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((;゚Д゚)) <(˘ᵕ˘ )♡
しおりを挟む「急性アルコール中毒です」
と、救急隊員さんは言った。
エッジくん「ドクターペッパーで!?」
救急隊員「エッジくん、女の子にお酒飲ませていかがわしいことしようとしたのかい?」
エッジくん「してねーよ! むしろコイツの方がおれにいかがわしいことしようとしてたわ!」
この晩、私にキスをしてくれたのは、
救急隊員のお兄さんだった。
キスっていうか、人工呼吸だけど。
「エッジくん、救急車呼んでくれてありがとう」
「努力義務ってやつだ」
「私ね、一日一回キスしてもらわないと息できなくなっちゃうの。だから明日はエッジくんがしてくれないと困る」
こう言えば、してくれると思った。
でもエッジくんは、
「そういう言い方するやつにしたくない」
とそっぽを向いた。
「他のやつに頼めよ。じゃあ、おやすみ」
エッジくんの言葉は、本心だった。
翌朝、私はエッジくんに連れられて、こみゅすくーるに行った。
「はじめまして、空から落ちてきたユニです」
みんなの前で自己紹介すると、クラスの子たちがざわざわした。
「角、きめえ」
と誰かが言ったので、私は自分のおでこに生えた角をにぎって隠した。
虹色のぐるぐる模様で、先端はえんぴつのようにとがっている。
「おれ昨日あれがデコに刺さった」
ふいにエッジくんが言うと、クラスのみんなが笑った。
エッジくんのおかげで、ちょっとクラスの輪に入れてもらえた気がした。
だけど、どうしよう……。
エッジくんはキスしてくれない。
他のやつに頼めよ、って昨日言われた。
だからこみゅすくーるに私を連れてきたんだ。
「ユニちゃんっていうんだ。僕、ライアっていいます」
HRが終わると、
綺麗な男の子が話しかけてきてくれた。
茶色いツヤツヤの髪の毛で、優しそう。
「ユニちゃんってほんと可愛いね」
「そんなことないよ」
「目の中に星があるんだね。きれい」
「(〃´∪`〃)」
照れてたら、エッジくんと目が合った。
「クラス終わったら、すくーる内を案内するよ」
「ほんと? ありがとう」
「そのあと、一緒に帰らない?」
「えっ……でも……」
帰りは、エッジくんと一緒に帰らないと……。
「ユニ、ライアと一緒に帰れよ」
って、エッジくんが言ってきた。
「炭酸は飲むなよー」
帰りにすくーるを案内してもらうあいだ、ライアくんは心のなかで、
『ユニちゃんにキスしたい』
って思ってくれてた。
ライアくんが彼氏になってくれたら、きっと毎日キスしてくれるよね……。
エッジくんには断られちゃったし、
もう、ライアくんにしてもらうしかないのかも。
「さいごにここが裏門かな。以上です。わかりにくかったかもしれないけど」
「すごくわかりやすかった、ありがとう」
『よし、ユニちゃんにキスしちゃおう』
うわあ、ライアくんが私にキスしようとしてる。
でもわたし、顔あげたくない。なんで?
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