4 / 11
道中―森の領地
4.ゴブリンの話
しおりを挟む
落ちた。
いや、私が落ちたのではない。
この世界が落下しているのだ。
私を宙に取り残すとは良い度胸だ。
……まぁ冗談はさておき。
私は今、ただっ広い森に向かって落下中である。
カリーナから続く一本道の先にある森の上空を飛行中のこと。
私はリラの操る箒の後ろで昼寝していたつもりが、重心がズレたせいで箒から離脱してしまったらしい。
ところで、魔法使いが使うテクニックとして、一度箒から離脱し落下途中で再び箒に跨るというのがある。
私もそれを高頻度で使うため、落下には慣れているつもりだ。
しかし人間の本能故か足が少しビクついていた。
後で巨大蛇と出会った時のあの行動をリラに謝っておこう。
……で、なぜ自分の箒で飛ぼうとしないかというと。
単純に面倒だからである。それ以上もそれ以下もない
それに落下箇所は広葉樹の密集地帯。きっと木に引っ掛かって死ぬことはなかろう。
上手く引っ掛かったらその場でリラの捜索を待てばよい。
折角の昼寝から覚めてしまったのだ、森の中で二度寝もいいかもしれない。
ガサガサガサササガササッ!
あれこれ思いふけってるうちに、目論見通り木に引っ掛かった。
偶然にも、枝が等間隔に横にいくらか伸びた場所に引っ掛かったお陰で、体にかかる重力負荷が軽減された。
さぁ至福の時だ。
意識と体を闇に委ね、人生の幸福を味わうとしよう。
リラ、見つけても起こさないでくれよ…………
※※※※※※※※※※※※
「お……て…………ろ……!」
どこかで声がする。
「おい…………きろ……い!」
微かに聞こえるそれは、誰とも似つかない声であった。
「おい……聞こえて……!起きろ!」
瞼を開けると、まず緑があった。次に白。
複雑に絡み合った葉っぱ達は青空の領地を亡きものにし、僅かに残されたのは国境線のような光の線だった。
「起きろ!聞こえてるのか!返事しろ!」
声の主は下からだった。確か昨日も似たような状況にあったような。
まったく、どいつもこいつも人の快眠を邪魔しやがって。
こうなったら徹底抗戦だ。
相手が何者かも確認せず、私は声の方向へ杖を向け軽く魔法を放った。
「うわぁ!いきなり何をする!」
「痛てぇよぉ、痛てぇよぉ!」
「右目をやられた!チクショウよくもやりやがったな!」
下からワーワーと喚き散らす声。どうやら快眠を妨害した罪深き者は1人だけではないようだ。
「私は好きで寝てるんだ。ほっといてくれ」
「そういう訳にはいかない。ここは俺らの領地だ」
領地?
ちらりと目線を下に向けると、なるほど、ゴブリンが少数の群れを成して騒ぎ立てていた。
出てけだの侵入者だの胸だけ小さいヤツだの散々な罵声を浴びせられた。
おい待て最後に言ったヤツ誰だ。
「お前が離れないならこちらにも考えがある」
そう言ってゴブリンが取り出したのは弓だった。
ゴブリン用なだけあってサイズは家畜が狩れる程度。しかし、いくら小さくても当たり所が悪ければ致命傷になりえる。
戦闘は避けたいが仕方ない。
上体を起こし、杖を取り出して対抗の構えを取った。
その時だった。
「まぁ待ちなされ。弓を突きつけられてはまともに話もできんじゃろ」
しゃがれた声で登場したのは白髭の老ゴブリンだった。
「村長!見てくださいヤツを。俺らの領地にズカズカ侵入したかと思えば呑気に寝てやがるんです!」
「しかも急に攻撃してきやがった!お陰で右目がやられた!」
「落ち着け落ち着け。どうせ君らのことだから見境無く脅迫したんだろう?なぁ木の上の旅人さんよ」
白髭ゴブリンはどうやら村の村長らしい。他と違って話が通るようで安心した。
「そうだよ。不幸なことに箒から落ちてしまってね、引っ掛かったはいいが降りる手段が無くて途方に暮れていたところさ」
「嘘つけ呑気に寝てただろうが!」
「少しは口を慎むことができんのか!もう君らは村へ帰っとれ」
村長がキレた。ゴブリン界で一番格上であろう村長でさえ手を焼いてる状態なのだから相当に野蛮なようだ。
「迷惑を掛けて済まないのう。今は他の地から来たホブゴブリンと領地問題で争っていてな、少々気が触れているんじゃ」
「ゴブリンも人間みたいなことやってるのね」
「領地問題というのはどの種族でも起こりうるのじゃ。ところでお詫びと言ったらなんだが、ワシらの村へ招待して差し上げよう。我が村自慢の特産品を揃えて、あなたを歓迎しよう」
ほう、特産品とな。
ゴブリン村の特産品が何なのかは不明だが、金目の物であるのは間違いなさそうだ。リラへのお詫びも兼ねて遠慮無く頂戴しよう。
「若干上から目線なのが気に食わないけど、特産品をくれるなら喜んで着いていくよ」
「では、こちらへ」
スっと太い木の枝から飛び降りる。そして華麗に着地。
リラの捜索のことは片隅に追いやって、白髭ゴブリンを追いかけるのだった。
鬱蒼、なんて言葉では圧倒的に足りないほどに深い森の中に開けた空間が現れた。
この森で唯一まともに太陽の光が降り注ぐ場所、それがゴブリンの村だった。
円状に切り抜かれた区域、その縁に弱々しい柵が張り巡らされている。
柵が弱々しいなら門も弱々しい……と思いきや、そもそも門が無かった。
領地問題で争っている割には随分と貧弱だった。
「さぁ、ようこそ我が村へ」
村長に促され村へ入る。
入った途端、家々からゴブリンが一斉に飛び出してきた。あっという間に私は包囲されてしまった。
ちなみに家は柵と門と違って普通に組み上げられていた。まぁどうでもいいが。
「その人は誰?」「異世界人?」と次々と聞かれる。質問の度に村長が
「迷える旅人じゃ。ワシが助けた」
と答える。
別に迷ってないし天才魔法使いが抜けてるし、なにより助けられてない。
色々ツッコミたいがやはり面倒なので黙っていた。
そして村長の家に着いた。
他の家より一回り大きい程度で、てっきりデカい家だと思っていたがそうでもなかった。
家に入ると居間に通された。飾り気の無い木材で作られた居間だった。「特産品を揃えて歓迎する」という言葉とは裏腹に、それらしき物は一切見受けられない。あるのは机に置かれた書類の小山のみ。
そして私はゴブリン間の領地問題の一端を聞いた。
「元々ワシらの先祖はこの森に住んでいたんじゃ。しかしある年に嵐で村が流されてしまった。荒れ果てた森は手が付けられず、先祖達は別の地に村を移した。そして今度はワシ達が再びこの地へ帰って来た時、なんとホブゴブリンが占領しておったのじゃ。抗議をすると途端に彼らは武力で攻撃を仕掛けてきた。一時離れていたとはいえ元はワシらの土地しまゃ一方的に占拠するのは許せん。ワシらはなるべく穏健に問題を解決したいと思っておるが彼らは聞く耳を持たない。いくら話し合いの場を儲けても矛先しか向けて来ないのじゃ。ワシらも我慢の限界である。もし次に攻めて来るようなら――」
と、その時だった。突然外が騒がしくなったのは。
「来たぞー! 奴らが来たぞー!」
「いつも通り邀撃だ、なんてことは無い」
「足首をくじきましたー!」
どうやら例の敵が現れたようだ。しかし宣戦布告も無しとは随分なことだ。
「話している傍から来やがったか。そちの旅人さんも少し手を貸してくれんかの」
「少しだけならね」
「それは助かった。ワシは隣の倉庫で武器を取ってくるから先に行っとれ」
「了解」
まぁ手伝わないんですけど。
窓から外を覗くと、外は派手に矢が飛び交う戦場と化していた。
私は『特産品』を盗……もとい貰うために家を探し回った。
いや、私が落ちたのではない。
この世界が落下しているのだ。
私を宙に取り残すとは良い度胸だ。
……まぁ冗談はさておき。
私は今、ただっ広い森に向かって落下中である。
カリーナから続く一本道の先にある森の上空を飛行中のこと。
私はリラの操る箒の後ろで昼寝していたつもりが、重心がズレたせいで箒から離脱してしまったらしい。
ところで、魔法使いが使うテクニックとして、一度箒から離脱し落下途中で再び箒に跨るというのがある。
私もそれを高頻度で使うため、落下には慣れているつもりだ。
しかし人間の本能故か足が少しビクついていた。
後で巨大蛇と出会った時のあの行動をリラに謝っておこう。
……で、なぜ自分の箒で飛ぼうとしないかというと。
単純に面倒だからである。それ以上もそれ以下もない
それに落下箇所は広葉樹の密集地帯。きっと木に引っ掛かって死ぬことはなかろう。
上手く引っ掛かったらその場でリラの捜索を待てばよい。
折角の昼寝から覚めてしまったのだ、森の中で二度寝もいいかもしれない。
ガサガサガサササガササッ!
あれこれ思いふけってるうちに、目論見通り木に引っ掛かった。
偶然にも、枝が等間隔に横にいくらか伸びた場所に引っ掛かったお陰で、体にかかる重力負荷が軽減された。
さぁ至福の時だ。
意識と体を闇に委ね、人生の幸福を味わうとしよう。
リラ、見つけても起こさないでくれよ…………
※※※※※※※※※※※※
「お……て…………ろ……!」
どこかで声がする。
「おい…………きろ……い!」
微かに聞こえるそれは、誰とも似つかない声であった。
「おい……聞こえて……!起きろ!」
瞼を開けると、まず緑があった。次に白。
複雑に絡み合った葉っぱ達は青空の領地を亡きものにし、僅かに残されたのは国境線のような光の線だった。
「起きろ!聞こえてるのか!返事しろ!」
声の主は下からだった。確か昨日も似たような状況にあったような。
まったく、どいつもこいつも人の快眠を邪魔しやがって。
こうなったら徹底抗戦だ。
相手が何者かも確認せず、私は声の方向へ杖を向け軽く魔法を放った。
「うわぁ!いきなり何をする!」
「痛てぇよぉ、痛てぇよぉ!」
「右目をやられた!チクショウよくもやりやがったな!」
下からワーワーと喚き散らす声。どうやら快眠を妨害した罪深き者は1人だけではないようだ。
「私は好きで寝てるんだ。ほっといてくれ」
「そういう訳にはいかない。ここは俺らの領地だ」
領地?
ちらりと目線を下に向けると、なるほど、ゴブリンが少数の群れを成して騒ぎ立てていた。
出てけだの侵入者だの胸だけ小さいヤツだの散々な罵声を浴びせられた。
おい待て最後に言ったヤツ誰だ。
「お前が離れないならこちらにも考えがある」
そう言ってゴブリンが取り出したのは弓だった。
ゴブリン用なだけあってサイズは家畜が狩れる程度。しかし、いくら小さくても当たり所が悪ければ致命傷になりえる。
戦闘は避けたいが仕方ない。
上体を起こし、杖を取り出して対抗の構えを取った。
その時だった。
「まぁ待ちなされ。弓を突きつけられてはまともに話もできんじゃろ」
しゃがれた声で登場したのは白髭の老ゴブリンだった。
「村長!見てくださいヤツを。俺らの領地にズカズカ侵入したかと思えば呑気に寝てやがるんです!」
「しかも急に攻撃してきやがった!お陰で右目がやられた!」
「落ち着け落ち着け。どうせ君らのことだから見境無く脅迫したんだろう?なぁ木の上の旅人さんよ」
白髭ゴブリンはどうやら村の村長らしい。他と違って話が通るようで安心した。
「そうだよ。不幸なことに箒から落ちてしまってね、引っ掛かったはいいが降りる手段が無くて途方に暮れていたところさ」
「嘘つけ呑気に寝てただろうが!」
「少しは口を慎むことができんのか!もう君らは村へ帰っとれ」
村長がキレた。ゴブリン界で一番格上であろう村長でさえ手を焼いてる状態なのだから相当に野蛮なようだ。
「迷惑を掛けて済まないのう。今は他の地から来たホブゴブリンと領地問題で争っていてな、少々気が触れているんじゃ」
「ゴブリンも人間みたいなことやってるのね」
「領地問題というのはどの種族でも起こりうるのじゃ。ところでお詫びと言ったらなんだが、ワシらの村へ招待して差し上げよう。我が村自慢の特産品を揃えて、あなたを歓迎しよう」
ほう、特産品とな。
ゴブリン村の特産品が何なのかは不明だが、金目の物であるのは間違いなさそうだ。リラへのお詫びも兼ねて遠慮無く頂戴しよう。
「若干上から目線なのが気に食わないけど、特産品をくれるなら喜んで着いていくよ」
「では、こちらへ」
スっと太い木の枝から飛び降りる。そして華麗に着地。
リラの捜索のことは片隅に追いやって、白髭ゴブリンを追いかけるのだった。
鬱蒼、なんて言葉では圧倒的に足りないほどに深い森の中に開けた空間が現れた。
この森で唯一まともに太陽の光が降り注ぐ場所、それがゴブリンの村だった。
円状に切り抜かれた区域、その縁に弱々しい柵が張り巡らされている。
柵が弱々しいなら門も弱々しい……と思いきや、そもそも門が無かった。
領地問題で争っている割には随分と貧弱だった。
「さぁ、ようこそ我が村へ」
村長に促され村へ入る。
入った途端、家々からゴブリンが一斉に飛び出してきた。あっという間に私は包囲されてしまった。
ちなみに家は柵と門と違って普通に組み上げられていた。まぁどうでもいいが。
「その人は誰?」「異世界人?」と次々と聞かれる。質問の度に村長が
「迷える旅人じゃ。ワシが助けた」
と答える。
別に迷ってないし天才魔法使いが抜けてるし、なにより助けられてない。
色々ツッコミたいがやはり面倒なので黙っていた。
そして村長の家に着いた。
他の家より一回り大きい程度で、てっきりデカい家だと思っていたがそうでもなかった。
家に入ると居間に通された。飾り気の無い木材で作られた居間だった。「特産品を揃えて歓迎する」という言葉とは裏腹に、それらしき物は一切見受けられない。あるのは机に置かれた書類の小山のみ。
そして私はゴブリン間の領地問題の一端を聞いた。
「元々ワシらの先祖はこの森に住んでいたんじゃ。しかしある年に嵐で村が流されてしまった。荒れ果てた森は手が付けられず、先祖達は別の地に村を移した。そして今度はワシ達が再びこの地へ帰って来た時、なんとホブゴブリンが占領しておったのじゃ。抗議をすると途端に彼らは武力で攻撃を仕掛けてきた。一時離れていたとはいえ元はワシらの土地しまゃ一方的に占拠するのは許せん。ワシらはなるべく穏健に問題を解決したいと思っておるが彼らは聞く耳を持たない。いくら話し合いの場を儲けても矛先しか向けて来ないのじゃ。ワシらも我慢の限界である。もし次に攻めて来るようなら――」
と、その時だった。突然外が騒がしくなったのは。
「来たぞー! 奴らが来たぞー!」
「いつも通り邀撃だ、なんてことは無い」
「足首をくじきましたー!」
どうやら例の敵が現れたようだ。しかし宣戦布告も無しとは随分なことだ。
「話している傍から来やがったか。そちの旅人さんも少し手を貸してくれんかの」
「少しだけならね」
「それは助かった。ワシは隣の倉庫で武器を取ってくるから先に行っとれ」
「了解」
まぁ手伝わないんですけど。
窓から外を覗くと、外は派手に矢が飛び交う戦場と化していた。
私は『特産品』を盗……もとい貰うために家を探し回った。
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
ある平凡な女、転生する
眼鏡から鱗
ファンタジー
平々凡々な暮らしをしていた私。
しかし、会社帰りに事故ってお陀仏。
次に、気がついたらとっても良い部屋でした。
えっ、なんで?
※ゆる〜く、頭空っぽにして読んで下さい(笑)
※大変更新が遅いので申し訳ないですが、気長にお待ちください。
★作品の中にある画像は、全てAI生成にて貼り付けたものとなります。イメージですので顔や服装については、皆様のご想像で脳内変換を宜しくお願いします。★
私の母は悪役令嬢でした 【完結】
松林ナオ
ファンタジー
アリスの母は、大貴族のご令嬢だったらしい。らしい、というのは詳しい話は聞かせてもらえないからだ。
母は昔のことをあまり語りたがらない。聞かせて欲しいとねだると『アリスが大人になったら話してあげるわ』と諭されるのみ。
母の貴族時代のことが知りたくて仕方がないアリス。
地下室で偶然に日記を見つけたことによって、母の壮絶な過去をアリスは知っていくのだった。
戦車で行く、異世界奇譚
焼飯学生
ファンタジー
戦車の整備員、永山大翔は不慮の事故で命を落とした。目が覚めると彼の前に、とある世界を管理している女神が居た。女神は大翔に、世界の安定のために動いてくれるのであれば、特典付きで異世界転生させると提案し、そこで大翔は憧れだった10式戦車を転生特典で貰うことにした。
少し神の手が加わった10式戦車を手に入れた大翔は、神からの依頼を行いつつ、第二の人生を謳歌することした。
ぐ~たら第三王子、牧場でスローライフ始めるってよ
雑木林
ファンタジー
現代日本で草臥れたサラリーマンをやっていた俺は、過労死した後に何の脈絡もなく異世界転生を果たした。
第二の人生で新たに得た俺の身分は、とある王国の第三王子だ。
この世界では神様が人々に天職を授けると言われており、俺の父親である国王は【軍神】で、長男の第一王子が【剣聖】、それから次男の第二王子が【賢者】という天職を授かっている。
そんなエリートな王族の末席に加わった俺は、当然のように周囲から期待されていたが……しかし、俺が授かった天職は、なんと【牧場主】だった。
畜産業は人類の食文化を支える素晴らしいものだが、王族が従事する仕事としては相応しくない。
斯くして、父親に失望された俺は王城から追放され、辺境の片隅でひっそりとスローライフを始めることになる。
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
異世界に来ちゃったよ!?
いがむり
ファンタジー
235番……それが彼女の名前。記憶喪失の17歳で沢山の子どもたちと共にファクトリーと呼ばれるところで楽しく暮らしていた。
しかし、現在森の中。
「とにきゃく、こころこぉ?」
から始まる異世界ストーリー 。
主人公は可愛いです!
もふもふだってあります!!
語彙力は………………無いかもしれない…。
とにかく、異世界ファンタジー開幕です!
※不定期投稿です…本当に。
※誤字・脱字があればお知らせ下さい
(※印は鬱表現ありです)
このやってられない世界で
みなせ
ファンタジー
筋肉馬鹿にビンタをくらって、前世を思い出した。
悪役令嬢・キーラになったらしいけど、
そのフラグは初っ端に折れてしまった。
主人公のヒロインをそっちのけの、
よく分からなくなった乙女ゲームの世界で、
王子様に捕まってしまったキーラは
楽しく生き残ることができるのか。
悪行貴族のはずれ息子【第1部 魔法講師編】
白波 鷹(しらなみ たか)【白波文庫】
ファンタジー
★作者個人でAmazonにて自費出版中。Kindle電子書籍有料ランキング「SF・ホラー・ファンタジー」「児童書>読み物」1位にWランクイン!
★第2部はこちら↓
https://www.alphapolis.co.jp/novel/162178383/450916603
「お前みたいな無能は分家がお似合いだ」
幼い頃から魔法を使う事ができた本家の息子リーヴは、そうして魔法の才能がない分家の息子アシックをいつも笑っていた。
東にある小さな街を領地としている悪名高き貴族『ユーグ家』―古くからその街を統治している彼らの実態は酷いものだった。
本家の当主がまともに管理せず、領地は放置状態。にもかかわらず、税の徴収だけ行うことから人々から嫌悪され、さらに近年はその長男であるリーヴ・ユーグの悪名高さもそれに拍車をかけていた。
容姿端麗、文武両道…というのは他の貴族への印象を良くする為の表向きの顔。その実態は父親の権力を駆使して悪ガキを集め、街の人々を困らせて楽しむガキ大将のような人間だった。
悪知恵が働き、魔法も使え、取り巻き達と好き放題するリーヴを誰も止めることができず、人々は『ユーグ家』をやっかんでいた。
さらにリーヴ達は街の人間だけではなく、自分達の分家も馬鹿にしており、中でも分家の長男として生まれたアシック・ユーグを『無能』と呼んで嘲笑うのが日課だった。だが、努力することなく才能に溺れていたリーヴは気付いていなかった。
自分が無能と嘲笑っていたアシックが努力し続けた結果、書庫に眠っていた魔法を全て習得し終えていたことを。そして、本家よりも街の人間達から感心を向けられ、分家の力が強まっていることを。
やがて、リーヴがその事実に気付いた時にはもう遅かった。
アシックに追い抜かれた焦りから魔法を再び学び始めたが、今さら才能が実ることもなく二人の差は徐々に広まっていくばかり。
そんな中、リーヴの妹で『忌み子』として幽閉されていたユミィを助けたのを機に、アシックは本家を変えていってしまい…?
◇過去最高ランキング
・アルファポリス
男性HOTランキング:10位
・カクヨム
週間ランキング(総合):80位台
週間ランキング(異世界ファンタジー):43位
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる