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聖女候補になりましたその3
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「さて、君たちも学校に入学したばかりだし、来週から平日にマール正教会にきて勉強してください。そうそう、来る日時の連絡は、この学校の教会で伝えてもらえれば、マール正教会に連絡が行くようにしておきます。もちろん正教会に直接来て言ってくれてもいいけど、たぶんそのまま自習か教師について勉強をすすめられるんじゃないかな?」
「「分かりました」」
「さて、私から話したいことは以上ですけど、皆さんは?」
ロイド様が周りに声をかける。
「では、私からも。」
学長のアシュレイ先生が声を上げる。
「二人とも、突然のことで驚いているでしょうね。学校も入ったばかりですが、聖女教育の方を優先してかまいません。学校の先生には二人のことを周知しておきます。ですが…、生徒たちにはどうしましょうか?」
周りの人を見渡しながら、アシュレイ先生が聞いてきた。
「いずれ知られるでしょうね。伝えてもかまわないのでは?」
ロイド様は伝えるという意見ね。
「二人の希望に合わせてはどうでしょうか?わたくしのときは学校に入る前でしたので家族しか知らなかったはずです。」
ジェシカ様は、まだ小さい頃に聖女候補になったんだったわ。学校に通ったかどうかは分からないけど。
「……警護する側からいえば、周りが知っていたほうがいいと考えます。」
オルフェ様は、警護する人からの意見。でも、なんで周りが知っていたほうがいいんだっけ?
「どういう点で?」
ロイド様、いい質問ですね!
「…そうですね、えこひいきをされていると周りに見られるという懸念があります。学校で授業や試験を休んでも教師にしかられず、ほかの生徒よりも態度が丁寧に見えたりすると、何も知らない生徒から見て面白くはないでしょう。やっかみやいじめの対象になってもおかしくありません。それに、子供は突拍子もないことをしますから。」
「確かに、なぜか優遇されている生徒がいたら気になりますからね。」
ロイド様も納得したみたい。私も理由はよく分かったわ。あと、オルフェ様、私たちを子ども扱いしてきたわね。たしかに十五歳は子供かもしれないけど、ちょっと引っかかるわ。
「では、学校でも周知しますね。来週から聖女の勉強をしますから、来週の全校集会のときに発表してかまいませんか?」
アシュレイ先生が私とアリアちゃんを見ながら聞いてきた。
「はい。私はかまいません。」
私はそう伝えた。
「はい。わかりました…。」
アリアちゃんも了承した。学校で私たちが聖女候補だと知れ渡ることが決定した。ゲームでは何もなかったけど、大丈夫かな?
「ほかに話しておくことは?」
ロイド様がキョロキョロとみんなを見ながら聞く。
ジェシカ様は首を横に振った。
「いいえ」
アシュレイ先生も首を横に振りながら答えた。
「わたしからはありません。」
オルフェ様も特にないのね。
「あの、では聞いてもいいですか?」
アリアちゃんが少し手を挙げて質問する。
「どうぞ」
ロイド様が話を促す。
「あの、どうして私たちに聖女になる素質があると分かったんですか?」
そう、選ばれた理由は知りたいよね!アリアちゃん動揺してたもんね!
体力や魔力などのステータスの検査は十五歳以上になってから受けられる。この学校では各学年の始めごろにやるみたい。なんだか日本でいうところの身体測定みたいだわ。
私は聖女候補になるのはゲームで分かっていたから普通に話が聞けているけれど。……あれ?これって不自然かしら?もう少し慌てたほうがよかった?
「「分かりました」」
「さて、私から話したいことは以上ですけど、皆さんは?」
ロイド様が周りに声をかける。
「では、私からも。」
学長のアシュレイ先生が声を上げる。
「二人とも、突然のことで驚いているでしょうね。学校も入ったばかりですが、聖女教育の方を優先してかまいません。学校の先生には二人のことを周知しておきます。ですが…、生徒たちにはどうしましょうか?」
周りの人を見渡しながら、アシュレイ先生が聞いてきた。
「いずれ知られるでしょうね。伝えてもかまわないのでは?」
ロイド様は伝えるという意見ね。
「二人の希望に合わせてはどうでしょうか?わたくしのときは学校に入る前でしたので家族しか知らなかったはずです。」
ジェシカ様は、まだ小さい頃に聖女候補になったんだったわ。学校に通ったかどうかは分からないけど。
「……警護する側からいえば、周りが知っていたほうがいいと考えます。」
オルフェ様は、警護する人からの意見。でも、なんで周りが知っていたほうがいいんだっけ?
「どういう点で?」
ロイド様、いい質問ですね!
「…そうですね、えこひいきをされていると周りに見られるという懸念があります。学校で授業や試験を休んでも教師にしかられず、ほかの生徒よりも態度が丁寧に見えたりすると、何も知らない生徒から見て面白くはないでしょう。やっかみやいじめの対象になってもおかしくありません。それに、子供は突拍子もないことをしますから。」
「確かに、なぜか優遇されている生徒がいたら気になりますからね。」
ロイド様も納得したみたい。私も理由はよく分かったわ。あと、オルフェ様、私たちを子ども扱いしてきたわね。たしかに十五歳は子供かもしれないけど、ちょっと引っかかるわ。
「では、学校でも周知しますね。来週から聖女の勉強をしますから、来週の全校集会のときに発表してかまいませんか?」
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「はい。私はかまいません。」
私はそう伝えた。
「はい。わかりました…。」
アリアちゃんも了承した。学校で私たちが聖女候補だと知れ渡ることが決定した。ゲームでは何もなかったけど、大丈夫かな?
「ほかに話しておくことは?」
ロイド様がキョロキョロとみんなを見ながら聞く。
ジェシカ様は首を横に振った。
「いいえ」
アシュレイ先生も首を横に振りながら答えた。
「わたしからはありません。」
オルフェ様も特にないのね。
「あの、では聞いてもいいですか?」
アリアちゃんが少し手を挙げて質問する。
「どうぞ」
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「あの、どうして私たちに聖女になる素質があると分かったんですか?」
そう、選ばれた理由は知りたいよね!アリアちゃん動揺してたもんね!
体力や魔力などのステータスの検査は十五歳以上になってから受けられる。この学校では各学年の始めごろにやるみたい。なんだか日本でいうところの身体測定みたいだわ。
私は聖女候補になるのはゲームで分かっていたから普通に話が聞けているけれど。……あれ?これって不自然かしら?もう少し慌てたほうがよかった?
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