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82話
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672年 深緑の森 深層にあるクォムボーラの拠点にて
いつもはギャハギャハ煩いカイチガだが今日は大人しく自分の席に座り机をトントンと指で叩いていた。
「遅い!ハヌマエン殿はどこをほっつき歩いているというのだ!」
「空から探したけどおー、何処にもいなかったよおー。死体もなかったしねえー」
「だがあのハヌマエン殿が並大抵の人族に負けるとは思えぬしな…」
「それよりさっきからトントントントン煩いんだけどおー」
「うるせえ・・・お前よりマシだろ」
カイチガはイルルにそう言い放ちそっぽを向いてしまう。
「あと数日待つ。もしそれまでに帰ってこないのであれば死亡したとみなす。カイチガそれでいいな?」
リーダーのヤズメがそう言うとカイチガは渋々だが了承した。
「我もハヌマエンが死亡したとは思えぬ。何かしらの事情が出来たのであろう。最後に姿を確認した者の話では人族と一騎討ちをしていたと聞く。帰ってきたのなら文句の一言でも浴びせて歓迎してやるとしよう。では今回の報告会を行う。先ずはイルルからだ」
「私たちはあー、フェイシル王国側の組合員を殺し尽くしたよおー。空から監視してたから逃がした獲物はゼロだよおー」
「そうか、帰ってくるとき違和感を感じたか?」
「そうだねえー・・・多分なんだけどおー、ハヌちゃんの担当区域にフェイシル王国の将軍がいたと思うよおー。本当に多分だからねえー」
「ほう・・・あの人外が紛れていたのか」
「こうは考えられぬか?人族と一騎討ちをして疲弊した直後にその将軍に出くわしたとな」
「あり得ねー!族長がそんな簡単に死ぬはずがないだろうが!」
「エリック、仲間をそう簡単に殺すな。常に最悪を想定しろと言っているがこの件に関しては止めておけ。カイチガは落ち着け、まだ生きている可能性の方が高いのだ」
普段であれば黙って眺めているだけのヤズメが珍しく仲介をした。それだけハヌマエンが戻ってこない事があり得ない事なのであった。
「報告会を続けるぞ。次はカイチガとガガルドだ」
「儂が報告しよう。儂とカイチガでバルクド帝国に捕らわれた同胞を救出するつもりだったのじゃが…開始早々にフェイシル王国が放った魔法で同胞が殺されてしまったのじゃ。すまん・・・」
「どういうことです?あのログ・ハイローが奴隷を戦線に加えたということですか?」
堪らずククルカがガガルドに質問してきた。
「それなんじゃがな、今回の総指揮官がログ・ハイローではなかったのじゃ。出来れば今回もあやつが総指揮官であってほしかったものじゃ」
最後らへんは悲しそうにガガルドは呟いた。
「何故か総指揮官がログ・ハイローではなく、奴隷を躊躇なく戦線に、しかも最前線に送り込むクソ野郎に変わっていたということですか?」
「クソ野郎かは知らぬが、概ねそういうことじゃ」
「同胞は一人も助けられなかったということか?」
「すまぬ・・・儂らではどうしようもなかったのじゃ」
「責めているわけではない。その魔法を放った兵士は確認したのか?」
「それならばカイチガが確認していたはずじゃ、のう?」
「ああ、確認したぜ。始めの炎の竜巻の魔法は青と白の派手なローブを纏った奴らが放っていた。その後の炎の獣の魔法は灰色のローブを纏った奴が放っていたな」
「そうか・・・では次回そのローブ共がノコノコ出てきたのならば、同胞の仇をとるとしよう。異論はないな?では次はククルカとドバノンだ」
「私たちの今回の成果ですが、新しく開発したものはありません。知っての通り以前開発した魔道具化を全部隊に普及させるには一年では無理ですので。しかし私たちは盗難にあった際の保険として持ち主の魔力でしか魔道具として使えないように改造することに成功いたしました。予定では再来年には魔道具の普及を完了できると思われます」
「そうか、ではククルカとドバノンは引き続き頼んだぞ。では報告会は終わりだ」
17日後に再びクォムボーラの幹部が召集されハヌマエンの死亡が報告された。
発見したのはリーダーのヤズメの部隊で、主に情報、潜入工作をする部隊であった。
フェイシル王国で情報を集めていた時に“倒した敵の隊長格を律儀に埋葬した組合員がいるらしい”という情報を得たのだ。情報を元に湿地帯の周辺をくまなく探したところ、小高い丘に墓石のようなものを発見したのである。すぐさまヤズメに報告し、鼻の良いカイチガを伴いヤズメはその場所へと向かった。
「こちらです」
「人族の言葉で“大猿ここに眠る”と書かれているな」
ヤズメが墓標に刻まれた言葉を読みあげた。
「ではやはり…」
「ああ、族長は間違いなくこの下にいる・・・。この・・・クソ族長が!なに勝手に死んでんだ…俺との約束はどうすんだ!?勝ち逃げなんかしてんじゃねーよ・・・」
カイチガは泣き崩れながらハヌマエンへの愚痴を言って地面を叩いていた。
「カイチガ・・・我らは少し周囲の確認をしてこよう」
ヤズメはカイチガを一人にしておくために自分の部隊を引き連れて周囲の警戒へと向かっていった。
暫くした後に再びヤズメたちはカイチガの元へと戻ってきた。
「リーダー・・・すまねー。みっともない姿を見せた」
「我らもハヌマエンの死は今でも信じられんほどに悲しい出来事だ。同じ獣人族のカイチガは我らよりもより悲しいはずだ。気にする必要はない。それでどうするのだ?ハヌマエンを故郷の土へと連れて帰ることもできるぞ」
ヤズメはカイチガにそう提案してくるが、少し考えた後に首を静かに横に振った。
「いや、族長はここで静かに眠らせておく。掘り返して眠りを妨げることはしたくねーからな。それによ・・・族長を倒した人族は敵のくせに族長に敬意を払ってかは知らねーが墓標まで作ってくれてるんだ。埋葬も丁重にしてくれてるはずだ。俺は族長をこのまま静かに眠らせてやりてえ・・・」
時間をおいたおかげで落ち着けたのか穏やかな声色でカイチガはそう答えた。
「そうか・・・ではハヌマエンはこのままここで眠らせてやろう。では拠点へ戻るとしよう。いくぞ」
いつもはギャハギャハ煩いカイチガだが今日は大人しく自分の席に座り机をトントンと指で叩いていた。
「遅い!ハヌマエン殿はどこをほっつき歩いているというのだ!」
「空から探したけどおー、何処にもいなかったよおー。死体もなかったしねえー」
「だがあのハヌマエン殿が並大抵の人族に負けるとは思えぬしな…」
「それよりさっきからトントントントン煩いんだけどおー」
「うるせえ・・・お前よりマシだろ」
カイチガはイルルにそう言い放ちそっぽを向いてしまう。
「あと数日待つ。もしそれまでに帰ってこないのであれば死亡したとみなす。カイチガそれでいいな?」
リーダーのヤズメがそう言うとカイチガは渋々だが了承した。
「我もハヌマエンが死亡したとは思えぬ。何かしらの事情が出来たのであろう。最後に姿を確認した者の話では人族と一騎討ちをしていたと聞く。帰ってきたのなら文句の一言でも浴びせて歓迎してやるとしよう。では今回の報告会を行う。先ずはイルルからだ」
「私たちはあー、フェイシル王国側の組合員を殺し尽くしたよおー。空から監視してたから逃がした獲物はゼロだよおー」
「そうか、帰ってくるとき違和感を感じたか?」
「そうだねえー・・・多分なんだけどおー、ハヌちゃんの担当区域にフェイシル王国の将軍がいたと思うよおー。本当に多分だからねえー」
「ほう・・・あの人外が紛れていたのか」
「こうは考えられぬか?人族と一騎討ちをして疲弊した直後にその将軍に出くわしたとな」
「あり得ねー!族長がそんな簡単に死ぬはずがないだろうが!」
「エリック、仲間をそう簡単に殺すな。常に最悪を想定しろと言っているがこの件に関しては止めておけ。カイチガは落ち着け、まだ生きている可能性の方が高いのだ」
普段であれば黙って眺めているだけのヤズメが珍しく仲介をした。それだけハヌマエンが戻ってこない事があり得ない事なのであった。
「報告会を続けるぞ。次はカイチガとガガルドだ」
「儂が報告しよう。儂とカイチガでバルクド帝国に捕らわれた同胞を救出するつもりだったのじゃが…開始早々にフェイシル王国が放った魔法で同胞が殺されてしまったのじゃ。すまん・・・」
「どういうことです?あのログ・ハイローが奴隷を戦線に加えたということですか?」
堪らずククルカがガガルドに質問してきた。
「それなんじゃがな、今回の総指揮官がログ・ハイローではなかったのじゃ。出来れば今回もあやつが総指揮官であってほしかったものじゃ」
最後らへんは悲しそうにガガルドは呟いた。
「何故か総指揮官がログ・ハイローではなく、奴隷を躊躇なく戦線に、しかも最前線に送り込むクソ野郎に変わっていたということですか?」
「クソ野郎かは知らぬが、概ねそういうことじゃ」
「同胞は一人も助けられなかったということか?」
「すまぬ・・・儂らではどうしようもなかったのじゃ」
「責めているわけではない。その魔法を放った兵士は確認したのか?」
「それならばカイチガが確認していたはずじゃ、のう?」
「ああ、確認したぜ。始めの炎の竜巻の魔法は青と白の派手なローブを纏った奴らが放っていた。その後の炎の獣の魔法は灰色のローブを纏った奴が放っていたな」
「そうか・・・では次回そのローブ共がノコノコ出てきたのならば、同胞の仇をとるとしよう。異論はないな?では次はククルカとドバノンだ」
「私たちの今回の成果ですが、新しく開発したものはありません。知っての通り以前開発した魔道具化を全部隊に普及させるには一年では無理ですので。しかし私たちは盗難にあった際の保険として持ち主の魔力でしか魔道具として使えないように改造することに成功いたしました。予定では再来年には魔道具の普及を完了できると思われます」
「そうか、ではククルカとドバノンは引き続き頼んだぞ。では報告会は終わりだ」
17日後に再びクォムボーラの幹部が召集されハヌマエンの死亡が報告された。
発見したのはリーダーのヤズメの部隊で、主に情報、潜入工作をする部隊であった。
フェイシル王国で情報を集めていた時に“倒した敵の隊長格を律儀に埋葬した組合員がいるらしい”という情報を得たのだ。情報を元に湿地帯の周辺をくまなく探したところ、小高い丘に墓石のようなものを発見したのである。すぐさまヤズメに報告し、鼻の良いカイチガを伴いヤズメはその場所へと向かった。
「こちらです」
「人族の言葉で“大猿ここに眠る”と書かれているな」
ヤズメが墓標に刻まれた言葉を読みあげた。
「ではやはり…」
「ああ、族長は間違いなくこの下にいる・・・。この・・・クソ族長が!なに勝手に死んでんだ…俺との約束はどうすんだ!?勝ち逃げなんかしてんじゃねーよ・・・」
カイチガは泣き崩れながらハヌマエンへの愚痴を言って地面を叩いていた。
「カイチガ・・・我らは少し周囲の確認をしてこよう」
ヤズメはカイチガを一人にしておくために自分の部隊を引き連れて周囲の警戒へと向かっていった。
暫くした後に再びヤズメたちはカイチガの元へと戻ってきた。
「リーダー・・・すまねー。みっともない姿を見せた」
「我らもハヌマエンの死は今でも信じられんほどに悲しい出来事だ。同じ獣人族のカイチガは我らよりもより悲しいはずだ。気にする必要はない。それでどうするのだ?ハヌマエンを故郷の土へと連れて帰ることもできるぞ」
ヤズメはカイチガにそう提案してくるが、少し考えた後に首を静かに横に振った。
「いや、族長はここで静かに眠らせておく。掘り返して眠りを妨げることはしたくねーからな。それによ・・・族長を倒した人族は敵のくせに族長に敬意を払ってかは知らねーが墓標まで作ってくれてるんだ。埋葬も丁重にしてくれてるはずだ。俺は族長をこのまま静かに眠らせてやりてえ・・・」
時間をおいたおかげで落ち着けたのか穏やかな声色でカイチガはそう答えた。
「そうか・・・ではハヌマエンはこのままここで眠らせてやろう。では拠点へ戻るとしよう。いくぞ」
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