23 / 65
ドライヴランド編
22話 目隠しプレイ R18
しおりを挟む♡ ♡ ♡
彼は黒いネクタイを取りだした。
「これで目隠しすれば、そっちに集中できる」
目隠しされた状態でHな姿を晒すなんて、逆にハードルが上がりすぎて、逃げ出したい。
でも、これ以上わがまま言えない……。
「マント脱いでもらっていいか。触るつもりはねーが……」
「……あ、あ、はい」
胸を触るつもりはないって言われてるんだ。
ゼイツ准将は私にキスしたり、裸にしたりなんてことはしないようにしてくれてる。
強引なようで、
ほんとは凄く気を遣ってくれてる。
女の子として興味がないって言われているようでもあって、
情けなくって、恥ずかしいんだ。
私はうつむきがちにマントを脱いだ。
「顔あげろ」
この時点で恥ずかしさが極限に達しそうだった。
ネクタイのサテン生地がひんやりすべる。
両目と鼻を覆われ、後頭部できゅっと縛られると私は口をあけた。
今まで見えていた室内がなくなって、生地の端から光を感じる。
目を閉じても開けても変わらない黒い世界に、鼓動が速まる。
「あの……」
「俺はここにいる」
彼の服が擦れ、骨が微かにパキッて鳴る。私の前にしゃがんでいる気配。
「この服、エリアスが贈ったやつか?」
「……そうです。?」
私は黒のミニドレスの裾をひっぱった。
ナポレオンマントに合って、なおかつ、急にご家族にお会いした場合でもおかしくないようなのはこれしかなくて。
一応肩は隠れてるけれど、スカート丈は短い。
「あいつ、自分の趣味で選んでんだろ……」
「……変ですか?」
「いや別に」
どうしよう……今どこを見られてるんだろう……。
ギシッ
ベッドが軋む。
マットレスが凹み、准将が私の背後に座る気配。
「…………」
何をされるのかわからなくて、うなじの辺りがゾワゾワする。
だけど、視界を塞がれてから、
部屋にあるものが見えなくなってから、
あれこれ考えていたパニックにも似た緊張が、ふしぎにも無くなっていた。
「ゼイツ准将?」
「うん?」
「これって猛獣を大人しくさせる時の技ですよね? 目隠しすると暴れなくなるっていう……」「そういうことだな」
かぶせ気味で返事がきた。
やっぱりそうなんだ。すごい効果あるんだわ。
急に抗う気持ちがなくなったもの。
「羽触っても問題ないか?」
「? あ、はい」
どこを触られるのかじっと待っていると、
コショコショ
右の上翅の脈をくすぐられた。おどろいて身をよじる。
コスコス
サワサワ
「くふふ。……きゃんっ。あははっ」
場所を変えていろんなところをこすられて、私は身をくねらせた。くすぐったくて笑っちゃう。同時にえっちな声がでてしまう。
「あんっ」
私はベッドカバーをつかむように手をついて、お尻をつきだして、背中を反らせていた。
触れられてるのは背中の羽なのに、下半身の奥がきゅんきゅんしている。
「羽、意外と急所なのか?」
「……くすぐったいだけです……」
ふだん、たとえば木の葉に翅が擦れたとしてもこんなに感じない。
でも今は、触れられるたび素直な声がでてしまう。
カリカリ
「ひっ……///」
「ここは?」
尾状突起(翅の一番下のしっぽみたいなところ)を、キュッと指先ではさんで離されて、私は思わず大きな声をあげてしまった。
「あ゛っ♡」
羽が体へ入っていく。
それを追いかけるように、准将が口をひらいて脈を舌でなぞると、
もう片方の羽が動いて、ヤメテと言うように彼の頬に優しくかかる。
「舐めない方がいいのか?」
「たぶん、歯が怖いんだと思います」
「怖い? 羽にも意思があるのか?」
「みたいです……たまに不思議な動きをするから」
「へええ」
まじめな相槌が聞こえて、ふと肩の力が抜ける。
ゼイツ准将が私に興味持ってくれるのうれしい。
たとえそれが、私自身にではなくて、種族に対してだとしても。
「場所変えるぞ」
ギシッ
ベッドが軋んで、ゼイツ准将が床におりたのがわかった。
開けっ放しだった口を私は閉じた。
今たぶん目の前に准将がいて、次の何かをしようとしてる。
この隙に、私は今まで言えなかったことを伝えたくなった。
「ゼイツ准将」
「うん?」
「仕事でこんな不純な事したくないはずなのに……いつも申し訳ないなって思ってます」
「……」
「強引に誘ってくれるのも、私に恥かかせないようにしてくれてるんですよね……なのに、ワガママ言っちゃってごめんなさい」
少し、間があった。沈黙にたえきれず、私は足をぱたぱた動かした。
面と向かっては言えないことも、目隠ししてると言えちゃった。
「気にするな」
と返事がきた。
「俺は自分の為にやってるだけだ。妖精の精力剤に勝てれば、俺はもっと強くなれる。訓練の為にやってんだ」
私はネクタイの下で瞬きをした。目からうろこが落ちる感じだった。
「本当?」
「ああ」
訓練……。私、ゼイツ准将の役に立ててるの?
「私、ゼイツ准将の誇り、穢しちゃってないの?」
「大丈夫だ。それより寝かせるぞ」
頬に指先が触れてぴくっとする。耳に髪をかけてくれたゼイツ准将が、私を仰向けにした。
あ……。
何かがおしりの方へ伝った。
私の脚のあいだで、彼が鼻を啜るのがきこえた。
どうしよう、やだ、なんか……。
脚を閉じようとすると、もっと大きく開かされた。私の隠したいものに、なぜか彼は気づいてしまった。伝った愛液を舐めとられ、舌がおしりの穴に近づいて、私は腰を浮かせて逃げた。
「わかった、やらねーから」
と彼はやめて、ズッと私の腰を引き寄せた。
「手、くれ」
あったかい手が私の手をとってくれ、互いの指を握りあう。私の裸足は彼の肩に乗っている。この人の体は、燃えるように熱い。
チュッ
と内ももにキスされた。
また間があって、
チュッ
チュッ
音に耳を犯されるようだった。
ふいにゼイツ准将が鼻息を立てて、開かせた私の脚に体重をかけて押さえてきた。舌の先っぽがパンツの上からそこをなぞった時、私は悲鳴をあげた。繰り返し舐めあげられて、突き上げるようにいってしまった。
◇ ◇ ◇
腕を引かれて起こされて、ネクタイをとってもらう。
目の前に准将の脚があって、その時私は、あれっと気づいた。
彼がパッと動いたから、長くは見ていられなかった。
え、何いまの、もしかして……勃起?
わからないけど、
明らかに迷彩パンツの形が不自然だった。
うそ……ゼイツ准将、わたしなんかに興奮してくれてたの……?
私は唇をかんで彼の顔色をじっと見あげた。
彼は手早くネクタイをまとめて、引き出しにいれようとして開かなくて、ガタガタひっぱったあげくネクタイをほん投げた。
「なんでそんな顔すんだよ?」
彼は部屋の入口に背中を押しつけ、
腕組みして私を睨んだ。
「大体ジョニーは何で来ねえんだ? もう四日経つんだぞ」
10
お気に入りに追加
36
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢は王太子の妻~毎日溺愛と狂愛の狭間で~
一ノ瀬 彩音
恋愛
悪役令嬢は王太子の妻になると毎日溺愛と狂愛を捧げられ、
快楽漬けの日々を過ごすことになる!
そしてその快感が忘れられなくなった彼女は自ら夫を求めるようになり……!?
※この物語はフィクションです。
R18作品ですので性描写など苦手なお方や未成年のお方はご遠慮下さい。
【R18】助けてもらった虎獣人にマーキングされちゃう話
象の居る
恋愛
異世界転移したとたん、魔獣に狙われたユキを助けてくれたムキムキ虎獣人のアラン。襲われた恐怖でアランに縋り、家においてもらったあともズルズル関係している。このまま一緒にいたいけどアランはどう思ってる? セフレなのか悩みつつも関係が壊れるのが怖くて聞けない。飽きられたときのために一人暮らしの住宅事情を調べてたらアランの様子がおかしくなって……。
ベッドの上ではちょっと意地悪なのに肝心なとこはヘタレな虎獣人と、普段はハッキリ言うのに怖がりな人間がお互いの気持ちを確かめ合って結ばれる話です。
ムーンライトノベルズさんにも掲載しています。
絶倫彼は私を離さない~あぁ、私は貴方の虜で快楽に堕ちる~
一ノ瀬 彩音
恋愛
私の彼氏は絶倫で、毎日愛されていく私は、すっかり彼の虜になってしまうのですが
そんな彼が大好きなのです。
今日も可愛がられている私は、意地悪な彼氏に愛され続けていき、
次第に染め上げられてしまうのですが……!?
※この物語はフィクションです。
R18作品ですので性描写など苦手なお方や未成年のお方はご遠慮下さい。
義兄様に弄ばれる私は溺愛され、その愛に堕ちる
一ノ瀬 彩音
恋愛
国王である義兄様に弄ばれる悪役令嬢の私は彼に溺れていく。
そして彼から与えられる快楽と愛情で心も身体も満たされていく……。
※この物語はフィクションです。
R18作品ですので性描写など苦手なお方や未成年のお方はご遠慮下さい。
あららっ、ダメでしたのねっそんな私はイケメン皇帝陛下に攫われて~あぁんっ妊娠しちゃうの♡~
一ノ瀬 彩音
恋愛
婚約破棄されて国外追放された伯爵令嬢、リリアーネ・フィサリスはとある事情で辺境の地へと赴く。
そこで出会ったのは、帝国では見たこともないくらいに美しく、
凛々しい顔立ちをした皇帝陛下、グリファンスだった。
彼は、リリアーネを攫い、強引にその身体を暴いて――!?
※この物語はフィクションです。
R18作品ですので性描写など苦手なお方や未成年のお方はご遠慮下さい。
悪役令嬢は国王陛下のモノ~蜜愛の中で淫らに啼く私~
一ノ瀬 彩音
恋愛
侯爵家の一人娘として何不自由なく育ったアリスティアだったが、
十歳の時に母親を亡くしてからというもの父親からの執着心が強くなっていく。
ある日、父親の命令により王宮で開かれた夜会に出席した彼女は
その帰り道で馬車ごと崖下に転落してしまう。
幸いにも怪我一つ負わずに助かったものの、
目を覚ました彼女が見たものは見知らぬ天井と心配そうな表情を浮かべる男性の姿だった。
彼はこの国の国王陛下であり、アリスティアの婚約者――つまりはこの国で最も強い権力を持つ人物だ。
訳も分からぬまま国王陛下の手によって半ば強引に結婚させられたアリスティアだが、
やがて彼に対して……?
※この物語はフィクションです。
R18作品ですので性描写など苦手なお方や未成年のお方はご遠慮下さい。
[R18] 18禁ゲームの世界に御招待! 王子とヤらなきゃゲームが進まない。そんなのお断りします。
ピエール
恋愛
R18 がっつりエロです。ご注意下さい
えーー!!
転生したら、いきなり推しと リアルセッ○スの真っ最中!!!
ここって、もしかしたら???
18禁PCゲーム ラブキャッスル[愛と欲望の宮廷]の世界
私って悪役令嬢のカトリーヌに転生しちゃってるの???
カトリーヌって•••、あの、淫乱の•••
マズイ、非常にマズイ、貞操の危機だ!!!
私、確か、彼氏とドライブ中に事故に遭い••••
異世界転生って事は、絶対彼氏も転生しているはず!
だって[ラノベ]ではそれがお約束!
彼を探して、一緒に こんな世界から逃げ出してやる!
カトリーヌの身体に、男達のイヤラシイ魔の手が伸びる。
果たして、主人公は、数々のエロイベントを乗り切る事が出来るのか?
ゲームはエンディングを迎える事が出来るのか?
そして、彼氏の行方は•••
攻略対象別 オムニバスエロです。
完結しておりますので最後までお楽しみいただけます。
(攻略対象に変態もいます。ご注意下さい)
異常性癖者たちー三人で交わる愛のカタチー
フジトサクラ
恋愛
「あぁぁッ…しゃちょ、おねがっ、まって…」
特注サイズの大きなベッドに四つん這いになった女は、息も絶え絶えに後ろを振り返り、目に涙を浮かべて懇願する。
「ほら、自分ばかり感じていないで、ちゃんと松本のことも気持ちよくしなさい」
凛の泣き顔に己の昂りを感じながらも、律動を少し緩め、凛が先程からしがみついている男への奉仕を命じる。
ーーーーーーーーーーーーーーー
バイセクシャルの東條を慕い身をも捧げる松本と凛だが、次第に惹かれあっていく二人。
異常な三角関係だと自覚しつつも、三人で交わる快楽から誰も抜け出すことはできない。
複雑な想いを抱えながらも、それぞれの愛のカタチを築いていく…
ーーーーーーーーーーーーーーー
強引で俺様気質の東條立城(38歳)
紳士で優しい松本隼輝(35歳)
天真爛漫で甘えんぼな堂坂凛(27歳)
ドSなオトナの男2人にひたすら愛されるエロキュン要素多めです♡
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる