トーリの幸せ家族計画

我利我利亡者

文字の大きさ
上 下
11 / 17

11

しおりを挟む
 大撃沈。今の僕の状態を最も的確に表す単語だ。若しくは、大失敗、でもいい。まあ、ダグラス相手に意気込んで交際を申し込もうとして、肝心の申し込みの言葉すら言わせて貰えなかった悲惨なこの状態を表すなら、どんな言葉でもいいのだろうが。
 ダグラスの方から何かフォローの一つでもあればまだ希望の持ちようがあったかもしれないが、あの後頂戴したのは簡潔なディナーのお礼のメッセージカードだけ。忙しいとかであれっきり全く顔も合わせてない。若しかすると、避けられてるのかもしれないな。滅茶苦茶有り得る。あっちからしてみたら、ちょっとこっちに向こうの気持ちが傾き始めててるんだけど、でもそれは本意じゃないから熱が冷めるまでほっとこう。みたいな。
 伊達に結婚直前までいった婚約者が居た訳ではない。僕だって恋愛の機微が全く分からない訳ではないし、これでも人には聰いと言われる方だ。これはあれだな。俗に言うフラれた、というやつだろう。僕はまた、婚活に失敗したのだ。はぁー……またか……。……早く次の恋人候補探さないと。でも、ダグラスとの付き合いで何も得るものがなかった訳じゃない。男性とでも付き合おうと思えば付き合える事が判明したんだ。単純に考えれば伴侶候補が二倍に増えた。やったねラッキー! ……全然嬉しいと思えない。僕はダグラスが男だから交際前提で友達付き合いしたんじゃなくて、ダグラスだから縁を結んだんだ。伴侶候補は単純計算で二倍にはならないし、なんならダグラスの心変わりで深い関係前提の人付き合いが怖くなった。ラッキーどころかアンラッキー状態である。
 このままだんだん顔を合わせる機会が減って、遊びに誘われなくなって、話もしなくなって……。そんな感じで、静かにフェードアウトするのかな? それとも、最低限友達付き合いは継続? どちらも平然としていられる気がしない。やっぱり、早く次の結婚相手を探した方がいいんだろう。このままずっとダグラスの事を引き摺っていては結婚は愚か、普通の人付き合いもままならなくなるのは目に見えていた。ただ、今の僕にはまだ切り替えるだけの元気がない。あと少しだけでいいから、そっとしておいて欲しかった。それなのに。
「まあまあまあ! お仕事でお忙しいでしょうに私の不躾な招待に応じていただけて感激ですわ、バークレーさん!」
「いえいえ、滅相もございません」
 何が滅相もないのか自分でも分からないまま、適当に相槌を打つ。すると、そんな僕の態度に気がついていないのかはたまた気にもしないのか、目の前のご婦人はダグラスとそっくりの思慮深そうな藍色の瞳を細めて笑った。彼女はエルシャーナ大公夫人。ダグラスに似てて当たり前だ、だってあいつの母親なのだから。これまで面識はなかったのだが、いきなりお茶会の招待状が僕宛に届き、大公夫人直々のサインが入ったそれを無視する訳にもいかず、それでこんな事に。招待状には誰にも話さずくれぐれも内密に、と書かれていたのでダグラスにも言わずに来てしまったのだが……果たしてこれでよかったのだろうか? 疲れて判断能力が鈍っているのかもしれない。こんな時にお茶会って……。まあ、立場上僕には断れないので仕方がないのだけれど。
 ただ、お茶会と銘打ってはいるが、会場はエルシャーナ大公邸ではなく街中のイートインがある高級パティスリーである。ここって上流階級のご婦人方が自宅ではできない内密な話をする時に使う場所やん。前にダグラスが世間話で教えてくれたから知ってるぞ。更に言えばこれは現着してはじめて知ったのだが参加者は僕と大公夫人だけ。一対一。なんでやねん。僕達初対面だよね? 今日日面談だって基本三者面談だぞ。流石に夫人の傍には護衛の騎士と世話係の侍女が居るが、それも僕達の交流の邪魔にならない程度に遠くに居る。果たしてこれをお茶会といっていいのか、甚だ疑問だ。少なくとも普通のお茶会ではない事は確かである。
「さて、お話の前にお茶菓子を選びましょうか。ここは特にフルーツを使ったケーキが絶品なのよ。今は旬から外れるので置いてませんけど、桃のカスタードタルトが本当に絶品で! バークレーさんは何がお好きかしら? お好きなものを頼んでくださいな。飲み物もそれに合わせて私がお選びするわ」
「いえ、僕は……」
「あらあら、遠慮なさらないで。私が無理を言って来ていただいたんですもの、ここのお会計は私が持ちますから、何も気にせず頼んでくださって結構ですわ」
 いや、普通に元気がなくて甘ったるいお菓子を一人分食べられる気がしないだけだが? こんなしょぼくれてる時に生クリームたっぷりのケーキなんて食べてみろ。フルーツでサッパリするのにも限度があるし、確実に胸焼けする。遠慮してるんじゃなくてマジでご勘弁願いたいの。なんだかんだ頭を使う職業だから糖分摂取は習慣化していて苦手じゃないが、コスパと効率を重視して角砂糖丸かじりして貪ってた人間に情緒を求めてはいけない。
 しかし、この見るからに押しの強そうな大公夫人には何をどれだけ言っても無駄だろう。ここは手っ取り早く、適当な言い訳をして話題を変えてそっちに興味を移すに限るな。
「すみません。折角ですが、この後も仕事があってゆっくりしていられないんです。今回は飲み物だけ頂いて、お茶菓子はまたの機会に」
「あら、そう? 残念ですけど、お仕事なら仕方がないわね」
「お心遣い感謝します。それで、今日はどのようなご要件で僕の事を呼んだんでしょうか? 僕達、特に接点はなかった筈ですが……」
 一応互いに相手の顔と名前くらいは一致するだろうが、それは僕達二人共が有名人だからだ。彼女は大公夫人として公の場によく出るし、僕は僕で今や我が国を代表する国際的な研究者である。絵姿がそれなりに出回っているが、言ってしまえばそれだけ。認識としてはあ、噂の有名人じゃん、程度。個人的な接点はない。無理矢理接点を見つけるとしたら、大公夫人の息子であり、僕の友達……? だった……? ダグラスくらいか。それも、もはや風前の灯で怪しいものだが。
 しかし、大公夫人は僕のこの発言に異論があるらしい。貴婦人としてはしたなくない程度に大袈裟に驚きの表情を作り、僕を見てくる。本当に、仕草は洗練されているけれど表情がコロコロ変わって大袈裟な身振り手振りをするところは、街のおかみさん方と変わらないな。世のご婦人方の身振り手振りのやかましさに貴賎の分け隔てはないらしい。……この考えは不敬だろうか? 取り敢えず、口には出さないでおこう。
「あらまあ! そんな悲しい事仰らないでください! 息子から聞いてますよ、あの子ととても仲良くしていただいているとか。息子のお友達なら、私にとっても他人ではありませんわ! あの子ったら、空いている時間は愚か時間が空いていないなら捻出してまでバークレーさんとお会いしていましたもの。我が息子ながらダグラスは誰とでも仲良くなれる子ですけれど、それでいて特別誰かと仲良くするという事は少なかったですから、余っ程バークレーさんと気が合ったんでしょうね。あの子とずっと付き合っていただいてありがとうございます。私からも御礼申し上げますわ」
「は、はあ……。そうですか……」
 息子のお友達は他人じゃないって、そうなのか? まあ確かに他人ではないだろうけどこうして個人的に親しくする程でもなくない? 普通ならお互い気まずさが先行してしまうと思うのは、僕だけ? 大公夫人は輝く眩しい笑顔を僕に向けていて、そこに気まずさは微塵も感じられない。……僕だけのようだ。流石大公夫人。凄まじい社交性である。
 それにしても、今日僕は何故ここに呼ばれたのだろう。そろそろ理由を明かして欲しい。それとも何か? 世のお母様方は成人した息子の友達を呼び付けて『うちの子と仲良くしてくれて有難う!』というのが普通なのか? その為に僕は呼ばれたの? うーん、何せ普通の家族というものを終ぞ味わった事がないので普通が分からない。昔っから家庭環境を理由に遠巻きにされがちで友達も満足に居なかったしね。僕の母親と言えば、僕を産んだ後一度でも我が子を抱き上げた事があったかすら怪しいからな。因みに、祖父母は両家共々『子供の世話なんて面倒事はナニーにやらせる事でこそ、人を雇うだけの金銭的余裕がある身分だと誇示できる』という考えだったので、一度も僕を抱き上げたことがないらしい。それを自慢にしてたので確かな話だ。
「それで、バークレーさんは、普段ダグラスとどんな事をして過ごされるのかしら?」
「え……。大した事はしていませんよ。話をしたり、町を散策したり、話題の場所に遊びに行ったり、それだけです。普通の友達付き合いです」
「まあ、お話されるのね! いつもどんなお話をされているのかしら? 是非お聞きしたいわ!」
 え、何これ。若しかして僕、試されてる? 『うちの子の友人に相応しいかどうか、私の目で確かめてさしあげるザマス!』みたいな。いや、ザマスとは言ってないけどさ。ここに来ていきなり? 僕とダグラス交友が始まってそれなりに経つよ? ていうか、親から友達に相応しいか審査があるなんて。ダグラスが親しい友達付き合いしないの、そこが関係してるんじゃ……。それなりに長い付き合いで一度もダグラスの家に呼ばれず、家族にも合わなかった理由が判明してしまいそうだ。引き攣りそうになる表情筋を引締め、身を乗り出して興味津々にこちらを見つめる大公夫人に当たり障りのない返事をする。
「いえ別に、変わった事は何も……。普通に天気の話とか、時事の話題とか、世間話なんかです。何も面白みはありません。大公夫人がご興味をお持ちになるような楽しい話は一切しないのですが……」
「あら、そんな事ないわ! 天気の話も時事の話題も、世間話だって何でも興味がありますわ! でも、そうね……。あえて言うならあの子の交友関係の話題なんてとっても興味があるわね。バークレーさんは何かお聞きでないかしら?」
 え、待ってくれ。ダグラスの交友関係の話題が一番興味あるってそれ……。僕を起点に更にダグラスの交友関係を探ろうとしてない? あれか? 交友関係に口を出しすぎて干渉を嫌がったダグラスが、交友関係を隠すようになったから唯一判明した僕という友達を糸口に後の奴等も芋蔓式に探し出してやるぜ! みたいな? それって、ちょっと、流石に……。普通では、ないのでは?
 ていうか、そもそも僕はダグラスの他の友達なんて知らない。知っていて精々ジェラルドくらいだ。ジェラルドはダグラスの側近も兼任しているので、当然大公夫人も知っているだろう。ダグラスと会う時はいつも二人切りだし、奴はあんまり僕に友達の話題をしたがらなかった。僕を起点にダグラスの交友関係を探るなんて、どだい無理なのだが……。そんな事、大公夫人が知る訳もなく。大公夫人は期待に満ちた視線で僕を見ている。これは、ちょっと……。
「いやぁ、特に聞いては……ないですね……。彼の友人関係は、僕もよく知りませんし……」
「あら、そんな事仰らないで! 謙遜なさらなくてもいいのよ? ダグラスがここまで仲良くなった御相手なんて、バークレーさんが初めてなんですもの! 立場上女性とは簡単に仲良くできないとはいえ、ある程度親しくする相手は居ても男友達もあまりいないあの子が、ここまでずっと誰かと一緒に過ごしているのを私は初めて見ましたわ! きっとあなたなら、あの子の交友関係にだって詳しい筈です!」
 いや、そんな意気込んで迫られましても。そんな事仰らないでも何もないし、特に謙遜もしていない。マジで僕はダグラスの交友関係は微塵も知らないのである。空の袋はいくら逆さにして振っても何も出ない。どうかそこら辺ご理解頂きたいのだが……。
 しかし、大公夫人の子の様子を見るに、僕から何かしら彼女にとって納得のいく答えを出さない限り、引き下がる様子はなさそうだ。勘弁してくれ。僕は最早ダグラスの友達かどうかも怪しいポジションなのに、荷が重過ぎる。どうしよう。適当に捏造するか? あまり賢くない考えだ。我ながら面倒臭さが勝ち過ぎている。バレた後が怖いだろう。さて、どうするか……。
「バークレーさん、大丈夫。私はダグラスの母親です。秘密を漏らしたりしてあの子の不利益になるような事は絶対に致しませんし、折角あの子と仲良くなってくれたバークレーさんが情報源だと明かしてあなたにご迷惑をおかけするような事も絶対に致しません。エルシャーナ大公夫人の名に賭けて誓います」
 僕の困惑が伝わったのだろうか。先程までのグイグイ押せ押せで来ていた雰囲気から一転して、大公夫人は貴婦人然とした態度を作り僕を真剣な表情で見つめている。背筋はピシリと伸びていて、その眼光は鋭い。いや、そんな顔されても本当に何も知らないんですってば。無い袖は振れないの。どうしろってんだよ、まじで。
 ……待てよ、若しかして。大公夫人が探ろうとしているのは、ダグラスの交友関係ではなく、なのではなかろうか? 異性どころか同性にも特別仲のいい相手を作らなかった息子が、。それだけでも何かあると思われても仕方がない。ましてや大公夫人はダグラスの母親なのだから、息子の些細な変化から色々と気が付かれてもおかしくない筈だ。そう思えば、先程の秘密を漏らしたり云々だとか、エルシャーナ大公夫人の名に賭けてだとか、ただ友人関係を聞くにしてはやけに重々しい言葉の数々も説明が着く気がする。
 え、どうしよう。なんて言うのが正解なんだ、これは。取り敢えず、僕の勝手な判断で『息子さんと交際に発展する事前提でお友達付き合いしていました』と言ってはいけない事だけは分かる。一応ダグラスも関わる話だし、外交的取引の苦手な僕が口にしたら何かとんでもない伝わり方をする気がするからね。口に出す前から交際申し込みを断られた男の弁舌など、期待してはいけない。
 それとも、これはあれか? 遠回しな表現の多い上流階級風の、恋人関係になり損ねた相手との縁の切り方? 今更会うのも嫌だから親族……この場合は母親に別れの言葉を伝えて貰う。それで、女性とも男性とも仲良くしなかったあの子が仲良くなったって事は、あなた達だったんでしょ? というのを婉曲的に表現するとさっきの台詞になるのかもしれない。エルシャーナ大公夫人の名前を出してまで秘密を話せと迫るのは、ここまでしてまで僕が二人の関係を漏らさないかの確認。もう関係がなくなったんだから、当然話さないよね? 一応確かめさせてもらうよ? みたいな感じの。
 うーん……。自分で考えていて悲しいが、そっちの方が可能性があるな。最近ダグラスと全然会えないのも、今日の布石として当人同士は直接合わないようにされているのだと考えれば説明がつく。交際申し込みを断ったんだ。気まずいから会いたくないのも分かる。お別れをお母さんに頼むのはどうかと思うが、まあ、こっちが向こうに好意を持ってるんだし、変に追い縋られないようにするには母親というチョイスは正解なのかもしれない。……僕、ダグラスに迷惑をかけてまで自分の我を通そうとする人間に思われてたんだ。そんな事、する訳ないのに。ちょっとだけ悲しいかも。
 しかし、意気消沈して肩を落とした僕に気がついているのかいないのか。目の前に座る大公夫人はやけにモジモジとして指先を擦り合わせている。仕草は貴婦人らしくはないが、そういう言いたい事があるとモゾモゾし始める所は息子と似ているな。そんな事を考えていたら、大公夫人は意を決したように小さく頷き、口を開いた。
「ここまでお願いしてもお答えいただけないなんて……。それ程までにダグラスの事を思って口を閉ざしていてくれるなんて、あの子は本当に良い友人を持ったわね……。分かりました。ここまで来たらもう、建前だけでお話するのは失礼にあたるわね。腹を割ってお話しましょう」
「は、はい?」
「先程も申し上げた通り、ダグラスは昔っから女っ気のない子で……。成人前は他に色々楽しい事があるみたいだったし、まだ子供だからと放って置いたのですけれど……。ほら、あの子ももう直ぐ三十の大台に乗りますでしょう? 親としてはそろそろ孫の顔の一つも見たいですし、色々と心配なんですよ」
「はあ」
「五月蝿く言ったお陰か一年程前は何人かの女性達にお声がけしていたようなんですが、ここ半年はそれもパッタリ。まさか独身主義者なのかと思って聞いてみても、結婚する気はあると言う始末。それだというのにあの子はバークレーさんと遊びに行く以外は仕事ばかりで女性の影も見えやしない。もう、訳が分からなくて頭がおかしくなりそうでした! ……でも、私ある時ふと気がついたんです。バークレーさんに会いに行く時のダグラスはやけに格好に気合いが入っていて、いつも嬉しそうでした。それこそ、ただの男友達に逢いに行くにしては、少しおかしいくらいに。それで、私はこう思ったんです……」
 ん、待って。ちょっとタンマ。それって、え? まずいのでは? だって、そんなの……。
「……若しかして、ダグラスはバークレーさんに協力して貰って、バークレーさんと遊びに行っている振りをして意中の女性と逢い引きしているのではないかしら? と」
 おおっと、そう来たか。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

もう遅いなんて言わせない

木葉茶々
BL
受けのことを蔑ろにしすぎて受けに出ていかれてから存在の大きさに気づき攻めが奮闘する話

【完】三度目の死に戻りで、アーネスト・ストレリッツは生き残りを図る

112
BL
ダジュール王国の第一王子アーネストは既に二度、処刑されては、その三日前に戻るというのを繰り返している。三度目の今回こそ、処刑を免れたいと、見張りの兵士に声をかけると、その兵士も同じように三度目の人生を歩んでいた。 ★本編で出てこない世界観  男同士でも結婚でき、子供を産めます。その為、血統が重視されています。

貴族軍人と聖夜の再会~ただ君の幸せだけを~

倉くらの
BL
「こんな姿であの人に会えるわけがない…」 大陸を2つに分けた戦争は終結した。 終戦間際に重症を負った軍人のルーカスは心から慕う上官のスノービル少佐と離れ離れになり、帝都の片隅で路上生活を送ることになる。 一方、少佐は屋敷の者の策略によってルーカスが死んだと知らされて…。 互いを思う2人が戦勝パレードが開催された聖夜祭の日に再会を果たす。 純愛のお話です。 主人公は顔の右半分に火傷を負っていて、右手が無いという状態です。 全3話完結。

別れの夜に

大島Q太
BL
不義理な恋人を待つことに疲れた青年が、その恋人との別れを決意する。しかし、その別れは思わぬ方向へ。

捨てられオメガの幸せは

ホロロン
BL
家族に愛されていると思っていたが実はそうではない事実を知ってもなお家族と仲良くしたいがためにずっと好きだった人と喧嘩別れしてしまった。 幸せになれると思ったのに…番になる前に捨てられて行き場をなくした時に会ったのは、あの大好きな彼だった。

【短編】乙女ゲームの攻略対象者に転生した俺の、意外な結末。

桜月夜
BL
 前世で妹がハマってた乙女ゲームに転生したイリウスは、自分が前世の記憶を思い出したことを幼馴染みで専属騎士のディールに打ち明けた。そこから、なぜか婚約者に対する恋愛感情の有無を聞かれ……。  思い付いた話を一気に書いたので、不自然な箇所があるかもしれませんが、広い心でお読みください。

フローブルー

とぎクロム
BL
——好きだなんて、一生、言えないままだと思ってたから…。 高二の夏。ある出来事をきっかけに、フェロモン発達障害と診断された雨笠 紺(あまがさ こん)は、自分には一生、パートナーも、子供も望めないのだと絶望するも、その後も前向きであろうと、日々を重ね、無事大学を出て、就職を果たす。ところが、そんな新社会人になった紺の前に、高校の同級生、日浦 竜慈(ひうら りゅうじ)が現れ、紺に自分の息子、青磁(せいじ)を預け(押し付け)ていく。——これは、始まり。ひとりと、ひとりの人間が、ゆっくりと、激しく、家族になっていくための…。

顔も知らない番のアルファよ、オメガの前に跪け!

小池 月
BL
 男性オメガの「本田ルカ」は中学三年のときにアルファにうなじを噛まれた。性的暴行はされていなかったが、通り魔的犯行により知らない相手と番になってしまった。  それからルカは、孤独な発情期を耐えて過ごすことになる。  ルカは十九歳でオメガモデルにスカウトされる。順調にモデルとして活動する中、仕事で出会った俳優の男性アルファ「神宮寺蓮」がルカの番相手と判明する。  ルカは蓮が許せないがオメガの本能は蓮を欲する。そんな相反する思いに悩むルカ。そのルカの苦しみを理解してくれていた周囲の裏切りが発覚し、ルカは誰を信じていいのか混乱してーー。 ★バース性に苦しみながら前を向くルカと、ルカに惹かれることで変わっていく蓮のオメガバースBL★ 性描写のある話には※印をつけます。第12回BL大賞に参加作品です。読んでいただけたら嬉しいです。応援よろしくお願いします(^^♪ 11月27日完結しました✨✨ ありがとうございました☆

処理中です...