悪役令息の結婚相手として、断罪も兼ねて野獣侯爵と悪名高い俺が選ばれましたが、絶対幸せにします!

我利我利亡者

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おまけ3 前編

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「かー様、見て! 可愛い!」
「わー、本当だ! 可愛いねぇ……!」
 腕の中に抱き上げた長子のサムエルが、ベビーベットの中でアブアブと布のおもちゃを噛んでいる従兄弟を、恐る恐る見ている。生まれて1ヶ月のこの子、コスマは、ルカの一番目のお兄さんであるニコロさんの子だ。齢1ヶ月にも関わらずいっそ神々しいまでのこの可愛らしさは、カノーラ家の血筋のなせる技だろう。バッチバチに生え揃った睫毛なんか、カノーラ家の面々にそっくりだ。
「ハハ、褒めてくれて有難う。親族が訪ねてきてくれて嬉しいのかな、コスマも今日はご機嫌だ」
「さっきから興奮して、ちっちゃい手足パタパタしてますもんね。いやぁ、本当可愛いなぁ……」
「俺は子育ては初めてだから先輩であるそっちに色々聞くかもしれないけど、その時はよろしくお願いしてもいいかな?」
「勿論ですよ! 俺、ルカと結婚するまで身内が居なかったので、話す相手が増えて嬉しいです。コスマ君とはうちのフランチェスカが同学年になると思うので、今から仲良くしていきましょう!」
 我が家には今のところ年子で上からサムエル、ジネーヴラ、フランチェスカの3人の子供が居る。コスマ君よりも2ヶ月先に生まれたフランチェスカとは、性別が違えどコスマ君と仲良くなってくれたら嬉しいな。本人達の相性もあるからこればっかりはもう少し成長してみないと分からないが、フランチェスカがお昼寝から目覚めた時にでも会わせて様子を伺ってみよう。
「おーい、アルフォンソ」
「あ、ルカ。ジネーヴラとフランチェスカは?」
「2人共グッスリだ。何だかんだ未だ小さいからね、疲れたんだろう。今は父様と母様が見ててくれてる」
「そうなんだ。後でお礼言わなきゃいけないな」
「2人して孫の寝顔にデレデレしてるだけだから、そこまで深刻に考えなくても良さそうだけどね」
 眠くて愚図る下の2人を先に寝かしつけてくれていた伴侶のルカがやってくる。途中休憩を挟んだが、長距離の馬車移動はちびっ子には疲れるものだったようだ。前日楽しみにし過ぎて眠れなくて、結局馬車で寝落ちてシッカリ睡眠を取れたサムエルだけが元気な有様だった。早く赤ちゃんが見たいと主張するサムエルを連れて行ってやって? この子達は僕が寝かし付けてくるから、とルカが言うのでその言葉に甘えたのだが、まさかこんな短時間で戻ってくるとは。あの子達余っ程疲れていたんだな。
「とー様!」
「おお、サムエル。コスマ君に挨拶はした?」
「したよ! あのね、動いて、可愛いの!」
「どれどれ、父様にも見せておくれ」
 サムエルが今度はルカの方に手を伸ばしたので、慣れた手つきで彼に我が子を手渡す。子供が3人も居ると否が応でもこういった事は熟達してくるものだ。甘えたで抱っこ大好きな子を持つと、特に。親子間のスキンシップはこのくらいの歳ならいくらやっても多過ぎるなんて事にはならない。俺自身も可愛い我が子に抱っこを強請られるのは嫌じゃないので、しょっちゅう抱っこしてしまう。それはルカも同じようで、お陰で3人の子供は全員ひっつき虫に育っていた。
「おお、これはこれは……。ニコロ兄様によく似てますね」
「でも、瞳の色とかはラウラに似てるだろう?」
「ラウラ義姉様に似ても、ニコロ兄様に似ても、将来美青年に育ちそうですね」
「本当になぁ、今からそれが恐ろしいよ」
「ああ、それは確かに……」
 カノーラ家は皆それぞれ整った見た目の人ばかりだから、それに引き寄せられて起こる数々のトラブルの厄介さも身に染みているのだろう。俺自身はそういった事とは縁遠いが、美しい見た目故に幼少期から苦労の多かったらしいルカは、しみじみとした様子でニコロさんに同意している。
 ルカは彼に似て可愛らしく生まれついた我が子達にも色々と思うところがあるようで、学園に入る前に一通り護身の方法を教えなくちゃな、とも言っていた。この間も真剣な様子でサムエルに『父様と一緒に体を鍛えて強くなろう!』と持ちかけてたし。俺はそういうの未だ少し早いと思うんだけどなぁ。サムエル本人もいまいちピンと来ていない様子だった。ただ、ルカが『体を鍛えれば母様みたいにムキムキになれるぞ』と言った途端『ムキムキ! なりたい!』と叫んでやる気を出していたので、そういう意味でも我が子はルカに似たようだ。
 まあ、我が子思っての事だし、遅かれ早かれ必要な事であるのは俺も同意である。サムエルは兄弟従兄弟含めて1番上で、立場上下の子から頼られる事も多いだろうし、強くなるのは悪い事ではない。本人が望んでいるのなら、邪魔せず無理しないように見守ってやろう。
「そういえば、ラウラ義姉様はどちらにいらっしゃるんですか? 頼まれていた領地の土壌サンプル、持ってきたのでお渡ししたいのですが」
「あー、ラウラは職場から急な呼び出しがあって朝出かけてしまったよ。本人は今日は一日休みで家族や親族とノンビリできると思ってたから、かなり嫌がってたけど、研究データで気になるのを観測したらしいからなぁ。責任者のあいつが行かないことには何も始まらないって、渋々出かけてったよ。夜までには戻るってさ」
「そうなんですね。流石国際的に活躍なさっている研究者ともなると、あちこち引っ張りだこなんですねぇ」
 ニコロさんの伴侶であるラウラさんは、かなり高名な研究者だ。魔物の生態を中心に研究をしているらしい。その関係で、魔族領に近い俺の領地の土壌サンプルを所望されたのである。その優秀さに見合った研究に対する熱意を持っているラウラさんだったが、ニコロさんと結婚してからは『研究の鬼と呼び称されたラウラ博士も人の子だったか……』と言われる程家族を溺愛している。特に彼女のキャリアが中断されないようにと男ながらもニコロさんが産んだコスマ君の事は、彼の為なら世界も滅ぼさん勢いで可愛がっていた。
 ルカといい、ニコラさんといい、2番目の義兄のルチャーノさんといい、義両親といい、カノーラ家は伴侶と仲睦まじく暖かい家庭を築く者ばかりだ。今回親戚一堂会する切っ掛けとなった、結婚式を挙げる予定の義妹のリザさんだってそうである。皆一様に伴侶を愛し、伴侶に愛されていた。見た目の華やかさだけに引き寄せられる不埒者を沢山見てるから、その分内面の美しいこちらを心から愛してくれるような人を選ぶようになるからよ、とは義母の談である。なんだか照れ臭い話だ。
「おっと、そろそろコスマのおっぱいの時間だ」
「ああ、それなら俺達はお邪魔にならないよう外に出てますね」
「もう直ぐお昼だしルチャーノやリザと奴の伴侶も来る頃だろうから、コンサバトリーに行っているといい。庭を見ながら食事をしようと思って、準備してあるんだ」
「ああ、あの素晴らしいと噂の庭ですか。それは楽しみだ」
 ニコロさんに退出の挨拶をして、部屋を出る。ルカの腕の中で興奮気味にコスマ君の事を話すサムエルを構ってやりながら、ジネーヴラとフランチェスカ、そして義両親を迎えに向かった。眠ったままの幼子2人はどうしようかと思ったが、今寝過ぎて夜に眠れなくなるといけないので起こして食事させる事にする。義父母には先にコンサバトリーに行ってもらい、フランチェスカにおっぱいをあげてから、俺達家族も後を追った。
「ああ、ルカ。アルフォンソ君。それに、可愛い甥姪達も! 久し振りだな、皆元気にしていたか?」
「僕、元気ー!」
「だーゔっ!」
「うみっ!」
「あぁー……。相変わらず俺の甥姪は可愛いなぁ……!」
 一族の中でも特に子供好きのルチャーノさんは、仲良く挨拶をした三兄妹にデレデレとしている。彼の伴侶であるエミリアーノさんや、リザさんと彼女の婚約者のグイリオさん、義両親、腕にコスマ君を抱いたニコロさん、給仕係まで、その場にいあわせた大人は皆微笑ましそうに子供達を見ていた。
「いやぁ、小さい子供は手がかかるけど、それを補って余りある程、見ているだけで癒される。今度産まれてくる俺達の子供も、きっと可愛いぞ! なぁ、そうは思わないか、エミリアーノ?」
「そうだね、ルチャーノ。今から生まれてきてくれるのが楽しみだ」
「エミリアーノさんは今何ヶ月なんでしたっけ?」
「8ヶ月ですよ。無事生まれてくれたら、うちの子もコスマ君やフランチェスカちゃん達と同じ学年になりますね」
 ルカと俺が結婚したのを皮切りにカノーラ家の兄妹達も次々と結婚や婚約をしていったものだから、自然と妊娠出産ラッシュとなっている。ほんの数年前までは近しい親族がおらず独りぼっちで寂しさに耐えていたのに、ルカとの結婚であっという間に大家族の一員だ。お陰でとても目まぐるしく賑やかな毎日である。
「はい、皆。子供達が可愛いのも生まれてくる子が楽しみなのも分かるけど、そろそろご飯を食べましょう? 折角のお料理が冷めちゃうわ」
「子供達の面倒は乳母達が見てくれるから、大人はゆっくり食事を楽しめるぞ」
「わぁ、お気遣い有難う御座います父様!」
 義両親の好意に甘え、子持ちはそれぞれ我が子を乳母達に預けた。子供は親の目の届くところで子供用の食事をつきっきりで食べさせて貰えるようだ。そして先に母乳を飲んで腹一杯になっているコスマ君とフランチェスカは退屈しないように相手をして貰えるらしい。どこまでも至れり尽くせりである。見知らぬ使用人にも人見知りせず、食べた事のない郷土料理を食べれると聞いてご機嫌のサムエル達を見送って、俺も席に着いた。
「それにしても、ラウラさんは仕事か。忙しくしてるんだな。直ぐ会えなかったのは残念だが、あちこちで必要とされるだけの能力があるのはいい事だ」
「ラウラは本当に熱意に溢れた優秀な研究者ですからね。彼女のような素晴らしい人と結婚し、子供まで授かれて、俺は本当に幸福です。もっとも、彼女の方は産まれたばかりの我が子の傍に居たいのに、しょっちゅう呼び出されてヤキモキしているみたいですがね」
「やっぱり我が子の可愛さは別格かい、ニコロ兄様?」
「そりゃあもう、サムエルやジネーヴラ、フランチェスカの事はお腹の中に居た頃から知ってるし、とっても可愛いと思っているけど、何だかんだコスマが1番可愛いと思ってしまうんだから、親心って怖いよなぁ」
「うわぁ……。益々子供が生まれるのが楽しみになってきた……!」
「ルチャーノ兄様は、本当に子供がお好きね」
「そうやって余裕ぶってられるのも自分に子供が産まれるまでだぞ、リザ。カノーラ家の人間は伴侶と我が子を溺愛するようにできているんだ」
「ゔっ、否定し切れないのが辛いわ……」
 時々聞こえる子供達の楽しそうな声を耳にしながら、和やかな雰囲気で会食は進んでいく。話題は子供達の事から数日後に迫ったリザさん達の結婚式、兄3人が揃いも揃って嫁いでしまって結局末子のリザさんが家督を継ぐことになった事、俺とルカをモデルにした恋物語が流行りに流行って歌劇のロングランが決まった事、等々。色んな話をした。途中で我が子と伴侶の顔見たさに、死ぬ気で仕事を巻いて片付けて帰ってきたラウラさんも合流する。義家族達と楽しく話をしながら、デザートまでシッカリ食べてしまった。
「はぁー、美味しかった。ご馳走様でした。やっぱりお腹が減ると人間駄目ね」
「お疲れ様、ラウラ。コスマの顔でも見て癒されるかい?」
「勿論そのつもりよ! そうだ。なんなら私がコスマの面倒を見ているから、ニコロは休んできてちょうだい。いくら可愛くても、ずっと一緒じゃ疲れるでしょう?」
「本当かい? 気を使ってくれて有難う、ラウラ。正直助かるよ」
「ルカ、俺達もそろそろお暇しようか」
「そうだね、サムエル達を迎えに行こうか」
「それじゃあ皆食べ終わったみたいだし、遠くから来て疲れ休みたい人もいるだろうから、これで一旦解散! 夕食の時にまた会いましょう」
 義母の号令で三々五々、家族は席を立つ。我が子を迎えに行ったり、パートナーに寄り添ったりと、それぞれが好きな事をしている。俺もルカに続いて子供達を迎えに行こうと思ったのだが……。
「あの、アルフォンソさん。ちょっといいですか?」
 コッソリと声をかけてきたのは2番目の義兄、ルチャーノさんの伴侶であるエミリアーノさんだ。彼は妊娠後期に差し掛かり大きくなったお腹に手を当てながら、周囲を気にしつつ俺に声をかけてくる。どうしたのだろうか? 子供たちの方へと向けていた足を止め、エミリアーノさんに向き直った。
「あの、済みません。ちょっとお時間を作っていただきたいのですが……宜しいでしょうか? できればルカ君には内緒で、内々に」
「ええ、俺は構いませんけど……」
「良かった。それじゃぁ、図書室を使わせてもらう約束をしたので、後でコッソリ来ていただけますか? 私、いつまででも待っているので」
 いや、ただのものの例えかもしれないが、いつまででもってのはまずいだろ。仮にも彼は妊娠中だ。休まず誰かを待ちぼうけなんて、体に良くないに違いない。なにか用事があるのなら俺の方から尋ねていくから安静にしていて欲しい。そう声をかけようかとも思ったが、エミリアーノさんは余っ程周囲に密会の事を知られたくないらしい。約束さえ取り付けてしまえばあとはもう用無しだと言わんばかりにサッサと踵を返してしまった。そのまま遠ざかられ、声をかける暇もない。……どうやら大人しく従うしかなさそうだ。少々の不穏さを感じながらも、俺はじゃれ合うルカと子供達の元へと向かったのだった。





 そうして義家族達と別れた後。俺は食後の昼寝をするという子供達と、そんな子供達を見守りつつルチャーノさんと静かに話をするというルカを置いて、部屋を出ることに成功した。広い屋敷の長い廊下を歩き、図書室と書かれたプレートの下がっている扉の前に行き着く。少し躊躇ってから、その木の扉をノックする。中から微かに『どうぞ』と声が返ってきたので、ドアノブに手をかけ慎重に扉を開けた。
 驚いたことに、図書室ににいる人影は1人ではない。エミリアーノさんだけではなく、ニコロさんや義母も居るではないか。3人共俺を見て、ああ、来た来たと和やかに笑顔を向けてくる。図書室にある読書用の大きな机を囲んで、何かやっているようだ。なんだ? エミリアーノさんがなにかの問題解決の為に招集したのか? 狼狽えながらも、俺は後ろ手に扉を閉めた。
「ああ、アルフォンソさん。態々御足労頂き、有難う御座います」
「いえ、丁度時間が空いてましたから構いませんよ。それより、どうしたんですか? 内緒で時間を作ってくれなんて。何か困り事でもありましたか?」
「いえ、困り事ではないんですが……。ちょっと提案がありまして」
「提案、ですか」
「まあまあ、何はともあれアルフォンソさんも座ってくださいな。立ちっぱなしでは落ち着いてお話できないわ」
 元気な義母に勧められ、3人が囲んでいるテーブルの一角にある椅子に、有難く着く。席に着いて分かったのだが、テーブルの上には何故かインク瓶とペン、そして便箋や封筒が置かれていた。なんだこれ? 普通にこの場所へ常備しておいてあるにしては多過ぎる量だ。彼等3人が持ち込んだと考える方が自然だろう。この人達は一体何を企んでいるんだ?
「あのー、御三方。これは一体……? 今から何が始まるんですか?」
「フフフ、よくぞ聞いてくれたね。俺達が今からしようとしていることは……」
 ニコロさんが俺をここに呼んだ、そしてほかの3人もここに居る理由を俺に話した。それを聞いて俺は目を見張る。なんと! そんな事を企んでいるのか! この人選、ルカに秘密な訳、そして用意された数々の道具達。その謎が全て解き明かされた。
「それで、アルフォンソさん、この計画に乗りますか? アルフォンソさんのところはお子さんの人数が多くて時間があまり取れないかもしれないですし、無理にとは言いませんけど」
「何を言っているんですか! 是非俺にも1枚噛ませてください! 今の計画を聞いて、しないという選択肢はありません!」
「そう言うと思ってたわ。それじゃあ、早速取り掛かりましょう」
 お義母さんの言葉に、それぞれ道具を分配する。皆で顔を見合せニヤリと笑い、早速作業に取り掛かるのだった。
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