10 / 126
10話
しおりを挟む
王都でサルシャと再会してからいろいろ話しているうちにパーティーを組むことになった。
サルシャはこの数年とある魔法使いに見出されて魔法使い(見習い)になったらしい。
魔法使いは希少だ、魔法使いということが知られると国からのお誘いが凄いことになるらしく、普段は目立つ魔法は使わないようにして細剣で戦っているらしい。
今日はサルシャとパーティーを組む報告と依頼を受けるため朝から組合に来ていた。
パーティー申請はすんなりと終わり(なぜか周りがザワザワしていたが)、依頼を探しに掲示板を見に行く。
「サルシャはパーティーでの依頼は初めてなんだよね?」
「そうね、ボクは師匠に見守られながらでしか依頼をこなしたことなかったから・・・」アハハと苦笑する。
「ならはじめは連携とかあるだろうし、簡単な依頼にしようか 2人だし連携というのも変だけど」
そう言ってジグレイドは1枚の依頼書を掲示板から取って受付に歩いて行った。
2人が組合から出て行ったあと、組合では
「おい、さっきのってジグレイドとサルシャちゃんだよな?今まで誰ともパーティー組まなかった2人がなんでパーティー組んでんだ! しかも妙に親し気だし・・・」
「たしか数日前に組合で久しぶりの再会をしたらしいぞ」
「まじか・・・俺、サルシャちゃん狙ってたのに・・・」
「・・・」
そんな会話がされていたとかいないとか・・・。
王都を出発して街道を道なりに2キルほど進んでいく。
「ファングブルのお肉の納品依頼かー、ならジグ君が引きつけ役でボクが攻撃役かな?」
「そうだね、毛皮を傷つけないように頑張ろう!」そんな会話をしながら歩いていく。
ファングブルは黒い牛で体長2メルくらいありオスの牛には下向きの牙が生えており、そしてなぜかメスの牛は牙がない。こいつらは突進しかしてこないので比較的にまだ楽な魔物なのだ。(突進の速度がかなり速いので注意が必要だが)
さらに8キルほど森を歩いたところの川辺に水を飲みに来ているファングブルのつがいを発見した。
「いた!でもつがいか、できれば最初は単体で相手したかったけど・・・仕方ないね 作戦は変わらないよ 俺が引きつけてる間にサクッとやっちゃって まずは牙があるオスの方からいこうか」
「わかった!」
確認した後、お互い少し離れたところから気づかれずに近づける限界まで忍び足で近づき・・・ジグレイドが一気に突進、ある程度近づいてから叫びながら盾に短槍を打ちつける。
“ガギーン”金属音が鳴り響きファンブブルの敵対心を煽りつつファングブルが振り返る前にさらに接近し、オスのファングブルに突進をさせまいと鼻先に盾を向けオスのファングブルの出鼻をくじいた。
メスの方が少し遠くにいたため突進してくるが横にずれて避ける。
メスが後方に走り去ったタイミングでサルシャがオスの斜め後ろから走り寄る。
「ブモッ!?」
サルシャに気づいたオスが振り返ろうとするが、させまいと、
「ふんっ!」ジグレイドがオスの横っ面に盾を叩きつけ妨害をする。
もちろんそんな隙をサルシャが見逃すはずもなく、
「いきます!“風よ 刃となりて 敵を穿つ エアリルピアース”!」
魔法で細剣に風の刃を纏わせながらオスの首に突き刺した。
細剣が纏っていた風の刃はそのままあっさりファングブルの首を貫通していき、オスはそのまま息絶えた。
「よし!残るはメスの方だけだね」
「ああ」
オスを殺したのが見えたのかメスの怒声が聞こえた。
「ンモオオオオ!」
「今回は普通に突進受け止めるからその隙にお願い」
「え、大丈夫なの?」サルシャの心配をよそに
「俺もいいとこ見せないといけないからね」と言い盾を構えてメスに向かって突進した。
サルシャはこの数年とある魔法使いに見出されて魔法使い(見習い)になったらしい。
魔法使いは希少だ、魔法使いということが知られると国からのお誘いが凄いことになるらしく、普段は目立つ魔法は使わないようにして細剣で戦っているらしい。
今日はサルシャとパーティーを組む報告と依頼を受けるため朝から組合に来ていた。
パーティー申請はすんなりと終わり(なぜか周りがザワザワしていたが)、依頼を探しに掲示板を見に行く。
「サルシャはパーティーでの依頼は初めてなんだよね?」
「そうね、ボクは師匠に見守られながらでしか依頼をこなしたことなかったから・・・」アハハと苦笑する。
「ならはじめは連携とかあるだろうし、簡単な依頼にしようか 2人だし連携というのも変だけど」
そう言ってジグレイドは1枚の依頼書を掲示板から取って受付に歩いて行った。
2人が組合から出て行ったあと、組合では
「おい、さっきのってジグレイドとサルシャちゃんだよな?今まで誰ともパーティー組まなかった2人がなんでパーティー組んでんだ! しかも妙に親し気だし・・・」
「たしか数日前に組合で久しぶりの再会をしたらしいぞ」
「まじか・・・俺、サルシャちゃん狙ってたのに・・・」
「・・・」
そんな会話がされていたとかいないとか・・・。
王都を出発して街道を道なりに2キルほど進んでいく。
「ファングブルのお肉の納品依頼かー、ならジグ君が引きつけ役でボクが攻撃役かな?」
「そうだね、毛皮を傷つけないように頑張ろう!」そんな会話をしながら歩いていく。
ファングブルは黒い牛で体長2メルくらいありオスの牛には下向きの牙が生えており、そしてなぜかメスの牛は牙がない。こいつらは突進しかしてこないので比較的にまだ楽な魔物なのだ。(突進の速度がかなり速いので注意が必要だが)
さらに8キルほど森を歩いたところの川辺に水を飲みに来ているファングブルのつがいを発見した。
「いた!でもつがいか、できれば最初は単体で相手したかったけど・・・仕方ないね 作戦は変わらないよ 俺が引きつけてる間にサクッとやっちゃって まずは牙があるオスの方からいこうか」
「わかった!」
確認した後、お互い少し離れたところから気づかれずに近づける限界まで忍び足で近づき・・・ジグレイドが一気に突進、ある程度近づいてから叫びながら盾に短槍を打ちつける。
“ガギーン”金属音が鳴り響きファンブブルの敵対心を煽りつつファングブルが振り返る前にさらに接近し、オスのファングブルに突進をさせまいと鼻先に盾を向けオスのファングブルの出鼻をくじいた。
メスの方が少し遠くにいたため突進してくるが横にずれて避ける。
メスが後方に走り去ったタイミングでサルシャがオスの斜め後ろから走り寄る。
「ブモッ!?」
サルシャに気づいたオスが振り返ろうとするが、させまいと、
「ふんっ!」ジグレイドがオスの横っ面に盾を叩きつけ妨害をする。
もちろんそんな隙をサルシャが見逃すはずもなく、
「いきます!“風よ 刃となりて 敵を穿つ エアリルピアース”!」
魔法で細剣に風の刃を纏わせながらオスの首に突き刺した。
細剣が纏っていた風の刃はそのままあっさりファングブルの首を貫通していき、オスはそのまま息絶えた。
「よし!残るはメスの方だけだね」
「ああ」
オスを殺したのが見えたのかメスの怒声が聞こえた。
「ンモオオオオ!」
「今回は普通に突進受け止めるからその隙にお願い」
「え、大丈夫なの?」サルシャの心配をよそに
「俺もいいとこ見せないといけないからね」と言い盾を構えてメスに向かって突進した。
0
お気に入りに追加
16
あなたにおすすめの小説
異世界坊主の成り上がり
峯松めだか(旧かぐつち)
ファンタジー
山歩き中の似非坊主が気が付いたら異世界に居た、放っておいても生き残る程度の生存能力の山男、どうやら坊主扱いで布教せよということらしい、そんなこと言うと坊主は皆死んだら異世界か?名前だけで和尚(おしょう)にされた山男の明日はどっちだ?
矢鱈と生物学的に細かいゴブリンの生態がウリです?
本編の方は無事完結したので、後はひたすら番外で肉付けしています。
タイトル変えてみました、
旧題異世界坊主のハーレム話
旧旧題ようこそ異世界 迷い混んだのは坊主でした
「坊主が死んだら異世界でした 仏の威光は異世界でも通用しますか? それはそうとして、ゴブリンの生態が色々エグいのですが…」
迷子な坊主のサバイバル生活 異世界で念仏は使えますか?「旧題・異世界坊主」
ヒロイン其の2のエリスのイメージが有る程度固まったので画像にしてみました、灯に関しては未だしっくり来ていないので・・未公開
因みに、新作も一応準備済みです、良かったら見てやって下さい。
少女は石と旅に出る
https://kakuyomu.jp/works/1177354054893967766
SF風味なファンタジー、一応この異世界坊主とパラレル的にリンクします
少女は其れでも生き足掻く
https://kakuyomu.jp/works/1177354054893670055
中世ヨーロッパファンタジー、独立してます

二度目の転生は傍若無人に~元勇者ですが二度目『も』クズ貴族に囲まれていてイラッとしたのでチート無双します~
K1-M
ファンタジー
元日本人の俺は転生勇者として異世界で魔王との戦闘の果てに仲間の裏切りにより命を落とす。
次に目を覚ますと再び赤ちゃんになり二度目の転生をしていた。
生まれた先は下級貴族の五男坊。周りは貴族至上主義、人間族至上主義のクズばかり。
…決めた。最悪、この国をぶっ壊す覚悟で元勇者の力を使おう…と。
※『小説家になろう』様、『カクヨム』様にも掲載しています。
アイテムボックス無双 ~何でも収納! 奥義・首狩りアイテムボックス!~
明治サブ🍆スニーカー大賞【金賞】受賞作家
ファンタジー
※大・大・大どんでん返し回まで投稿済です!!
『第1回 次世代ファンタジーカップ ~最強「進化系ざまぁ」決定戦!』投稿作品。
無限収納機能を持つ『マジックバッグ』が巷にあふれる街で、収納魔法【アイテムボックス】しか使えない主人公・クリスは冒険者たちから無能扱いされ続け、ついに100パーティー目から追放されてしまう。
破れかぶれになって単騎で魔物討伐に向かい、あわや死にかけたところに謎の美しき旅の魔女が現れ、クリスに告げる。
「【アイテムボックス】は最強の魔法なんだよ。儂が使い方を教えてやろう」
【アイテムボックス】で魔物の首を、家屋を、オークの集落を丸ごと収納!? 【アイテムボックス】で道を作り、川を作り、街を作る!? ただの収納魔法と侮るなかれ。知覚できるものなら疫病だろうが敵の軍勢だろうが何だって除去する超能力! 主人公・クリスの成り上がりと「進化系ざまぁ」展開、そして最後に待ち受ける極上のどんでん返しを、とくとご覧あれ! 随所に散りばめられた大小さまざまな伏線を、あなたは見抜けるか!?

ゴブリンに棍棒で頭を殴られた蛇モンスターは前世の記憶を取り戻す。すぐ死ぬのも癪なので頑張ってたら何か大変な事になったっぽい
竹井ゴールド
ファンタジー
ゴブリンに攻撃された哀れな蛇モンスターのこのオレは、ダメージのショックで蛇生辰巳だった時の前世の記憶を取り戻す。
あれ、オレ、いつ死んだんだ?
別にトラックにひかれてないんだけど?
普通に眠っただけだよな?
ってか、モンスターに転生って?
それも蛇って。
オレ、前世で何にも悪い事してないでしょ。
そもそも高校生だったんだから。
断固やり直しを要求するっ!
モンスターに転生するにしても、せめて悪魔とか魔神といった人型にしてくれよな〜。
蛇って。
あ〜あ、テンションがダダ下がりなんだけど〜。
ってか、さっきからこのゴブリン、攻撃しやがって。
オレは何もしてないだろうが。
とりあえずおまえは倒すぞ。
ってな感じで、すぐに死ぬのも癪だから頑張ったら、どんどん大変な事になっていき・・・

【完結】貧乏令嬢の野草による領地改革
うみの渚
ファンタジー
八歳の時に木から落ちて頭を打った衝撃で、前世の記憶が蘇った主人公。
優しい家族に恵まれたが、家はとても貧乏だった。
家族のためにと、前世の記憶を頼りに寂れた領地を皆に支えられて徐々に発展させていく。
主人公は、魔法・知識チートは持っていません。
加筆修正しました。
お手に取って頂けたら嬉しいです。
小さな大魔法使いの自分探しの旅 親に見捨てられたけど、無自覚チートで街の人を笑顔にします
藤なごみ
ファンタジー
※2024年10月下旬に、第2巻刊行予定です
2024年6月中旬に第一巻が発売されます
2024年6月16日出荷、19日販売となります
発売に伴い、題名を「小さな大魔法使いの自分探しの旅~親に見捨てられたけど、元気いっぱいに無自覚チートで街の人を笑顔にします~」→「小さな大魔法使いの自分探しの旅~親に見捨てられたけど、無自覚チートで街の人を笑顔にします~」
中世ヨーロッパに似ているようで少し違う世界。
数少ないですが魔法使いがが存在し、様々な魔導具も生産され、人々の生活を支えています。
また、未開発の土地も多く、数多くの冒険者が活動しています
この世界のとある地域では、シェルフィード王国とタターランド帝国という二つの国が争いを続けています
戦争を行る理由は様ながら長年戦争をしては停戦を繰り返していて、今は辛うじて平和な時が訪れています
そんな世界の田舎で、男の子は産まれました
男の子の両親は浪費家で、親の資産を一気に食いつぶしてしまい、あろうことかお金を得るために両親は行商人に幼い男の子を売ってしまいました
男の子は行商人に連れていかれながら街道を進んでいくが、ここで行商人一行が盗賊に襲われます
そして盗賊により行商人一行が殺害される中、男の子にも命の危険が迫ります
絶体絶命の中、男の子の中に眠っていた力が目覚めて……
この物語は、男の子が各地を旅しながら自分というものを探すものです
各地で出会う人との繋がりを通じて、男の子は少しずつ成長していきます
そして、自分の中にある魔法の力と向かいながら、色々な事を覚えていきます
カクヨム様と小説家になろう様にも投稿しております

糸と蜘蛛
犬若丸
ファンタジー
瑠璃が見る夢はいつも同じ。地獄の風景であった。それを除けば彼女は一般的な女子高生だった。
止まない雨が続くある日のこと、誤って階段から落ちた瑠璃。目が覚めると夢で見ていた地獄に立っていた。
男は独り地獄を彷徨っていた。その男に記憶はなく、名前も自分が誰なのかさえ覚えていなかった。鬼から逃げる日々を繰り返すある日のこと、男は地獄に落ちた瑠璃と出会う。
地獄に落ちた女子高生と地獄に住む男、生と死の境界線が交差し、止まっていた時間が再び動き出す。
「カクヨム」にも投稿してます。

王宮で汚職を告発したら逆に指名手配されて殺されかけたけど、たまたま出会ったメイドロボに転生者の技術力を借りて反撃します
有賀冬馬
ファンタジー
王国貴族ヘンリー・レンは大臣と宰相の汚職を告発したが、逆に濡れ衣を着せられてしまい、追われる身になってしまう。
妻は宰相側に寝返り、ヘンリーは女性不信になってしまう。
さらに差し向けられた追手によって左腕切断、毒、呪い状態という満身創痍で、命からがら雪山に逃げ込む。
そこで力尽き、倒れたヘンリーを助けたのは、奇妙なメイド型アンドロイドだった。
そのアンドロイドは、かつて大賢者と呼ばれた転生者の技術で作られたメイドロボだったのだ。
現代知識チートと魔法の融合技術で作られた義手を与えられたヘンリーが、独立勢力となって王国の悪を蹴散らしていく!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる