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56話
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深緑の森での初戦闘を終えた後(戦ったのはジグレイドだけだが)、前回殲滅したコボルトの集落があった場所に案内してきていた。
「えーっと・・・ここにあったはずなんだけど・・・跡形もないな」
確かに集落の後の様なものは残っているが、そこには何もなかった。コボルトの骨や家の残骸、集落を囲っていた塀も全て無くなっていた。唯一端の方に建てられていただろう櫓の様なものの残骸が残っているが、それしか残っていなかった。
「本当にここに集落があったのか?確かに何者かの手が加えられた場所だがよ。綺麗に全部なくなってるじゃねーか」
「ここに住んでいたコボルトはなかなか頭がよかったのだろう。きちんと整地までしておる」
フルクトスが地面を踏みしめて確認している。
「でも腐臭とかしなくてよかったですよね?団長、ここで休憩にしますよね?」
カリーナに詰め寄って休憩をせがんでいるのはメマである。別に疲れたわけではなくただお腹が空いているだけの様だ。
休憩できそうな場所に着いたからかメマのお腹から“ぐぅうう”とそんな音が聴こえてきていた。
「メマ相変わらず見た目と違って食い意地が張っているな。少しは自重しろよ」
そんなメマを団員全員が笑ってからかっていた。
楽しそうに笑いあっている団員と違ってジグレイドは難しい顔をしていた。
「どうやったらこんなことになるんだ?さすがに数ヵ月で朽ちて無くなることはないだろうし・・・」
「深層の魔物?」
しかめ面でぶつぶつ言っているジグレイドにカリーナが話し掛けた。
「やっぱりそれしかないよな・・・。もし深層の魔物が中層に来ているなら深層で何かが起きたはずだ。じゃないと深層の魔物が中層に降りてくるはずがない」
「食事は?」
「流石にないと思うぞ。食事のためだとしたら深層からは離れすぎているしな」
二人で話し込んでいるとイクシムが近寄ってきた。
「団長、ジグレイドさん、ここで食事休憩にしませんか?」
「そうだな・・・少し懸念事項はあるがこれから探すのもだよな」
「では準備してきますね。メマが腹空かせて死にそうって喚いているので」
そう言うとイクシムは走り去って行ってしまった。
食事の準備が整いこれから食べようという時に巨大な球体が空から降ってきた。
「た、退避!」
流石精鋭であるジグレイドが叫ぶと同時に飛び退いていた。
その直後に“ビチャーン!”という轟音とともに激しい地面の揺れがジグレイド達に襲い掛かった。
「あ、あぶねえ・・・あんなのに押しつぶされたら即死するぞ」
「ジグレイド君ありがとう。少し油断していて私は気が付けなかった」
「そんなことより私の食事がぁああ・・・」
「命より食事かよ・・・さすがメマだな」
「くる。アイリーン防御」
「はい!“すべてを防ぐ 聖なる盾よ 今ここに 顕現せよ ホーリーシールド”」
カリーナがすぐに指示を飛ばし、アイリーンもすぐに魔法を発動させる。
巨大な球体はうねうねと蠢き巨大な拳を作り上げた。そしてその拳を振り下ろした。だが間一髪アイリーンの防御魔法が間に合い魔法の盾と巨大な拳が衝突した。
“ビダーン!”まるで粘性の水がぶつかったような音がした。
「ぐっ・・・すいません!もう無理です!」
たった一撃で防御魔法の盾にひびが入りアイリーンが叫ぶ。
「各自散開・・・適宜攻撃開始」
魔法の盾を維持していたアイリーンは自分では退避できなかったのでジグレイドが肩に担いで退避させた。
「あの・・・もう少し良い持ち方というものはなかったのですか?」
「戦闘中に何を言っている!?ふざけるなら後にしろ!」
ジグレイドはそう一喝すると担いでいたアイリーンを地面に捨てて魔物へと走り出した。後ろからうめき声と共に非難する声が聞こえるがもちろん無視した。
「ここなら火魔法を存分に使っていいよな?フルクトスさん!合わせようぜ!」
「あまりふざけるでない!カウントは3だ!合わせろよ!」
「って・・・やるのかよ!?」
詠唱の後、放つ前に3カウント数えてから二人は魔法を放った。詠唱の時間を稼ぐために魔物を引きつけていたジグレイドにカリーナが警告する。
「ジグ危ない!」
「っ!?・・・ふう、それにしても魔法って合わせられるんだな」
すぐさま飛び退きカリーナの近くに着地する。
「できる。でも難しい」
全員に見守られる中でファマルは火の竜巻の中級魔法、フルクトスは風の竜巻の中級魔法を発動した。
そして二つの魔法が合わさり巨大な火の竜巻、火災旋風になった。
「ついでにこれでも入れとくか」
イクシムが発動したのは土の杭を連続で飛ばす中級魔法だ。次々に土の杭は炎の竜巻に飲み込まれていった。
巨大な魔物は炎の竜巻で常時焼かれ地面に伏せていることもできず今にも空中に投げ飛ばされそうになっている。そして追い打ちの土の杭だ。土の杭は炎で熱せられて超高温の杭となっていた。魔物の身体に次々と突き刺さっていく。なかなかえげつないことをするものである。この攻撃をたった3人で行っているのだから魔法師というのはやはり貴重な戦力である。
魔物が炎の竜巻に焼かれている光景を眺めていた時、ふとジグレイドはカリーナがぶつぶつと詠唱していることに気が付いた。
「“─────ダウンバースト”」
振り上げた杖をすぐさま振り下ろし魔法を発動させる。
すると炎の竜巻の上から途轍もない突風が吹き降りてきて、炎の竜巻ごと魔物を圧し潰した。
「ちょ、団長やるなら先に言ってください!“土よ 土よ 我が意のまま 踊れ マニピュレーション!”」
炎の竜巻を圧し潰した突風は地面に衝突した後周囲に拡散した。だがフルクトスの土魔法の塀がギリギリ間に合ってジグレイド達は無傷で済んでいた。
カリーナの魔法の突風が止んだ後、魔法が吹き荒れた中心に残っていたものは何もなかった。地面は焼けて一部金属状になっているし、さすがの深層の魔物でも死んでいるはずだと誰もが思っていた。
ジグレイドでさえもである。
「えーっと・・・ここにあったはずなんだけど・・・跡形もないな」
確かに集落の後の様なものは残っているが、そこには何もなかった。コボルトの骨や家の残骸、集落を囲っていた塀も全て無くなっていた。唯一端の方に建てられていただろう櫓の様なものの残骸が残っているが、それしか残っていなかった。
「本当にここに集落があったのか?確かに何者かの手が加えられた場所だがよ。綺麗に全部なくなってるじゃねーか」
「ここに住んでいたコボルトはなかなか頭がよかったのだろう。きちんと整地までしておる」
フルクトスが地面を踏みしめて確認している。
「でも腐臭とかしなくてよかったですよね?団長、ここで休憩にしますよね?」
カリーナに詰め寄って休憩をせがんでいるのはメマである。別に疲れたわけではなくただお腹が空いているだけの様だ。
休憩できそうな場所に着いたからかメマのお腹から“ぐぅうう”とそんな音が聴こえてきていた。
「メマ相変わらず見た目と違って食い意地が張っているな。少しは自重しろよ」
そんなメマを団員全員が笑ってからかっていた。
楽しそうに笑いあっている団員と違ってジグレイドは難しい顔をしていた。
「どうやったらこんなことになるんだ?さすがに数ヵ月で朽ちて無くなることはないだろうし・・・」
「深層の魔物?」
しかめ面でぶつぶつ言っているジグレイドにカリーナが話し掛けた。
「やっぱりそれしかないよな・・・。もし深層の魔物が中層に来ているなら深層で何かが起きたはずだ。じゃないと深層の魔物が中層に降りてくるはずがない」
「食事は?」
「流石にないと思うぞ。食事のためだとしたら深層からは離れすぎているしな」
二人で話し込んでいるとイクシムが近寄ってきた。
「団長、ジグレイドさん、ここで食事休憩にしませんか?」
「そうだな・・・少し懸念事項はあるがこれから探すのもだよな」
「では準備してきますね。メマが腹空かせて死にそうって喚いているので」
そう言うとイクシムは走り去って行ってしまった。
食事の準備が整いこれから食べようという時に巨大な球体が空から降ってきた。
「た、退避!」
流石精鋭であるジグレイドが叫ぶと同時に飛び退いていた。
その直後に“ビチャーン!”という轟音とともに激しい地面の揺れがジグレイド達に襲い掛かった。
「あ、あぶねえ・・・あんなのに押しつぶされたら即死するぞ」
「ジグレイド君ありがとう。少し油断していて私は気が付けなかった」
「そんなことより私の食事がぁああ・・・」
「命より食事かよ・・・さすがメマだな」
「くる。アイリーン防御」
「はい!“すべてを防ぐ 聖なる盾よ 今ここに 顕現せよ ホーリーシールド”」
カリーナがすぐに指示を飛ばし、アイリーンもすぐに魔法を発動させる。
巨大な球体はうねうねと蠢き巨大な拳を作り上げた。そしてその拳を振り下ろした。だが間一髪アイリーンの防御魔法が間に合い魔法の盾と巨大な拳が衝突した。
“ビダーン!”まるで粘性の水がぶつかったような音がした。
「ぐっ・・・すいません!もう無理です!」
たった一撃で防御魔法の盾にひびが入りアイリーンが叫ぶ。
「各自散開・・・適宜攻撃開始」
魔法の盾を維持していたアイリーンは自分では退避できなかったのでジグレイドが肩に担いで退避させた。
「あの・・・もう少し良い持ち方というものはなかったのですか?」
「戦闘中に何を言っている!?ふざけるなら後にしろ!」
ジグレイドはそう一喝すると担いでいたアイリーンを地面に捨てて魔物へと走り出した。後ろからうめき声と共に非難する声が聞こえるがもちろん無視した。
「ここなら火魔法を存分に使っていいよな?フルクトスさん!合わせようぜ!」
「あまりふざけるでない!カウントは3だ!合わせろよ!」
「って・・・やるのかよ!?」
詠唱の後、放つ前に3カウント数えてから二人は魔法を放った。詠唱の時間を稼ぐために魔物を引きつけていたジグレイドにカリーナが警告する。
「ジグ危ない!」
「っ!?・・・ふう、それにしても魔法って合わせられるんだな」
すぐさま飛び退きカリーナの近くに着地する。
「できる。でも難しい」
全員に見守られる中でファマルは火の竜巻の中級魔法、フルクトスは風の竜巻の中級魔法を発動した。
そして二つの魔法が合わさり巨大な火の竜巻、火災旋風になった。
「ついでにこれでも入れとくか」
イクシムが発動したのは土の杭を連続で飛ばす中級魔法だ。次々に土の杭は炎の竜巻に飲み込まれていった。
巨大な魔物は炎の竜巻で常時焼かれ地面に伏せていることもできず今にも空中に投げ飛ばされそうになっている。そして追い打ちの土の杭だ。土の杭は炎で熱せられて超高温の杭となっていた。魔物の身体に次々と突き刺さっていく。なかなかえげつないことをするものである。この攻撃をたった3人で行っているのだから魔法師というのはやはり貴重な戦力である。
魔物が炎の竜巻に焼かれている光景を眺めていた時、ふとジグレイドはカリーナがぶつぶつと詠唱していることに気が付いた。
「“─────ダウンバースト”」
振り上げた杖をすぐさま振り下ろし魔法を発動させる。
すると炎の竜巻の上から途轍もない突風が吹き降りてきて、炎の竜巻ごと魔物を圧し潰した。
「ちょ、団長やるなら先に言ってください!“土よ 土よ 我が意のまま 踊れ マニピュレーション!”」
炎の竜巻を圧し潰した突風は地面に衝突した後周囲に拡散した。だがフルクトスの土魔法の塀がギリギリ間に合ってジグレイド達は無傷で済んでいた。
カリーナの魔法の突風が止んだ後、魔法が吹き荒れた中心に残っていたものは何もなかった。地面は焼けて一部金属状になっているし、さすがの深層の魔物でも死んでいるはずだと誰もが思っていた。
ジグレイドでさえもである。
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