、ヨシュアが取り返しのつかない酷い怪我をしてしまっていた可能性だって十分にあったんだ。こんな事にならないとそれすら気がつけないなんて、俺は本当に大馬鹿だ。
長い間そうとは気づかず夢を見続けていたのに、ようやく今目を覚ました気分になる。ただ、黙々とヨシュアの傷口の瘴気を浄化し、聖魔法の応用でできる強力な治癒魔法を処置しながら、俺の胸中はずっと嵐のように荒れ狂っていた。
「傷、塞がったぞ。不備はないか?」
「凄い、痕も残ってないな……。流石稀代の聖魔法の使い手だ。有難う、イーライ。そうだ、久し振りに魔法を使ったろ? 疲れてないか?」
「久々の感覚で不思議な感じがするが、それだけだ。特に問題はない。まあ、いつまでも休んではいられないし、いいリハビリになった」
「は……? 待て、今のはどういう意味だ。リハビリって? 何かこれから魔法を使う予定でも?」
「そりゃあ、俺はお得意の聖魔法がないと、魔物に立ち向かえないからな」
「魔物に立ち向かうって……。どういう事だ? それじゃあまるで、これから戦線復帰でもするかのような言い方だ。まあ、そんなわけないだろうけど」
あはは、とヨシュアが軽く笑い声を上げる。ヨシュアからしてみれば、これまでしんどい思いばかりしてきた俺はこれだけ至れり尽くせりの環境を用意したら、もうあんな辛い環境はゴメンだと後はもう勝手に守られっぱなしになるとでも思っているのだろう。そんな余裕が若干滲み出ている笑い方だ。しかし、次に俺が口にした言葉は、そんなヨシュアの願いとも言える考えを見事に裏切るものだった。
「何を言っている、当然そのつもりだ」
57
お気に入りに追加
350
あなたにおすすめの小説

悪役令息の死ぬ前に
やぬい
BL
「あんたら全員最高の馬鹿だ」
ある日、高貴な血筋に生まれた公爵令息であるラインハルト・ニーチェ・デ・サヴォイアが突如として婚約者によって破棄されるという衝撃的な出来事が起こった。
彼が愛し、心から信じていた相手の裏切りに、しかもその新たな相手が自分の義弟だということに彼の心は深く傷ついた。
さらに冤罪をかけられたラインハルトは公爵家の自室に幽閉され、数日後、シーツで作った縄で首を吊っているのを発見された。
青年たちは、ラインハルトの遺体を抱きしめる男からその話を聞いた。その青年たちこそ、マークの元婚約者と義弟とその友人である。
「真実も分からないクセに分かった風になっているガキがいたからラインは死んだんだ」
男によって過去に戻された青年たちは「真実」を見つけられるのか。
【奨励賞】恋愛感情抹消魔法で元夫への恋を消去する
SKYTRICK
BL
☆11/28完結しました。
☆第11回BL小説大賞奨励賞受賞しました。ありがとうございます!
冷酷大元帥×元娼夫の忘れられた夫
——「また俺を好きになるって言ったのに、嘘つき」
元娼夫で現魔術師であるエディことサラは五年ぶりに祖国・ファルンに帰国した。しかし暫しの帰郷を味わう間も無く、直後、ファルン王国軍の大元帥であるロイ・オークランスの使者が元帥命令を掲げてサラの元へやってくる。
ロイ・オークランスの名を知らぬ者は世界でもそうそういない。魔族の血を引くロイは人間から畏怖を大いに集めながらも、大将として国防戦争に打ち勝ち、たった二十九歳で大元帥として全軍のトップに立っている。
その元帥命令の内容というのは、五年前に最愛の妻を亡くしたロイを、魔族への本能的な恐怖を感じないサラが慰めろというものだった。
ロイは妻であるリネ・オークランスを亡くし、悲しみに苛まれている。あまりの辛さで『奥様』に関する記憶すら忘却してしまったらしい。半ば強引にロイの元へ連れていかれるサラは、彼に己を『サラ』と名乗る。だが、
——「失せろ。お前のような娼夫など必要としていない」
噂通り冷酷なロイの口からは罵詈雑言が放たれた。ロイは穢らわしい娼夫を睨みつけ去ってしまう。使者らは最愛の妻を亡くしたロイを憐れむばかりで、まるでサラの様子を気にしていない。
誰も、サラこそが五年前に亡くなった『奥様』であり、最愛のその人であるとは気付いていないようだった。
しかし、最大の問題は元夫に存在を忘れられていることではない。
サラが未だにロイを愛しているという事実だ。
仕方なく、『恋愛感情抹消魔法』を己にかけることにするサラだが——……
☆描写はありませんが、受けがモブに抱かれている示唆はあります(男娼なので)
☆お読みくださりありがとうございます。良ければ感想などいただけるとパワーになります!
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
【完結】第三王子は、自由に踊りたい。〜豹の獣人と、第一王子に言い寄られてますが、僕は一体どうすればいいでしょうか?〜
N2O
BL
気弱で不憫属性の第三王子が、二人の男から寵愛を受けるはなし。
表紙絵
⇨元素 様 X(@10loveeeyy)
※独自設定、ご都合主義です。
※ハーレム要素を予定しています。

それ以上近づかないでください。
ぽぽ
BL
「誰がお前のことなんか好きになると思うの?」
地味で冴えない小鳥遊凪は、ある日、憧れの人である蓮見馨に不意に告白をしてしまい、2人は付き合うことになった。
まるで夢のような時間――しかし、その恋はある出来事をきっかけに儚くも終わりを迎える。
転校を機に、馨のことを全てを忘れようと決意した凪。もう二度と彼と会うことはないはずだった。
ところが、あることがきっかけで馨と再会することになる。
「凪、俺以外のやつと話していいんだっけ?」
かつてとはまるで別人のような馨の様子に戸惑う凪。
「お願いだから、僕にもう近づかないで」
出戻り聖女はもう泣かない
たかせまこと
BL
西の森のとば口に住むジュタは、元聖女。
男だけど元聖女。
一人で静かに暮らしているジュタに、王宮からの使いが告げた。
「王が正室を迎えるので、言祝ぎをお願いしたい」
出戻りアンソロジー参加作品に加筆修正したものです。
ムーンライト・エブリスタにも掲載しています。
表紙絵:CK2さま

【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。
だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。
その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
王子の片思いに気付いたので、悪役令嬢になって婚約破棄に協力しようとしてるのに、なぜ執着するんですか?
いりん
恋愛
婚約者の王子が好きだったが、
たまたま付き人と、
「婚約者のことが好きなわけじゃないー
王族なんて恋愛して結婚なんてできないだろう」
と話ながら切なそうに聖女を見つめている王子を見て、王子の片思いに気付いた。
私が悪役令嬢になれば、聖女と王子は結婚できるはず!と婚約破棄を目指してたのに…、
「僕と婚約破棄して、あいつと結婚するつもり?許さないよ」
なんで執着するんてすか??
策略家王子×天然令嬢の両片思いストーリー
基本的に悪い人が出てこないほのぼのした話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる